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国語力の二つの段階――第一段階は理屈で理解、第二段階は音読で難読に慣れる as/2413.html
森川林 2015/09/10 04:07 


 国語の成績は、結構簡単に上がります。それは、読解の勉強の仕方にある一定のコツがあるからです。
 ところが、そういう読解の仕方を、なぜか学校でも塾でも教えません。だから、国語は難しいと思ってしまう人が多いのです。

 もちろん、簡単に上がると言っても、それなりに時間はかかります。しかし、理屈どおりにやっていけば、誰でも必ず国語の成績は上がるのです。

 ところで、成績の上がり方には、二つの段階があります。今述べたのは「すぐ上がる」というのは、第一の段階の方です。
 第一段階で上がるのは、解き方のコツを理解するからで、どちらかと言えば知識的な理解ですから成績が上がるのも早いのです。

 しかし、第二の段階はそうではありません。第二段階の理解とは、知識的な理解ではなく思考的な理解だからです。
 だから、難しい文章の内容を読み取ることができなければ、第二段階の国語の成績は上がりません。

 受験というのは、差をつけるための試験です。そのため、解き方を知らないと解けないような問題を出すのです。
 そして、それでもなお差をつけにくいときは、読み取りにくい難しい文章を出すのです。(悪文であることが多い)
 どのくらい読み取りにくいかというと、誰が読んでも理解できないような文章です。それが、立派な私立大の国語の問題として出てくるのです。国立大では、そういうことはまずないようですが。

 しかし、このような読み取りにくいというか読み取れない文章であっても、思考力のある生徒は、大きく自分なりに読み取ってしまいます。その差は、難しい語彙に慣れているかどうかです。

 だから、もちろん第二段階の国語力にも、力の付け方というものがあります。それは、難しい文章を読み慣れることです。
 しかし、これがまた大部分の生徒にとっては難しいことなのです。なぜ難しいかというと、苦しいわりにあてのない気がする勉強だからです。

 そこで、言葉の森では、寺子屋オンエアの勉強の一環として、国語問題集読書の音読をビデオメッセージで先生に送ってもらうことにしました。
 難しい文章を繰り返し読むために最もいい方法が音読だからです。

 黙読では、理解できない文章は理解できないままです。だから、頭に入りません。
 しかし、音読で読むと、理解できない文章が理解できないままであっても、頭に入るのです。そして、何度も繰り返し頭に入っていると、理解できるようになってきます。

 音読は、必ずしもていねいに読む必要はありません。聞いてわかるぐらいであれば、早口でも小声でもかまいません。また、時間も問題集2ページ分ぐらいであれば3分で読めます。そんな短い時間でいいのです。
 そのかわり大事なことは、毎日続けていくことです。
 国語力の第二段階は、勉強としてというよりも、生活習慣としてやっていくことなのです。

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森川林 20150910  
 国語が苦手な子は、国語の問題を勘で解いています。
 だから、「合ってた」とか「合ってなかった」で終わってしまうのです。
 そして、「合ってなかった」というときも、その理由を知ろうとはしません。

 そうではなく、国語は理詰めで解いていくのです。
 そうすると、合っていなかったときは、なぜそうなのかと理由を聞くようになります。
 すると、国語の成績は急に上がるようになるのです。

 しかし、その上がる度合いは、その子の難読力の範囲までです。
 難読力をつけるには、難しい本を読み慣れるしかありません。
 そこで、音読が役に立つのです。

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ネット教育の新しいスタイル、寺子屋オンエア1 as/2412.html
森川林 2015/09/08 16:01 


 従来の、そして現在も広まっているICT教育、ネット教育は、もっぱら大量のリッチコンテンツと低コストの配信という仕組みで成り立っています。これは、これで教育の素材面でのインフラになるので、大きな意義があります。
 しかし、そのインフラを生かせるかどうかは、生きた主体である子供たちの取り組み方にかかっています。

 子供たちは友達と遊んだり、本を読んだり、スポーツに熱中したり、お喋りを楽しんだり、食べたり、休んだりという全体としての生活をしています。
 そういう生活の中に、教育の素材だけがどさっと置かれたとき、その素材を生活全体の中にどう位置づけ取り組むかは、子供たちの主体的な実行の有無にかかっています。

 インスタントラーメンであれば、お湯を注げば例外なく3分間でできあがりますが(3分も待たずに食べる人もいますが)、人間はいくら材料を与えられても、それを主体的に生かそうと思わなければ、その材料が自動的に何かを生み出すわけにはいきません。
 今のネット教育に対する多くの人の疑問は、「確かにいいものがそろっているが、うちの子に続けられるかどうか」ということです。
 そして、多くのネット教育は、続けやすくするために、教育の中身とはあまり関係のない外見の面白さやゲーム性や賞品リストなどに力を入れるようになっているのです。

 中学生や高校生の中には、塾などの自習室で勉強する子がよくいます。
 カラフルでインタラクティブなネット教育よりも、殺風景な自習室の方が勉強がはかどるのは当然です。そこには、勉強する雰囲気があるからです。
 自習室での勉強の場合、教材は自分持ちで、教えてくれる先生はいません。ゲームも賞品もありません。しかし、同学年の子供たちがそれぞれに自習しているのを見ると、そこで自分も自然に勉強しようという気になるのです。
 その自習室に、いつでも質問したり相談したりできる先生役の人がいて、勉強の方向などのアドバイスを受けられれば、それが理想的な勉強の場です。

 しかし、こういうサービスは、人口密度の高い都会でしか成り立ちません。また、そういうサービスを提供できる自習室があったとしても、自宅から教材を持参して、歩いたり自転車に乗ったりして時間をかけて通わなければなりません。
 それなら、自宅で勉強した方がいいと思っても、自宅でひとりで勉強するには、そういう雰囲気になるきっかけが必要です。また、自宅では、わからないところが出てきたときに質問できる人がいません。

 こういう問題を解決するのがインターネットを使った新しい教育システムである寺子屋オンエアです。

 しかし、寺子屋オンエアのような新しいコンセプトの勉強は、なかなか理解しにくいと思います。
 そこで、言葉の森では、現在、言葉の森の生徒には機材も教材も無償の寺子屋オンエア無料体験学習キャンペーンを行っています。(つづく)

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森川林 20150908  
 昔の子は、都会でも、塾や予備校には行きませんでした。
 というか、塾や予備校自体がありませんでした(笑)。
 だから、みんな能率の悪い自己流のやり方で勉強をしていました。

 今の子は、田舎でも、塾や予備校に行きます。
 だから、勉強の仕方は洗練されています。
 しかし、洗練されているわりに、無駄な時間が多いのです(笑)。

 自宅でできる自主的な勉強で、肝心なときだけアドバイスを聞けるというのが、理想の勉強法になると思います。

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