ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2440番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
国語力をつける言葉の森の作文 as/2440.html
森川林 2015/10/09 06:18 


●国語力は問題を解いても身につかない

 国語力は、国語の問題を解いても身につきません。算数・数学は、解けなかった問題の解法を理解すればできるようになりますが、国語はそうではありません。
 その理由は、算数・数学が答えが一つに絞られているのに対して、国語は答えの可能性がいくつもあるからです。例えば、選択問題でも、選択肢の一つの文の中に、合っているところと違っているところが微妙に組み合わされています。ある選択文の始めの方は合っているが、後の方に違うことが書いてあるという選択肢になっているのです。
 しかも、その合っているところと違っているところが、わかりやすく書かれているのではありません。同じ表現で合っているところ、違う表現だが合っているところ、同じ表現だが違っているところ、違う表現で違っているところという書き方になっているのです。
 選択問題でさえ、このように答えに広がりがありますが、記述問題では更に答えの幅が広がります。作文の問題では、それ以上に答えの範囲が広がるのです。

●国語力の本質は読む力と書く力

 国語の得意な子の多くは、国語の勉強をしていません。得意なのでわざわざ勉強をする必要がないからです。では、どうして国語が得意になったかというと、それは読書によってです。読書によって読む力がついたので、国語の問題も自然に解けるようになったのです。
 国語の勉強というと、漢字の書き取りや読解の問題を連想しがちですが、漢字の書き取りでも、読解の問題でも、読む力はつきません。読む力は、文章を読むことによってついてくるのです。
 しかし、読書による国語力では、学年が上がるにつれて伸び悩む人も出てきます。それは、国語力の中に難しい文章を読み取る力が求められるようになってくるからです。易しい物語の本を読んでいるだけでは、難しい説明文の読み取りはできるようにはなりません。
 読書はもともと楽しみのために読むものですから、易しい物語の読書ももちろんいいのです。しかし、その易しい読書と並行して難しい読書もしていく必要があります。
 易しい文章と難しい文章の差は、主に語彙の差です。難しい文章には、より抽象的な語彙が使われています。読む力がつくというのは、その抽象的な語彙を実感として感じ取れるようになることです。すると、その語彙力によって読む力と同じように書く力もついてくるのです。
 国語力の本質は、この読む力と書く力です。

●難しい文章を読み書き考える勉強法

 言葉の森の勉強法は、難しい文章を読み取る力をつけるところから始まります。その学年の生徒が普通に読む文章より一段階上の文章を毎日音読します。文章は、もともと理解されるように書かれています。難しい言葉があったり、馴染みのない表現があったりしても、それを音読で繰り返し読んでいると、その文章の全体像がわかってきます。
 国語力は、部分から全体に進むのではありません。漢字や語句の勉強の積み重ねで全体の文章を読み取る力がつくのではなく、先におおまかな全体がわかり、そこから個々の部分がわかるようになります。これが、部分から全体に進む算数・数学などの勉強法との違いです。
 全体を読み取る力をつけるためには、まず繰り返し読むことです。繰り返し読むためには、音読をする必要があります。繰り返し読んで自分なりに理解したことを、家族に話して説明します。このアウトプットによってインプットが確実なものになります。そして、家族との対話によって文章の上だけで理解したことが、より具体的な実感を持って理解されるようになります。それをひとまとまりの文章として書くのが、言葉の森の感想文の勉強です。
 こういう勉強ができるのは、言葉の森の指導が、担任の先生からの毎週の電話によって行われているからです。

●生涯役に立つ本当の国語力をつける

 読む力は、あらゆる学力の基礎となります。
 現代は、新しい知識や技術が次々と生まれ、それがまたたく間に世界中に広がるという情報化の速度が高まった時代です。この社会で生きていくためには、学生時代の勉強の知識だけでは不足します。社会に出てからも新しい知識を読み取りそれを自分なりに表現する力が求められてきます。
 言葉の森の読解と作文の勉強は、社会に出てからより一層役に立ちます。それは、読むことや書くことが苦にならず、むしろ読む楽しみ、書く楽しみを持つことができるようになるからです。
 現代は、情報化の進行に伴って、ものごとをビジュアルに表現する技術が発達しています。しかし、それによって目で見てわかりやすいものでなければ理解できないという人も増えています。どの分野でも、ものごとの本質に迫るためには、文章による理解と文章による表現が欠かせません。
 言葉の森の国語の勉強は、単に学生時代の国語力をつけるだけでなく、社会に出てからの国語力をつけることに役立っているのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20151009  
 国語力をつけるのに、特別な勉強法は必要ありません。
 ただ難しい文章を繰り返し読んでいればいいのです。
 しかし、その難しい文章を繰り返し読むということが、家庭でも塾でもなかなか実行できません。それは、子供がすぐに飽きてしまうからです。しかも、読むだけでは張り合いがありません。
 そこで、言葉の森が今やっているのが、寺子屋オンエアで問題集を音読する練習です。小1から中3までの生徒がのべ約100人参加しています。
 

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
国語力読解力(155) 言葉の森の特徴(83) 

記事 2439番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
受験は作文力記述力で差がつく as/2439.html
森川林 2015/10/08 20:28 


●中高大いずれの入試も記述力重視に

 中学入試、高校入試、大学入試とも、入試の傾向は、○×式の選択問題から、記述力を重視した問題に移っています。この傾向は、難関校ほど顕著で、国語に限らず数学、英語、理科、社会も、すべて記述力が必要な問題になっています。
 また、融合問題と言われる複数の教科の内容を横断したものも増えているので、これまでのように単純に理科や社会の教科別の勉強をしていたのでは答えられない問題も出てきています。つまり、単なる知識の再現をテストする問題ではなく、その問題を自分なりにどう理解し、どう考えるのかという思考力が問われる問題になっているのです。
 生徒の思考力は、表現力として表れます。ある問題についてどのように書くかということが、その生徒がどのように考えているかという内容と結びついています。だから、これからも記述力、作文力を重視した問題は確実に増えていくのです。

●言葉の森の作文で読解力も表現力も

 言葉の森の作文の学習は、単に作文を書かせるだけの学習ではありません。長文を読み、家族と対話し、実例を増やし、より広い視野で作文を書くという学習です。
 書く力は、読む力に支えられています。読む力の育成を伴わない学習では、作文力の向上はすぐ頭打ちになります。例えば、語彙力のない生徒は、いつも同じようなありきたりの言葉で文章をまとめてしまいます。語彙力のある生徒は、それぞれの文の流れに合わせて多様な語彙を使うことができます。語彙力のない生徒に、作文の評価の上だけで多様な語彙を使うように言っても指導は空回りするだけです。書く練習をする以上に、読む練習をする必要があるからです。
 言葉の森の作文の課題となる長文は、それぞれの学年に応じたレベルの文章よりも一段階難しいものになっています。だから、家庭で事前にその長文を音読し、その長文をもとに家族と対話することが、よりよい作文を書く準備となっています。この音読と対話が、作文力のもととなる読む力を育てるのです。

●中学入試から大学入試まで作文専科

 言葉の森の生徒は、下は幼稚園年長から、上は高校3年生、大学生、社会人まで幅広い年齢にわたっています。中学入試で作文の試験を受け、言葉の森の受験作文コースで勉強した生徒が、学年が上がり、今度は大学入試でも小論文試験を受けるために受験作文コースに切り換えて勉強するということがよくあります。それだけ、言葉の森の作文指導を信頼しているのです。
 作文や小論文を教えてくれる塾や予備校は数多くあります。しかし、子供たちの文章を見て評価したり添削したりすることと、その生徒の文章力を上達させることとは全く別のものです。
 言葉の森は、長年の作文指導の蓄積があるので、苦手な生徒から得意な生徒まで、どのような課題にも対応できる指導をしています。
 受験には合否がありますが、言葉の森の作文指導を受けた生徒は、受かった生徒はもちろん、落ちた生徒でさえもほぼ全員が、「作文の試験はよくできた」と言ってくれます。受験の合否を超えて、真の実力をつける練習をしているからです。

●文章力は社会に出てからも役に立つ

 言葉の森の作文指導は、作文小論文の試験はもちろん、記述力の試験にも、読解力の試験にも役立ちます。しかし、本当に役立つことが実感できるのは、社会に出てからです。
 社会生活は、仕事の上でも、仕事以外の分野でも、文章を書く機会は意外と数多くあります。特に、責任ある立場になれば、それだけ表現力のある文章を書く力が要求されるようになります。
 言葉の森の作文指導は、小学校低学年までは事実中心の作文練習ですが、その事実中心の作文で書く力をつけ、その土台の上に感想文や論説文を書く練習をしていきます。
 社会に出てから役に立つ文章力は、どちらかと言えば、小説を書くような文章力ではありません。自分の意見をわかりやすく説得力を持って書くという論説文的な文章力です。
 言葉の森で作文の練習をすることによって、その論説文を書く力が育ちます。それは、その人の生涯の無形の財産ともなるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20151008  
 再び、宣伝っぽい記事(笑)。
 しかし、受験で作文があるのなら、言葉の森の作文指導が一番です。
 ただし、高校入試、大学入試は、もう先生の時間があまり取れないので新しい受け入れは難しいです。
 そのかわり、指導のできない分、サービスで書き方のコツを教えます。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
受験作文小論文(89) 
コメント11~20件
……前のコメント
総合学力クラス 森川林
子供は、暇そうにしているのがいちばんです。 年がら年中がん 6/22
記事 5107番
さまざまな勉強 森川林
勉強は、作文と読書と算数数学と歴史を中心にやることです。 6/21
記事 5106番
作文力がこれか 森川林
作文力をつけるために必要なのは読書と対話。 出力の前に入力 6/19
記事 5105番
作文を書くとき 森川林
 接続語と助動詞は、実は重要です。  中学生や高校生で、文 6/18
記事 5104番
国語は、読む力 森川林
国語の力をつけるための音読は、1冊の問題集を繰り返し読むのが 6/16
記事 5103番
国語力は、テク 森川林
国語力をテクニックで身につけようという考えそのものがあさはか 6/14
記事 5100番
本当の勉強は、 森川林
子供は、自然に成長していれば、みんな時期が来ればそれぞれにが 6/12
記事 5098番
これから大学生 森川林
MMさん、ありがとうございます。 これは、10年以上前の記 6/12
記事 820番
これから大学生 MM
先生の書かれていることは今読んでもそのまま通じます。 10 6/11
記事 820番
毎週作文を書く 森川林
作文の勉強というのは、負担の大きい勉強です。 だからこそ、 6/11
記事 5097番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習