ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2649番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
国語の選択問題は、合っているものを選ぶのではなく、合っていないものを選ばない as/2649.html
森川林 2016/09/01 20:22 


 国語の読解問題で選択肢がいくつかある場合、簡単な問題であれば、合っていそうなものを選べば○になります。
 しかし、そうすると、普通に日本語の文章を読み取れる生徒だと、みんなが○になってしまいます。

 本当はそれでいいのですが、受験で選抜するテストの場合は、みんなが○になったらテストになりません。
 そこで、読解問題を難しくするために、選択問題の出し方を工夫します。
 それが、「合っているものを選ぶのではなく、合っていないものを選ばない」という問題の出し方です。

 これは、その問題を出す学校がどの程度の難しい問題を出すかという傾向によってもかなり変わってきます。
 難しい問題だと思って深読みすると、実は易しい問題だったので、深読みしすぎて×になるということもあります。
 だから、志望校の過去問は、あらかじめやっておかないと作戦が立てられないのです。

 しかし、全体に、「合っていないものを選ばない」という発想で問題を見ると、選択問題は正解率が高くなります。理詰めで読むことができる人は、どういうテストでも読解問題は満点近く取れるようになります。

 この選択の仕方は、一般に消去法を呼ばれています。
 合っていないものを消していって、残ったものが合っていることにするという選び方だからです。

 現在、中学生対象のオンエア講座では、この消去法の演習をしています。
 答えが合っているかどうかというのは、二の次で、自分が合っていないと思って消去した選択肢が、なぜ合っていないかを言うのです。
 これを単なる勘で答えたのでは勉強になりません。理屈が通るように、「この選択肢の文のここのところがこういう点で合っていない」と言うのだから大変です。
 これは、考える勉強とともに、語彙力の勉強にもなります。

 昔、ワインの話が題材になっている漫画で、ワイン通の人が、ワインを飲みながら、「フランスの田園の暖かな春の日差しの味わいがする」とか何とか言っているのを見ましたが、ヨーロッパでは、そのように言葉にしにくい感覚を言葉にして表そうとする伝統があるようです。

 日本の文化は、言挙げをしない文化なので、そういうことを言葉であれこれ言おうとする人は、どちらかと言えば敬遠されます。
 昔、「男は黙ってサッポロビール」というコマーシャルがありましたが、何も言わずに不言実行というのが好まれる文化があるのです。

 しかし、消去法の場合は、理詰めで考えることが第一ですから、合っていない理由をちゃんと言葉で言わなければなりません。
 この言葉にしにくいことを言葉にしようとすることが、ある意味で思考力を育てていることになるのでず。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20160901  
 読解問題の解き方には、コツがあります。それは、合っているものを選ぶのではなく、合っていないものを選ばないという選択の仕方です。
 合っていないものを消していって、残ったものが合っているものにするのです。

 このコツを知るだけで、国語の成績はかなり上がります。
 また、そういう読み方をして読むと、文章を深く読み取る練習になります。

 しかし、日本の社会は、言挙げをしない文化なので、合っていないものの合っていない理由をわざわざ言うという習慣があまりありません。
 だから、多くの人が、国語は勘で解くものだと考えているのです。


namura 20161021 10 
過去問は早めに着手し、選択問題は、合っていないものを見つける練習をしていくとよさそうですね。

mae 20170209 9 
※国語の成績を上げたいとおっしゃる親御さんへ面談でのアドバイス。
覚え書きとして。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
国語問題(15) 国語力読解力(155) 

記事 2648番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
新しい勉強のスタイル(3)――家庭で行う国語と算数数学の勉強法 as/2648.html
森川林 2016/09/01 06:45 


 勉強は、自分のペースでやっていくのがいちばん能率がよいのですが、難点は自分でやると強制力がないので、ついさぼってしまうことがあることです。

 小学生のころは、お父さんやお母さんが、
「もう、勉強したの」
と、頻繁に聞くので、子供は自然に勉強をします。

 しかし、小学校高学年になり、中学生になると、親もだんだん口うるさくは言わなくなり、また、子供も言われてもすぐにはやらないようになってきます。

 子供が自分の意志で勉強するようになるのは、中学3年生ごろからです。
 このころになると、自分の人生という意識が目覚めるので、誰でも勉強を自分の問題として受け止めるようになります。
 また、高校を受験する生徒は特に、誰にも言われなくても勉強するようになります。

 しかし、それまでの間は、特に小学4年生ごろの自己主張が出てくるようになる時期は、スムーズに勉強をさせることが難しくなるのです。

 そこで、言葉の森が今行っているのが、寺子屋オンエアというシステムです。
 これは、自宅での自学自習を、オンエアで、先生が1時間見ているという仕組みで、最後の10分間に先生から電話があるので、自分の勉強と先生のチェックが結びつきます。

 また、ほかの生徒がそれぞれの自宅で勉強している様子が見えるので、特にほかの生徒のことを見ることはないのですが、そういう雰囲気の中で勉強できるので、自然に勉強がはかどるようになります。

 この寺子屋オンエアシステムに、言葉の森でなければできない問題集読書を組み合わせているのが特徴です。
 国語の実力をつけるには、難しい文章を音読しそれを繰り返すのがいちばんよいのですが、家庭でそういう勉強を続けられる人はなかなかいません。
 寺子屋オンエアの場合は、その音読に対して先生が質問をするようにしているので、自然に問題集読書が続けられるようになるのです。

 この問題集読書の音読を毎日続けている生徒は、国語の成績が目立って向上します。
 それは、当然と言えば当然です。
 その学年で読むには少し難しい文章を毎日音読するのですから、語彙力も、読解力も、表現力もついて当然なのです。

 ところで、これまでこの国語の勉強に関しては順調に進んでいましたが、他の教科、特に算数数学の勉強は、わかりやすい参考書兼問題集があるとしても、やや難しいところがありました。

 それは、小学校中学年あたりで、少し込み入った問題が出てくると、自分で解法を読んだだけでは理解しくにいことがあるからです。
 その質問は、一応掲示板でできることにしていますが、掲示板という形ではやや敷居が高いので、今後はリアルに答えられるオンエアの場所も作っていきたいと思っています。

 それはともかく、算数数学は、1年間分先取りをして勉強していると、受験のときに余裕を持った受験勉強ができます。しかし、解法を自分で読んで理解する形では、1年間分の先取りはなかなか難しい面がありました。

 そこで、考えたのが、スタディサプリというビデオの授業を併用して行っていくことです。
(つづく)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
寺子屋オンライン(101) スタディサプリ(0) 
コメント151~160件
……前のコメント
スマホの使用を 森川林
 時どき、「読書をしないので先生からも言ってください」と言わ 5/25
記事 4743番
40数年前、日 森川林
 言葉の森が作文教室を始めたころに来た子の多くは、「勉強はで 5/24
記事 4742番
壊れるものを見 森川林
 今、勉強の中心だと思われている数学、英語、国語などのほとん 5/23
記事 4740番
高校入試でも大 森川林
 昔、大学入試の改革で、国語に150字程度の記述問題が取り入 5/22
記事 4738番
ものたりない作 森川林
 勉強は、点数で成績がわかります。  作文は、点数ではなく 5/21
記事 4737番
創造力のある子 森川林
 自分自身を振り返ると、脱線の連続でした(笑)。  しかし 5/20
記事 4736番
生きがい 森川林
 昔の生きがい論は、世の中の役に立つことをすることと結びつい 5/19
記事 4735番
ChatGPT 森川林
 世の中は、ほとんどいい人だけで動いている、というのが大きな 5/19
記事 4734番
「小学校最後の 森川林
 本のコメントを書いてくださった方に、暗唱の小冊子(40ペー 5/18
記事 4732番
昔テレビ、その 森川林
 子供をコントロールできない親が多いことが問題です。  コ 5/15
記事 4730番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習