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新しい勉強法(暗唱の仕方) as/286.html
森川林 2008/09/05 09:42 
 いま、作文の勉強の仕方を新しく開発しているところです。
 大きく分けて、四つの方向で考えています。暗唱、記憶術、マインドマップ、四行詩の四つです。
 第一は、暗唱です。暗唱の効果については、貝原益軒、湯川秀樹、シュリーマン、本多静六などの実践が参考になります。ほかにも、塙保己一、南方熊楠などの伝記を調べてみると、決して彼らも生まれつきの天才ではなく、幼児期の暗唱的な環境が才能の開発に大きな影響を及ぼしていたことが推測されます。
 暗唱の方法は、簡単です。20回以上音読することに尽きます。100字程度の文章を、「正」の字などを書きながら、20回声を出して読むと、空で言えるようになります。今はタイマーという便利なものがあるので、10分間のタイマーをかけて繰り返し読むという形でもかまいません。
 読み方のコツは、できるだけ流れるように速く読むことと、それを自分の耳でしっかり聴くことです。自分の声をしっかり聴くということで、いま、ある装置の開発を考えています。
 どうして流れるように読むのが大事かというと、意味を記憶すると同時に、音楽のようなリズムも記憶できるからです。文章の暗唱が苦手な人でも、歌の暗唱はできます。歌はメロディーと歌詞が結びついているので覚えやすいからです。
 暗唱は音楽のように聴くのがコツということから、これまでの高速聴読のページを作り直しています。今までは、人間が読んでいましたが、長文の一部に手直しをすると、全文読み直しをしなければなりません。そう考えると、人間が長文の速読を続けていくのはかなり無理があると思うようになりました。
 そこで、目をつけたのがテキスト読み上げソフトです。PENTAXで出している音声合成ソフトは、かなり高性能で、人間が読むのとほとんど変わりません。しかし、値段がまだ高いので、フリーのソフトのSofTalkを使うことにしました。これは、いかにも機械が読んでいるような読み方ですが、無料でこれだけできるというのは素晴らしいと思います。聴読で大事なことは、読み方の巧拙ではなく、音楽のように同じリズムで文章を聴くということですから、機械的な読み方でもさしつかえはありません。いま、SofTalkに合わせて、テキストの方の編集を行っているところです。
 音読と聴読を組み合わせて100字の文章を暗唱したあと、次の日に、新しい100字を続けて合計200字の暗唱をします。そのようにして、毎日200字の暗唱を続けていくと、1ヶ月もかからずに、2000字程度の長文をまるごと全文暗唱することになります。しかし、その暗唱は、200字ずつを細切れに覚えただけで、2000字を通して暗唱できるということではありません。人間の頭は、それほど高性能ではないからです。そこで登場するのが記憶術です。(つづく)

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記事 285番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/1/1
作文指導を更に充実させるために as/285.html
森川林 2008/08/29 11:13 
 言葉の森では、作文指導を更に充実させるために、次のようなことを考えています。

 第一は、入力の仕組みを作ることです。
 作文を出力だとすると、入力は、自分の体験や知識です。特に、知識の部分は学年が上がるほど個人差が大きくなり、本をよく読んでいる子とそうでない子との間には、生かせる実例の幅に大きな違いが出てきます。
 これまで、言葉の森では、毎日の自習として長文音読や読書をすすめてきましたが、今後更にそれを強化して、長文暗唱を取り入れていきたいと思っています。今、その仕組みを検討しているところです。毎日100字から200字程度の暗唱であれば、10分から20分ほどでできるので、その暗唱を繰り返して、長文を丸ごと暗唱できるようにしたいと思っています。
 第二は、思考の仕組みを作ることです。
 入力と出力の間に、自分の考えを深める思考という過程があります。
 これまでは、作文を書く前に考えたり構成メモを書いたりする形で思考を処理してきましたが、今後それを更に強化して、構成の図を書くような指導をしていきたいと思っています。これは、自分の持っている材料を一枚の紙に二次元的に広げて矢印などで図示して考える方法です。ちょうど同じようなことが、マインドマップやダ・ヴィンチ・メソッドでも取り上げられていますが、それらの方法とは少し違います。
 なぜ二次元的に広げて考えることが大事かというと、人間の短期記憶が七個程度しか保持できないからです。入力の場合は、七個程度の語句のつながりを逐語的に消化しながら読み取っています。出力の場合も、七個前後の語句のつながりをそのつど組み立てながら書いています。作文を書くときは、語句のつながりを維持するだけで七個程度のメモリーをほとんど使ってしまうので、周囲がうるさいと書けなくなるのです。ところが、材料を二次元的に広げると、仮想的な短期記憶が一挙に増大します。そこで、異なる材料の間にある論理的なつながりを発見しやすくなるのです。構成図を書くことによって考えを深めるというのは、このような意味です。
 第三は、出力の仕組みを改善することです。
 現在は、それぞれの進度に合わせた構成の仕方に基づいて1200字程度の文章が書けることを目標にしていますが、1200字の文章を書くためには、やはり1時間ほど時間がかかります。忙しいときには、1200字も書けないとなると、つい時間のあるときに書こうと思って後回しにしてしまいがちです。しかし、既に長文を読んで、どう書くかを考えているのであれば、その場で書いた方が勉強になります。
 そこで、忙しいときには、規程の字数まで書けなくてもいいから、構成メモを書いてとりあえず完成させておく、ということを考えています。この構成メモに作品としてのまとまりを持たせるために、四行詩として書くということが考えられます。構成の四段落に沿った四行で文章を書き、中に必ず光る表現を入れる、という形です。

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記事 284番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/1/1
【重要】10月から、提出回数も進級条件に as/284.html
森川林 2008/08/29 09:50 
 次の学期から、進級テストの締め切りまでに、1ヶ月に1回分以上提出がないと進級できません。
(10月分で1回以上、11月分で1回以上ということです。10月中に11月分を書いたり、11月や12月に入ってから10月分を書いたりすることはかまいません)
 ふりかえの授業は、平日9:00—19:50土曜9:00—11:50で受け付けています。

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