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国語の成績を上げるなら、まず作文、感想文の勉強から as/2912.html
森川林 2017/04/10 05:18 


 英語や数学の勉強は知的に理解する勉強ですから、数か月で成果が出ます。
 夏休みなどに集中してやれば、一ヶ月で驚くほど力がつき、二学期からの成績が見違えるほど変わります。

 しかし、国語だけはそういうわけには行きません。
 国語の成績を上げるコツということで言えば、短時間ですぐにできるようにする方法はあることにはあります。
 しかし、その生徒の本当の国語力をつけるというのは、きわめて長い時間がかかります。

 例えば、夏休みに漢字の勉強をしっかりやったから二学期から漢字テストがいつも満点になったというようなことはあります。 しかし、夏休みに作文の勉強をしっかりやったから二学期から作文が急に上手になったということはまずありません。
 作文力のような本当の国語力は、上達するのに時間がかかるのです。

 そして、その上達させる方法は、国語の問題集を解くような勉強ではなく作文と感想文なのです。
 特に力がつくのが、ある文章を読んでその文章に対する感想をまとめる感想文です。

 国語の成績が今ひとつだから、塾にでも入れたいという人がよくいますが、国語の勉強で国語の実力がつくということはないと思います。
 国語は国語的な勉強で力がつくのではなく、読んで考えて書くという作文感想文の勉強の中で初めて力がついてくるのです。

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森川林 20170410 1 
 国語が苦手というのは、英語が苦手だったり数学が苦手だったりするのとは性格が違います。
 国語の力をつける○○トレーニングのような教材もありますが、何もしないよりはましという程度であって、それをやったから国語力がつくとは思えません。
 国語力は、読んで考えて書くという過程で少しずつついていきます。
 そして、その土台になるのが、小さいころか聞いたり話したりするという親子の対話なのです。


nane 20170410 1 
 国語力が最もよく現れるのが作文です。
 作文の勉強をしたからすぐに作文が上手になるということはありません。
 作文は上達するまでに長い時間がかかります。
 だから、「この上手な子の作文のように書いてごらん」というアドバイスは、子供の自信を失わせるだけの結果になります。
 しかし、そういう指導をしている人も多いのです。



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四行詩の世界 as/2911.html
森川林 2017/04/10 04:44 


 人間は生きているかぎり、いろいろなことを感じたり考えついたりします。
 日本では、その一瞬の感情を俳句や川柳や短歌として表す文化がありました。

 しかし、この詩形では、自然や心情の描写は表せても、思想を表すには難がありました。
 七五調というリズムは、感情をまとめるには適度の制約になり、その制約が感情の圧縮率を高める効果があります。
 しかし、思考した内容を表すには、その七五調の制約が不自由に感じられることも多かったのです。

 そこで、思考の結果を表現するための制約として、四行にまとめるということを考えました。
 やってみるとわかると思いますが、これはかなり役に立ちます。

 作文の勉強は、中高生の場合、1200字を1編書き上げるのに大体1時間半かかります。
 すると、定期テストなどが迫っているときは、時間的に苦しいということがよく出てきます。

 そこで、これまで、忙しいときでもできるアドバイスとして行っていたのは、
1.長文を読んで考えるだけでも勉強になる。
2.時間があれば15分で要約だけでもまとめる。
3.更に時間があれば、感想も書き、その感想に自作名言を盛り込むところまでやる。
というようなことでした。

 時間がなくてやれないというより、長文を読んで考えるだけでも効果があります。
 しかし、本当は、四行の詩の形にまとめておき、あとで時間があるときに、その詩をひとまとまりの文章に広げていくというのがいいのです。
 もし、文章に広げることができなくても、四行詩としてまとめておけば、それがそのまま作品として残ります。

 しかし、四行詩というのは、まだ制約として理解しにくいところがあるので、今後誰でもできるような形にしていきたいと思っています。

 以下は、四行詩の作品例です。

■四行詩の世界
 ひとまとまりの言いたいことがあるとき、
 文章化するのに時間がかかると思うとつい億劫になるから、それを四行でまとめる。
 言いたいことを圧縮してただ四行にまとめるだけだが、詩のリズムを持たせることが要だ。
 形の上で言うと、比喩があるか、対比があるか、創造があるか、笑いがあるか。

 季語は特に要らない(笑)。


■漢字教育
 読みは能力であるが、書きは機械でも代替できるから、いずれ漢字書き取りの試験はなくなるだろう。
 読みは、読み専門の精選された漢字集の音読で身につけ、あとは読書で応用を広げるべきで、多様な漢字問題集を使うべきではない。
 また、読みは、学年配当という人為に従うのではなく、全常用漢字2000字を小学生の早い時期に身につけることだ。
 そして、語彙の量が思考の材料の量であり、日本語は世界一の量を誇るから、あとは難読漢字集で勉強を続ける。

 漢字ドリルがカラフルになり、漢字学習のアプリなどが使えるようになってから、みんなの漢字力が低下した。


■道徳教育
 教育勅語がいいとか悪いとかいう議論は、物事の影を論じているにすぎない。
 道徳教育の本質は、その道徳の中身ではなく、
 その道徳を音読反復によって血肉化するという方法にある。
 だから、道徳の内容など似たり寄ったりなので、リズミカルな道徳教材が最もいい教材になる。

 教育勅語か(笑)。
 あるいは、それに匹敵しうる詩心のある教材。


■英語教育
 英語は、やっている子はできるが、やっていない子はできない。
 その差があまりにはっきりしているので焦る人が多いが、
 知識の差は、実はやれば誰でもできるもので、本当の差は頭のよさにある。
 新渡戸稲造も内村鑑三も福沢諭吉も、大人になってから英語の勉強を始めた。

 早めにやることより、頭をよくしておくことの方が大事。


■作文よりも構想図
 作文の本質は、書くことではなく考えることだ。
 書くことが音声入力化される時代になって、そのことがますますはっきりしてきた。
 その考える方法が構想図で、
 この構想図に必要なものが、ペンとノートである。(あるいは、筆と紙)

 手書きには数千年の歴史があるが、キーボード入力には数十年、音声入力には数年の歴史しかない。
 ついでに言うと、未来の入力は思考直接入力で、既に研究が進められているはずだ。


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森川林 20170410 1 
 短歌や俳句は、日本文化の大発明だと思いますが、どの言語にもその言語なりの定型詩があります。
 大事なのは、形が決まっていることであって、その形の枠組があるから、微妙な中身も入れやすくなります。
 しかし、これまではその中身が主に感情的なものや感覚的なものに限られていました。
 これから必要になるのは、論説文のような思考の結果を入れるための形の枠組みになると思います。


nane 20170410 1 
 四行詩の話を書いていて、立原道造のソネット形式というのを思い出しました。
 要するに、何か外的に決まっていることが大事で、そういう形式がないと、微妙な中身は散文的に解消してしまうのだと思います。


栄光あれ 20181004  
詩の先生が(笑い)とは、どんなものでしょか。
笑うか笑わないか、は読者の気持ち次第です。手紙でもメールでも、あえて(笑い)と書く表現を見るようになりましたが、言葉の乱れか、表現力の不足、と感じています。

森川林 20181005  
 大事なことは文章の中身です。
 表現の好き嫌いは人それぞれ言ってかまいませんが、それは、
「僕はカレーが好き」
「私はラーメンが好き」
と言っているようなもので、そこから何かが生まれるわけではありません。
 そして、人間は、何も生み出さないようなことほど言いやすいのです。(笑)
 大事なことは、文章の中に創造があることです。

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