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自然科学の世界でリアルな対話を as/2945.html
森川林 2017/05/09 04:26 


 自然科学の本が面白いのは、そこに書かれていることが真実だからです。
 どのように不思議に見えることでも、それが実際に存在するのであれば、そこに必ず合理的な説明が成り立ちます。
 この世界が合理的な真実でできているという確信を持てることが、自然科学を学ぶことのいちばんの利点です。

 文学の世界でも、人間の真実を描くことはできますが、そこにはどうしても作者の人生観や世界観や思い込みの癖などが入ります。
 だから、文学の世界では、面白く読めるが、不自然なパターン化に流されるということもまた多いのです。

 さて、ところが、自然科学の良書というのは書店には意外と少なく、児童図書の多くはフィクションが中心となっています。
 今回、思考発表クラブで理科実験工作を取り上げようと思ったのは、子供たちの知的生活が、机上の勉強と架空の文学に多くを占められているような気がしたからです。
 もちろんどちらも大切です。特に文学の世界は、架空ではあってもその中で人間に対する共感のようなものが育ちます。
 しかし、現実の世界の中にある合理的な真実に感動することもまた、子供たちの成長には必要です。
 自然科学というリアルな世界で、親子の対話ができると面白いと思います。

====
賢い子を育てる、お母さんの科学的関心
https://www.mori7.com/index.php?e=2794

 子供が、最初に接するのは、両親、特にお母さん、そしてお父さんです。
 子供は両親を通して、社会に接していきます。だから、親の関心が子供の関心に結びつくのです。

 親が科学的なものの見方に関心を持っていれば、子供もそのような関心を通して世の中を見るようになります。
 これが、賢い子を育てる出発点です。
 本を読んだり、勉強をしたりする以前に、子供が親の関心に自分の関心を重ね合わせることが大事なのです。

 しかし、もとから科学好きな親ならまだしも、多くのお母さんは科学的なことにはあまり関心がないと思います。
 そこで、使えるのが、子供向けの科学の本です。

 子供と一緒に科学の本を読んでいると、「へえ、そうなんだ」と、世の中や自然の現象についての新しい理解に感心することがあります。
 特に、自然界は、科学的な考え方の宝庫です。
 自然の中にあるものは、どれもそれなりに必要な科学的裏付けを持って成り立っているからです。

 これに対して、人間社会の現象は、にぎやかな話題が多い割に、科学的な裏付けを通して理解するということはあまりありません。

 また、一般に勉強と言われるものも、科学的なものの見方にはあまり結びつかないものがかなりあるのです。
 特に、成績にすぐに結びつくような勉強は、知識と手続きの理解でなりたっているので、それはそれでとても必要なことなのですが、子供を賢い子にするということにはあまり結びつきません。
 むしろ、勉強の時間が多すぎると、勉強以外の読書や遊びや対話の時間が減る場合もあり、その方が子供の成長にとってマイナスになることもあるのです。

 最近出た科学の本として面白いと思ったものは、「理科好きな子に育つふしぎのお話365」(誠文堂新光社)です。
 390ページもあり、結構重たいので、読み聞かせに使うとしたらお母さんはかなり大変です。
 しかし、ルビがふってあるので、ある程度お母さんが読み聞かせをして、子供が興味を持てば、続きを自分で読むようになると思います。

 科学の本の選び方として大事なことは、ただ知識が書いてあるだけでなく、因果関係のような構造が書いてあることです。
 科学の本とは少し違いますが、時事問題などでも、事実の経過が重要なのではなく、その背後にある因果関係の解説が大切です。しかし、世の中にある時事問題に関する本でそういう観点で書かれているものはあまり多くありまぜん。

 知識が大事なのではなく、その知識の背後にある科学的な関係を知ることで、知的な好奇心が刺激されることが大事なのです。

 以上のような科学的関心について考えたのは、ドクター・中松さんの「私は死んでる暇がない」を読んだのがきっかけです。
 これも、とてもいい本ですから、子供向けではありませんが、ぜひ多くの方におすすめしたいと思います。
====

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森川林 20170509 1 
 子供たちは、実験や工作が好きです。
 それは、山に登ったり、川で遊んだり、虫をつかまえたり、木の実を採ったりする遊びと同じように、現実の三次元の世界との対話があるからです。
 そういう遊びのような勉強をときどき家庭でできるようになるといいと思います。


nane 20170509 1 
 理科の試験の成績を上げるためには、実験に時間をかけるよりもも、実験の結果を参考書で覚えた方がずっと能率がいいはずです。
 しかし、生きた知識は、実際の手足を動かす中で育ちます。
 そういう時間のかかることを余裕を持ってできるのが家庭のいいところだと思います。


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小6の思考発表クラブの授業紹介5.2週 as/2944.html
森川林 2017/05/08 16:37 


 これまで、思考発表クラブの授業では、(1)作文課題をもとにしたyoutubeなどの紹介と構想図書き、(2)算数の似た問題作りを行ってきましたが、今回新たに、(3)理科実験工作の紹介もしていきたいと思います。
 今回は、過冷却の実験の紹介です。
 家庭ですぐにできることなので、こういう身近な実験や工作を通して自然科学の面白さを味わっていけるといいと思います。

●授業の動画
https://youtu.be/bszK-JvM6u0

●作文の予習

▼5.3週
★日本語は、いままで

 【1】日本語は、いままで日本民族によってしか使われたことのない内輪の言語、つまり部族言語です。どこの言語も初めは部族言語なのですが、それが外国に広まりだすと、外の視点が入ってきて言語の刈りこみが行われてくるわけです。【2】その刈りこみがはなはだしいのが英語です。英語というのは、外の視点と内の視点が合作でつくり上げためずらしい言語なのです。その点、ロシア語などは、多分にまだ内部の視点だけの言語ですが、それは国際普及の度合いが少ないからです。【3】日本語などはその最たるもので、これまで外側の目というのはまったくなかった。
 日本人は、自分の国の言語を国語と言ったり日本語と言ったりしますが、国語、日本語の対立は実はこの問題と関係があるのです。【4】国語として日本人が自分の言語を見るときは、完全に内側の視点で見ているのです。みんな、日常の文法などは知っているという前提で、日本語の文学とか詩が論じられる。つまり基本的知識のある者同士の話なのです。【5】ところが、外国人は、ことばのきまりも発音の仕方も知らないで日本語を習うのですから、外の視点しか持っていないということです。
 そして、私たちの母語である日本語は、いま徐々に外の視点を加味して整理される芽生えが出てきています。【6】もし外国人が日本語を学ぶ勢いがこのまま五十年、百年とおとろえなければ、日本語も大きく変わると思うのです。それは、英語が四百年の間にまったく変わってしまったのと同じで、日本語が国際普及するに従って、外の人の影響力が国内の日本語にもおよんでくる。【7】ただ、だからといって、日本本来の内側の視点は閉鎖社会のなごりだからやめるというのは、大きなまちがいです。英語でさえも、いまだにイギリス人しかわからない、彼らだけの内側の視点の部分があるのです。その外側に、人工的に刈りこまれた英語の部分が付加されてきたということなのです。
 【8】日本語はまだこの部分が少ない。その証拠に、日本語の字引はすべて国語辞書です。日本語の辞書は、ほとんどすべて日本語を内側の視点からしか見ていません。ですから、日本語国際普及の一つの大きな課題は外の視点を取り入れた日本語辞典をつくることで∵す。【9】これは、一つの大事な国家的事業であり、個人ではできないことですから、国際交流基金などが中心にやるべき仕事だと思います。
 日本語は、外国人によって学ばれ、使われた経験がないために、植木屋を十年も入れなかった庭みたいでめちゃくちゃに枝がのびているという状態です。【0】多くの西洋の言語は、ヴェルサイユ宮殿の庭木のように、整然と刈りこまれ、人工的な手入れがされているのです。かつて大学の先生をやめてフランスで日本語を教えていた学者が、ことごとにフランスには整然たる文法があるのに、日本語には文法がないと言ったのも、そのへんの問題だと思うのです。
 フランスでも、十六、十七世紀のフランス語は、植木屋の手の入らない日本語みたいな状態にありました。それを研究所をつくり、一種の理念にもとづいた人工フランス語をつくって、それを世界普及のフランス語の中心にしたわけです。だから、それはフランス人にとっても学ばなければならない「外国語」でした。高等教育を受けたフランスの知識階級が話すフランス語と庶民が話すフランス語がいまだにちがうのは、庶民はお金をかけてフランス語を勉強していないからなのです。外国人がフランス語を学ぶのが易しいのは、人工的に整理されたフランス語だからです。それを文法と、かの学者は呼んだわけです。
 日本語にはそれがないのです。日本語は、明治からいままで百年の間におどろくほど変わりました。戦後の四十年間でもどんどん変わっているという野放図な自然言語なのです。これは、外国に日本語はこれですよと教えるときには大きな障害になるわけです。ですから、日本は、これからどうやって日本語を刈りこんでいったら、国際普及の日本語になるかということを考えなければならない。そして、これは国家的な事業として相当大きな研究課題としてお金をかけ、真剣に取り組まないと、どうにもならないと思うのです。


▽外国人がキレそうになる日本語の特徴
https://youtu.be/e-g1qe0T9B8

・同じ漢字で読み方が違う(生→なま、い、しょう……)
・1本、2本、3本
・日本語の国際化でこういうものも、シンプルになるのだろうか。そのためには、ある程度の許容も必要か。

▽【海外の反応】この日本語は英語に取り入れるべきだ!→海外「「適当」,「懐かしい」,「もちもち」,「面倒くさい」,「しょうがない」」
https://youtu.be/vHip6GCqSPE

・日本語にしかない言葉……適当、やっぱり、しょうがない、面倒くさい、なつかしい、さすが、よろしくお願いします、など。
・国際化でこういう言葉が文化として広がる可能性がある。(もったいないなども)

▽ベトナム、第一外国語が「日本語」に!|竹田恒泰チャンネル
https://youtu.be/tQ8X47aQiAY


●算数の似た問題

「これでわかる算数小6」P25-3-(2)
「これでわかる数学中1」P32-4-(3)

●実験工作
「でんじろう先生のわくわく自由研究」より
・いろいろ冷凍実験 P60~62

▽過冷却水の実験(Supercooling Experiment)
https://youtu.be/3lyMhjeuxEI


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森川林 20170508 1 
 日本語と日本語以外の言語との比較が、こんなにもたくさん国語の問題として出てくるのは、日本だけの特徴のようです。
 こういう日本語の特徴をいろいろな実例をもとに考えた経験があると、国語の入試問題で日本語論や日本文化論が出たときに、「ああ、あの話だ」とすぐに推測できるようになります。
 今回から、更に理科実験工作も加えました。これも、お父さんやお母さんと一緒に家庭で取り組んでみるといいと思います。


nane 20170508 1 
 机の上での勉強は、頭で考えるものですから、やれば誰でもできるようになります。
 実験や工作は、体を使って考えるものですから、頭だけではなく心も動きます。
 こういう心の動きを伴う勉強というのが、これから大事になってくると思います。


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小4の思考発表クラブ5.1週の授業紹介 as/2943.html
森川林 2017/05/05 01:16 

△生徒の作った算数の問題

 次週5.2週の課題は、「飼っている生き物」。
 自分が今飼っている生き物だけでなく、お父さんやお母さんが子供のころに飼っていた生き物の話を聞いてみよう。
 また、田舎のおじいちゃんおばあちゃんにも話を聞いてみよう。いろいろ面白い体験が聞けるはず。
 昔は、飼っているわけでもないのに、一緒にいるような生き物も多かった。

●授業の動画
https://youtu.be/CN5ZZx9EOEU
●作品の紹介

●作文の予習
▼5.2週
★飼っている生き物、りょうりを作ったこと

▽昆虫の飼育方法~カブトムシの飼い方~【コメリHowtoなび】
https://youtu.be/LTdsz1tV4Nw


▽鈴虫の一生  bell ringing cricket's whole life
https://youtu.be/zu22i_sSe-4


▽ザリガニを飼いたくなる動画
https://youtu.be/_3qzdJBDHzo


▽ネコとウサギの日常 - Everyday of cats and rabbit - 【2 Cats 1 Rabbit & Let's play hide-and-seek! 】
https://youtu.be/63Hl0g7qAJk

(2分20秒あたりが面白い)

▽我が家の鳥 一斉にシャワーします
https://youtu.be/43eyrQjGvzw


▽【アリ飼育】 アリたちの紹介 編集しなおしました 【ant farm 】
https://youtu.be/T7rgN8Ntfiw

(こんなの作ってみたいね。)

●算数の似た問題

「これでわかる算数小4」P60-6
「これでわかる算数小5」P39-2


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