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公立中高一貫校受験という選択(1) as/3024.html
森川林 2017/09/07 04:16 

 10月になると、公立中高一貫校の受験作文コースを選択する生徒が増えてきます。
 作文の試験というものは、実力のある生徒でも、その日の課題によって自分がどの程度をできるのかつかめないところがあるので不安になりがちです。

 言葉の森の作文指導は、そういう不確定な作文試験に自分の実力の120パーセントを発揮できるようにすることを目標に指導しているので、10回ぐらい書く練習をすると、ある程度安心して受験することができます。

 さて、この公立中高一貫校の試験問題は、昔は確かに教科書レベルの考える良い問題が出題されていました。
 しかし、今は私立中学の受験と同じように、受験のための訓練をしなければ解けない問題になっています。
 受験生の点数に差をつけるために、時間内には解き切れないような大量の問題を出し、その中にほとんどの生徒が解けないような難問も入れてあるのです。

 これまでに受験した生徒を見ると、順当に合格したと思われる子もいますが、実力が十分にあるはずなのに不合格だった生徒もかなりいます。
 問題が特殊なので、実力があるから合格するというわけではなく、合否はかなり偶然に左右されています。
 しかも、公立中高一貫校の倍率は一般にかなり高いので、合格しない生徒の方が圧倒的に多いのです。

 だから、公立中高一貫校を受験する生徒の保護者は、最初から合格はしないつもりで受験に臨むことです。
 というのは、子供にとっては受験というものは最初の経験なので、どうしても甘い見通しを持つからです。
 また親も、実力のある子供を見ていると、つい合格が当然のように思って取り組んでしまう場合も多いのです。

 親子で、合格するつもりでハードな勉強をして、その結果不合格になると親も子もかなり消耗します。
 その結果、もっと大事な、中学での勉強を親子で協力するということができなくなってしまうのです。

 塾によっては、公立中高一貫校受験一本では不安だろうからと、私立の受験をすすめるところがあると思います。
 しかし、滑り止めのために、もともとは行く気のなかった私立を受験するというのは本末転倒です。

 公立中高一貫校が不合格だったら、近所の公立中学に行けば十分です。
 不合格であっても、受験をしたことは、勉強の密度を高める生活をするという意味でとてもいい経験になります。

 そして今は、公立中学、公立高校という選択も、かなり明るい見通しが持てるようになってきているのです。
(つづく)

公立中高一貫校受験という選択(2)

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森川林 20170907 1 
 どこに合格しようが不合格になろうが、本人の実力は変わりません。
 また、学校がいい教育を提供してくれるのではなく、勉強は自分の意志で取り組めばそれで十分に進みます。
 だから、受験の合格をひとつの目標にして勉強するのはいいことですが、親は合否にとらわれないようにし、大きい目で子供の勉強を見ていく必要があると思います。


nane 20170907 1 
 東大の世界大学ランキングの順位が低下していますが、この原因のひとつはガラパゴス化した入試にあると思います。
 公立中高一貫校の入試にも、似た傾向が出ています。
 だから、合格すればもちろんそれはいいことですが、本人の勉強の実力さえあれば、合否などは別にどうでもいいことなのです。
 これからの社会では、更に、合否よりも実力ということがはっきりしてくると思います。


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勘違いの勉強のさせ方――自分の力でやらせようとする as/3023.html
森川林 2017/09/06 05:59 


 昨日、子供の勉強のさせ方についての面白い動画を見つけました。(家庭学習のFacebookグループでも紹介しましたが)

▽「勉強って楽しい」と思える子に育つ、とっておきの方法を教えます
https://www.youtube.com/watch?v=PHTU6M3Ut34

 ここに描かれていることは、本当によくあります。
 お母さん方が、よい勉強のさせ方だと思ってやっていることが、実は正反対の勘違いだったというケースが実に多いのです。

 作文の勉強に関して言えば、その一つの極めてよくある勘違いが、子供に自分だけの力で書かせようとすることです。
 例えば、わからない漢字があったら、子供に自分で辞書で調べさせるというようなやり方です。
 親がその場で優しく教えてやれば済むことを、わざわざ面倒なやり方で子供に負担をかけるような勉強のさせ方をしてしまうのです。
 この結果どうなるかというと、子供に実力がつくどころか、次第にに面倒なことは親に聞かずに黙って済ませるというふうになってしまうのです。

 ちなみに、自分で辞書を引くというのは、作文の勉強の中でやらずに、辞書を引く練習そのものとしてやって慣れておくことです。
 もし、作文の中でやるとしたら、子供に辞書を引かせるよりも、親が自分が興味を持って辞書を引くという姿を見せることです。
 親のそういう姿を見ていると、子供は自然に辞書を引こうと思うようになります。

 勉強は、子供の力だけでやらせようと思わずに、少しでも困っているところが見えたら、親はすぐ手助けをしてあげることです。

 しかし、こういうことは文章で書かれているだけでは実感としてわからないので、なかなか習慣を変えることは難しいようです。
 そこで、今考えているのは、やはりオンラインの懇談会や面談を通して話をしていくということです。
 勘違いの勉強のさせ方をしないためにも、親と先生のコミュニケーションをもっととっていくようにしたいと思っています。


 なお、この動画を見つけたのは、小4の9月の作文課題「好きな勉強」の構想図を思考発表クラブ書いてもらうのに、参考になるものをyoutubeで探していたからです。

 こういう動画を親子で見て話し合うと、家族でいろいろ面白い対話ができると思います。

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森川林 20170906 1 
 よく、「親に教えてもらっていたら、いつまでたっても自分でできるようにならない」と言う人がいますが、そういうことはありません。
 なぜなら、子供は、というか人間は、人に教えてもらうより自分でやってみたいと思っているからです。
 自分でやるのは、自信がついてからです。
 だから、子供が自信を持てるようになるまで、何度でも優しく教えてあげればいいのです。


nane 20170906 1 
 実は、上の子には、親は結構厳しくなりがちです。
 しかし、下の子には、どうでもよくなるせいか(笑)、かなり甘くなります。
 勉強面では、厳しく育てた子の方ができるようになることが多いのですが、先に行って社会人になるころには、そういう勉強面での差というのはどうでもよくなって、その子のトータルな実力が出てくるようになります。
 だから、小さいころからそんなに厳しくやる必要はないのです。
 ということを、年をとってからみんな気がつくのです(笑)。


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