ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3051番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
読む勉強法で理科が百点に as/3051.html
森川林 2017/09/26 06:51 


 昨日の思考発表クラブで、嬉しい話がありました。

 小学6年生の女の子で、以前、理科が苦手だからどういう勉強をしたらよいのかと聞かれたことがあったのです。

 その子と、その子のお母さんは、理科の問題集をやるつもりで勉強の仕方を考えていたそうです。

 私のアドバイスはそれとは違って、理科や社会は教科書を何度も読んでいれば自然にできるようになる、理科の中でも計算を含む算数的な問題については問題集の解法を何度も繰り返して覚えるとよいとアドバイスをしたのです。

 そして1か月後の昨日、懇談会の中で、その子が先日の理科のテストで百点を取ったという話を聞きました。

 もしこれが問題集を解くような形の勉強をしていたら、たぶん時間がかかり苦労が多い割に点数はもっと低かったと思うのです。

 なぜかと言うと、問題集を解く勉強はできたかできなかったかという確認で終わることがほとんどだからです。

 できたものは、もともとやらなくてもできたはずのものですし、できなかったものは何度も繰り返さなければできるようにはならないものだからです。

 ところが、問題集を解くとそれで勉強が一段落したことになってしまうので、問題を解いても実力がつくのはほんのわずかなのです。

 これは、私自身の体験でもそういうことがあったので、ある程度確信を持って言えるのです。

 昔、私が中学2年生のとき、定期テストの歴史で一人だけ満点を取ったことがあります。
 確か103点満点のテストでした。
 なぜそんなことを覚えているかというと、滅多になかったことだからです(笑)。

 テスト前の勉強は、いつも特にしていないのになぜよくできたかというと、お昼の弁当の時間に歴史の教科書を読書代わりに楽しく読んでいただけなのです。

 野口悠紀雄さんの中学高校の英語の勉強も、そういうものだったようです。

 英語の教科書が面白いので、何度も読んでいたら自然に英語ができるようになったということです。

 英語の勉強というと、穴埋め式の英語の問題集をやろうとする人が多いのですが、そういう勉強は時間ばかりがかかる能率のあまりよくない勉強法です。

 ただ読むだけというのがいいのです。

 問題を解く勉強は、鉛筆や消しゴムを使うので、勉強しているような雰囲気になり、本人も周りで見ている人も安心します。

 教科書を寝ころがって読むような勉強は勉強らしくないので、本人も周りで見ている人もそれがいい勉強法だとは思いません。(別に寝ころがらなくてもいいのですが)

 しかし、その気楽に寝ころんで繰り返して読むだけの勉強が、最も効率のよい勉強法なのです。

 形にとらわれるのではなく、内容を中心に考え、読む勉強を家庭学習の中心にしていくとよいと思います。


この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20170926 1 
 読む勉強法の反対が、解く勉強法です。
 昔、自主学習クラスで、数学が苦手だという中学生の子の勉強の仕方を見ていたら、問題集をただ何問も解いているだけだったのです。
 だから、数学の勉強にかなり時間がかかります。
 しかし、成績は一向に上がらなかったのです。
 こういう子は、勉強の仕方を変えればすぐに成績が上がるのです。


nane 20170926 1 
 子供たちの勉強の能率が悪いいちばんの原因は、人に教わる勉強に慣れているからではないかと思います。
 最初は試行錯誤でも、勉強は家庭で自分のペースでやるのがいいのです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
家庭学習(92) 

記事 3050番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
国語力アップの秘訣(5)――記述の練習 as/3050.html
森川林 2017/09/25 05:49 


 次は、記述力の練習方法です。

 問題集などから、一つの問題文を選び、その感想を書く練習をします。
 1文の平均は約50字と考え、指定した字数でまとめるようにします。

 この感想の書き方で大事なところは、ある考えともう一つの考えを対比して書くことです。
 しかし、それが難しいようであれば、ただ字数を指定して書くだけでもかまいません。

 字数は、50字にまとめるとか100字にまとめるとかを自分で決めて、その字数の感覚をつかめるように練習します。

 この場合、決めた子数ぴったりにまとめるということを心がけると、細部の表現を工夫する力がついていきます。

 記述のコツは、対比して書くことです。

 対比して書くとは、「Aだと思う」とだけ書くのではなく、「BではなくAだと思う」とか、「確かにBという考えもあるが、Aだと思う」というように、自分が書こうと思うことと対比する考えや事実がわかるようにするということです。

 記述の問題の多くは、この対比が重要なポイントとなるところで出されています。

 対比の仕方には、ほかに、「Bではなく、Aになった」とか、「Bでありつつ、Aであった」とかいうものもあります。

 この対比を自覚して書いていくと、輪郭のはっきりした記述になってきます。

 この記述の練習も、毎日やるためには、親が簡単に評価する仕組みを作っておく必要があります。

 そのためには、元の問題文と照合して内容が合っているかどうかまで見る必要はなく、ただ書かれた記述の文章を見て、それが意味の通ったものであるかどうかだけを見ておけばよいのです。

 というのは、もし内容とずれている記述であっても、それは注意して直るものではないからです。

 読む力と書く力がつけば、自然に内容に合った記述になってきます。
 国語の勉強は、繰り返しているうちに、次第に中身が伴ってくるという特徴があります。

 だから、何度も練習するという基礎力をつけておくことが大事なのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20170925 1 
 算数・数学の勉強は、ただ繰り返しているだけではできるようになりません。
 理屈を理解するのが勉強の基本です。
 国語の勉強とは、これとは反対です。
 理屈を理解するより以前に、何しろ繰り返すことが大事なのです。
 繰り返しているうちに、自然に読む力、書く力がついてきます。
 理屈による理解は、そのあとの最後の仕上げになるのです。


nane 20170925 1 
 「読書百遍意自ずから通ず」という言葉があるように、国語の勉強は繰り返しているうちに、自然にできるようになる面があります。
 これは、国語だけでなく、英語など語学の勉強にも共通するものだと思います。
 理屈により理解は、まず繰り返して慣れたあとにしていくものです。
 理屈による説明を先にすると、かえって難しくなるのです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
国語力読解力(155) 記述力(0) 
コメント21~30件
……前のコメント
読書を阻むもの 森川林
暇なときは読書をすればいいのですが、今は、スマホで情報に流さ 6/10
記事 5096番
国語の読解検定 森川林
国語読解の問題は、適当に解いて「当たった」「外れた」と言って 6/9
記事 5095番
デジタル教科書 森川林
デジタル教科書という考えがありますが、教科書とか自分の好きな 6/8
記事 5093番
国語読解クラス 森川林
 国語力は、知識として身につけるのではなく、国語力を育てる生 6/7
記事 5092番
国語力はテクニ 森川林
「国語力をつけるために、特に読書をする必要はない」という耳あ 6/6
記事 5091番
リアルな通学教 森川林
 未来の教育は、対話型の少人数オンラインクラスの教育になりま 6/5
記事 5090番
クリティカル・ 森川林
西洋には、批判を通して新しい考えが生まれるという弁証的な発想 6/4
記事 5089番
優しい母が減っ yori
私の母は、もう中学2年生なのに、スマホをもたせてくれません。 6/3
記事 979番
日本を復活させ 森川林
 日本を復活させる道筋は、創造教育文化国家を目指すこと。 6/1
記事 5081番
4月の森リン大 森川林
 大学生や社会人になった元生徒の子供たちが、自分が中学生だっ 5/31
記事 5085番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習