ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 311番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/30
教育の未来 as/311.html
森川林 2008/11/18 11:37 
 今日は、教育の未来について考えてみます。
 レイ・カーツワイルは「ポスト・ヒューマン」という著書の中で、未来の人間の姿について述べています。だいぶ厚い本なので、ひとことで要約することはできませんが、私がそこで受け取ったのは、人間の未来は「知」の未来であるということでした。
 これからの職業には、すべて知的なものが介在してきます。今までは、「勉強だけではなく○○も大切だ」という言い方がなされてきました。しかし、これからは、そういう言い方は成り立たなくなります。「(勉強力も当然の前提として)○○も大切だ」となるのです。
 しかし、大事なことは、ここで言う勉強は、現在のような勉強ではないということです。
 現在の勉強は、ひとことで言うと、競争のための勉強です。それは、「知」のための勉強ではありません。
 現在の勉強の目的は、試験で他人に勝つことになっています。そして、勉強の方法は、いかに点数の差をつけるかとなっています。このため、低学年からの勉強漬け、重箱の隅をつつくような問題、ゆがんだテスト問題、成績に対する子供の打算的な考え(それは社会の大人の考えの反映ですが)などが生まれています。
 未来の勉強は、学力の向上と創造が結びつき、それが人間の幸福と社会の貢献につながるものになると思います。
 さて、2000年ごろまでのOECDのPISA学力調査では、日本はトップレベルでした。それが、その後日本のレベルは急速に下降し、現在のトップはフィンランドとなっています。そして、フィンランドに多数の教育視察団が訪問していますが、私はフィンランドに学ぶよりももっと大事なことがあるのではないかと思っています。
 かつて、日本はPISAのトップクラスを占めていましたが、更に時代をさかのぼると、江戸時代の日本の教育水準は、世界でもダントツのトップクラスでした。それは、国民の識字率などで裏付けられています。
 フィンランドに行くことも大切ですが、私たちは足元つまり日本の過去の伝統に学ぶ必要があるのではないでしょうか。
 そして、日本の教育力の根がどこにあるかというと、私は、貝原益軒の「和俗童子訓」が全国に広がったことにあるのではないかと思っています。
 現在、人類が手に入れる知識の量は、1年で2倍になると言われています。これは、苫米地英人氏の「残り97%の脳の使い方」という本の中に、アメリカの公的機関の情報として紹介されています。
 こういうことを考えても、私たちは今、旧来の勉強から訣別して新しい勉強を獲得する時代に入っているのではないかと思います。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教育論文化論(255) 

記事 309番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/30
ハワイのあお先生から教室新聞 as/309.html
森川林 2008/11/18 10:38 
 ハワイで作文教室を開いているあお先生から、教室新聞が届きました。
 楽しそうに勉強している様子が伝わってきます。いいなあ。


この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。

コメント511~520件
……前のコメント
夏のオンライン あさ母
お世話になっております。 念の為、確認させてください。 7/15
記事 4103番
夏のオンライン ささみ
 感想文の本が決まっていたら教えてください。 7/15
記事 4103番
アフターコロナ nane
 5月末から風邪気味のように思っていたら、やがて蕁麻疹が全身 7/12
記事 4104番
アフターコロナ 森川林
 言葉の森が考えるポストコロナ時代の教育です。  7,40 7/12
記事 4104番
夏のオンライン 森川林
できます。 当日のお名前の横の縦四角をクリックするとキャン 7/12
記事 4103番
夏のオンライン あお
たいへん申し訳ないのですが、申し込み後のキャンセルはできます 7/11
記事 4103番
夏のオンライン メグ
 aomoto様  11時の一番下にあります。  漢字の 7/10
記事 4103番
夏のオンライン aomo
感想文クラスを申し込みせたいのですが、クラスがありません。 7/9
記事 4103番
夏のオンライン aomo
感想文クラスを申し込みせたいのですが、クラスがありません。 7/9
記事 4103番
昔テレビで一億 かいわれ
テレビ等の営利が絡んだ扇情的・短絡的な報道内容に自らが操作さ 7/6
記事 2968番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習