ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3258番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
できていないことを叱るのではなく、できるようにさせて誉めることが大人の役割 as/3258.html
森川林 2018/03/27 07:47 

 忘れ物をしたり、遅刻したりする子がいた場合、その忘れ物をしたことや、遅刻したことを叱っても、あまり効果はありません。

 人間は、叱られることによって、よい習慣を身につけるのではなく、褒められることによって少しずつよい習慣を身につけていくからです。

 だから、親や先生の役割は、子供が失敗したことを叱ることではなく、子供に成功させるようなやり方をさせ、その結果成功したことを褒めることなのです。

 評価の本当の役割もそこにあります。

 テストというと、子供を冷たく評価して、できていないところを指摘することが目的のように考えている人も多いと思います。

 しかし、テストの本当の役割は、そのテストの目標ができるようにさせて、その結果を褒めることにあるのです。

▽関連記事
「うまく行っていないときほど、その中でのよいところを褒める」
https://www.mori7.com/index.php?e=2824
====
 勉強でも作文でも、うまく行っていないときは、本人でもわかります。うまく行ったときに比べて手応えがないのです。または、明らかにうまく行かなかったという感覚があります。

 そのときに、周囲にいる人、特に身近なお母さんなどに、そのうまく行っていないところを指摘されると、わかってはいても、やはりがっかりするのです。

 それは表面に出る注意だけではありません。お母さんが、渋い顔をして心の中で思っているだけでも、子供にはそういう感じが伝わります。
 何も言われなくても、子供は自信をなくしていくのです。

 だから、うまく行かなかったときや、失敗したときほど、お母さんはそのうまく行かなかった中でのよかったところを褒めてあげることです。
 そして、子供が明るい気持ちになったところで、毎日の読書と音読とそのほかの自習を気長に続けていくのです。

 そういう日常を何度も繰り返しているうちに、ある日ふと気がつくと、いつの間にか、こんなにできるようになっていた、と思うときが来るのです。

 こういうお母さんの気長な忍耐力を支えるものは、お母さん自身の心の安定です。
 そのお母さんの心の安定には、お父さんの協力と感謝が必要です。

 しかし、たとえそういう協力的なお父さんがいなくても(笑)、お母さんは自分の力で自分の心を安定させ、子供にはいつも明るく褒めて接することです。

 その方法は、そう決心することです。
 「自分は、この子のいいところだけを見ていつも褒めていくようにしよう」と決心すれば、それが次第に自分の天性のようになっていくのです。
====

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20180327 1 
 作文のテストというと、できていないところを指摘することのように考えている人がよくいます。
 しかし、テストというのは、そのテストをきっかけにして、これまでできなかったことをできるようにさせることにあります。
 例えば、字数がなかなか伸びない生徒も、テストだからということで、先生が協力してこれまで書けなかった字数まで書くようにさせると、それが自信になり、その字数まで書く実力がつきます。
 先生の役割は、冷たく評価することではなく、子供と一緒に目標を達成することにあるのです。


nane 20180327 1 
 作文のテストのとき、「今日は、千字まで書かなかったら不合格だからね」と冷たく言う先生と、「今日はテストだから、先生と一緒に千字まで書くようにがんばろう」と熱く言う先生と、どちらいい先生かと言えば、もちろん一緒にがんばろうとする先生の方です。
 そして、更にいい先生は、言葉だけでなく、子供に実際にその目標の字数まで書かせてしまう先生なのです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
生き方(41) 

記事 3257番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
暗唱の効果と続け方 as/3257.html
森川林 2018/03/26 07:27 

 勉強は理解することであって、覚えることではないと考えている人が多いと思います。
 しかし、それは実は逆なのです。

 掛け算の九九を考えてみるとわかると思いますが、掛け算を一覧表にして理解して覚えようとすれば、暗唱よりもずっと長い時間がかかります。そして、不正確にしか覚えられません。

 音読をして暗唱する覚え方であれば、覚えようという意識をしなくても、自然に口をついて出るようになります。
 しかも、その記憶が一生残るのです。

 勉強には、理解する知識と、身体化する知識の両方が必要です。
 暗唱は、身体化する知識の方です。
 百人一首の暗唱をすると、日本語の語彙や情感が身体化されるのです。

 そして、効果はそれだけではありません。
 学校の勉強で、中学生ぐらいになると、いろいろと覚えなければならない知識が出てきます。
 暗唱をしている子は、それらの知識を習得する度合いが速いのです。

 暗唱検定に合格する子が増えています。
 しかし、まだひとりで家庭で暗唱に取り組むだけでは途中で挫折してしまう子もいるようです。
 そういう子供たちのために、寺子屋オンラインの発表学習クラスでは、希望する生徒に毎週暗唱のチェックも行うようにしています。
 子供はやはり、ほかの友達と一緒に勉強を共有することで楽しく続けることができるのです。

 発表学習コースの詳しい案内は、下記のページをごらんください。

発表学習コース案内

▽関連記事
「暗唱検定3級の暗唱長文のルビの一部訂正――百人一首の暗唱の仕方」
https://www.mori7.com/index.php?e=2820
====
 暗唱検定の3級は、百人一首です。
 ルビ振りで一部訂正や追加がありましたので、今3級を練習している人に、訂正の箇所が分かるものをお送りします。
 ウェブの長文の方は直っています。
https://www.mori7.net/mine/as2.php

 百人一首は、一首ずつ区切られているので、続けて暗唱するのが難しいと思います。
 コツとしては、五七五七七の最後の七と、次の歌の最初の五をできるだけ区切らずに読むことです。
 例えば、最初の二首では、「……露に濡れつつ、春過ぎて……」のように読むのです。
 音読をしていると、その音読が耳に残るので、無意識のうちに、次の歌が出てくるようになります。

 また、歌のつながりを、イメージ化できるストーリーにして、「露の玉の中から、春がポコンと飛び出してきた」のようにしてもいいと思います。

 歌の頭文字だけを続けて覚えるという方法も、早く覚えるには有効ですが、そういう知的な操作が入ると、思い出しながら読むという読み方になるので、なかなか早くは読めません。
 頭文字で覚えたものであっても、できるだけ音読だけで続けて頭に残るように読んでいくようにしてください。

 百人一首は、本などでも豊富に出ていますが、暗唱するための教材は1種類に絞ってください。
 人間は、その歌が教材のどの辺にあったかということも含めて記憶するので、教材が2種類以上になると、急に覚えにくくなります。

 音読の繰り返しで自然に覚えるという方法のコツがわかると、いろいろな勉強に応用できます。
 また、毎日暗唱の練習をしていると生活に張りが出てくるので、ほかのことも積極的に取り組めるようになります。
 お父さん、お母さんも、子供さんと一緒にぜひ暗唱に取り組んでみてください。
====

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20180326  
 暗唱のいちばんいいやり方は、動きながらやることです。
 だから、歩きながら暗唱したり、体を動かしながら暗唱したりすると、楽に暗唱できるようになります。
 また、ゆっくり読むのではなく、できるだけ早口で読むことです。
 こういうことがわかってくると、何かを覚える必要があるときに、すぐに取り組めるようになります。


nane 20180326  
 暗唱の効果で意外なのが、元気が出てくることです。
 それから、歩いて出かけなければならないときに、歩くことが退屈になりません。
 周りの景色を見ながら、自分の好きな文章を暗唱して歩いていけるのです。
 日本語の暗唱だけでなく、英語の暗唱もこのやり方で身につけることができます。



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
暗唱(121) 
コメント11~20件
……前のコメント
総合学力クラス 森川林
子供は、暇そうにしているのがいちばんです。 年がら年中がん 6/22
記事 5107番
さまざまな勉強 森川林
勉強は、作文と読書と算数数学と歴史を中心にやることです。 6/21
記事 5106番
作文力がこれか 森川林
作文力をつけるために必要なのは読書と対話。 出力の前に入力 6/19
記事 5105番
作文を書くとき 森川林
 接続語と助動詞は、実は重要です。  中学生や高校生で、文 6/18
記事 5104番
国語は、読む力 森川林
国語の力をつけるための音読は、1冊の問題集を繰り返し読むのが 6/16
記事 5103番
国語力は、テク 森川林
国語力をテクニックで身につけようという考えそのものがあさはか 6/14
記事 5100番
本当の勉強は、 森川林
子供は、自然に成長していれば、みんな時期が来ればそれぞれにが 6/12
記事 5098番
これから大学生 森川林
MMさん、ありがとうございます。 これは、10年以上前の記 6/12
記事 820番
これから大学生 MM
先生の書かれていることは今読んでもそのまま通じます。 10 6/11
記事 820番
毎週作文を書く 森川林
作文の勉強というのは、負担の大きい勉強です。 だからこそ、 6/11
記事 5097番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習