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少人数で発表しつつ実習する新しい勉強の仕方をオンラインで as/3265.html
森川林 2018/04/03 07:27 

 オンラインの少人数クラスでの勉強というものは、現在どこでも行なわれていないと思います。

 マンツーマンの指導であれば、家庭教師のような形のものがすでにあります。
 その家庭教師による指導をskypeなどで行えば、オンラインのマンツーマン指導となります。
 しかし、その分コストはかなり高くなります。

 マンツーマン指導の対極にあるものは、動画によって、いつでも誰でもどこからでも視聴できるネット授業です。
 しかし、これは人間との触れ合いがないので、明確な意志を持っていないと長く続けることは難しいくなります。
 この触れ合いの不足をカバーするやり方として、ときどきオフの集まりを行うということもあるようですが、それでも勉強面での日常的なつながりのなさは意欲の低下を招きがちです。

 そこで、言葉の森がこれまで行ってきたのが、少人数のオンラインのクラスです。
 少人数ですから、全員に発言の機会があります。
 自分の勉強の発表がほかの人から認められ、また逆に、自分自身がほかの人の発表から刺激を受けるということが好循環のサイクルとなっていました。

 しかし、ここで一時的な問題になるのは、学年の差です。
 長期的には、同じぐらいの学年や進度の生徒がグループになる形でクラスが編成されていきますが、最初のうちはいろいろな学年の生徒が同じクラスに参加することも出てきます。

 また、もう一つの問題は、少人数といっても、5、6人と7、8人とではコミュニケーションの密度に違いがあることです。
 5人が3分ずつ話をすれば15分ですが、8人が3分ずつ話をすれば24分です。
 10分と少しなら人の話を聞いているだけでも退屈しませんが、30分近く人の話を聞いているだけというのは結構退屈します。

 そこで、考えたのは、少人数クラスでの授業を、その内部で更に同じぐらいの学年のいくつかのグループに分け、それぞれのグループごとに話をしていくことです。
 これなら、密度の濃い話ができます。
 そして、先生が一緒にいないときのグループは、どうするかというと、その間、決められた実習をするのです。

 これは、ちょうど通学クラスでの授業と同じやり方です。
 通学クラスでは、いろいろな学年の生徒が一度に集まります。
 そして、それぞれの生徒が自分の作文の課題と取り組んでいるときに、先生が一人ずつ呼んで個別指導をします。

 通学クラスの場合は、個別指導はあまり大きな声では行なえません。
 話し声が聞こえると、勉強しているほかの子の邪魔になるからです。
 しかし、オンラインのクラスであれば、そのクラスの中を分科会に分けて、その分室の中で自由に話ができます。
 これがオンラインの、特にZoomの大きな長所です。

 ところで、発表と交流をしていないときの実習は何をするかというと、作文クラスの場合はもちろん作文です。
 自主学習クラスの場合は、国語、算数数学、暗唱です。
 もちろん、このほかに読書もあります。

 思考発表クラスは、これまでは特定の教材はありませんでしたが、今後は理科と社会にしたいと思っています。
 これなら、発表と交流の勉強をしながら、作文、読書、国語、算数数学、暗唱(英語暗唱)、理科、社会の勉強もできるようになります。

 オンラインの少人数クラスというのは、まだいろいろ発展の余地がありそうです。

 オンラインクラスは、まだ始めたばかりで人数は多くありませんが、現在このような感じで行なわれています。
▽クラス一覧表
https://www.mori7.net/teraon/shlist.php

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森川林 20180403 1 
 反転授業というのは、家で勉強を行い、学校で発表と交流を行うという形の授業です。
 オンラインクラスの場合は、どちらもいるのは家なのであまり反転している感じがありません。
 それなら、反転にせずに、オンラインで発表も交流も勉強も全部行えばいいのではないかと思いました。
 名付けて全転授業です(笑)。


nane 20180403  
 静止摩擦係数は、動摩擦係数よりも大きいので、勉強でも仕事でも始めるときに大きな力が要ります。
 だから、家庭でも、勉強を始めるときが難しいのです。
 そこで、オンラインで発表と交流をしたあとに、そのまま勉強を始められるようにしました。
 これなら、メールや電話による指示よりも、ずっと始めやすくなります。
 そして、いったん始めればあとは自然に続くのです。


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ハイパー作文の解説例――美しい日本語【動画あり】 as/3264.html
森川林 2018/04/02 13:58 

 受験作文の解説の例を載せました。
 この解説を見てもわかるように、書く力、考える力以上に、よく出るテーマについて親子で話をして知識を増やしておくことが大事です。

 そして、決め技は、作文の後半に書く「光る表現」です。
 これも、その場で考えつくのではなく、普段の練習の中で自分なりのいい表現をストックしておくといいのです。

 今回のテーマは、小学4年生ぐらいの子からでもそれなりに考えられることなので、家庭で話をしてみるといいと思います。


====
■問題
https://www.mori7.net/izumi/gazou/2017/9291020440.jpg

●解説
 人に伝えることを目的とする文章なので、敬体で書く方がよい【8】。

 第一段落は説明。
 私が、美しいと思う日本語は、「いただきます」と「ごちそうさま」という言葉です。

 第二段落は、詳しい説明。
 「いただきます」は、食事の前にする挨拶のような言葉ですが、こういう挨拶は日本以外の国にはないと聞いたことがあります。【1】「ごちそうさま」は、同じく食事が終わったときにする挨拶ですが、これも習慣になっていて、誰も深い意味など考えずに使っています。それぐらい、日本の文化の中に定着している言葉です。

 第三段落は、理由。
 私が、この二つの言葉が美しいと思う理由は【2】、この言葉の中に、食事を作ってくれた人に対する感謝の気持ちがあるととともに、食事の材料やその材料を生み出した自然に対する感謝の気持ちがあると思うからです。【3】
 私たちは、社会の中で【4】助け合って生きています。しかし、日々の生活の中では他人と競争するようなことも数多くあります。
 そういう自分の利益だけを考えがちな生活から【5】、感謝の気持ちに戻してくれるのが、この食事のときの挨拶の言葉ではないかと思います。

 第四段落は、まとめ。
 言葉は、その国の文化を反映しています。【6】
 日本の言葉は、日本の長い歴史の中で生まれてきた言葉ですから、ただ意味を伝えるだけでなく【7】、私たちの生きる姿勢も伝えていると思います。
 これからも、こういう美しい言葉を大切にし、それを外国の人にも伝えていきたいと思います。
====

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森川林 20180402  
 こういう「日本語について」というようなテーマを、毎週子供がお父さんやお母さんと話していれば、考える力はかなりついてきます。
 作文力の土台となっているものは、経験と読書と対話なのです。

nane 20180402  
 「言葉」とか「日本語」とかいうテーマは、作文小論文の試験ではかなりよく出てきます。
 だから、こういうテーマについて、1回でも書いたことがあれば、2回目以降はずっと書きやすくなります。
 1回目は道を踏み分けながら書く感じですが、2回目からは踏み鳴らされた道を歩くような感じになるからです。


森川林 20180403  
受験作文コースの先取りをするハイパー作文4.2週の解説です。
昨日、アップロードしたときに肝心の動画を載せていなかったことにあとで気が付きました。
動画は10分程度のものです。
これまでの経験上、10分以上の話をすると、子供たちは作文を書く気がなくなり、そのまま聞き続けるモードになってしまうからです。

nane 20180403  
 ハイパー作文の授業は、寺オン作文少人数クラスの生徒向けのものです。
 このクラスは、今年の受験生だけでなく、もっと下の学年の子もいます。
 下の学年の子でも、こういう「日本語の美しさ」などというやや抽象的なテーマについて、家庭で親子で話す機会を作るといいのです。
 こういう話に正解はありません。
 正解のない話で、お父さんやお母さんが自分の体験をもとにできるだけ具体的な話をしていくと、子供はこの抽象的なテーマを自分の身近な話のように感じていくのです。


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