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レッドオーシャンで頑張るよりも新しいブルーオーシャンを見つけよう as/3391.html
森川林 2018/08/31 08:51 

 日本の経済は、ほとんどの分野で需要が縮小しています。
 人口が減っているだけでなく、消費する量も減っているのです。
 だから、昔のように物がたくさん売れて供給が間に合わないという状態はほとんど目にしなくなっています。

 そのため、これまでの経済に合わせて効率よく組織されてきた大きな供給力が、その力を持て余しているというのが、今の日本の経済の姿です。
 物を供給する側は、いかにコストを下げて競争に勝ち抜くかという方向に力を傾け、互いに相手から需要を奪い合うというレッドオーシャンの中で勝ち組になることを目指しています。

 このレッドオーシャンで頑張り続けることが、今の過労死などの問題を生み出している一つの要因です。
 そして、これは子供の教育についても当てはまります。

 受験勉強は、合格するという目的が明確なので、その分勉強の仕方という方法も年々洗練されてきています。
 かつて中国では、科挙の試験に特化した受験勉強するために古典を丸ごと暗記するというような方法がとられていました。
 狭い目的のためには、最も優れた方法はひとつに絞られてくるので、あとはそのことにひたすら時間をかけたものが勝利するという仕組みになっていたのです。

 今の大学入試も、多分にその傾向を持ち始めています。
 そのため、近年の大学生の中には、偏差値の高い学校に合格しているのに、優れているのは受験勉強だけで人間の全体的な能力としては逆に低下しているというような人たちも見受けられるようになっています。
 これは会社などの現場では実際に発生していることだと思いますが、まだ社会全体の問題にはなっていないので、いまだに旧来の受験勉強を中心にした体制が続けられているのです。

 これに対して、レッドオーシャンの中で頑張ることはやめて、新しいブルーオーシャンを探すという動きも生まれています。
 それはまだ大きな流れにはなっていませんが、多くの人がその必要性を感じているようです。

 子供の教育において、ブルーオーシャンを探すための最初の準備となるものが、それぞれの子供の個性、興味、関心を活かすということです。
 ただし、その個性の現れ方は、初めのうちは既にある既成の文化に基づいていますから、今の時点で見れば、子供の興味や関心は、優れているものよりも遊び的なものに向かっているように思われることがあります。
 しかし、今は遊びに見られるものに関心を示す子供たちの、その関心の中に、未来の新しいブルーオーシャンの可能性を考えていく必要があるのです。

 私は、そのための方法として、寺子屋オンラインでの勉強を考えています。
 これは、少人数の生徒が、自分の勉強の発表を中心として学び合うという仕組みです。
 ここで、単に受け身に、既に答えのある問題をいかに速く正確に解くかということに方向に力を入れるのではなく、いかに自分の興味や関心を知的、創造的に発展させるかということに力を入れていくのです。

 もちろん、答えのある問題をできるだけ速く正確に解くという勉強が必要な時期もあります。
 それは、受験の直前の半年から1年間の時期です。
 中学、高校の定期テストであれば、試験前の1週間から2週間の時期です。
 勝負に勝つことを目的とした時期には、勝つための勉強をしなければなりません。
 しかし、そういう時期以外はすべて勝つためではなく自分の本当の実力をつけるために勉強していく必要があります。

 その実力をつけるための勉強が、自分の好きなことを出発点として、それを知的、学問的な方向に進め、更に創造的に発展させていくということです。
 好きなことだけで終わるのではなく、また、知的、学問的なことだけで終わるのでもなく、創造的に発展させるという目標をいつも意識して勉強を進めていくことが大切なのです。

 こういう創造的な勉強をする子供たちは、通常の点数を取るための勉強も自然にできるようになります。
 創造的な勉強で、伸びしろができているので、その結果、既存の勉強もできるようになるのです。
 これからは、点数を取るための勉強を目的とするのではなく、創造的な勉強をすることを第一の目的とし、点数を取ることはその副産物としてやっていくような時代になっていくと思います。

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森川林 20180831  
 親はつい、「とりあえず今の苦手なところを直しておこう」と考えがちですが、苦手対策を中心にすると勉強が苦しいだけのものいなります。(受験期はそれでもいいのですが)
 まず最初に、「今の得意なところを伸ばしておこう」と考え、苦手対策はそのあとにするのです。
 その方が、勉強が楽しいものになるだけでなく、将来の子供の成長にも結びつくからです。

nane 20180831  
 今はまだ日本の社会全体に余力があります。
 だから、とりあえず今の状態で少しずつ改善していこうと考えがちです。
 しかし、本当は今のうちに新しい可能性を見つけておかなければならないのです。


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幼児年長、小学1年生からの親子作文で日本語力を育てる as/3390.html
森川林 2018/08/30 08:21 


 小学1年生のころの子供の能力はぐんぐん伸びます。
 だから、なにか習い事をさせれば、すぐにそれができるようになります。それは、勉強でも運動でも同じです。

 しかし、勉強面での先取りは実はあまり意味がありません。それは、学年が上がれば、誰でも同じようにできるようになることだからです。
 知識的なことは、先に学んでも、後から学んでも、行き着くところは同じです。
 それよりもむしろ、後から学べば短期間でわかることを、先取りするためにわざわざ時間をかけなければならないということも多いのです。

 早めにやることに意味があるのは、主に運動面と音楽面です。
 これは、運動と音楽の感覚は、知識ではなく身体の一部として身につくからです。

 運動と音楽以外に大事なことは、日本語の運用能力です。
 これは、日常生活の中でどの子もそれなりに行っていることなので、運動や音楽のようにははっきりとした差があることがわかりません。
 また、勉強面ではできたかできないかということがすぐにわかりますが、日本語の運用能力がどの程度あるかということは、表面にはなかなか出てきません。

 しかし、この日本語運用能力の差は、表面にはあまり出ない分、実はかなり大きなもので、その差は学年が上がるにつれて広がります。

 では、この日本語運用能力はどのようにして身につけたらいいのでしょうか。
 それは、国語の問題集を解くようなやり方では決して身につきません。
 日常生活の中での読書、対話、暗唱、作文という知的な日本語を使う機会を増やす中で自然に身についていくものなのです。

 この日本語運用能力が育っている子は、国語の勉強など全くしなくても国語の成績はよくなります。(国語力のある子は、一般に国語の勉強などはしていません。)
 また、国語以外の他の教科の勉強も、学校の授業を聞いているだけですべて理解できます。
 わざわざ勉強らしいことをしなくても、勉強はごく普通にできるようになるのです。

 この日本語運用能力を育てる方法として、言葉の森がおすすめするのは、親子作文という勉強法です。
 これは、勉強というよりも、親子で共通の体験や実験をし、親子で楽しく対話をし、親子で一緒に作文を書くという半分遊びのような勉強です。

 この勉強法のいいところは、単に知的なことを学ぶだけでなく、親の生き方やものの考え方も自然に学べるというところです。
 親子で実際に共通の体験をするのですから、予定どおりうまく行くことはむしろ少なく、予定外のことが起こったり、失敗したり、成功をしたり、発見をしたり、発明をしたりということが普通に起こります。
 そのときの親の対処の仕方から、子供は人生のさまざまな知恵を学んでいくのです。


▽ウェブ会議システムで行う日曜日朝の親子作文体験学習受付中(9月)
https://www.mori7.com/kform_pre.php?f=tkg201809
(ウェブ会議に参加するために必要なものはウェブカメラのついたパソコン又はタブレットだけです。設定は全く必要ありません。初めての方でも簡単に操作できます。)

※親子作文以外の作文体験学習も受け付けています。
※ウェブ会議システムとは別に電話通信で行う作文体験学習も受け付けています。

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森川林 20180830  
 学力の基本は日本語力です。
 その日本語力の基本は読書です。
 しかし、読書を中心としてやっていけるのは、子供の年齢がある程度上がってからです。
 子供が小さいころの日本語力は、読書よりもむしろ親子の対話と作文で日本語力を育てていくのです。

nane 20180830  
 子供が小さいころは、親はなるべく手間をかけたくないと思いがちです。
 しかし、手間がかかるのは過ぎ去ってみれば、ほんのわずかの期間です。
 そのわずかな期間の手間が、子供のその後の学力やものの考え方や生き方の土台になっていくのです。
 だから、むしろ楽しく手間をかける方法を見つけていくことです。
 そのひとつが日曜日などに親子で取り組む親子作文です。

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