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記事 3431番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
主要教科は学校時代の勉強、作文と読書は生涯の勉強 as/3431.html
森川林 2018/10/19 08:25 

 学校生活を送っているときには、国語・数学・英語・理科・社会などの主要教科の勉強が、知的な生活のほとんどを占めています。
 作文や読書は、教科の勉強に比べると、おまけのような印象です。

 しかし、子供たちが学校を出て社会に入り、仕事や家庭が生活の中心になってくると、学校時代にあれほど大きな割合を占めていた教科の勉強はほとんど出てこなくなります。

 基礎的な学力は、もちろん生活の役に使っているはずですが、それらのレベルは基礎的なものがほとんどです。
 学生時代のテストで苦労したような難しい問題を解く力や、複雑な知識を覚えた経験は、日常の生活の中ではほとんど使いません。

 しかし、その代わり、その人の知的な生活の中で大きな割合を占めるようになってくるのが文章表現力や読書力なのです。
 子育てを考えるときには、この勉強の大きな流れの変化を念頭に置いておく必要があります。
 学校の勉強は、子供時代はもちろん大切ですが、あとまで残るのは、作文力や読書力の方なのです。

 ところが、教科の勉強は、テストによる数値の目標がはっきりしています。だから、誰でも自然に関心を持ちます。
 それに対して、作文や読書は本来点数のつかないものです。だから、関心が向きにくいのです。

 この点数のつかない、したがって関心の持ちにくい勉強に意欲的に取り組むために必要なのが、友達の作文や読書に触れることによる知的な刺激です。

 寺子屋オンラインのクラスで、子供たちが作文構想図の発表や、読んでいる本の紹介をしている様子を見ると、子供たちが互いに相手の作文や読書に大きな関心を持っていることがわかります。
 ここにあるのは、テストでも競争でもなく、ただ同じぐらいの年齢の子供たちが自然に感じ合う知的な刺激なのです。

 こういう交流は、学年が上がるほど貴重なものになってきます。
 そして、このような交流が自然にできるようになるために、小さいころから作文や読書の交流を楽しむことに慣れていくといいのです。

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森川林 20181019  
 学校時代の勉強は、確かに社会に出ても役に立っています。
 しかし、役に立つというレベル以上の不必要に難しいことをやっていたという印象があります。
 本当は、その不必要な部分をやめて、もっと自由な遊びや読書や作文に力を入れていった方がいいのです。


nane 20181019  
 勉強が面白くなるのは、世界の不思議さに対する感動があったときです。
 その感動をもとに、もっといろいろなことを知りたいと思うようになってくるのです。
 ところが、今のテスト教育は、感動のかわりに競争を勉強の動機にしています。
 だから、勉強がつまらなくなるのです。


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書く勉強よりも読む勉強の方がなぜ良いのか as/3430.html
森川林 2018/10/18 09:07 

 家庭で勉強する教材の中には、答えを書く形のものが多いと思います。
 作文力をつけるという勉強でも、文章を書き写すとか、文章を要約するといった勉強がよくあります。

 なぜ、このように書く形の勉強が多いかというと、勉強している様子が外から見てもわかることと、勉強した跡が、自分にとっても他の人にとってもよく分かるからです。

 しかし、書くという作業は、読むという作業に比べて、5倍から長いときには10倍近くので時間がかかります。
 すると、文章を1回書き写す勉強というのは、その同じ文章を5回繰り返し読む勉強と同じ時間がかかることになるのです。
 どちらが力がつくかといえば、1回だけ書くよりも、5回繰り返し読む方です。

 勉強は、中身本位にやっていくことが大切で、外側の体裁は二の次です。
 家庭では、できるだけ中身を優先して、読む勉強を中心に行っていくといいのです。

 さて、その読む勉強にも、二通りの読み方があります。
 一つは、他の人にもわかるようにしっかりと丁寧に読む朗読のような読み方です。
 もう一つは、自分にだけわかればいいという読み方で、つぶやくような読み方です。

 どちらの読み方が良いかというと、これは自分にだけわかる、つぶやくような読み方の方がいいのです。
 なぜかと言うと、朗読のような読み方では、外に向けて読むことに気を取られて内容の理解は二の次になることが多いからです。
 音読は、読んでいることが自分に分かればいいという読み方でいいのです。
 もちろん、音読によって読み間違いがわかることがありますから、近くにいるお父さんやお母さんにも内容が大体分かるような読み方をすることは必要です。
 しかし、近くで聞いているお父さんやお母さんは、「読み方をもっと上手に」などという注意は決してしないことです。

 さて、この音読について、繰り返し読む必要はないなどと言う人がいます。
 内容の理解の方が、音読の回数よりも大事だというのです。
 そういう考えが出てくるのは、音読の意味をよく理解していないからです。

 易しい文章であれば、回数の多い少ないはそれほど大きな差になりません。
 しかし、読む文章が難しくなってくると、1回しか読まないときは、自分の理解できる部分しか理解しない読み方になっています。
 2回繰り返して読めば、1回目には気がつかなかったことが理解できます。
 3回、4回、5回と繰り返して読めば、繰り返せば繰り返すほど、新しい理解が付け加えられてくるのです。

 これは、読書も同じです。
 1回目に読んだときと、2回目、3回目と繰り返し読んだときとでは、内容の理解に大きな差が出てきます。
 だから、1冊の教材は、5回以上繰り返すことが大事なのです。

 また、音読よりも黙読がいいというのも、音読の意味をよく理解していない考えです。
 繰り返し読む場合は、音読でなければ続けることが難しくなります。
 同じ文章を、2回目、3回目と黙読で読んでいれば、途中から必ずと言っていいほど斜め読みになってしまうからです。

 勉強は、読むことを中心にして、できるだけ音読で、そして1回だけでなく時間をおいて5回以上繰り返して読むというような読み方で実力をつけていくのです。

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森川林 20181018  
 音読や暗唱の勉強で誤解が多いのは、お父さん、お母さんだけでなく、教えている先生自身も、自分が実際に音読や暗唱をした経験がないからです。
 子供が、親の前で音読をしたがらないというのは、子供の問題ではなく、親の問題です。
 子供に音読や暗唱をさせる前に、親が自分でも少しやっておくといいのです。




nane 20181018  
 内容をざっと理解すればよいというときは、黙読で速読でいいのです。
 内容を深く理解するときは、音読の復読(繰り返し読むこと)です。
 精読とは、じっくり読むことではなく、音読で繰り返し読むことなのです。


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