けん玉の動画、理科実験の話、古典の暗唱、読んでいる本の紹介など、一見脈絡のない流れのように見えますが、共通しているのは、みんな自分なりに決めたことを自由に発表していることです。
こういう勉強は、遊びに似ています。
先生に褒められるからとか、いい点数がつくからとかいう動機ではなく、友達が面白いことをやっているから、自分も負けずに面白いことをやろうという動機で勉強をしているのです。
論語にもあります。
「これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」
真面目な子は、義務感で勉強できます。
だから、真面目な子は最初から成績がいいのです。
しかし、義務感でやっていることは、義務がなくなれば自然にやらなくなります。
一方、楽しみでやっている子は、それが楽しいと思う限り続けることができます。
その差は、先に進むほど大きくなり、いつの間にか、楽しみでやっていた子の方がずっと先に行っているということが多いのです。
だから、子供時代は、楽しさを味わうことが第一で、義務感で我慢することは第二です。
そして、その楽しさを、学問の楽しさや創造の楽しさへ発展させるのが社会の役割なのです。
▼けん玉、暗唱、読んでいる本の紹介
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カリキュラムがあって、覚えることが決まっていて、それをテストでチェックしてできるまでやらせる、という勉強の仕方であれば、誰でも安心できます。
しかし、そういう勉強ばかりであったら、子供は勉強というものはつまらないものだと思うでしょう。
今の教育は、そのつまらない勉強に砂糖をまぶして面白く見せようとしているように思えます。
勉強は、工夫をすれば、その勉強の中身そのものが面白くなる可能性を秘めているのです。
発表学習で大事なことは、全員が発表することです。
そのためには、それぞれの子が事前に準備をすることが必要になってきます。
準備なしに、ただ授業を聞きにきて、問題を解いて帰るという勉強に慣れている子は、最初は戸惑います。
発表を楽しめるようになるためには、低学年のうちから発表に慣れておくといいのです。
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子供の好きなものは、人それぞれに違います。
親にとっては、そのどこがいいのか全然わからないようなものが好きな子もいます。
よくあるのが、電車の好きな男の子で、一般に母親はその心理がよく理解できません。
しかし、その好きなものが、その子の探究心の源になります。
だから、その好きなものを生かして、それを学問の方向に発展させていくといいのです。
これまでの世の中は、覚えなければいけない体系的な知識が先にあり、子供の興味は後回しでした。
しかし、これからは、子供の興味関心が先にあり、その興味関心を生かして体系的な知識を身に着けていくようになります。
そのために大事なことは、子供の好きなものに、親も一緒に関わってみることです。
すると、その子供の興味を学問の方向に発展させる道筋が見えてきます。
そして、その学問を更に創造の方向に発展させていくのです。
今回の動画で紹介する小3の男の子は、電車好きです。
電車に乗った動画の紹介のあと、モーターの仕組みと電気の流れについての発表をしてくれました。(動画にはその研究発表の部分は入れてありません)
▼電車の好きな子のクリスマスプレゼント
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勉強の出発点は、子供の興味や関心です。
強制や褒美ではありません。
いちばんの理想は、同じ興味や関心を持っている子供どうしが、共通の話題をもとに、その興味や関心を学問の方向に発展させていくことです。
子供がゲームばかりしていると嘆くお母さんは多いと思います。
しかし、ゲームによっては、かなり頭を使うものや創造的な工夫を必要とするものがあります。
また、体を動かすゲーム、外に出かけるゲーム、友達と協力するゲームなども生まれています。
これからのゲームの世界は、次第にそういう文化的なものになっていくでしょう。
だとしたら、ゲームの禁止を考えるより前に、お母さんやお父さんも一緒にゲームをやってみるといいのです。
すると、そのゲームへの興味を、学問や創造へと発展させる道筋が見えてきます。
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発表学習クラスの授業の様子です。(発表している子は小5です)
わずか3分ほどの発表ですが、この準備のために1時間以上かかっているはずです。
これと同じ知識を、先生の話を聞いて授業を受ける形で理解するのであれば、しばらくたつとすぐに忘れてしまうでしょう。
だから、学校では、それを忘れさせないようにテストをするのです。
しかし、もともと自分で興味があって覚えた知識ではありませんから、その知識もテストが終わればすぐに忘れてしまうのです。
大人になってから子供時代を思い出してみると、覚えているのは、先生に聞いたことではなく、自分が言ったことやしたことばかりです。
今は情報機器が発達しているので、優れた教材がふんだんに手に入ります。
しかし、そこで見たり聞いたりしたことは、やはりテストがなければすぐに忘れてしまうでしょう。
そのかわり、自分が調べて考えたことを発表し、ほかの人からの質問を受けたり感想を聞かされたりすることは、そのときの情景ととともにずっと記憶に残ります。
そして、大事なのは、知識が残ることばかりではなく、その過程で自分から進んで考える力が育つことなのです。
2020年の入試改革に象徴される、これから求められる学力は、覚えた知識中心の学力ではありません。
その知識を使って自分なりにどう考えるかという学力です。
そういう学力を育てる場が、少人数の勉強面での交流なのです。
▼「お米の歴史、似た言葉(発表学習クラス)」
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人間は、何かを覚えるためにこの世に生きているわけではありません。
何かを作り出すことが中心であり、その準備として覚えることがあるのです。
子供時代は、人より多く覚える時期ではなく、作る姿勢を育てる時期です。
作る姿勢が育っていれば、覚える勉強は、必要になったときに集中してできるようになるのです。
子供はみんな、発表する勉強が好きです。
その勉強をするための第一の条件は、余裕があることです。
しかし今、ほとんどの家庭は、親も多忙で子供も多忙です。
だから、まず親がどうにかして時間を捻出し、子供と一緒にいる時間を作ることです。
その時間の中で、知的な創造を楽しむ工夫をするのです。
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茗溪学園中学校 K.H.さん
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