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なぜ「子ども」と書かずに「子供」と書くか as/3684.html
森川林 2019/04/17 03:37 

 以前、言葉の森のホームページのコメントに、「『子供』の『供』は、『お供』のように人を従わせる意味があるから、『子ども』と書くべきではないか」という投稿がありました。

 私(森川林)は、そういう考えがあることは知っていますが、敢えて「子供」と書くようにしています。
 それは、なぜかというと、言葉のニュアンスという主観的なもので物事の良し悪しの判断を下すことは、一種の宗教と同じだと考えるからです。

 もちろん、私は、宗教とその裏付けとなっている信仰には、それなりの意味があると思っています。
 鈴木大拙の「日本的霊性」には、その信仰というものの深い本質が書かれています。
 それはひとことで言えば、人間には、そして人生には、理屈や理論では超えられないものがあるということです。

 しかし、宗教は個人の内面の問題としてとらえれば意味がありますが、それが集団で行われるようになると、そこに民主主義の対極となるものが生まれます。
 集団で行われる宗教は、どちらが正しいかということではなく、どちらが好きかということが基準になります。
 キリスト教とイスラム教の争いにしても、簡単に言えば、一方はイエスが好きで、一方はアラーが好きだというレベルの争いなのです。
 このレベルの低い争いには、当然話し合いによる解決という余地はあまりありません。

 言葉のニュアンスというのも同じです。
 大事なのは、その「こども」という言葉で書き表されている内容であって、その書き方が「子供」か「子ども」ということは、個人の好き嫌いの問題です。
 好き嫌いは、理性の話し合いにはなりません。

 最近の日本では、よく言葉狩りのようなことが行われています。
 おおまかに言えば、考える力のない人ほど、言葉のニュアンスにこだわります。
 言葉狩りの広がる社会は、文化の程度の低い社会です。

 大事なことは、その言葉で表現されている内容を読み取ることであって、言葉自体をチェックすることではありません。

 そういう考える力のある子供たちを育てることが、これからの教育の役割になると思います。

この記事に関するコメント
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森川林 20190417  
 「子ども」でも、「子供」でも、どちらでもいいと思うのですが、そこにこだわりを持つ人もいると思うので、一応その説明を書きました。
 本当にどうでもいいことですが。

nane 20190417  
 わざわざ書くほどのことでもなかったのですが、一応説明しておくということで。

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言葉の森が目指す未来の教育 as/3682.html
森川林 2019/04/15 20:35 

 言葉の森は、これまでの作文指導を中心とした教育を行ってきました。
 今後は、作文以外の国語、算数数学、英語、理科、社会などの各教科も独自のやり方で指導する総合的な教室に生まれ変わります。

 見方によっては、言葉の森は、学習塾のような教室になりますが、目指すのは学習塾ではなく学校です。
 学習塾は、学校に合格するための教育を行う場です。
 学校は、それ自体の独自の目的を持つ教育の場です。

 言葉の森の目指す学校は、大きくは、人間の幸福、向上、創造、貢献を目的とし、教育的な面においては、真の学力をつけ、家庭を基盤とし、文化を重視し、創造を目標とする教育を目的とします。

 なお、言葉の森での教育の結果として、上位の学校への進学率が高くなるということはありますが、それは直接的な目的ではなく教育の結果です。

 言葉の森の教育の目的は、単に成績を上げることではなく、作文指導のこれまでの目的であった個性、知性、感性を育てることと同じく、総合的な人間力を育てることにあります。

■言葉の森で教える教科

 言葉の森では、作文、国語、算数数学、英語、理科、社会などの教科の学習を次のような形で進めます。

▼作文の教科

 日本語力の集大成となり今後の学力評価の中心となる作文感想文の学習を行います。
 これは、現在の作文の電話通信、通学教室、寺子屋オンラインクラスの学習と同じものです。
 作文の小1から高3までのカリキュラムは、言葉の森独自のものです。

▼理科・社会の教科

 個性を生かした創造的な学習を発表し交流する「発表学習クラス」で、理科と社会の学習をします。
 理科と社会のカリキュラムは、学習指導要領に沿った形で進めます。

▼国語・算数数学・英語の教科

 学校で必要とされる勉強を自学自習で能率よく進める「自主学習クラス」で、国語と算数数学と英語の学習をします。
 国語と算数数学と英語のカリキュラムは、学習指導要領に沿った形で進めます。

▼その他の教科

 言葉の森では、今後社会の変化に対応する新しい教科も新設していきます。
 例えば、コンピューター関係、工学教育関係などです。

 言葉の森で作文、理社の発表学習、国数英の自主学習などに取り組めば、学校での勉強の補強のために学習塾に行く必要はなくなります。
 更に、これからの社会に必要となる創造性と自主性を育て、全教科のバランスの取れた学習ができるようになります。

■教育の目的と方向

 言葉の森の教育の目的は、人間の幸福、向上、創造、貢献を目指すことです。
 そのための教育の大きな方針は、次の四点です。

1.受験のための教育から実力のための教育へ
2.学校中心の教育から家庭中心の教育へ
3.点数を基準とした教育から文化を基準とした教育へ
4.競争を目標とした教育から創造を目標とした教育へ

 言葉の森で勉強をすれば、詰め込みの勉強や、無駄の多い宿題などをせず、個性を伸ばしながら余裕のある生活で創造的な学力をつけられるようになります。

 勉強の場は、寺子屋オンラインというZoomを使ったオンライン教育が中心になります。
 寺子屋オンラインは、少人数の全員対話型の教育なので、これからの時代に必要な表現力とコミュニケーション力が育ちます。

 土日や夏休みの読書作文キャンプでは、自然の中での友達との交流を行います。
 この読書作文キャンプが、一般の通信教育におけるスクーリングにあたります。

 このように、全員対話型のオンラインクラスと、自然の中での読書作文キャンプを組み合わせることによって、総合的な人間教育を行える場を作ります。
 言葉の森の目指す教育は、従来の画一的な外側からの強制による学校教育ではなく、子供たちの内面の成長を生かす新しい学校教育です。

 なお、これらの教育を担う先生は、言葉の森の講師、及び森林プロジェクトの講師から募集します。

■寺子屋オンラインの仕組み

 言葉の森での授業は、これから、寺子屋オンラインというウェブ会議を利用した全員対話型の少人数のクラスを中心に行っていきます。
 これまでの電話通信指導や通学教室は継続していきますが、保護者懇談会や、発表交流会など、ウェブ会議を利用した企画は今後増えていきますので、言葉の森で勉強する方は、オンラインの仕組みにも慣れておいてくださるようお願いします。

 オンラインの仕組みで重要なものは、Zoomとgoogleフォトの利用です。
 googleハングアウトとskypeは、機能の面で不安定なところがあるので今後は利用しない方向です。
(つづく)

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森川林 20190416  
 言葉の森は、これから学校教育を含めた子供たちの教育全般を守備範囲にします。
 当面は、小学生から中学生までが、国語、数学、英語、理科、社会の勉強を言葉の森で学べるようにします。
 教科書は、市販の教科書準拠の参考書を中心に、言葉の森の独自教材と塾専用教材を使います。
 Zoomを使ったオンライン教育で、全国どこからでも学べます。
 先生が教える形を中心にした退屈な勉強ではなく、子供たちが自学自習で学び、互いの発表の中で刺激を受け合うような面白い勉強にします。
 勉強の進度を把握するためにテストを行いますが、差をつけるためのテストではなく、全員が百点を取ることを目標にしたテストです。
 先生は、全国の志のある人たちです。
 既に大枠の体制はできているので、これから方向を決めて進めていきたいと思います。


nane 20190416  
 今の教育の問題は、行事が多すぎることと、宿題が多すぎることにあります。
 そして、テストで子供たちを追い立てるのです。
 基準になっているのは、教える大人の側の都合の方で、子供たち一人ひとりではありません。
 子供一人ひとりを見ることができるのは家庭です。
 だから、これからの教育は、家庭と連携して進めていく必要があるのです。


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