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集団の力学の中で子供は成長する as/3697.html
森川林 2019/04/25 08:54 

 わがままな子が増えているようです。
 子供が、「いやだ」と言うと、親や周囲の大人が、その子に合わせて嫌でないことをさせてしまうのです。

 昔のことわざに、「無理を言う親がいてこそ子は育つ」という言葉があります。
 親孝行の子供は、理解ある親からではなく、無理を言う親から育つという意味です。
(今は、無理を言い過ぎる親も問題になっているようですが。)

 毎日の生活には、やりたくないことが数多くあります。
 宿題とか、片付けとか、手伝いとかいうものは、誰でも好きでやるものではありません。
 それを淡々とできる子は、生まれつきそうなのではなく、そう育ってきたのです。

 子供の中には、よくできた子がいます。
 兄弟の多い家庭で、その子が下の子の面倒を見なければならない立場にいたような子は、よく気がつく子になります。
 人間は、このような集団の力学の中で育っていきます。

 子供の教育を考えた場合、生徒と先生の関係も集団の力学の中で形作られます。
 マンツーマン指導というのは、はたから見ると、充実した指導のように見えますが、子供がわがままを言いやすい面があります。
 それは、先生と生徒が一対一で向き合っているからです。
 中国の一人っ子政策で、子供たちがわがままになったということと同じ原理が、先生と生徒の間でも働くのです。

 しかし、先生が1人で、生徒が多数という一斉指導の場合は、集団の力学自体が弱くなります。
 先生と生徒や生徒どうしの間に深い関係が生まれないからです。

 寺子屋オンラインの少人数クラスの場合は、生徒が数人で先生が1人という関係になります。
 すると、生徒どうしの間で集団の力学が働き、自然にどの子も前向きに取り組むようになります。
 顔の見える少人数のグループを、一人の先生が見るという形のクラスが、最も教育に適した形態なのです。

 言葉の森が、作文クラス、発表学習クラス、自主学習クラスで、少人数のオンライン学習を進めるのは、こういう背景があるからです。

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森川林 20190425  
 今のオンライン教育は、いかに面白く魅力的な教材を見せるかというところに力点が置かれています。
 確かに、知識を習得するだけなら、それでいいのです。
 しかし、それは結局、テレビでためになる番組を見ているのと変わりません。
 そこからは、子供が主体的に何かに取り組もうという意識は生まれません。
 子供の教育で大事なのは、教材よりも、同じ勉強をする子供の仲間なのです。


nane 20190425  
 不登校の子が増えています。
 学校自体は、行っても行かなくても勉強の面では問題はありません。
 今は、いい教材があるので、自宅でやれば学校よりも能率よくできるようになるからです。
 しかし、子供たちは、学校で集団の人間関係を学びます。
 集団と言っても、20人や30人の集団ではありません。
 自分が身近に接することのできる2人から5人ほどの集団です。
 寺子屋オンラインクラスは、将来そういう不登校の子の受皿にもなると思います。

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言葉の森が始める対話型の全教科学習 as/3696.html
森川林 2019/04/24 17:39 

 この春から本格的に開始したオンラインの作文クラスと発表学習クラスが軌道に乗ってきました。
 そこで、この6月からは、同じオンライン方式の全教科学習クラスを開始する予定です。

 現在行っている自主学習コースは、個別指導の形態の学習ですが、これを全員対話型の少人数クラスとして運営していく予定です。

 全教科の学習を進めますから、言葉の森は学習塾と似てきますが、既存の学習塾と違うのは次の3点です。

 第一は、自主学習という形で勉強を進めることです。
 これまでの塾で行われている学習の多くは、先生が教える形です。
 すると、ある生徒にとっては既にわかっていることを教えられる一方、よくわからない生徒にも同じペースでしか教えてもらえないという状態が生まれます。
 わかる子にとっては無駄があり、わからない子にとっては不十分な授業になることが多いのです。

 そして、教わったことの理解を定着させるために、一般に大量の宿題が出されます。
 この宿題も、既にできている生徒にも同じ宿題が出される一方、できない生徒にも同じ宿題しか出されません。
 その結果、学習に無駄が生まれ、時間がかかるわりに力がつくのが遅れるという状態になるのです。

 自主学習では、解説の詳しい参考書や問題集をもとに、自分ができないところを中心に勉強を進めます。
 学習を定着させるのは、大量の宿題ではなく、同じ教材を繰り返し学習することです。
 学力をつける最も効率のよい方法が、この同じ教材を繰り返し学習することで、それは自主学習によって初めて可能になるのです。

 第二の違いは、生徒どうしが創造的なコミュニケーションをとる形で学習を進めることです。
 塾で教わる勉強は、答えのある勉強です。
 先生が答えを知っていて、生徒が答えを知らないという知識の差があるから、授業が成り立ちます。
 すると、生徒の立場は、いかに早く正しく先生が求めている答えを見つけるかという競争の中に置かれるようになります。
 この競争の中でのコミュニケーションにも、もちろん楽しい面がありますが、それは受け身の楽しさです。
 創造的なコミュニケーションとは、生徒が自分で問題を作り発表するような中で生まれる生徒どうしのコミュニケーションです。
 演習の時間も確保しながら、この創造的なコミュニケーションを生かすことによって、生徒の間に人間的なつながりが生まれます。
 この人間的なつながりが、学習の意欲に結びついていくのです。
 こういう創造的なコミュニケーションという形の学習ができるのは、全員が対話できる規模の少人数でクラス編成を行っているからです。

 第三の違いは、家庭との連携が深くなることです。
 学習塾では、生徒が塾に通うという形ですから、講師と保護者との間の対話は、別に設定しなければできません。
 また、通信教育では、そもそも紙の上でしか連絡が取れず、連絡が取れたとしてもそれは直接指導している先生とではありません。

 自主学習クラスは、生徒が家庭からオンラインで参加するので、そのオンラインのつながりを生かして、そのままいつでも講師と保護者の間で話ができます。
 小中学生のころは、生徒自身の自覚がまだないことが多いので、教える講師だけでなく保護者が子供の勉強状態を確認できる立場にいることが必要です。
 講師と保護者の連携で大事なことは、短い時間であってもよいので、頻度を高くすることです。
 自主学習クラスは、この講師と保護者の連携が極めて容易にできるようになるのです。

 以上のように、自主学習クラスは、(1)自主的な学習で実力をつけ、(2)創造的なコミュニケーションで意欲を高め、(3)家庭との連携でのそれぞれの生徒に合った学習方針を決める、ということができます。

 受講料は、週1回45分間で月額3,240円です。
 自主学習ですから、45分を超えていつまでもZoomの会場で勉強を続けることができます。
 中学生の場合は、定期テストの前は長時間勉強するようになるので、その場合は、2時間でも3時間でもいくらでも時間を延長できます。
 もちろん延長の費用はかかりません。

 自主学習クラスは、週1回に限らず、勉強の習慣をつけるために週4回でも5回でも参加することができます。
 勉強は、自宅でひとりで始めるのは難しいときがありますが、自主学習クラスに参加するというきっかけがあると、自然に始められるようになります。

 自主学習クラスに参加するには、言葉の森の作文を受講していることが前提となります。
 作文クラスで、これからの時代に必要な作文力、思考力、読解力をつけ、自主学習クラスで全教科の学力をつけるという組み合わせです。
 また、学力に余裕のある人は、この二つのクラスに加えて、発表学習クラスで、個性と創造性のある学習を進め、東大推薦入試型の学力をつけていくとよいのです。(それは必ずしも東大推薦入試を目標とするということではありませんが)。

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森川林 20190424  
 最も能率のよい勉強法は独学です。
 自分がよくわかっているところは飛ばして、自分がよくわかっていないところを繰り返し学習できるからです。
 短期間で急速に成績を上げた人は、みんな例外なく、この独学の方法で勉強をしています。
 しかし、独学には不安もあります。
 自分のやっているやり方がいいのかどうか、結果が出るまでわからないからです。
 また、独学はひとりで始める勉強ですから、勉強を開始するきっかけをつかみにくいという難点があります。
 これをカバーするのが自主学習クラスでの勉強です。
 この春から始めた作文クラスと発表学習クラスの運営が一応軌道に乗ってきたので、子供たちの学習のたぶんメインになる自主学習クラスを6月から始めることにしました。


nane 20190424  
 言葉の森は、今後、作文教室という枠組みから脱して学校となります。
 言葉の森学校です。
 しかし、従来のような、先生が生徒に教えるだけの学校ではありません。
 生徒の自主学習を進め、創造的な学力を育て、家庭と連携する新しい学校です。
 これからは、もう詰め込みで成績を上げるような時代ではなくなるからです。

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●本当の国語力は作文でつく
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●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
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