勉強というと、多くの人は先生に教えてもらう形を考えます。
先生自身も、教えることが仕事だと思っています。
しかし、教える内容は、これからの時代には、インターネットの情報でいくらでも優れたものが手に入るようになってきます。
先生が教えるのは知識や技術の中身ではなく、その子の個性に応じた勉強の仕方のアドバイスと、先生自身の勉強に対する感動です。
自主学習クラスの勉強時間のほとんどは、生徒が自分で決めたことに取り組む時間です。
その中で、時々、先生がその生徒と個別に話をし、勉強の内容をチェックし、質問を聞き、必要があれば新たなアドバイスをします。
最初から最後まで先生に教えてもらう勉強よりも、自分で勉強する時間がほとんどという方がずっと子供たちの力がつくのです。
自分で行う勉強ですから、よく分かっているところは飛ばして先に進めます。
できなかったところは、4回でも5回でも同じことを繰り返し定着させることができます。
教えられる勉強では、こういうやり方はしにくいのです。
わかっていることも教えられ、よく分からないところもわからないまま先に進むというのが教えられる勉強の難点です。
しかし、生徒も保護者もそして先生自身も、それが普通の勉強の仕方だと思っています。
そして、その不十分な勉強の定着度を測るためにテストがあり、そこで生徒の理解度や努力が評価されるようになっています。
勉強の目的は、生徒に点数をつけることではありません。
すべての生徒が、自分の個性に応じて、義務教育のあらゆる分野で満点を取れるようになることが本来の勉強の目的です。
先生が教えるのは、その生徒が困っているところや、その生徒が勘違いした方向に進んでいるときのアドバイスです。
勉強の中身は、生徒が自分で身につけていけばいいのです。
この「自分でする勉強」の効果は、経験した人であればよくわかると思います。
人に教わる勉強の何倍も能率がよく、必要な知識や技術が自分のものとして定着します。
自主学習クラスのよい点は、先生が一緒にいることと、一緒に勉強する友達がいることです。
授業中は、友達と交流するような時間はほとんどありませんが、ひとりで自宅でお母さんと一緒に勉強をするよりも、ズームの画面で先生や友達がいる中で勉強をする方がずっと張り合いがあるようです。
ですから、こちらではお母さんに時々、「あまり長時間勉強しすぎないように」とアドバイスをすることがあります。
勉強は、生活の一部として無理なく、しかし毎日行なっていくことが大事です。
だから、やりすぎないということもまた大切なことなのです。
▽自主学習クラスの授業の一部(授業の最後の数分のところです。)
https://youtu.be/J9p7g9KOR-A
7月から、作文を受講していない方も、自主学習クラスや発表学習クラスを単独で受講できるようになりました。
▽参考「言葉の森の料金システムの変更といろいろな企画のお知らせ」
https://www.mori7.com/as/3765.html
空きクラスの情報などは、お電話でお問い合わせください。
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子供たちの勉強の様子を見ていると、勉強そのものは楽しくないかもしれないが、勉強していること自体は楽しいと感じていることがよくわかります。
どんなことでも、人からさせられるのでなく、自分から進んですることは楽しいものなのです。
人間は誰でも向上心を持っています。
だから、子供に勉強させることを考えるよりも、子供の向上心を育てることを第一に考えることです。
その方法の一つが発表学習だと思います。
今、幼長や小1から取り組める発表学習クラスの教材を考えているところです。
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今年の言葉の森のサマーキャンプは。これまでの作文と読書以外に、読書感想文、国語、算数・数学、公立中高一貫校問題集の勉強もできるようにしました。
読書感想文については、2泊3日で1200字の感想文を書いていく予定です。
対象学年は、小学3年生以上ですが、読む力のある生徒の場合は小学2年生でも書けます。
感想文のもとになる本は、次の3冊の中から選んでもらうことにしました。
「宇宙人のいる教室」(フォア文庫)……小学3、4年生向け
「川は生きている」(講談社青い鳥文庫)……小学4,5年生向け
「モモ」(岩波少年文庫)……小学5、6年生、中学生向け
学年はあくまでも目安ですから、小学6年生が「宇宙人のいる教室」の感想文を書いてももちろかまいません。
むしろ、読み取りやすい内容の本の方が、実例なども具体的に入れられるので、いい作品に仕上がる可能性があります。
また、「川は生きている」は、ちょうど那須の川の様子を見ながら似た例を見つけられるので、どの学年の生徒にとっても書きやすいと思います。
事前に、どれか1冊の本を家庭で読んで、予習シートを書いてくるようにします。
予習シートは、言葉の森からあらかじめ各家庭にお送りします。
その予習シートをもとに、2泊3日の日程で1200字の読書感想文を書きます。
まず、1日目の夕方に最初の400字、2日目の朝に次の400字、2目の夕方に最後の400字、そして3日目の朝に1200字の清書をするという形です。
読書感想文の書き方を実際に経験を通して知りたいという方は、サマーキャンプで読書感想文の勉強に参加されるといいと思います。
言葉の森が紹介する本は、品切れになってしまうことが多いので、本の注文はお早めにお願いします。
3冊のうちどの本もいい本ですから、全部用意してその中から自分に合った1冊を選ぶようにするとよいと思います。
なお、これからサマーキャンプに申し込まれる方はこちらからお願いします。
https://www.mori7.net/jform_pre.php?f=stg2019sc
サマーキャンプの詳細は、こちらの案内をごらんください。
https://www.mori7.net/stg/201907ns
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読書感想文の本格的な指導というものは、言葉の森が始めるまではどこの学校でも行われていなかったと思います。
それまでの感想文指導というものは、たまたま上手に書けた生徒の作品に先生が手を加えて完成させるというようなものでした。
今でも、そういう感想文の宿題を出している小学校や中学校は多いと思います。
感想文の指導がないまま宿題として書かせるので、ほとんどの生徒は長々とあらすじを書き、最後に短く感想を書いて字数だけを埋めて提出するというやり方になっています。
読書感想文の指導を、誰でも参加できる形でやるのは実は大変です。
というのは、中には、普通の作文を書くのも苦手という子が参加することがあるからです。
更に大変なのは、本をほとんど読んでいないまま参加する子もいるからです(笑)。
しかし、もちろん大多数の子は、構成の仕方がわかれば安心して、しっかりした内容の感想文を書いてきます。
今年のサマーキャンプは、読書感想文の練習もすることにしました。
感想を書きやすい本というのは、似た例を見つけやすい本です。
しかも、内容の面白いものというと、ある程度限られます。
今回選んだ3冊は、読んでいる子も多いと思います。
いずれもおすすめです。
「川は生きている」は、文字が大きいので子供向けと思われがちですが、内容はかなり濃く、東大の現代文の問題に出されたこともあります(うろ覚えですが、たぶんそういう記憶があります。)。
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