子供たちの算数の勉強を見ていると、かなりの子に共通点があります。
それは、算数を考える勉強として行うのではなく、計算の作業として行っていることです。
その計算の結果、答えが合っていれば○、合っていなければ×という勉強になっているのです。
こういう勉強をしている子にとっては、算数の勉強はあまりおもしろくないものだと思います。
もっと考える勉強をしなければならないのに、それが単なる計算の勉強になっているのは、学校のテストや入試で、煩瑣な計算の問題が出されているからだと思います・。
もうひとつは、難しい問題は、すぐにわからないということでおしまいにしてしまうことです。
そして、わかる問題だけを解いて、算数の勉強をしたことにしていることです。
本当は、難しい問題にぶつかったらすぐに解法を見て、その解法を理解する勉強にすればいいのですが、解法を見て考えるという発想がありません。
これは、学校や家庭で、算数を考える勉強として行わず、答えが合っているかどうかという勉強をしているせいだと思います。
話は変わって。
午前中の感想文や算数の勉強のあと、午後は一転して遊びモード。
今回は、ウェットスーツを着て川遊びをしたので、冷たい水でも長時間楽しむことができました。
近くには広いプールもあるのですが、子供たちはプールにはすぐに飽きて、自然の川でいつまでも遊んでいました。
▽川遊び
https://youtu.be/ShAY36J-Ry0" target="_blank">
https://youtu.be/ShAY36J-Ry0
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算数は、「わかる」と「わからない」がはっきり分かれる勉強です。
特に図形の勉強は、わかる子はわかるが、わからない子は全くわからないという差があります。
だから、算数は一斉学習に最も向かない勉強で、個別に質問できる人が必要なのです。
プールでの遊びはすぐに飽きますが、自然の中での遊びはいつまでも飽きません。
プールは、泳ぐという単純化された機能しかありませんが、自然の川は生き物もいるし、石ころもあるし、川の流れの変化もあるし、子供の興味に応じて多様な遊びができるからです。
こういう自然の遊びをもっと体験できる機会があるといいと思います。
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サマーキャンプは、今日(7/31)で10日目になりました。
最初の1、2日は雨がふりましたが、あとはおおむね晴れ。
夜中に激しい雨が降る日もありましたが、朝はさわやかな夏空が広がり、午後からは自然の中でたっぷり遊びました。
ただし、午前中は勉強で、8時から12時まで、暗唱をしたり、感想文を書いたり、算数や国語の問題集をしたりしました。
感想文は、今のところ、「川は生きている」と「モモ」ですが、どの子もなかなかいい文章を書いていました。
自然の中での遊びは、人工的なプールなどでの遊びよりも、遊びの範囲が広がります。
その分、子供たちの個性の差も出てきます。
好奇心の旺盛な子はますます旺盛になり、いたずらっ子はますますいたずらになるようです。
▽そのいたずらっ子(笑)
https://youtu.be/cBsjvAKBC30
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勉強よりも、遊びの方で子供たちの個性は出てきます。
その遊びも、人工的な遊園地などでの遊びよりも、自然の中での遊びで子供たちの個性ははっきり出てきます。
だから、遊びは、できるだけ大人が特別の企画をしない状態で、子供たちの自然に任せるのがいいと思っています。
今の子供たちは、夜になるとよく、「花火をしよう」などと言いますが、花火は火をつければ誰でもできるという点で、あまり創造性のない遊びです。
それよりも、ただ焚き火をするだけの方が、子供はそこからいろいろな遊びを工夫すると思います。
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現在の教育の問題点は、既に多くの人によって共有されています。
それは第一に、従来の一斉指導型の教育では、能率のよい学習が成り立たなくなっていることです。
その原因のひとつは、各家庭の経済的文化的な差が大きくなったことです。
しかし、その教育格差を解決するための習熟度別教育は、コストがかかりすぎるという問題があります。
ここまでは多くの人が述べていることです。
しかし、実はこの問題は、既にテクノロジーの力によって解決される見通しがついています。
それは、ブレンデッド教育と呼ばれるようなオンラインの個別教育を取り入れた学校の集団教育を進める動きです。
だから、本当の問題はすでにその先にあるのです。
というのは、ブレンデッド教育によって能率よく学ぶテクノロジーができたとしても、人間の意欲は能率だけで活性化するものではないからです。
意欲は、人間どうしの交流によって生まれます。
もう一つの問題は、能率とコストを優先したオンライン教育は、デジタル的な教育になりがちだという点です。
デジタルの教材は、分離された知識を身につけるには有効です。
しかし、学問の世界は、知識の単なる集合でできているのではなく、一つの体系としてできています。
人間が真に自分のものとして学ぶべき知識は、デジタル化されたものよりも、アナログの手触りのある紙ベースのものである必要があるのです。
そして第三に重要なことは、学習する内容です。
これから求められる教育は、従来のような確立された既成の知識体系を身につけることではなく、その土台の上に自分の個性を発揮することです。
学習の方法以上に、何を学ぶかという内容が問われているのが現代の教育なのです。
以上のことを机上の理屈として述べるだけではなく、言葉の森は実践的にこれらの問題を解決したいと思っています。
それが、現在行っている、寺オン作文クラス、発表学習クラス、自主学習クラスの教育なのです。
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人間は知識を、デジタル化された情報として覚えるのではなく、身体化された情報としてとらえます。
だから、情報には、場所とか重さとか色合いとかいう情報以外の要素が関わってきます。
その情報以外の要素が、創造のひとつの源です。
だからこそ、知識は紙ベースを基本として、実際の行動を伴いながら吸収する必要があるのです。
いつの時代でも、問題を根本的に解決するのはテクノロジーでした。
多くの場合、政治的な解決には無理があり、経済的な解決には無駄がありました。
しかし、現在、教育の場で試みられているテクノロジーの活用は、方向がかなり狭められていて、創造性に乏しいものになっているように思います。
それは、何を教えるかということよりも、どう教えるかということが中心になっているからです。
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■■■寺子屋オンライン通信2019年7月号
(7月28日にメール便でお送りしました。)
■■8月からのクラス変更について
8月から、寺子屋オンラインの作文クラス、発表学習クラス、自主学習クラスのクラス編成を行います。
担当講師が代わる場合がありますので、新しいクラスを確認しておいてくださるようお願いいたします。
クラス全体の一覧表は、下記のページをごらんください。
https://www.mori7.net/teraon/shlist.php
■■新しい「寺子屋オンライン案内」
新しい「寺子屋オンライン案内」のページができています。
https://www.mori7.net/teraon/
Googleフォトの利用の仕方を5分の動画で載せていますので、これからGoogleフォトを利用される方はぜひごらんください。
Googleフォトの利用は、共有リンクなどの仕方が最初はわかりにくいと思いますので、操作に関する質問はご遠慮なくお電話でお聞きください。
■■遅刻や欠席は必ず事前の連絡を――連絡なしの遅刻欠席の場合は先生から電話が行くことがあります
遅刻や欠席の場合は、必ず事前に連絡をしてください。
連絡は、言葉の森事務局への電話が確実ですが、今後検索の坂からもできるようにする予定です。
検索の坂からの連絡は、担当の先生に直接メールが行きます。
(なお、検索の坂からの連絡には、先生からの返信はありませんので、返事が必要なことは書かないようにしてください。)
連絡なしの遅刻や欠席の場合は、担当の先生からの確認のために電話が行きます。
ただし、連絡の行き違いで、欠席連絡をしているのに、先生から確認の電話が行く場合もあると思いますが、その点はご容赦ください。
■■保護者懇談会は、月1回の予定で、鳥の村のカレンダーに
今後、定期的に保護者懇談会を行います。
保護者懇談会を行うのは、作文クラス、発表学習クラス、自主学習クラスすべてです。
日程は、事前に先生から連絡したあと、鳥の村のカレンダーにも掲載します。
保護者懇談会への参加は自由ですが、できるだけご参加くださるようお願いします。
■■自主学習クラスは、発表室に1週間分のノートのアップロードを
自主学習クラスの人は、鳥の村の発表室に、自主学習に使っているノート(1週間分)、実力テストの結果、中学生は定期テストの問題と解答と正解をアップロードしてください。
自主学習クラスの発表室は、本人と先生だけが見られるようになっています。
Googleフォトへのアップロードの仕方は、「寺子屋オンライン案内」の動画を参考にしてください。
ただし、アップロードと共有リンクの方法は最初はわかりにくいと思いますので、いつでもお電話でお聞きください。
■■パソコンの環境について
パソコンを使っていて、次のような問題が起きる場合があります。
・音が聞き取りにくいと言われる。
・よく途中でZoomから退出してしまう。
・兄弟で1台のパソコンを使うので不便。
これらの場合の対処法です。
1)メモリが不足すると動作が遅くなったり途中で落ちたりするので、その場合は、Zoomを始める前にパソコンを再起動しておくといいです。また、できるだけ他のアプリを同時に使わないようにしておいてください。
2)マイクの横の「山型のマーク」から、「オーディオ設定」を開き、マイク音量を「自動」ではなく手動にし、音量を最大にまで高めておくとマイク音が大きくなる場合があります。
3)内臓のシステムマイクのほかに、ヘッドセットなど外付けのマイクを使うと音がクリアになる場合があります。
4)新しい端末を購入される場合、クロームブックという端末は、動作が軽く設定のトラブルも少ないのでおすすめです(例えば、ASUS Chromebook C101PA など。価格は4万円弱。acer、hp、レノボ、dellなども出していますが、今のところASUSがいちばん使いやすいと思います)。
ただし、クロームブックは、Zoomのアプリの表記がまだ英語なので、recording、leavingなど、保護者の方が最初だけアイコンの意味を生徒に教えておく必要があります。
また、クロームブックは容量が少ないのでレコーディングはできません。しかし、現在は担当講師が動画をクラウド保存しているので、それがあとか見られるようになっています。
また、クロームブックは、オフィスなどをインストールして使う設定になっていません。ソフトをインストールしないようになっているので、動作も軽く、ウイルスの危険もないという設計になっています。オフィスのワードやエクセルに似たソフトは、今後はクラウドサービスとして利用できるようになるので、仕事で使うのでないかぎりそれほど不便はありません。
ただし、テキストを入力するアプリがtextというものが中心で、これがウインドウズのメモ帳のように低機能のソフトなので、使いにくい面があります。テキスト入力をする場合は、Googleドキュメントなどを併用していくといいと思います。
▼生徒別担当クラス一覧表
https://www.mori7.net/teraon/tera_new_class.php
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8.1週の授業の動画、ハイパー作文の授業の動画をアップロードしました。
「鳥の村」の「資料室」をごらんください。
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音読の文章の種類について、小学1年生の生徒の保護者の方から相談がありました。
それは、課題フォルダに載っている難しい説明文の文章よりも、学校の教科書にあるような読みやすい文章を音読した方がよいのではないか、というとことでした。
音読の長文については、読みやすさや内容の面白さというものももちろん大切です。
しかし、もっと大切なのは音読の習慣をつけるということです。
言葉の森の課題フォルダの音読の長文には、小学1年生から高校3年生までの長文が載っています。
小学3年生になると、その音読した文章をもとに感想文を書く練習をするようになります。
すると、毎日の音読の習慣が、そのまま感想文の課題の週の準備になります。
音読を毎日の習慣として行うようにするためには、お父さんやお母さんが工夫して学年に応じた音読の文章を探すような手間をかけない方がやりやすいということなのです。
教科書の文章は、必ずしも音読のために作られているわけではありません。
中には、音読に適さない章もあります。
それをそのつどお父さんやお母さんが判断して、子供に指示をしてあげるようになると、お父さんやお母さんに聞かないと音読ができなという場合が出てきます。
すると、習慣をつけることが難しくなるのです。
小学1年生のころは、お父さんお母さんが子供の勉強の仕方について、いろいろな工夫をすることができます。
しかし、習慣化したいものについては、できるだけ毎日のルーティンワークとして、子供が誰にも聞かず自分でやれるようなものにしていくことが必要なのです。
また、今の子供たちの読書環境は、読みやすい物語文が中心で、説明文の文章を読む機会が少ないという傾向にあります。
読書に必要な二つの要素は多読と精読で、精読とはゆっくり読むことではなく繰り返し読むことです。
その繰り返して読む文章として必要なのが、やや難しい説明文の文章なのです。
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子供が音読をするときにいちばん大事なのは、親が読み方を注意しないことです。
注意をすれば、そのときは読み方が正しくなってよくなったように見えるかもしれませんが、やがて音読を親の前ですることを嫌がるようになります。
正しい読み方をさせて、勉強が長続きしないとなれば、そのマイナスの方がずっと大きいのです。
家庭学習は、軽く毎日続けるようにすることが大事です。
グラフをつけたり、シールを貼ったりすれば、子供は喜びますが、そういう特別なこととしてやっていくと、親の都合でできなくなる日が出てきます。
「お母さんがいないから、今日はできない」とならないように、親が手をかけなくてもできる体制にしておく必要があります。
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昨日の保護者懇談会で、小学1年生の生徒のお母さんから、将来の勉強の方向について質問がありました。
「今の受験の仕組みだと、どうしても子供に詰め込みの勉強をさせざるをえない。私(そのお母さん)は中学受験を経験をしてそのマイナスの面も感じているから、子供にはそういう勉強をさせたくないとは思っている。しかし、将来はどうなるかは分からない」というものでした。
これは、小学生の子供を持つ多くの人が迷っていることだと思います。
中学受験をするためには、小学校高学年で受験用の詰め込みの勉強をする必要があります。
受験というのは、もともとそういうもので、詰め込みの勉強しなければいい成績は取れないようになっています。
だからこそ、この受験によって基礎的な学力がつくとも言えます。
中学入試の場合の場合、漢字の書き取りの力などが完成します。
しかし、そのために費やす時間は大きすぎるというところに問題があると多くの人が感じているのです。
ところで、今の社会では職業は卒業した大学によって決まるところがあります。
大企業に入るためには、高学歴が必要です。
安定した大企業に入ることが、その後の安定した生活を支える土台となります。
しかし、ここで大きく考えを変えていく必要があるのです。
人生のゴールとして大企業に入るという選択は、今の時点では福利厚生も充実しているし、研修制度も充実しているので、待遇もよくやりがいもある仕事のように見えます。
しかし、大きな安定したところほど、組織が細分化されていて、全体を見るような仕事がしにくいところがあります。
また、大企業といえども、今の技術革新の変化の速さの中では安泰ではいられません。
今すぐどうということはなくても、子供の社会人生活の数十年の間には必ず大きな変化があるはずです。
すると、中学で受験をするか、高校で受験をするか、大学で受験をするかということはむしろ二の次で、将来子供が自分の力で何事かを成し遂げていくための実力をどうつけていくかということが大きな目標になってくるのです。
自分で何かをするためには、学ぶ力はもちろん必要ですが、それ以上に、個性があること、決めたことを続ける力があること、他の人と協力ができること、幸福に生きる力があることなどが重要になってきます。
ですから、受験も、その子を成長させるものとして意味があるかどうかということが大事なのです。
そのためには、塾に丸投げにせずに、家庭で志望校の研究と子供の得意不得意の分析をして、宿題なども取捨選択してやらせるようにすることです。
少なくとも、あまり早い時期から塾漬けにするのではなく、できるだけ短期間で集中的な受験勉強をすることです。
また、受験勉強中にもかかわらず、読書生活は一定の時間を必ず確保しておくことです。
受験は人間にとって大きな勝負の機会ですが、それはこれから数多くある勝負の一つでしかありません。
受験で大きな方向が決められてしまうように思う人もいると思いますが、それよりももっと大きな方向というものが本人の個性と実力と不屈の精神というところで決まってきます。
だから、親は子供にそういう本当の実力と個性と、どんなことにも負けない精神を養うように育てていくことを第一の目標と考えていくといいのです。
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昔は、いい学校に入り、いい会社に入り、いい生活を送ることが教育の目標でした。
しかし、時代の変化が速い今の時代には、そういう構図は崩れつつあります。
今の教育の目標は、どこにいこうが自分で花をさかせられる人間になることです。
受験に突入した人は、それを第一の目標として取り組んでいくことです。
しかし、親は常にその先にある本当の目標を考えておくことです。
長い目で見れば、合否は人生のひとつのエピソードにしかすぎません。
そういう親の姿勢が、子供の教育にもなるのです。
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昨日の保護者懇談会の席で,小学5年生の子のお母さんから次のような相談がありました。
それは、「4年生までのやさしい課題では上手に書いていたのに、5年生になると課題が難しくなってなかなか書けなくなった。特に感想のところが物足りないことしか書けない」という相談です。
これは、どの5年生の子にも当てはまる問題であって、特にその子だけ感想が物足りないのではありません。
言葉の森では、小学6年生で、「一般化の主題」という感想の書き方を練習します。
それは、テーマとなっている事柄を、「人間にとって」、又は「社会にとって」という抽象的な枠組みで捉えて書く感想の書き方です。
ところが、こういう考え方が自然にできる子は、小学6年生の約50パーセントだと言われています。
特に、男の子の大部分は、人間という枠組みで物事を捉えるような年齢にはなっていません。
書く力は、読む力よりも遅れて成長していきます。
ですから、そういう「人間」という枠組みで捉える書き方ができない子でも、「人間」という枠組みで書かれた文章を読んで理解することはできるのです。
理解はできるが、自分で考えて書くことができないというのが読む力と書く力の相違です。
しかし、そういう子供たちも、難しい文章を読むことに慣れてくると、だんだんと自分の力で抽象的な言葉を使った感想を書けるようになります。
それを助けるためにどうしたらよいかというと、第一は、課題の長文を繰り返し音読することです。
第二は、その音読に応じて、お母さんやお父さんが自分の体験談からできるだけ面白い似た話をしてあげて、その対話の中でお父さんお母さんだったら書くような少し抽象的な感想も盛り込むようにするのです。
するとそのうち、子供が作文を書くときに、どんな感想がふさわしいのか聞いてくることが出てきます。
そこで、お父さんやお母さんが、感想として考えられるようないくつかの案を教えてあげると、子供は理解する力はありますから、それを活かして自分で感想を書くようになります。
その感想が先生に褒められることによって、供はますます感想をよりよいものにしようという意識を持つようになります。
子供は成長の途上にありますが、作文として書かれたものはまるで完成した作品のような装いを持っています。
そのために、大人はついその作文の不十分な点を先に見てしまうのですが、大事なことは、成長する途上の子供が書いた成長する途上の作文だという見方で作文を見ることです。
そのために、自分の力だけで作文を書かせるのではなく、お父さんお母さんが手助けをして子供たちの語彙力を増やしていくといいのです。
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学年が上がり、課題が難しくなるたびに、子供たちは一時的に作文が下手になります。
その時期は、小3の感想文、小5の難しい感想文、中1の意見文、高1の抽象的なテーマの意見文です。
それまで上手に書いていた子が、前よりも下手な作文を書くようになるのです。
しかし、子供はうすうす自分がうまく書けなくなったということを気づいています。
だから、お父さんやお母さんは、「前の方が上手だったね」などとは言わずに(笑)、難しい課題に取り組んでいる自体を褒めて上げるといいのです。
子供たちが書いている普段の作文は、作品として見るよりも、作文の練習としてみることです。
だから、第一段落の要約と、第二段落の似た話がうまくつながらなくてもいいのです。
また、書き出しの工夫や、たとえの表現が、文章にうまくなじんでいなくてもいいのです。
ひとまとまりの作品として仕上げるのは清書などの作品を仕上げるときでいいからです。
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