オーバーな表現ですが、最強の勉強法というのにはちゃんとした裏付けがあるのです。
成績が、比較的よい方とは言っても普通だった生徒が、自主学習で勉強をしてからぐんぐん実力をつけていくというケースが、小学生でも、中学生でも、高校生でも、更には大学生でも同じようにあったからです。
もし、それらの生徒が、学習塾や予備校に行って先生の話を聞いて勉強をするようなやり方で学習していたら、成績はそこそこにしか上がらなかったはずです。
家庭教師に教えてもらうのであれば、教師の教え方によってかなり差がありますが、ほとんどの先生は、やはり学習塾と同じだったはずです。
その理由は、勉強が先生のペースで教えられるからです。
小学1、2年生であれば、先生が教える形で全く問題がありません。むしろ、勉強の内容は誰も同じ基本的なことですから、その方が能率のよい勉強ができます。
しかし、子供が小学3、4年生になるころから、得意と苦手の差が出てきます。
小学5、6年生になると、その差は更にはっきりしてきます。
すると、先生が先生のペースで教えるよりも、生徒が生徒のペースで勉強した方がずっと能率がよくなるのです。
学習塾などで行う勉強のもう一つの弱点は、その授業時間が終わると、生徒が勉強が終わった気分になってしまうことです。
1時間なら1時間教えてもらうと、その日の勉強はもう終わりです。
時間の枠組があるので、その枠組までは確実に勉強の時間が確保できます。
しかし、それは、その枠組を超えて勉強する必要がないと思ってしまうことにつながるのです。
だから、塾も学校も宿題を出します。
すると、子供はその宿題も、新しい枠組として勉強しますが、その宿題が終わればそれ以上何もすることがないということになるのです。
宿題があると、子供は確かに勉強をします。
親も、「宿題をやりなさい」と言うのは簡単です。
しかし、宿題に頼る勉強をしていると、宿題がないときは勉強しなくていいとなってしまいます。
だから、勉強は他人に頼ってやるものではないのです。
しかし、自分のペースで勉強するのは、何をどうやるのか方向を見つけるのが難しいというのも事実です。
その方向を試行錯誤しながら自分の力で進めることができるのは、やはり高校生になってからです。
しかし、小中学生でも、方向のアドバイスをしてあげて、子供が自分のペースで勉強する仕組みを作れば、それが最もよい勉強の仕方になるのです。
自主学習クラスは、以上のような意図のもとで行っています。
従来の勉強法とは全く違うやり方ですから、教える側にもいろいろな試行錯誤がありました。
いちばん能率がよいのは、生徒が自分で勉強し、先生があとでそれをチェックすることなのですが、先生がつい教えたくなってしまうのです。
また、生徒どうしの緩やかな交流は必要ですが、その交流の時間が長くなると、自分で勉強することが後回しになります。
これらの問題は、Zoomのブレークアウトセッションを利用すれば、うまく解決できることがわかりました。
少し細かい話になりますが、生徒全員がブレークアウトルーム1という部屋で勉強している間に、先生が一人ずつブレークアウトルーム2に呼んで、個別の話をするのです。
また、先生がそれぞれの生徒と行う個別の話を充実させるためには、生徒があらかじめ学習の予定を入れておく必要があります。
先生は、その予定の記録を見て、その生徒がそれまでにやった勉強内容の中から重要なところをチェックするのです。
先生が生徒の勉強内容をチェックするためには、生徒と先生が同じ教材を持っていなければなりません。
その仕組みももちろん作りました。
2020年の教育改革で教材は大きく変わりますが、それにもすぐに対応できる体制を作りました。
自主学習クラスの学習内容は、第一に自分ひとりでは勉強しにくい国語です。第二に学年が上がるにつれて差がつきやすくなる算数数学です。
この国語、算数が基本ですが、勉強の仕方は同じですから、英語も理科も社会もプログラミングもすべて同じやり方で学習することができます。
だから、オンラインクラスで毎日勉強するようになれば、学校に行かなくてもいいぐらいです(笑)。
これは冗談ではなく、たぶん将来は、学校はリアルな交流のために行く場所になり、勉強は家庭で、又は複数の家庭が合同で行うようになると思います。
子供たちの中には、ノーパソを持って近くの公園に行き、木陰で勉強するような子も出てくるでしょう。
青空オンライン教室です。
そして、オンラインで一緒に勉強する相手は、近所にいる子だけでなく、東南アジアにいる日本の子供たちということにもなるのです。(時差の関係で、アメリカにいる子供たちと一緒に勉強するには、日本は朝になります。)
さて、自主学習クラスのこれまでの歴史を説明します。
言葉の森が行った最初の自主学習クラスは、個別指導が中心でした。
生徒が1時間勉強をして、最後の10分に先生がその勉強内容をチェックし、生徒に質問するというやり方でした。
それはそれでかなり効率のよい勉強ができていましたが、生徒どうしの交流がないのが難点でした。
当時、創造発表クラブのような生徒どうしの交流のある活発なクラスができていたので、自主学習にも(作文にも)この交流性を生かしたいと思い、自主学習の個別指導をやめ、全員を1時間単位の少人数クラスに移動してもらいました。
これで、生徒どうしの顔が見えるようになったのはよかったのですが、実習の時間の間に個別指導をするので、生徒の勉強はまだ途中です。すると、どうしても深いところまで話をすることができず、勉強は生徒に任せるような形になってきました。
そこで、今度、学習の記録を生徒にあらかじめつけてもらうようにしたのです。
こうすれば、先生はその生徒の勉強の経過がわかるので、それまでの経過を見て、必要なチェックをすることができます。
考えてみればあたりまえのことですが、システムの変更を伴うことなので、なかなかできなかったのです。
それがちょうど、10月5週と11月の3、4日の連休でシステムの変更の時間が取れるようになりました。
これからは、少人数クラスでありながら、個別指導もできる自主学習クラスとして運営ができるようになります。
現在、オンラインの自主学習クラスの無料体験学習を募集しています。
当面、重点的に募集するクラスは、月曜日から金曜日の19:00~1945のクラスですが、ほかの曜日・時間のクラスももちろんあります。
今回募集するクラスの対象学年は、主に小学4、5年生で、しっかり勉強するつもりでいることが条件です。(つもりでいいです。)
今回募集するクラスの中心になるコースは、公立中高一貫校対策全科コースですが、個別指導がメインなので、学年の違う生徒や目的の違う生徒が入ってもかまいません。
ただし、学年や目的があまり違うと全体の交流があまりできないので、当面は他学年、多目的のクラスであっても、生徒の増加によって学年別、目的別のクラスに随時分けていくようになります。
公立中高一貫対策全科コースの体験学習、又は、受講案内を希望される方は、下記のフォームからお願いします。
▽
https://www.mori7.net/jform_pre.php?f=tkg2019jk
・このクラスは、主に小学4・5年生で公立中高一貫校対策を考えている人が中心ですが、他の学年の人は別のコースで自主学習行うので体験学習には参加することができます。
公立中高一貫対策全科コース以外の自主学習クラスの体験学習は、下記のフォームからお願いします。
▽
https://www.mori7.net/jform_pre.php?f=tkg2019jg
【追伸】
受講料は、言葉の森の生徒は、月4回(週1回)で月額3,000円です。(わかりやすくするために消費税抜きの金額で表示。以下同じ)
言葉の森の生徒でなく、初めて自主学習クラスを始める場合は8,000円です。
ただし、自主学習クラスは、週に複数回受講することができます。それは、その方が家庭での自主学習のペースがつかめるからです。
その際の追加料金は、曜日がひとつ増えるごとに3,000円ですから、週2回であれば11,000円、週3回であれば14,000円、週4回であれば17,000円、週5回であれば20,000円です。
回数が増えるごとに割安になる仕組みです。
また、少人数クラスであっても、休んだ場合の振替ができる仕組みにしました。
家庭でできる日常的な学習として、内容だけでなく料金の面でも振替授業の面でも利用しやすくなっています。
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先日小学3年生の生徒のお父さんから相談のメールがありました。
子供が長い間作文の勉強をしているのになかなか上達しているようには見えない、そして、モチベーションが低く作文を書く気が見られない、というのです。
この「なかなか上達しない」、そして、「モチベーションが低い」ということの原因は、これまで何度も書いているようにほとんどの場合たったふたつだけです。
それは、親が子供の作文をあまり褒めていないこと、毎日の自習をあまりしていないことです。
逆に言えば、毎日の長文の音読と読書を続け、子供の書いた作文を無条件に褒め、音読も無条件に褒めていれば、だれでも必ず上達します。
もちろん、作文力の上達は、他の教科の勉強と違いかなり時間がかかります。
それは、読む力をつける勉強も同じです。
読む力、書く力、考える力は、知識の力ではなく、どちらかと言えば運動系の力なので、長い期間の練習が必要です。
その長い期間の勉強をするために、褒め続けることが必要なのです。
子供の作文を見ると、誰でも欠点がすぐに目につきます。
最初のうちは、親も我慢して褒めると思いますが、やがて褒めることに飽きて、間違っているところやおかしいところの注意を始めるようになる人が多いのです。
作文は、欠点を直して上手になる勉強ではありません。
では、決定は直さくていいのかといえば、直さなくていいのです。
そのかわり、読む力をつける毎日の長文の音読と読書に力を入れていくのです。
読む力のついた子は、書き方の注意をされたときでも一瞬で直ります。
読む力のないうちは、同じ注意を何度されても直りません。
そして、注意を受けるたびに書くことが苦手になっていくのです。
もちろん、もう少し短期間で作文を上手に書かせるコツもあります。
それは、親が似た話をしてあげるなどして書くことを準備してくることです。
言葉の森でも、最初は全く書けないような子が、短期間で上手に書けるようになることがあります。
そこに共通しているのは、予習シートをしっかり書き、お父さんお母さんにいつも似た話を取材してくることです。
お父さんお母さんに似た話を取材してくるくらいですから、子供が書いた作文は、親も関心を持って読むようになります。
そして、子供が書いたものを自然に褒めるようになるのです。
この、褒めることと、音読と読書の自習をすること、書くことの準備をしていることだけが、作文の上達で重要なことなのです。