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記事 421番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/1/1
オレンジを生かした勉強 as/421.html
森川林 2009/03/17 09:44 
 オレンジと唾液の話の続きです。
 人間は、身体と感情と言語を持った生物です。その人間の特性を生かすことが、オレンジを生かすことです。
 子供に、もっと本を読んで欲しいと思う親は多いと思います。そのときに、「もっと本を読みなさい」「読書しなさい」という言い方は、「もっと唾液を出しなさい」という言い方と同じです。
 子供が本を読んでいるときに、「おっ、よく本を読むねえ」とか「本が好きなんだね」と声をかける。これが、オレンジをむくことです。
 子供に、親切な人間になってほしいと思ったときに、「人に親切にしなさい」という言い方をするのも、「唾液を出しなさい」という言い方と同じです。。
 子供がほんの少しいいことしたときに、「○○ちゃんて、やさしいんだね」と声をかけてあげることがオレンジをむくことです。

 子供の生活で中心になるのは勉強です。ところが、子供に勉強をさせることについて、親は、勉強をしたくなる気持ちとは反対のことを言ってしまいがちです。「バカだなあ」「こんなこともわからないのか」「もっとちゃんと勉強しろよ」「やってないから悪いのよ」などなど。
 共通しているのは、できなかったことを否定したり批判したりする言葉です。
 子供を勉強好きにするためには、できないことを否定するのではなく、できているところを褒めることです。それがほんのわずかでもあっても、褒めることによってそのできたところが大きく育っていきます。
 例えば、長文を音読しているときに、90%下手な読み方で10%だけ普通に読めたところがあったとすれば、そこで、親は、「読むのがだんだん上手になってきたね」というような言い方をするということです。
 ところが、多くの親は、90%上手に読んで10%下手なところがあったときに、その10%を取り上げて、「そこもっと上手に読めたらよかったのにね」というようなアドバイスをしてしまうのです。

 褒め方のコツがわかれば、子供をいい子にしたり勉強好きな子にしたりすることはそれほど難しいことではありません。
 しかし、人間は勉強だけしていればいいのではありません。大学生になり、社会人になれば、勉強だけが得意だということでは限界があります。
 そこで、今度は自分自身が、新しい目標に対応したオレンジを見つけることが必要になってくるのです。
(この文章は、構成図をもとに音声入力した原稿をamivoiceでテキスト化したものです)
マインドマップ風構成図
 記事のもととなった構成図です。

(急いで書いたのでうまくありません)

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勉強と気持ちの持ち方 as/420.html
森川林 2009/03/16 11:10 
 オレンジをむいていると、唾液が出てきます。しかし、唾液を自分の意志で出そうとしてもなかなか出てきません。
 笑うと免疫力が高まるそうです。しかし、免疫力を高めようと頑張っても、高まるわけではありません。そこで、病気と闘うという発想をすると、そのこと自体に笑いのない無理な気持ちがあるので、逆に免疫力高めないという結果になるそうです。
 国語の得意な子は、国語の問題文を読むときに自然に気合いが入っています。つまり、国語の問題は自分には解けるはずだという確信があるからです。そういう気持ちがあるので、読み方も自然に深くなります。
 勉強にも似たところがあります。子供のころに、勉強は苦しいがそれを我慢するのが大切だというような先入観を持たされると、その意識が大きくなってからも残ってきます。
 逆に、勉強は、本来自分自身が成長する楽しいものだという気持ちを持つように育てられれば、大きくなって勉強が難しくなっても苦になりません。むしろ、難しい問題に直面するとそれを乗り越えることに喜びがわいてくるでしょう。
 シュリーマンは語学の天才と言われましたが、その勉強法は、辞書や文法書を使わずにただひたすら外国語の文章を音読をするということでした。
 国語の勉強も似ています。意味のわからない言葉を調べたり、問題を読んで答えたりするという勉強は補助的には必要ですが、中心になるのは、問題文をひたすら読むことです。読むことによって問題文の中身が自然に自分のものになっていくのが本当の勉強です。
 人間には本来わかる力があります。自分にないものを身につけようと思うのでなく、自分の中にすでにあるものを明らかにするのが勉強だという気持ちを持つと勉強が楽になってきます。
(この文章は、構成図をもとに音声入力した原稿をamivoiceでテキスト化したものです)

マインドマップ風構成図
 記事のもととなった構成図です。

(急いで書いたのでうまくありません)

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全教科の理解力をつける暗唱(その3) as/419.html
森川林 2009/03/14 08:57 
 この300字暗唱を小学校低学年から続けていれば、その子の読解力、表現力は確実についていきます。

 読解力がつくのはなぜかというと、ある文章をしみじみと深く味わって読む力がつくからです。国語の問題文を読む場合、同じ文章を読み同じように理解したつもりになっていても、読む人の読解力によってその深さが違ってきます。深く読む力があると、その問題文に書かれている情景や心情などの細部も読み取ることができます。深く読む力がないと、あらすじのようなところまでしか読み取れません。どちらも同じように読んで、同じように理解しているつもりになっていますが、読み方の深さが違うのです。暗唱をしていると、1回読んで理解したはずの文章なのに、繰り返し読むにつれて違う味わいを感じるようになります。これは、繰り返しによって深く読む力がついてくるためです。

 表現力がつくのは、文章のリズムが身につき、語彙を自然にたくさん覚えるようになるからです。また、暗唱をしていると、その文章で使われている句読点の位置などもそのまま覚えてしまいます。小学生の作文で、文のねじれを直したり、句読点の位置を教えたりする勉強をすることがありますが、そのような勉強はしないで済ませるというのが理想的な勉強の仕方です。病気になってから治すことに力を入れるのではなく、もともと健康でいるという勉強の仕方をしていくのです。

 さらに、暗唱をすることによって、物事を丸ごと把握するという理解力がついてきます。これは、国語に限らず、ほかの教科すべてを含めた理解力につながっています。勉強のできる子は、得意教科と苦手教科の差があまりありません。どの教科も同じようによくできます。逆に、勉強のできない子も、得意教科と苦手教科の差があまりありません。どの教科も同じようにあまりできないからです。ですから、教科ごとの勉強に力を入れる前に、まず勉強力そのものをつけていくことが大事です。

 ある事柄を丸ごと把握するような理解の仕方ができれば、全教科の勉強も同じようにできるようになります。


 国語の勉強法としては、暗唱のほかに、筆写や要約があります。また、普通に問題集を解く練習もあります。いずれも、共通しているのは、ある文章を繰り返し読み取るという点です。ですから、いずれも効果のある勉強ですが、大事なのは、楽にできて密度の濃い勉強は何かということです。

 密度の濃さとは、反復のことです。深く読むとは、ゆっくり読むことではなく繰り返し読むことです。問題集を解くよりも、問題文を読むだけの方が、何倍も密度の濃い勉強ができます。同様に、暗唱は、筆写や要約よりも密度の濃い勉強ができます。しかし、問題集を解いたり筆写をしたり要約をしたりする勉強の方が、形として残るので、勉強をしたという実感がわきます。

 大事なのは、勉強をした形跡ではなく勉強の実質です。国語の勉強で実質を優先するならば、読書と暗唱に取り組むことが第一です。そして、読書と暗唱をすることによって、ほかの教科の勉強力もついてくるのです。

(この文章は、構成図をもとに音声入力した原稿をamivoiceでテキスト化したものです)

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