オンライン教育の二つの形態ということで、動画配信型の教育、双方向型の教育の二つと比較する形で、言葉の森のオンライン5人クラスの教育を述べてきました。
1クラスの人数が5人以内か、あるいは10人以上かということは、授業の形に大きな違いを与えます。
5人以内のクラスでは、全員の発表、対話、自主学習、個別指導を組み合わせた指導が常にできます。
しかし、10人以上のクラスでは、生徒集団と先生との単純な双方向の授業しかできません。
双方向とは言っても、ほとんどは先生から一方向の授業を聞く形になるのです。
そういう単純な双方向授業で出てくる評価は、先生が面白くわかりやすい授業をするかどうかです。
すると、その行き着く先は、動画配信の授業になります。
最も面白く、最もわかりやすい一人の先生が行う授業を動画にして、みんなで見ればいいという形になるのです。
それは、ある意味で能率のよい、しかも低コストの教育です。
しかし、その中で、子供たちが発表をしたり、創造をしたり、対話をしたり、交流をしたりということはなくなります。
教育の両輪とは、ひとつは知識を吸収することであり、もうひとつは吸収した知識をもとに創造をし発表をし対話をすることです。
リアル教育であっても、オンライン教育であっても、吸収と創造を両立させるのは5人程度の少人数のクラスになるのです。
しかし、リアル教育で、同レベルの生徒を5人程度集める仕組みを作ることは至難のわざです。
交通の便の悪いところや、人口密度の低い地方では、ほとんど不可能ということもあるでしょう。
オンラインの教育でなければ、吸収と創造を両立させるような極少人数のクラスを作ることはできないのです。
さて、オンライン教育と呼ばれるものの中には、オンラインの個別指導というものもあります。
これは、動画配信のオンライン教育とも、双方向のオンライン教育ともまた違ったものです。
古くは、skypeを使った、1対1の英会話の授業などがそうでした。
家庭教師がオンラインで指導を始める場合も、個別オンライン教育の中に入ります。
言葉の森の電話個別指導も、この個別オンライン教育になります。
オンラインの個別指導の利点は、教える側としては、複雑な仕組みが必要なく、教える内容さえあれば誰でも用意に教えることができることです。。
教わる側の利点としては、1対1で教わるためにさぼるわけにはいかず、勉強の時間が確保されることです。
オンラインの個別指導の欠点は、1対1又は、1対2~3で教えるために、受講料が高額になることです。
また、先生による生徒への教えすぎという弊害もあります。
子供たちの勉強が身につくのは、自分で勉強しているときですから、先生に教えてもらう時間が長くなるほど密度の薄い勉強になるのです。
しかし、オンラインの個別指導の最も大きい弱点は、生徒どうしの対話や交流や協力や競争という関わり合いがほとんど作れないことです。
はたから見ると、生徒どうしの交流がなく、先生に個別に教えてもらう方が密度が濃くなるように見えますが、それは短い期間の間だけです。
1対1の指導が長期間にわたると、慣れが生じ、生徒の意欲が低下することが多くなるのです。
だから、やはりオンライン教育のよさを生かせるのは、5人程度の極少人数で、クラス指導と個別指導を両立させた授業を行っていくことなのです。
(完)
▼動画
https://youtu.be/sFIdBn1a6UE
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個別指導の長所は、生徒がさぼるわけにはいかないことです。
逆に短所は、意外にも、先生が教えすぎることによって密度の薄い勉強になってしまうことです。
そして、個別指導が長期間にわたると、生徒の意欲が低下してくることがあります。
子供は、友達との競争や協力や対話の中で、自然に成長していくのですが、個別指導にはそういう友達との交流の機会がありません。
大人数の授業の弱点と、1対1の個別指導の弱点とをともに克服する方法が、5人程度のオンラインクラスの授業なのです。
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第五に、5人程度の少人数をオンライン教育では、生涯の学び友達ができる可能性があることです。
オンライン5人クラスには、現在、いろいろな種類の講座といろいろな学年のクラスが用意されています。
それらのクラスの中で、何年間も一緒に勉強する友達ができる可能性があります。
今のところ、対象学年は小1から中3までの9年間ですが、今後はもっと下の学年からもっと上の学年まで期間を延ばせるようにする予定です。
そして、同時に保護者である母親どうしも、毎月の懇談会の中で自然に親しい交流ができるようになります。
これが多人数の双方向オンライン教育であれば、そもそも一緒に勉強するとしても交流自体が少ないので、生涯の友達ができるような機会は少なくなります。
一緒に学ぶ中で得た友達は、将来子供たちの大きな財産になります。
それは、長い期間の交流によって、互いに相手を信頼できるようになるからです。
気心が知れている友達で、共通の思い出があり共通の仲間がいるということが、その信頼関係をさらに深めます。
また、勉強を通して交流した友達ですから、前向きに学んだ者どうしとして、社会人になってからも互いによい相談相手になるようなこともあるでしょう。
そもそも学校生活で最も価値があるものは、勉強した内容でも、教えてくれた先生でもなく、一緒に学んだ友達であることが多いものです。
その友達作りが、よりよい学校に進学するという一つの動機にもなっています。
それをオンラインの教育で自然に達成できるということが、オンライン5人クラスでの教育の利点です。
以上、自主学習、発表、創造、対話、友達作り、保護者の交流などがオンライン5人クラスの長所だということを説明しました。
これは、多人数の双方向オンライン教育では達成できないことです。
同じく、リアルな教室の教育でも達成できません。なぜなら、リアルな教室で少人数の同学年の生徒を集めるというのは物理的にかなり困難だからです。
では、今後、少人数のオンライン教育が多数生まれるだろうかというと、それは難しいところがあります。
小さな組織であれば、少人数オンラインクラスを立ち上げることはすぐにできます。
しかし、教科数を増やしたり学年を増やしたりするためのシステムを作ることは、普通はなかなかできません。
逆に、大きな組織では、講師の臨時の休講や代講、生徒の振替などのさまざまな手作業の仕組みが必要になるので、かえって導入が難しくなります。
また、既に多人数の双方向の教室やリアルの教室を持っているところでは、オンラインの少人数のクラスを立ち上げることは、従来の教室運営とぶつかる麺が出てきます。
教育関係以外のベンチャー企業が、独自のシステムを作ってオンラインの少人数クラスを始めることはあり得ますが、教育の内容面のノウハウや独自性がないので、なかなか信頼を得るものにはなりにくいでしょう。
したがって、すでに教育上のノウハウを持ち、オリジナルの教材や教科を持ち、優秀なスタッフもそろえている言葉の森が、オンライン教育の分野で他の塾や学校と競合することは、今のところほとんどないと言っていいでしょう。
そして、何よりもオンライン教育のビジョンを明確に持っているという点が、その他のオンライン教育とは決定的に違うところです。
GIGAスクール構想による1人1台端末の時代にもかかわらず、オンライン教育はまだリアルな教育の真似事でしかないという一般的な風潮の中で、言葉の森のオンライン5人クラスは、オンライン教育全体の世界から一歩進んでいる教室なのです。
このオンライン教育の今後のネックとなるものは、多数の優秀な講師陣です。
それは、明るい人柄を持ち、子供たちは励ますことのできる、人間味のある講師陣ということです。
この講師を、今後森林プロジェクトの企画の中で募集していきたいと思っています。
(つづく)
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子供たちは、教科書で学んだり、先生に教えてもらって学んだりするよりも、何よりもクラスの友達というコミュニティの中で学ぶのです。
だから、勉強には、一緒に学ぶ友達という要素が必要です。
ところが、多くのオンライン教育は、そういうところまで考えていません。
だから、今のオンラインの授業は、子供たちには不評なのです。
言葉の森は、40年も前から開いている作文教室ですが、ほとんどの生徒が電話通信で先生と直接話すだけでしたので、友達どうしの交流というものがほとんどありませんでした。
ところが、今のオンラインクラスは、最初から友達どうしで交流する要素を取り入れて勉強を勧めています。
だから、今後、このオンラインクラスから、生涯の友達も生まれてくると思います。
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第四に、オンライン5人クラスでは、参加する生徒どうしの対話が可能であることです。
これは、読書紹介のあとの感想のやり取りなどが多いのですが、参加者がいつでも相手の発言に反応できる機会があるということが大事です。
あるひとつのクラスで親しくなった友達どうしが、ブレイクアウトルームに移動して授業後の交流を図ることもできます。
自習室というのは、授業とは関係なく自分で自由に勉強できる場所です。
この自習室に、あらかじめブレイクアウトルームをいくつも作っておけば、自習している生徒が他の生徒と打ち合わせをしてブレイクアウトルームで話をするというようなやり方もできるようになります。
勉強する人はメインルームで、話をする人はそれぞれのブレイクアウトルームで、というようなルールを決めれば、生徒どうしの交流は勉強と両立したものになるでしょう。
子供たちは、先生の評価よりも友達どうしの評価の方に敏感です。
生徒どうしの対話によって、相手のよいところを見つけようとすると、相手に共感する力が育ちます。
授業の中のさまざまな発表のあとの質問や感想の時間に、自分の発表が他の人に褒められるとすごく嬉しいので、それと同じようなことを他の人の発表に対してもするという感覚が自然に育ってきます。
これが子供たちの共感力を育てる機会につながっています。
授業の中で、生徒どうしが対話する機会というものは、多人数の双方向オンラインやリアルの教室ではまずできません。
双方向とは、先生と生徒集団の間の双方向ですから、生徒どうしの多方向のコミュニケーションはもともと想定されていません。
オンライン5人クラスの教育では、生徒どうしが対話をすることが授業の中にあらかじめ組み込まれているのです。
(つづく)
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子供たちが塾に行くときの楽しみは、帰りに友達とお喋りできることだと聞いたことがあります。
確かに、私も、小学校時代の楽しい思い出は、学校の帰り道にあちこち寄り道をして遊んだことです(笑)。
だから、本当は授業の中でも、子供どうしが対話できる機会があるといいのです。
ただ、それが単なるお喋りにならないように、読書紹介などで対話ができればなおいいと思うのです。
読書紹介や何かの発表会のあと、質問と感想の時間をとると、どの子も不思議と相手のいいところを見つけて感想を言います。
昔、ある有名な人が、人間は相互の批判の中で成長するというようなことを書いていましたが、そんなことはありません。
特に作文では、相手の欠点を見つけるようなことをしていると、だんだん言っている本人が作文を書けなくなるのです。
だから、相手のいいところを見つけて話をするというのは、自然にしていることであっても、本当はとてもいいことなのです。
最近の子供たちは、私たちが子供だったときよりも、明るいものの見方をする子が多いように思います。
「私たち」というのは、団塊の世代のちょっとあとぐらいの世代ですが。
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1.受験生(小6・中3・高3)は、少なくとも連休中に、志望校の過去問を答えを見ながらでいいからやっておく。
そうすると、今後の勉強の方向がつかめる。
平均点で70点を取るためには何が必要かを考え、親子で勉強計画を立てる。
算数数学は1冊の問題集を1問も出来ない問題がなくなるまでやる。
英語・理科・社会は、1冊の参考書又は問題集を5回読む(問題を解くのではなく問題の答えを一緒に読む)
国語は、問題集読書。志望校の国語の問題を見て難易度の傾向をつかんでおく。
秋になったら、定期的に模試を受ける。(夏までの模試はまだ本当の実力ではないので)
公中検は小5・6対象5/1~募集6/10ごろ模試、学テは小1~中3対象6/1~募集7/10ごろ模試。
https://www.mori7.net/gakute/
ただし、小5・6は本当の意味で勉強の自覚があるわけではないから無理をしないこと。
勉強の自覚ができる中3からはどんなに無理をしても大丈夫。またその無理が失敗に終わってもすべて自分のプラスになる。だから、志望校は挑戦すること。
2.夏休みの取り組み
受験生は、自学自習で1日5~6時間勉強する。(朝2時間、午後2時間、夕方2時間など)
塾や予備校に通うのは実は無駄が多い。その理由は、授業を聞く時間が長い。わかっているところをやる時間がある。わからないところも1回しかやらない。
真に能率のよい勉強は、自宅で自分の計画で勉強すること。こういうときのひとりでやる不安に勝てる人が社会に出てからも成功する。
3.中1・2は、定期テスト対策を1週間前から。
下記の本の勉強法を参考に。
「中学生の自宅学習法」(内藤勝之)
「中間・期末テストに強くなる勉強法」(坂本七郎)
テスト前の自主学習では、授業終了後もブレークアウトルームに残り、自分の計画を元にした勉強をする。
特に数学は90点以上取ることを目標に、出題範囲の問題集を繰り返す(学校の問題集はやさしすぎるので自分で用意)
国語は少なくとも漢字は満点を。文法の問題は問題集で必ず解いておくこと。国語は文法で差がつく。
英語・理科・社会は、出題範囲の教科書を5回読む。特に社会は教科書を読むだけで高得点を取れるはず。
塾で教えてくれる過去問などをあてにしないこと(笑)。かえって実力が育たない。
過去問対策は、受験の問題で十分。
4.小1・2・3・4・5は、勉強よりも読書に力を入れる。
1週間に2冊が平均。
自分の好きな本が基本。
しかし、小5からは、算数が難しくなるので、算数の勉強も独自に取り組む。
小1・2は読み聞かせも含む。
小1・2・3・4の学校の成績はあとに残らない。残るのは読書を通して身につけた日本語思考力だけ。
「読書習慣が学力を決める」(川島隆太)
また、小学生のころは幸福な人生を送ることが真の目的。その視点を親が常に持っていること。
5.作文検定を企画中。
読解検定と同じようにオンラインで。
しかし、将来の受験作文を考えて時間厳守。
作文は手書きでもパソコン書きでもどちらでもよい。辞書持ち込み可。
手書きの人の場合も、あとで保護者がテキスト化する。その際、漢字に直せるところは漢字に直してよい。
(将来の作文試験はそうなるはずなので)
採点の基準は、字数、項目、そして森リンによる語彙力評価。
すべて客観的な評価なので参考になる。
6.プログラミングの今後の方向
現在、Scratchとmicro:bitをやっているが、自分でいろいろ工夫して作る子も多いので、定期的に発表会をする予定。
ビジュアルプログラミングのあとは、JavaScriptやHtml&CSSなどのコードプログラミングになるが、小中学生用のいい図書がない8ので、Progateを利用する予定。ただし、費用が1620円かかるので、JavaScript以降は受講料を6600円にする予定(それまでは4400円)
その後は、PHP、MySQLなども考えたが、Pythonを先にやるかも、
子供たちが将来何をするにせよ、プログラミングができるということは役に立つ。逆に、プログラミングができないと、いいことを思いついてもそれを形にできない。
プログラミングは、一般に思われている以上に重要。
▼動画
https://youtu.be/krgS7dHwOmg
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第三に、オンライン5人クラスの教育では、子供たちの創造力を伸ばす授業が可能であることです。
それは、子供たちの発表が日常的に行われるために、それぞれの子が個性を発揮する余裕が出てくるからです。
オンラインクラスの周囲の友達による評価も、発表の内容のよさとともに、発表のその人らしい個性の方に向くようになります。
つまり、みんなに受けるような発表をするという雰囲気が、自然に自分の個性と創造性を発揮する発表につながっていくのです。
内容がよい発表は、小中学生のレベルでは、教科書や参考書などと同じようなものになりがちです。
それに対して、個性的な発表は、教科書や参考書から離れて自分独自の工夫をするところに特徴があります。
そこに、ほかの人の発表とは違う個性が出てきます。
言葉の森は、もともとの教育方針で個性や創造性を大事にしているので、子供たちも、多少の脱線や失敗があっても面白いものを発表したいという考えを持つようになってきます。
この個性と創造性を大事にする姿勢が、社会に出てから役に立ちます。
世の中では、人の後ろについていく人も必要ですが、自分から旗を振る人もそれ以上に必要です。
個性と創造性のある人は、自分から旗を振る役割を果たすことが多くなるのです。
創造性の内容は、読書や作文やさまざまな挑戦によって次第に培われていくものですが、創造性を価値あるものとするする姿勢は、日常的な発表教育の中で育まれていくものです。
この創造性の発揮と結びついた発表教育のできることが、オンライン5人クラスの大きな特徴のひとつです。
これに対して、多人数の双方向オンライン教育では、個性や創造性を発揮する余地はありません。
それは、発表する回数も、その持ち時間も限られているからです。
知識を習得するための教育は、これからますますよい教材が生まれ、ますます能率のよいものになっていくはずです。
しかし、これからの社会で大事になるのは、知識の習得とともに、その人らしい個性と創造性です。
それを日常的な教育の中で育てていくことが、これから必要になってくるのです。
言葉の森のオンラインクラスの中で、創造性を発揮することに最も相性がいいのは、創造発表の講座です。
このクラスは文字どおり、毎週創造的なことを発表することが学習内容になっているクラスです。
作文講座やプログラミング講座も、創造性を発揮しやすいクラスです。
教科の学習を目的とした国語読解、算数数学、英語、公中理系・文系などの講座は、学習時間が中心になりますが、それでも読書紹介の時間があるときは、その中でその人らしい個性を生かすことができます。
以前は、教科の学習の講座でも、自分が勉強した内容を生かして創造的な問題作成をするとういことをしていました。
しかし、これはほとんどの子にとって難しすぎたので、今はやっていません。
今後、教科の講座でも、個性と創造性を発揮できるような時間を工夫をしていきたいと思っています。
(つづく)
▼動画
https://youtu.be/PeUjFSAI3No
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子供たちはもちろんそうですが、人間は本来個性的なものです。
しかし、それが教育や社会の同調圧力の中で、次第に個性を発揮しないように自分をコントロールするようになっていくのです。
個性を発揮することの大切さを、まず教育の場から作っていくことが大事だと思います。
これからの教育で大事なのは、個性と創造性を評価することです。
知識の習得を目的とした教育には正解があり、その正解に最も早く到達した人が評価される仕組みになっています。
すると、そこで競争が生まれ、その競争を生かした授業やテストが行われるようになります。
これが勉強をつまらなくさせている大きな原因です。
例えば、プログラミング教育でも、模範解答があり、その模範解答に最も早く到達した人がえらいというような授業が行われるとしたら、本来面白いはずのプログラミングは、つまらない勉強になってしまうでしょう。
自分なりに工夫したり脱線したりする中で学ぶから、勉強が面白くなり、その勉強の中身が本当に身につくのです。
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オンライン5人クラスの第2の特徴は、生徒一人ひとりの発表ができることです。
例えば、読書紹介では、1人2分程度の時間で、かなり個性のある発表ができます。
作文の予習の発表も、1人2分程度でその人らしい発表ができます。
創造発表クラスでは、発表自体が授業の中心になっているので、1人5分程度の発表時間とそれに関連した質問感想時間があります。
ここでも、毎回個性的な発表が行われています。
これらの発表によって、生徒の勉強に対する意欲が深まります。
また、発表によって、発表する人の人柄が分かり、互いに親しみを感じるようになります。
また、発表のあとに質問や感想などの時間があると、そこで生徒どうしの対話が成り立ちます。
この発表する力というものは、普段の学校教育の中では、なかなか達成できないものです。
ほとんどの子は、家族や友人の中で以外には、人前で発表する機会を持っていません。
オンライン5人クラスで、ひとまとまりの発表をする機会が毎週のようにあると、自然に発表する力がつきます。
この発表力は、将来のプレゼンテーション力にも結びついてきます。
大人数の教室単位の双方向オンライン教育では、人数が多いので、そもそも全員の発表というものができません。
できたとしても、1人1分程度の形だけの発表になります。
もちろん質問や感想のお時間なども取れません。
しかも、このような1人1分の発表であっても、毎回できるわけではなく、特別な発表時間としてしか発表の機会を作ることができません。
オンライン5人クラスでは、毎週のように発表ができます。
そして、授業の内容も、子供たちができるだけ発表の機会が持てるように組み立てられています。
発表というものは、これまでの教育では、重視されてきませんでした。
それは、発表を組み入れた授業というものが、多人数のクラスでは時間的にできなかったからです。
しかし、子供たちは、受け身の授業よりも、自ら発表する主体的な授業の中で、頭脳を活性化させ理解を深めます。
発表教育というものは、将来の教育の中で重要な位置を占めるようになります。
その発表教育が自然にできるのが、オンライン5人クラスなのです。
(つづく)
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人間は、吸収することによって学ぶよりも、発表することによってより深く学びます。
講義を聞きながら寝てしまう人はいても、発表しながら寝てしまう人はいません。あたりまえだろ(笑)。
発表というのは、それだけ頭脳を活性化させるのです。
しかし、これまでの学校教育では、生徒一人ひとりの発表の機会というものは限られていました。
全員に毎回発表する機会があるというのが、オンライン5人クラスの特徴です。
そして、授業もまた、発表の機会をできるだけ作るように組み立てられているのです。
ほとんどの子にとって、授業というのは退屈だと思います。
時に面白い授業をする先生はいるかもしれませんが、その多くは脱線の面白さです。
私は、小中学生のころ、授業中によく窓の外を見て、「スズメは自由でいいなあ」と思っていました。
そして、教科書のほぼ全ページにわたって落書きをしていました(笑)。
先生はそれなりにいい授業をしてくれていたと思いますが、何しろ退屈でたまらなかったのです。
勉強が、先生の話を聞くような形ではなく、生徒が一人ひとり発表する形で行われたら、それは理想の授業になると思います。
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オンライン教育には、二つの形態があると言われています。
一つは動画を配信するオンライン教育で、これは個人がいつでもどこからでも自由に受講することのできるオンライン教育です。
Moocやスタディサプリなどがこれに該当します。
もう一つは双方向で行われるオンライン教育で、ひとつの教室ぐらいの人数のサイズで、先生と生徒が双方向で授業を交わすオンライン教育です。
この具体的な例としては、N高校の例などが挙げられますが、今オンライン教育として行われているもののほとんどは、この教室サイズの双方向オンライン教育です。
オンライン教育が登場する以前のリアルな教育は、もっぱら教室単位で行われていました。
現在の学校や塾や予備校でも、リアルな教育はこの教室単位の授業が中心になっています。
この1教室の人数をどれぐらいにするかということが、少人数学級としてよく論議になるところです。
少人数学級に関する調査によると、1学級の人数と子供の学力の間には高い相関関係があり、人数が少ないほど子供の学力は高まるという結果が出ています。
しかし、実際には少人数クラスの設置は難しく、現在の学校では30人程度の人数が1クラスの標準になっています。
学習塾などで少人数教育をうたっているところでは、10人程度の少人数クラスもあります。
しかし、言葉の森の行っている少人数クラスはもっと少人数で、5人以内の少人数クラスです。
なぜ5人以内かというと、7人以上のクラスでは、全員の発表や、先生による個別指導ができなくなるからです。
ところが、3人以下のクラスでは、人数が少ないために交流があまり活発になりません。
言葉の森が考える少人数クラスの理想は、4人から6人までの範囲なのです。
ですから、この5人程度の少人数クラスを、一般の「少人数」クラスという言葉から区別して、オンライン5人クラスと呼ぶことにします。
ちなみに、現在,全国の公立小学校には,児童数が7名以下の特別支援学級を含まない学級が4000ほど存在すると言われており(文部科学省2018年)、これは極少人数学級と呼ばれているようです。
この言葉の森のオンライン5人クラスのオンライン教育が、動画配信オンライン教育と双方向オンライン教育の二つを超える新しいオンライン教育なのです。
このオンライン5人クラスのオンライン教育のどこが優れているかということを、これから5点にわたって説明していきます。
第一の長所は、子供たちの自主学習ができるということです。
多人数の双方向オンライン教育では、自主学習という学習スタイルはとれません。
なぜなら、多人数では、子供たちの自主学習は、多くの場合やりっぱなしになってしまうからです。
ほとんどの生徒は、できることだけをして、できないことはわからないまま放っておくような勉強の仕方をします。
多人数のクラスでは、この自主学習の勉強に対して、先生が一人ひとりに対応することはできません。
1クラスの生徒数が20人、30人の場合はもちろんですが、たとえ7、8人であっても先生1人がその7、8人を教えるとなると、個別の指導までは手が回らないのです。
すると、自主学習は子供たちのやり方に任せる形になってしまうので、結局てできない問題は分からないまま済ませるという形になります。
これは、リアルな学級の教育でも同じです。
リアルな学級では、先生からの一斉授業があり、それを生徒が受け身で受講します。
たまに何人かの生徒が質問をすることもありますが、それは授業の中の例外で、ほとんどの時間はただ先生の授業を聞くだけになります。
すると、それぞれの生徒の理解度や定着度が分かりません。
そこでテストによる評価が行われるという形になるのです。
しかし、テストの結果が悪い場合も、多人数のクラスではもともと個別の対応はできませんから、せいぜい「もっと頑張れ」という程度のアドバイスしかできません。
一斉授業型の双方向オンライン教育も同様で、できる子は退屈し、できない子はできないまま終わるという一斉授業になっていることが多いのです。
ところが、オンライン5人クラスのオンライン教育であれば、子供たちの自主学習の中身を先生が個々にチェックすることができます。
チェックの時間は1人に対して5分から10分ですが、それだけの時間があれば生徒が1時間でやった勉強の弱点や、難しい問題がどこまで理解できたかということを確認することができ、その確認したことを更に次の時間に再確認することができます。
一斉授業では、生徒は先生の授業のペースに合わせて勉強しなければなりませんが、自主学習という形の勉強の場合は、生徒は自分がよくわかってるところは飛ばして、自分がよくできなかったところは何度も繰り返して学習できます。
だから、自主学習は、極めて能率のよい、進度の速い学習方法になります。
この自主学習をカバーできるというのが、オンライン5人クラスの教育の特徴のひとつです。
では、具体的に、自主学習方式のオンライン授業がどのように進むか説明してみましょう。
まず、生徒は、その日にやる学習内容(問題集のページなど)を学習記録のページに記録します。
先生は、その生徒の前回までの学習記録を見て、どういうところをチェックするか準備しておきます。
授業が始まると、生徒は自分の計画に沿ってその日の自主学習を始めます。
先生は、勉強の途中でその生徒を別の部屋(ブレークアウトルームやメインルーム)に呼びます。
別の部屋に呼ぶのは、ほかの人の勉強の妨げにならないようにするためです。
先生:「じゃあ、この前やったところで質問するよ。○ページの問題文にはどんなことが書いてあった?(国語などの場合)」
「○ページの○番の問題はどうやって解くのか説明して(算数数学などの場合)」
生徒は、それに応じて説明します。説明がうまくできた場合は、よく理解できていることですから、それを高く評価します。しかし、説明がうまくできないときは、まだよく理解できていないことですから、先生はそれに応じた対応をします。
先生:「それじゃあ、○ページの○番の問題は、解法をもう一度見て、この授業の終わりまでに(あるは次の授業までに)先生に説明できるようにしておいてね」
ここで大事なことは、先生がすぐには教えないことです。
わかりやすく教えられたことは忘れるのも早く、生徒の本当の理解にはつながりません。
その反対に、生徒が自分で理解し直したことは、確実に生徒の理解として定着します。
そして、小学生から高校生までの勉強は、詳しい解法があれば誰でもわかるようにできているものなのです。
この自主学習方式の勉強は、能率がよく、進度も早く、子供にとって負担の少ない勉強法で、しかも最も成績が上がる勉強法です。
しかし、自主学習を生徒が家庭でひとりでやることはなかなかできません。
ひとりで勉強をするのは小中学生の場合は張り合いがないからで、それ以上に、わからないところを質問する人がいないからです。
また、多人数のクラスでは、そもそも自主学習はできず、一斉授業を聞いてテストを受ける形の勉強法しかできません。
能率のよい自主学習方式の勉強ができることが、オンライン5人クラスの教育の特徴なのです。
(つづく)
▼動画
https://youtu.be/j8A6qmQ7KU0
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勉強で最も能率がよいのは、自主学習という形ですが、勉強の自覚ができた高校生ならまだしも、小中学生では家庭でひとりで自主学習をするというのは無理があります。
それは、もうすっかりわかっている問題を何問も解いたり、逆に、よくわからない問題をそのままできないままにしてしまうことが多いからです。
オンライン5人クラスの教育では、先生が個別指導で生徒の自主学習をチェックする時間があります。だから、自主学習が最もよい形で実行できるのです。
もしこれが10人以上のクラスであったなら、優秀な先生がどれだけ工夫をしても、自主学習と個別指導という形の学習はできません。
だから、超少人数のオンラインクラスというのが、これから最も可能性のあるオンライン教育の形なのです。
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世間には、文章検定とか文章力検定とかいうものがありますが、あまりあてになりません。
それは、評価の基準に客観的なものがないからです。
試みに、ある一つの作文を日をおいて採点するとしたら、採点者が同じ人であっても異なる点数が出るはずです。
言葉の森の作文検定は違います。
そもそも言葉の森が作文指導を始めたのは、作文教育というものを客観的な基礎の上に作り上げたいという動機があったからです。
言葉の森が考えた作文の評価は、項目指導と呼ばれるものです。
これは、小学生では、「たとえを入れる」「会話を入れる」「書き出しと結びを工夫する」などという項目で、中学生高校生になると、「複数の理由を考える」「原因と対策を考える」「社会的な実例を入れる」などという項目になります。
しかし、項目指導だけでは、作文力のある生徒は大体いつでも満点を取れるようになってしまいます。
そこで考えたのが、自動採点ソフトで、その作文に使われている語彙を分析することでした。
その自動採点ソフト「森リン」は、それなりに人間の直感的な評価と高い相関を持っていたので、2013年に特許を取得しました。
今回企画する作文検定は、項目評価とこの語彙力評価を組み合わせたものです。
そのためには、作文はテキスト入力していただく形になります。
小学校低学年の生徒の場合は、生徒が手書きで書いたものを保護者がテキスト化し、高学年や中高生の生徒の場合は、自分がテキスト化するか、最初からパソコン入力で書いていただくようになります。
現在、中学入試から大学入試まで行われている作文試験のほとんどは、誤字があったらマイナス何点というように、鉛筆と消しゴムだけで手書きで書くことを前提にしています。
しかし、これは時代遅れの試験であって、近い将来の試験は辞書持ち込み可になるでしょうし、更に将来は直接パソコンで入力する試験になるでしょう。
作文力の本質は、作文を通して考える力であって、誤字があるかどうかとか、字がていねいかどうかとかいうことは、作文力の本質からはずれた二義的なことなのです。
もちろん、誤字がないとか、字が上手だということは高く評価されていいことですが、実は、作文の上手さと字の上手さは全く相関がありません。どちらかと言えば、逆の相関を感じるぐらいです(笑)。
今、文章力検定などと称して行われている試験が、そこまで視野に入れた試験になっているとは思えません。
採点者の主観がかなり入った、昔ながらのおおまかな試験になっているはずです。
だから、試験の結果を受けても、それからどうしたらしいかということはわかりません。
子供の作文力を正しく評価し、その作文力を伸ばすためには、言葉の森の作文検定を基準にするといいのです。
その作文検定を近いうちに行えるように現在企画中です。
初回は、無料の作文検定にする予定です。
対象学年は小1から高3までですが、保護者の方も希望の学年で試験を受けることができるようにします。
今後のお知らせをお待ちください。
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