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原田武夫さんのYouTubeライブを見て――理想の教育とは何か as/4271.html
森川林 2021/07/14 22:24 

 原田さんのYouTubeライブを、ライブではなく、あとで約1時間かけて見ました。
https://www.youtube.com/watch?v=FPlAdxqHvoY
(興味のない人には退屈な番組だと思います。)

 私は、この原田さんの話に全面的に共感しました。
 そして、このように難しいプロジェクトをひとりで立ち上げようとする志に、こころから応援を送りたいと思いました。

 それは、私自身が考えているビジョンと共通するところがあると思ったからです。

 私が教育に関して考えている目的は、明日の日本を支える子供たちを育てることです。
 単に、その子の成績を上げるというようなことではありません。

 子供の成績を上げるとか、受験に勝つとかいうようなことは、自分が勝って相手が負けることを目指していることですから、その子にとっては大事ですが、日本全体にとっては大事でも何でもありません。

 昔、自分が大学入試に合格したことを、高校の担任の先生に報告しにいったとき、私は、「でも、自分が受かったことで、落ちた人もいると思うと、あまり喜べなくて」という言葉を思わず言ってしまいました。
 すると、担任の先生に、もちろん叱られました(笑)。
 でも、それは本当に正直な気持ちだったのです。

 世の中には、自分だけが得をするような企画がいろいろあります。
 例えば、お年玉付き年がはがきです。
 私は、たとえそこで何か賞品をもらったとしても、それは、どこかほかのところから自分のところに何かがい移動しただけで、社会全体としてはプラスでもマイナスでもないと思います。
 だから、年賀状の当選番号などは、まず見ません。

 そして、ほかの人もたぶんそうだろうと思って、番号を調べるわずらしさがないように、お年玉付きでないはがきをわざわざ送っていたら、周囲の人からそんなことはないと言われました。
 だから、今は普通にお年玉付き年賀はがきにしています(笑)。

 そういう私が教育に関して目指しているものは、創造力と思考力と共感力のある子供たちを育てることです。
 受験に対応するための成績をよくするコツはいろいろありますから、そういうことももちろん教えます。
 しかし、本当に大事なことは、他人に勝つことではなく、自分の力と個性を伸ばすことです。

 そして、そういう本質的な教育を行うために、最適の枠組みだと思ったのが、オンラインの少人数5人クラスの教育です。
 5人、または4人~6人のクラスというのは、子供たちが自由に発表し、自主学習をし、個別アドバイスも受けることのできる最もふさわしい規模のクラスです。

 このクラスを教室の運営の仕組みとして維持するのはかなり難しいことですが、マンツーマンのクラスでも、10人20人のクラスでもなく、またもちろん不特定多数のビデオ授業でもないということが大事です。

 子供たちが対話のできる、この5人程度のクラスでの教育が、未来の教育の中心になると私は思っています。
 しかし、もちろん、今はまだそういうことがわかっている人はあまりいません。
 けれども、誰かがはじめなければ、新しいものごとはひとりでには生まれません。

 私が原田さんの問題意識と共通していると思ったのは、このオンライン5人クラスの教育を、単に子供たちの教育だけではなく、講師になる大人たちの創造的な講師の仕事の場として生かしていきたいというところです。

 子供たちに創造性が求められるように、大人にも創造性が求められています。
 その大人の創造性を子供たちの教育の中に生かすということを、私は考えています。

 今はまだ、大人たちの講師の仕事の場である森林プロジェクトは、やや休業状態ですが(笑)、オンラインクラスの子供たちを教えるシステムが完成したら、本格的に、大人と子供の「教育を通した回転」の流れを作っていきたいと思っています。

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森川林 20210715  
 日本をよりよくしようと考えている人が増えている気がします。
 それぞれにビジョンを持って行動を始めているところが、これまでの観念の世界の話とは違います。
 そういう時代精神の流れがあるのでしょう。
 原田武夫さんのプロジェクトを見て、問題意識の共通性を感じました。
 言葉の森は、教育の側からのアプローチです。


nane 20210715  
 日本の教育を変えるのがひとつの目標です。
 集団の一律の一斉指導はやめてほしい。
 無意味は宿題は出さないでほしい。
 どうでもいい知識の詰め込みテストはやめてほしい。
 決まりきった答えではなく、創意工夫のある答えを評価してほしい。
 競争を動機とした勉強はさせないでほしい。
 高校生になると自我が確立してくるので、競争はあってもいい刺激程度になるのですが、小中学生はまだ未完成なので、競争の勝ち負けはそのまま勘違いの自己評価になってしまうことが多いのです。
 それから、先生は教えすぎないでほしい。
 どうしてもわからないときだけヒントをくれる先生でいいのです。


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今と今後の数年の成績で子供を見るのではなく、その子が社会人になったときの姿で子供を見る as/4270.html
森川林 2021/07/13 21:11 

●動画 https://youtu.be/u6zov6SWL5w

 子育て中のお父さんやお母さんと話をしていて、ときどき感じるズレは、親の多くが今と今後の数年の成績で子供を見ていることです。

 私は、これまで長年いろいろな子供を見てきたので、子供を見るときに、今やこの先数年の子供の成績はあまり気にしません。
 というか、ほとんど気にしません。

 成績などは、本人がやる気になれば、ぐんぐん伸びるときが来ます。
 また、たとえ学校時代の成績が伸びなくても、社会生活を行うのには何も差し支えはありません。

 社会人として大事なのは、同僚と仲よくやれて、上の人にも好かれて、下の人からも慕われるような人間になることが基本で、更にその上に、誰に嫌われてもいいから自分の信じたことをやりとげる力を持っていることです(笑)。

 そういう片鱗は、子供時代から現れます。
 しかし、多くの場合、大人は子供のそういう可能性を見ていません。
 見ているのは、子供の苦手分野をどうやってなくそうかということだけのような気がします。

 苦手分野を直すのは簡単です。
 その苦手分野に取り組む時間を多少増やして、褒めてあげればいいだけです。

 しかし、本当は、苦手分野はそのままにしておいても、得意分野というか長所が伸びれば、苦手分野は単にほほえましいエピソードになるだけなのです。

 子育ての基本は、三つあるように思います。
 第一は、その子のいいところを認めてあげて、長所を伸ばすことです。
 第二は。読書の好きな子にすることです。
 そして、第三は、他人に対する思いやりを持ち、人助けのできるような子にすることです。

 ちょっと困るのは、勉強しか得意なものがないという子です。
 しかし、そういう子も、成長の過程で、必ず自分の限界を自覚し、より大きな人間になろうと思うときが来ます。
 大事なのは、親がそれを邪魔しないことです。

 人間には、誰にも、よりよいものになろうとする復元力が備わっています。
 だから、今いろいろな問題があるとしても、その子の10年後、20年後の未来を見て、安心して子育てをしていけばいいのです。

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森川林 20210714  
 私も若いときは、人間は子供時代から直線的に成長していくような感じを持っていました。
 だから、ある時点でついている差は、そのまま延長するような感覚を持っていました。
 しかし、それは全然違うのです。
 いい子がずっといい子のまま大人になるかというとそういうことはなく、悪い子がずっと悪い子のまま大人になるかというとそういうこともありません。
 この場合の「いい子」「悪い子」というのは、はっきりした定義ではなく世間一般のイメージのようなものです。
 人間は変化するということがわかってから、子供を見るときに、その子が成長して社会人になったときの姿を想像して見るようになりました。
 すると、どの子もみんな立派に成長した人間になるのです。
 今の時点で、どこがいいとか悪いとかいうのは些細なことで、成長の中でそれらはみんな消化されていくのだと思うようになりました。
 大事なことは、周囲の大人がそういうことを確信して子供を見ることだと思います。

nane 20210714  
 子供の成長にとって、周囲の大人のちょっとした褒め言葉は意外と重要です。
 結局、人間は自分に自信を持つことによって、よりよくなろうとするのです。
 だから、どんなときも、この子はダメだなどと思わないことです。
 特に、お父さんや、お母さんは。


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