動画:https://youtu.be/B4fuW6SM5ug
■作文クラス
事前の準備が作文力の上達を左右します。
低学年の場合は、題材の準備が大事です。
子供が作文に書きたくなるような出来事を用意してあげ、できればそれを写真などに撮って発表室に入れておいてください。
子供が絵をかいて発表するかたちでもいいです。
子供の勉強というのではなく、親子で作る作文の思い出ということでやっていくと、子供の意欲も高まります。
幼長や小1の、作文がまだ十分に書けない時期は、お母さんが子供の代わりに書いてあげ、その作文にルビを振り、子供が読めるようにしておくといいです。
子供が書くのは、絵だけ、又は、題名だけ、又は、最初の数行だけというようにしておくと、子供は安心して作文の勉強に取り組めます。
そして、親の書いた作文を読むことで、自然に作文の書き方が身につきます。
小学校中高学年の場合は、子供の取材に、お母さんやお父さんの体験実例は話して答えてあげてください。
親子の対話によって子供の語彙力が増え、考える力がつきます。
これも、親子の対話の思い出を作るということでやっていくといいです。
そのためには、土日など親子で話のできる時間に、作文の話をする習慣を作るといいです。
中学生や高校生になると、だんだん親への取材ということはなくなります。
生徒が自分で考えた準備を、発表室に事前に入れておいてください。
そのときに、できれば関連する調べたデータなども入れておきましょう。
数字のデータが入ると、文章の説得力が増します。
また、入試の作文にも、そのデータが使えるようになります。
■国語読解クラス
基本は、問題集読書の音読です。
問題を解くのではなく、問題文を音読します。
1冊を最後まで読み終えたら、また最初に戻り読んでいきます。
1冊を5回以上読むことが目標です。
読解検定の点数がなかなか上がらないという場合は、この問題集読書の不足が原因です。
問題集読書で難しい文章を読むことに慣れてくると、国語の力だけでなく、考える力がつきます。
これが、ほかの教科も含めて学力全体の向上にも役立ちます。
問題集読書と別に、読解検定の解説も毎週2問やっておきましょう。
自分が間違えたところだけでなく、合っているところも含めて、なぜその答えになるのかを書きます。
国語の成績が上がる子は、以上の二つの基本的なことをしっかりやっています。
■総合学力クラス
小学1年生から4年生までは、勉強面で難しいところはありません。
4年生で多少難しい算数の問題や、国語の難しい語彙が出てきますが、やれば誰でもできるぐらいの難しさのレベルです。
この時期に大事なことは、家庭での毎日の勉強習慣です。
勉強は長時間はやる必要はありません。しかし、毎日時間を決めてやるようにしていきましょう。
勉強の中で最も大事なものは読書です。
忙しいときは、読書だけになってかまいません。
ただし、「読書」と呼べるものは、字のスペースが絵のスペースよりも大きいものとします。
絵本や学習漫画のように絵や写真の多いものは、楽しく読んでいいのですが、それらは毎日の読書という扱いにはしません。
文章を読む力は、あらゆる学力の基本なので、毎日の生活の中で必ず文章を読む時間を確保していきましょう。
読書の次に大事なものは暗唱です。
総合学力クラスは、みんなで暗唱を発表する時間があるので、どの子も自然に暗唱に取り組んでいます。
暗唱は、毎日やる方が定着しやすくなります。
毎日10分の暗唱の時間を確保しておくといいと思います。
総合学力クラスで、これから小4になる人は、それぞれの教科に特化したクラスに移動してもいいです。
国語読解クラス、算数数学クラス、プログラミングクラス、創造発表クラスなど、自分の関心に応じて体験学習に参加してみましょう。
■算数数学クラス
算数数学の勉強は、いつも書いていることですが、1冊を完璧に仕上げることが基本です。
ただし、最初に基本問題だけをしっかり終わらせ、余裕があれば難問にも挑戦していくといようにするといいです。
問題集は、どの学年も、大体、例題、確認問題、標準問題、発展問題のような構成になっています。
最初に、例題と確認問題と標準問題だけを完璧に仕上げ、そのあと発展問題に取り組むようにするといいです。
小学1、2年生の間は、問題集に直接答えを書いていいですが、小3以上は、問題集には○×をつけるだけにし、式と答えはノートに書くようにしてください。
難しそうで解き方がわからない問題は、いつまでも考えるのではなく、すぐに答えを見て解法を理解するようにしましょう。
受験のための算数数学は、考える勉強ではなく、解法を理解する勉強と割り切ることが大事です。
小学生の問題集の難問は、中学受験向けの問題です。
この中学受験向けの難問が解けるようになっても、中学生以降の勉強に生きてきません。
難問が難しいと思うときは、難問は飛ばして、標準問題だけできればいいと考えておきましょう。
中学生の問題集の難問は、国立私立高の受験向けの問題です。
普通の公立高校の問題には、トップ校であってもそのような難問は出てきません。
標準レベルの問題が完璧にできることを最初の目標にしておきましょう。
■英語クラス
英語力の最も能率のよい勉強法は、英文をまるごと暗唱することです。
指定の本には、CDもついているので、CDを聴いてその音声のとおりに暗唱できるようにしておきましょう。
中学生は、英語の教科書の暗唱、暗写も毎日やっていきましょう。
英語の問題集は、問題を解くのではなく、答えを理解する勉強と考えて取り組んでいきましょう。
これは、理科や社会の問題集についても同じです。
問題を見て、すぐに答えを見て、その問題と答えのセットを理解するということです。
こういう形で、1冊の問題集を5回以上繰り返し勉強していきましょう。
問題集の中の文法の説明の部分は特に大事ですから、しっかり読んでいきましょう。
英語の勉強を本格的に始めるのは、小学校高学年や中学生になってからで十分です。
小学校低中学年の間は、英語力ではなく国語力を最重点にして取り組むようにしましょう。
低学年のときに英語をやりすぎると、肝心の日本語力が阻害される場合があります。
■プログラミングクラス
プログラミングは、将来、自分で何か新しいことを企画して取り組むときは、必ず必要になってきます。
今の小学校低中学年の生徒は、学校でプログラミングの授業を行うようになっていますが、高学年や中高生の生徒は、そういう機会がないまま学年が上がったという人がほとんどです。
学校の授業には期待できませんから、独自にプログラミングの学習をしておくことが必要になります。
Scratchは、本さえ読めば誰でも始められますから、初心者でも全く心配は要りません。
Scratchで、プログラミングの感覚を身につけたあとは、JavaScriptとPythonでコードプログラミングの練習をしていきましょう。
プログラミングの勉強のためには、子供専用のパソコンが必要になります。
パソコンの操作は、保護者もわからないことが多いと思いますが、インターネットで調べれば必要なことはほとんどわかります。
お父さんやお母さんが協力して、子供のプログラミング学習を進めていってください。
■創造発表クラス
これからの日本の教育は、世界の標準に合わせて大きく変わります。
これから大事になるのは、知識の詰め込みで合否が決まるガラパゴス的な入試に対応することではなく、思考力を育て創造性を発揮する力をつけることです。
創造発表クラスは、自分の興味、関心、個性にもとづいて、実験、調査、工作、研究を行い、それを発表するクラスです。
東大の推薦入試、京大の特色入試、さまざまなAO入試、イグノーベル賞などに対応できる力をつけるということでイメージ化するとわかりやすいと思います。
しかし、最も大事なことは、勉強を楽しむということです。
「個性を学問に、学問を創造に」というキャッチフレーズで学習を進めていきます。
今は、小中学生向けのいい本が多数出ているので、そういうものも紹介していきます。
●動画:https://youtu.be/u4EQT_b-vcA
「助長」という言葉があります。
早く育てようとして苗を引っ張ると、かえって苗は根づかずに成長が遅れる、又は枯れてしまうという話です。
子供たちの成長の様子を見ていると、そういう経過を感じることがしばしばあります。
子供がまだ勉強の自覚がないころから勉強をさせすぎると、その後、勉強に飽きるということがあります。
反対に、子供を自由に遊ばせていると、あるときから自覚して、急に熱心に勉強するようになるということがあります。
勉強を自覚する時期は、大体15歳です。
孔子の言葉に「吾れ十有五(じゅうゆうご)にして学に志す」というものがあります。
「十有五」とは「十歳プラス五歳」で十五歳ということです。
人間の成長は、昔からそういう時期を経過して進んでいくのです。
外からやらせられる熱心さと、自覚してから自ら進んでやる熱心さとでは、質が違います。
適当な言い方ですが、十倍以上違うと思います。
だから、子供は自然に成長させて、やる気になったときに頑張らせるというやり方が最も無理なく最も能率がいいのです。
ただし、その土台には、家庭での読書と対話が必要です。
中学受験塾は、今は、小3の終わりごろから始めないと間に合わないということになっています。
しかし、こういう時期に、競争に乗せられて、それまでやっていた自分の好きなことを自由にする時間を削ってしまった子は、長い目で見れば、成長を遅らせると思います。
ゴールは、大学に合格することではなく、社会に出てから活躍すること、あるいは、社会に出てから自分らしく生きることです。
そのときに、自分の好きなことを、自然の成長に合わせてたっぷり楽しんだという子供時代の経験が生きてくるのです。
大人の人は、誰でも自分の経験を振り返れば、何が成長に役立ったかわかっています。
塾や予備校の詰め込みの勉強が役立ったと思う人は少ないはずです。
友達との出会いや、無駄な遠回りや、自分で選んださまざまな選択や挑戦や決断などが、その後の自分の人生の骨格になっているのです。
オンライン4人クラスの週1回の授業では、最初に約15分の読書紹介があります。授業の後半5分から10分は一人一言の時間があります。
この勉強の中身とは関係のない一見無駄話のような時間が、勉強と同じように重要なのです。
勉強は、それぞれの生徒が家庭で毎日の自主学習としてやっています。
その毎日の家庭学習が、勉強の中身です。
その毎日の家庭学習を続けるきっかけが、週1回の授業で、友達と会い、友達の勉強の様子を知り、先生とお喋りすることなのです。
茨木のり子さんのの詩に、「学校あの不思議な場所」があります。その一部。
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学校 あの不思議な場所
校門をくぐりながら蛇蝎(だかつ)のごとく嫌ったところ
飛びたつと
森のようになつかしいところ
今日もあまたの小さな森で
水仙のような友情が生れ匂ったりしているだろう
新しい葡萄酒のように
なにかがごちゃまぜに醗酵したりしているだろう
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子供たちは、勉強を教えてもらうために学校に行くのではありません。
勉強するきっかけをつかむために、学校に行き、いたずらをしたり、お喋りをしたり、たまに勉強をしたりします。
そして、みんなそれぞれに自分らしく成長していきます。
これが、コミュニティによる教育です。