●5月の受講料から、教科クラスの受講料を6,600円から7,700円に改定
5月の受講料から、国語読解、総合学力、算数数学、英語、プログラミング、創造発表の各教科クラスの受講料を、現行6,600円から7,700円に改定させていただきます。
作文クラスの受講料は、現行8,800円のままです。
諸物価高騰の折、まことに申し訳ありませんが、よろしくお願い申し上げます。
●1週間の平均読書冊数は小学生3冊、中学生1冊。説明文意見文の本を
読書は、学力のもとになる読む力、考える力、感じる力を育てます。1週間の平均読書冊数は小学生3冊、中学生1冊と言われています(学校図書館協議会2022年調査)。物語の本だけでなく、興味の持てる説明文・意見文の本も読んでいきましょう。
●定期的に、作文字数、森リン点数、読検点数のランキング確認を
勉強は目標があると意欲的に取り組めます。字数、森リン点、読検点数のランキングを毎週又は毎月定期的に確認し、年間を通してランキングが上がるように勉強を進めていきましょう。
https://www.mori7.com/as/4463.html
●ニックネームの作成で、自分の場所がすぐわかるように
ランキングの名前の表示は、生徒コードのひらがな、又は、ニックネームになっています。自分のニックネームを4文字以内で決めておくと、ランキングやオンライクラス一覧表で、自分の場所を見つけやすくなります。
https://www.mori7.com/sato/hennkou.php
●作文はその日のうちに書き上げ、その日のうちに提出する習慣を
作文の勉強を長続きさせるコツは、その日のうちに書き上げることです。オンライン少人数クラスでは、全員が一斉に作文を書き始めるので、未提出がほとんどありません。勉強は、毎週コンスタントに続けていくことが大事です。その日のうちに書き上げる習慣を作っていきましょう。
●作文の勉強で大事なのは、家庭での事前の対話と読書
作文力の土台となっているものは、日常の経験と対話と読書です。特に小学生の作文は、家族と対話をすることによって、実例と感想が豊かになります。事前に作文の題材に合わせた似た例を家族で話しておきましょう。
●塾が忙しくなっても、作文は高校生まで続けておくとあとで役立つ
受験のために勉強が忙しくなっても、作文と読書の時間は、短い時間になっても確保しておきましょう。長く続けたことは、必ずあとで生きてきます。作文は、大学生や社会人になっても役に立つ本質的な勉強です。
●中学生の家庭学習の平均は平日1.5時間、土日2.5時間
中学生の勉強の中心は、家庭学習です。1日の平均勉強時間は、平日1.5時間、土日2.5時間と言われています。定期テスト対策は2週間前から始めると安心です。中学生向けの勉強法の本を読み、自分なりの学習計画を立てていきましょう。
●中学生の勉強の教科の重点は数学。1冊の問題集を完璧に
中学生の勉強で、最も差がつく教科は数学と英語です。いずれも、1冊の問題集を5回以上繰り返し、できない問題が1問もなくなるまで取り組めば成績が上がります。毎日の勉強時間を決めて勉強を進めていきましょう。
●創造発表は、新しい未来の勉強――インプットよりもアウトプット
これからの学力はインプットよりもアウトプットです。日本では、インプット中心の入試が続いていますが、世界の標準は、個性や創造力や主体性というアウトプット中心の入試に移行しています。創造発表クラスで、創造力と発表力を育てていきましょう。
●プログラミングは、女子も楽しめる勉強――ホームページの作成も
プログラミングは、誰にとっても必要な技術になります。プログラミングクラスでは、Scratchというビジュアルプログラミングから始めて、HTML、JavaScript、Pythonと学習を進めます。発表と交流を中心に、自分のペースで学習できる少人数クラスのプログラミング学習です。
●これからの勉強は少人数クラスでの交流と個別指導
これからの学力で大事になるのは、知識を吸収して再現する学力ではなく、自分から創造し発表し他の人と対話をする学力です。
オンライン少人数クラスでは、全員に発表の機会があり、先生による個別指導の時間があります。だから、主体的な学習ができるのです。
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●動画:https://youtu.be/txkv0qX8PWw
私(森川林)が、40年ほど前に、作文教室を始めたときに思ったのは、「国語の勉強を教えるような教室にはしない」ということでした。
そういうことは、誰でもやれることだと思ったからです。
しかし、あとで、そうではないことがわかりました。
国語を教える教室というのは、ほとんどなかったし今もないからです。
国語教室以上に、作文教室というのは、当時どこにもありませんでした。
だから、言葉の森が日本で初めての作文教室でした。
始めたばかりの作文教室の生徒は、どの子も優秀な子ばかりでした。
勉強には余裕があるから、新しい面白いことをしてみたいという子供たちが多かったからです。
言葉の森は、作文の勉強を教える教室ではなく、作文を通して創造力や思考力を育てる教室としてスタートしたのです。
今、そういう当初の理念に戻って考えると、これからの教育は、教える教育ではなく創造する教育でなければならないと、改めて思い直しました。
これまでは、言葉の森も、勉強を上手に教えることに目を向けていましたが、上手に教えることは、今後ChatGPTによってカバーされるようになります。
国語も、算数数学も、英語も、ChatGPTが、それぞれの生徒に応じた的確なアドバイスをしてくれるようになるのです。
個人指導という言葉は、集団指導に対する新しい概念として広がっていましたが、その個人指導も、今後は時代遅れになります。
ところで、ChatGPTには、すぐに後続の大規模言語モデルの仕組みが次々に出てくるはずですから、以下、ChatGPTではなくより広範なAIという言葉で呼びます。
AIの発達によってなくなる職業には、今後、教師の仕事も入ります。
答えのあることを教えるというのは、しかも、その子の理解度に応じて気長に教えるというのは、AIの最も得意とすることだからです。
未来の子供たちは、自宅で、AIに教えてもらいながら、小中高の学年に必要な基礎学力を学ぶようになります。
これまでの学校で残るものは、友達との交流、先生との対話になります。
勉強の中身は、人間が教えるよりもずっと的確にAIが教えてくれるようになるからです。
そのときの学習の形態は、オンラインの少人数クラスになるというのが、私の予測です。
30人の集団指導でもなく、マンツーマンの個人指導でもなく、4~5人の同レベルの少人数のクラスで発表と対話と交流を行うことが学校の役割になるのです。
では、そのときの学校での教育の中身は何になるかというと、それは吸収と再現の対極にある学習、つまり創造と発表です。
これからのオンライン少人数クラスの学習の中心は、作文、プログラミング、創造発表など、少人数の創造と発表と対話と交流のあるものになっていきます。
そして、国語、算数数学、英語などの教科の学習も、やはり発表と対話が中心になっていくのです。
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●動画:https://youtu.be/84kq0RtwPGw
日本ディープラーニング協会の講演で、東大大学院の松尾豊教授が、「大規模言語モデルを自ら開発するには、数百億円もあれば同じようなものが作れる」と述べていました。
同じものを作るだけなら、もっと安くつくれるそうです。
中国では、すでに独自にChatGPTと同じようなシステムを開発しています。
それは、中国の国内だけの情報に限定したデータベースにするためです。
ChatGPTのデータベースのほとんどは、英語圏の情報だと言われています。
日本が、日本独自のデータベースを加味して、日本人が使える日本版ChatGPTを開発する必要があります。
アメリカでは、ニューヨーク教育局が学校におけるChatGPTを禁止しました。
日本でも、教育に携わる人の多くは、同じことを考えると思います。
夏休みの宿題の読書感想文などは、ChatGPTでいくらでも作ってもらえるからです。
しかし、問題は、ChatGPTにあるのではなく、ChatGPTで代替できるような教育をこれまで行ってきたことにあります。
これからの教育は、ChatGPTの利用を制限する教育ではなく、ChatGPTを活用する教育になる必要があります。
国語、算数数学、英語などの教科の勉強は、ChatGPTが個人の家庭教師がわりになります。
先生が教える教育は、いずれ姿を消します。
作文、プログラミング、創造発表の学習は、ChatGPTが生かせる分野です。
創造的な学習を支えるツールとして、ChatGPTが活用できるからです。
春期講習の創造発表クラスで、今年はディスカッションの講座を設けました。
参加した中学生たちは、難しいテーマにも関わらず、それぞれ独自の意見を述べていました。
ChatGPTは、こういうディスカッションの司会役としても、又は、もうひとりの参加者としても使えるようになります。
人間が行うのは、知っている知識を披露することではなく、問題を発見し、新しい創造を生み出すことです。
こういう将来の展望を考え、日本も早急にChatGPTと同じシステムを独自に開発する必要があると思います。
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泥団子を作りました。水が少ないとあまり土が固まらず、また多すぎるとベタベタになるので水を調節しながら作りました。
最後にピカピカパウダーを丁寧に薄く付けて磨き上げました。
泥団子は面白いです。
発表室に入れておいてください。
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春期講習は、それぞれのクラスの発表室に、授業の内容を入れる予定です。
中根が担当する10:00の「春講創造発表(小学生の図工理科)」、11:00の「春講創造発表(中学生のディスカッション)」は、新しい試みなので、先に説明します。
●小学生の図工理科
「小学生の図工理科」は、図工理科掲示板などを参考に、自由に、図工、理科実験、調査研究をして、その結果を発表してください。
https://www.mori7.com/ope/index.php?k=122
(図工理科掲示板はオンラインクラス一覧表の「春講創造発表クラス」のタイトルから行けます)
創造発表は、チャレンジすることが大事ですから、結果がうまくいかなかったり失敗したりしても、それ自体が発表になります。
今年の夏休みに、たぶん自由研究コンテストなどがあります。
https://kids.gakken.co.jp/jiyuu/contest2022/
発表は、自由研究コンテストなどの練習として行っていくといいと思います。
発表の方法は、次のような形でお願いします。
1)ノート見開き2ページぐらいにまとめて写真を撮り、発表室にアップロードする(ページ数は多くてもいいです)
2)パワーポイントを作り画面共有でみんなに見せる
3)写真や動画をGoogleフォトにアップロードする
4)動画をYouTubeにアップロードする
動画は、スマホでも撮れますが、Zoomの個人アカウントを取得しレコーディング昨日を使って作成することもできます。
●中学生のディスカッション
主に時事的なテーマを中心に、2000字程度の文章を2本から3本読みます。
それぞれの文章を読んだあと、1人2分程度意見を述べ、そのあとディスカッションをします。
テーマの文章は、言葉の森の課題長文や、「2023年の論点100」(文藝春秋社)などから選びます。
高校入試、大学入試レベルの文章が多くなります。
課題の文章は、随時「創造発表掲示板」及び、そのクラスの発表室にアップロードします。
https://www.mori7.com/ope/index.php?k=sh
「創造発表掲示板」は、オンラインクラス一覧表の「春講創造発表クラス」のタイトルから行けます。
【課題の文章の例】
■わずか一粒の種から(me2-1.4週の長文から)
【1】わずか一
粒の種から一万個以上もの実をつけたトマトの
巨木がある。遺伝子
組み換えなどの新しい技術により、このようなトマトができたのかと想像されるかもしれないが、そうではない。
このトマトは、一本の根幹から何千もの枝が分かれて、トマトの実を結ぶ。【2】最も多いときで、一万個以上が実るというから確かにすごい。その秘密は、太陽の光と、水と空気の
恵みを
充分に受けて土なしで育てるところにある。水中の養分を補えば、根の部分は水中に
浸しておくだけで
栽培できるのである。
【3】つまり、植物がその成長能力を最大限に発揮する上で、土は不要ということなのだ。
むしろ、土に根を生やしているがために、
潜在的な成長能力は一定に
押さえつけられている。一万個も実をつけるトマトは、実際、土とは
無縁である。【4】これが、植物の成長にとって理想的な
環境だというのである。
将来、人類が地球を出て、宇宙で生活するためには、このような
栽培法が、どうしても必要となる。この
巨大なトマトの木は、生き物にはまだまだ私たちの知らない、無限とも言える可能性が秘められていることを、見事に示した。
【5】一方、科学用語のひとつに、「最適規模・最適値」という言葉がある。ある
環境の中の最適な数や量のことで、自然界は、非常にうまくこの最適規模を守っている。(中略)
この観点からすると、一
粒の種から一万個も実をつけるのは本当に良いことなのか。
【6】個別にその植物だけを取り出して考えると、問題は解きほぐせない。大地、植物、光、水、大気という自然界全体の成り立ちを視野におさめて、初めてひとつの答えが導き出される。
【7】植物は、大地に根を生やし、成長して実をつける。その樹液や花のみつ、木の実などを食べて生きる虫や小動物がいる。それを食べる動物もいる。死んだ動物は土にもどり、
微生物によって分解され、植物の養分となる。【8】こうして
巧みな
循環がなされているからこそ、自然界は過不足なく成り立つのであって、何処かの
連鎖が断たれると、問題が生じる。
木を切りすぎると動物もいなくなり、大地は
枯渇して
砂漠化す∵る。一
粒の種だけが無際限に
繁殖すると、全体が危機に
瀕する。
【9】このように見てくると、
普通のトマトが、一
粒の種から一万個も実をつけないのは、土によって本来の成長をじゃまされているのではなく、生態系全体の中での適正な成長規模を守っているからだとも考えられよう。【0】
遺伝子情報としては、一万個を実らせる能力を
書き込まれているのだろうが、ぎりぎりまで発現させることは通常ないのである。
複雑な生命体は、私たちの想像を
超える潜在能力を持っているとみてよい。しかし、生物
相互のかかわり合い、生物と自然とのかかわり合いの中で、能力の発現は一定に保たれる。つまり、生態系という高いレベルの有機的な
秩序が保たれていくために、最適値がある。
この生物の中に人類も
含まれる。科学・技術を発達させ、際限なく生産の拡大を図るだけでは、人類はいつか
行き詰る。そして、次の世代に大きな負の遺産を残すことになる。
人間は、限度を
超えて物が増えた分だけ、心が貧しくなり、
寂しくなっていくのではないか。それを解決するには、人間の
慎みが必要である。
先ごろ、ノーベル平和賞を受賞したケニアの女性
環境保護活動家ワンガリ・マータイさんが、日本語の「もったいない」をエコロジーの言葉「モッタイナイ」として世界に
紹介したように、「
慎み」も新時代の人間の生き方を表す世界の共通語「ツツシミ」となるよう広く伝えていきたいものである。
「モッタイナイ」は単に物を節約することではないし、「ツツシミ」は欲望を消極的に
抑えることではないだろう。
この言葉の背後には、人類を
含めた生物が、大自然の
偉大な力「サムシング・グレート」により生かされているということに対する感謝の気持ちが
込められている。
(
村上和雄の文章による)
■メタバースは脳化社会の到達点 養老孟司(文藝春秋オピニオン 2023年の論点100から)
メタバースと聞くと革命的な未来世界を想い描く人が多いらしい。でもテレビからパソコンやスマホへと移り変わったのと似たようなことで、とくに革命的な変化が生じるわけではなく、その意味では過去の延長になる。
テレビが徹底的に普及して日常生活がテレビ漬けになった時代に育った子どもたちが大学生となり、その連中を教えていた私は、「しらけ世代」という言葉を知って、なるほどと思ったものである。子どもたちが夢中になって見ているテレビの中の世界は、脚本の都合によってのみ進行してしまう。主人公が危険な目に遭っていても、そこにはどうにも手が出せない。自分のすることは、どんなに頑張っても、その世界になんの影響も与えない。つまり自分には関係のないこととして、「しらける」しかない。次の世代でゲームが大流行したときに、そりゃ当然だと感じた。テレビでただ見ていた世界にやっと「自分の手が出せる」状況が来たからである。
メタバースはいわばその完成形で「手を出す」どころか、丸ごとテレビの世界に入ってしまうんだから、完成形というしかあるまい。これこそ脳化社会の到達点であろう。
私が研究者になりたてのころ、大学に動物実験棟ができた。私の研究室にはまだエアコンがないのに、動物実験棟は冷暖房完備、餌と水は常時供給される。私はへそ曲がりだから、そんなところに飼われているものは動物じゃないと真剣に思って、自分の研究対象を野生の動物に変えた。現代の実験研究者として挫折のはじまりである。
テレビがテレビゲームになり、次にメタバースになるのは必然であろう。なにをいまさら、という感がないではない。いわゆる現実の世界とメタバース世界の違いはなにか。落合陽一流に言えば、質量のある世界とない世界であろう。質量による制限を取っ払った世界、それは意識が理想とする世界である。
そこに入ったヒトは動物実験棟の実験動物と同じである。意識的にコントロールされた環境で、「自由に」さまざまな行動をする。メタバースの世界は行動心理学者の理想の世界でもある。頭の中でなにを考えていようが、特定の条件下で特定の行動が起きるとわかればいいからである。メタバースは、ヒトの世界をコントロールしようとする人たちにとって、最高のデータを供給することになろう。いまのビッグ・データも使えないではないないが、厳密性が不十分なのである。ただしこれはメタバースの悪用の典型だと私は思う。メタバースは実用に使ってはいけないのである。文学や芸術と同じジャンルに属するものだと私は信じるからである。
質量のある世界にはたとえば重力定数のような制限が存在する。メタバースであれば、定数の値をどうにでも定められる。簡単に月世界に行けるのである。
現在メタバースを制約しているのは、質量のある世界、つまりハードである。現在の機械はまだ無細工で重いし、扱いにくい。これが軽量化して、現在のスマホ程度のものになるなら、メタバースは世界を席巻するはずである。好むと好まざるとにかかわらず、世界がメタバースに向かっていくのは、さまざまな意味で必然であろう。人類の歴史観を変える
私自身がメタバースに関わろうと思ったのは、未来と同時に過去を考えたからである。老人なら当然のことである。十月にはラオスの森を取材したが、現在の自然破壊はとどまる所を知らない。ラオスの森もいつ消えてなくなるか、知れたものではない。その保全を叫んだところで、だれも聞いてくれるはずがない。自然破壊の根源はもっと深い所にあるからである。それならその記録を一部なりとも後世に残したい。百年後にラオスの森を散策出来たら、後世に対するよい贈り物にならないか。
メタバースでお爺ちゃんが孫と一緒に近所を散歩する。二人が見る風景は、お爺ちゃんがかつて見たものである。いまはすっかり変わってしまったとしても。こうした試みが進めば、人類の歴史観がやがて変わるであろう。歴史を作っていくのは、常人の日常であり、政治家や大先生の作為ではない。日常の積み重なりが歴史の必然を作る。
このようにメタバースは単に未来を拓く存在というだけではない。現に我々がやっていることを、違う視点から見直させてくれる。私は世界をより深く理解させてくれるものとして、哲学や科学ではなくメタバースに期待している。したがって、これがなんらかの「実用」に使われることを警戒している。当初は金になるからやる、という傾向が出ることは当然予期できる。やがて問題点が頻出するであろうという予測もできる。その意味で現在の文学や芸術と似たような地位に置かれることが望ましい。どちらも人と世界を変える力をもってきたが、それが本来ではなかった。むしろただひたすら人生を豊かにしてきたのである。どの分野もそこに集中して生きる人がいるが、やがてメタバースもそうなるに違いない。
スマホのように使える簡易なハードの実用化はここ二、三年のうちだと言われている。とはいえそれは私にはわからない分野である。どうせそうなるだろうと勝手に考えている。これは期待というより必然であって、いうなれば、そうなるに決まっているからである。
文学も芸術も、金にならないわけではない。しかしそれはあくまでも結果としてであって、本来はお金が目的ではないのは当然のことである。メタバースに関して、いまなにか言うとしたら、言いたいことはそれだけである。
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読解検定高2の2月の問6の解説です。
○ A 藤子不二雄は、少年のころ、マンガ雑誌が簡単に手に入らないので、自分たちでマンガを書いた。
× B 人間は、退屈を克服しようとして社会と自分自身を進歩させてきた。
なぜ、Bが×なのかというと、
1)ラッセルの言葉「退屈は、有史時代を通じて大きな原動力の一つであったし、とりわけ現代においてそうである」は、原動力ということだけであって、進歩の原動力ということではないからです。
そして、ラッセルは、今は、むしろ子供たちに、「ショーだの、おいしい食物だのといった消極的な娯楽をたくさん与えすぎている」と述べているように、退屈は退歩の原動力になってさえいるということだからです。
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●動画:https://youtu.be/G9NwMpjWgaA
●ランキングの表示を追加しました
勉強をしていても、自分が今どういう位置にいるのかがわからないと、目標を持ちにくいものです。
そこで、読解検定と作文について、自分の位置がわかるランキングの表を作りました。
今後、国語、算数数学、英語のランキングなども追加していく予定です。
▼ホームページ→「よく使うリンク」→13.ランキング
https://www.mori7.com/as/4463.html
▽作文字数ランキング
https://www.mori7.com/oka/sk_rank.php
(月ごとの自分の字数の順位がわかります)
小学生の作文力は、作文の字数と高い相関があります(もちろん、例外もあります)。
作文の字数が少しずつ増えていれば、作文力が上達していると考えることができます。
字数の平均は、小1は100~200字、小2は200~400字、……小6以上は600~1200字です。
森リン点の評価も、1200字を上限としているので、少学6年生、中学生、高校生は1200字まで書くことを目標にしていくといいです。
▽森リンランキング
https://mori7.com/moririn/moririn_rank.php
(月ごとの自分の森リン点の順位がわかります)
小学生の作文力は字数との相関がありますが、パソコンで作文を書いている場合は、字数よりも森リン点との相関が高くなります。
▽読検ランキング
https://www.mori7.com/dokken/md_rank.php
(3ヶ月ごとの自分の読解検定の順位がわかります)
▽森リンベスト
https://www.mori7.com/moririn/mori_best.php
(月ごとの学年課題別の森リンベスト10です)
▽読解検定得点賞
https://www.mori7.com/dokken/dk_rank.php
(1年間の読検88点以上を取得した人の学年課題別ランキングです)
●できるだけニックネームを決めてください
オンラインクラス一覧表やランキングの表などは、ニックネーム(ペンネーム)又は生徒コードのひらがなで掲載されています。
ニックネームを決めておくと、自分の場所がわかりやすくなるので、できるだけニックネームを決めておいてください。
https://www.mori7.com/sato/hennkou.php
(できるだけ4文字以内でお願いします。ニックネームはいつでも変更できます)
●講師と保護者・生徒とのコミュニケーション
講師と保護者・生徒とのコミュニケーションを図るために、個別れんらく板だけでなく、クラスごとの発表室からも連絡のやりとりができるようにしました。
今後、個人面談なども随時できるようにしていく予定です。
●作文は、授業のあるその日のうちに書き上げ、送信
作文は、負担の大きい勉強なので、その日のうちに仕上げないと、学年が上がるにつれて提出できない課題がたまる傾向があります。
途中までしか書けていない場合でも、(つづく)などと書いて、書けたところまでを提出するようにしてください。
その日のうちに提出できない場合は、個別れんらくで、先生あてに事情を説明してください。
また、過去のたまった作文は、あとからやろうと思わずに、新しい課題だけを取り組むようにしてください。
●春期講習を行います
3月26日~
https://www.mori7.com/teraon/shlist.php?kjb=20230326
国語読解、作文、創造発表、英語、プログラミングなどの春期講習を行っています。
授業の内容の詳細は、それぞれのクラスの発表室の中ででお知らせします。(現在、作成中)
●授業には遅刻しないこと
授業には、必ず開始前に入っておくようにしてください。
1、2分の遅れであっても、遅刻をする習慣が身につくと、社会に出てから信用がなくなります。
●勉強の中心は家庭学習、読書紹介も家庭学習のきっかけに
勉強の中心は家庭学習です。
読書紹介も、授業で読書紹介をすること自体が目的なのではなく、そのために毎日本を読むようにしたり、説明しやすいように付箋をつけて準備したりすることが目的です。
また、読む本の内容も、低学年の生徒は、絵本や絵の多い本だけではなく、字の多い本を読む習慣を作ってください。
また、小学校高学年以上の生徒は、物語文の本だけでなく、説明文や意見文の本を読むようにしてください。
中高生向けの本は、ネット書店で「岩波ジュニア新書」「ちくまプリマー新書」などと検索すると見つかります。それらを参考に、自分の興味関心があるものを読むようにしてください。
●最近読んだ面白い本
「東大よりも世界に近い学校」(日野田直彦)
https://www.amazon.co.jp/dp/481328597X
直接の勉強の役に立つというよりも、これからどういう学力を育てることが大切かという国際的視野を持つ教育論が参考になります。
私の意見ですが、
1)現在の学校の勉強は、受験のために、勉強として大事なことよりも、差のつきそうなことを中心に行われています
2)そのため、将来役に立たない難問で、生徒に差をつけるためのテストになっています。
テストは本来全員が満点を取れるようにするためのものなのに、生徒に差をつけることが先生の仕事のようになっています。
3)そのような勉強でいい成績を取るためには、知識や解法を時間をかけて詰め込む必要があります。
読書や趣味などの時間を削り、狭い範囲の勉強をしすぎる生徒は、あとで伸びません。
4)親も子も、入試が勉強のゴールのようになっていて、本当のゴールである社会に出て仕事をすることが忘れられています。
しかし、仕事とは、いい会社に入ることではなく、どういう会社に入っても、又は、仕事をしても、そこで自分なりのリーダーシップを発揮することです。
5)だから、学生時代は、幅広い学力、教養を身につけ、さまざまなことに挑戦し、コミュニケーション力をつけ、将来の夢を持つことが大切です。
6)将来の夢を持つためには、学生時代に、偉人の伝記などを読むことです。
高校生向けの有名な本では、「福翁自伝」「氷川清話」「古代への情熱」「自助論」「フランクリン自伝」などがあります。
最近の本としては、「日本の偉人100人(上・下)」(致知出版)などがあります。
https://www.amazon.co.jp/dp/4884749685
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