●動画:https://youtu.be/IN4glnaGWRc
ChatGPTを利用すれば、夏休みの宿題の感想文などはいくらでも書けます。
だから、もうそういう無意味な宿題はやめた方がいいのです。
大事なのは、学校の授業の中で作文の指導をすることであって、宿題として作文を書かせることではありません。
授業の中で、先生が教えることが大事なのです。
先日、近くのコンビニに寄ってみたとき、サンデー毎日という週刊誌に、「全国主要2409高校 有名110大学合格者数」が載っているのを見ました。
この取材力は大したものですが、こういう記事に関心を持つのは日本の受験生の保護者だけだろうと思いました。
つまり、国際的にはほとんど意味のない序列が、日本の国内では重大な関心事になっているということです。
しかし、その関心が全国的に共有されているので、その幻想は社会的にそれなりの意味を持っています。
そのときに、ふと、年末の紅白歌合戦やレコード大賞も、今は関心は薄れてきていますが、日本の国内のひとつの幻想として共有されていると思い浮かんだのです。
それを、記事として書くほどのことはないと思いましたが、試しに、ChatGPTで次のようなプロンプトを入れてみました。
次のような構成で4段落1200字程度の文章を書いて。
第一段落は、コンビニで高校別大学合格状況を掲載した週刊誌を見たこと
第二段落は、日本のガラパゴス入試は、このような週刊誌などの情報で受験生に広く共有されていること
第三段落は、年末の紅白歌合戦も、大学入試と同じように、一種の幻想的な価値として国民に広く共有されていること
第四段落は、これからの国際社会では、意味のある価値を求めることが大切だが、日本の国内に限れば、日本独自の幻想的な価値はこれからも長く続くこと
その結果、出力された文章が次のものです。
私は最近、コンビニで高校別大学合格状況を掲載した週刊誌を見ました。入試をあおる記事や、受験生たちの不安を煽る内容が多く掲載されていました。日本の大学入試は、他国に比べて独自のシステムを持っていることがあります。しかし、その一方で、このような週刊誌などの情報が広く共有されているため、入試に関する情報やコラムが多数掲載されるようになりました。
また、年末になると、多くの人々がテレビで紅白歌合戦を見ながら新年を迎えるという光景があります。このような行事は、日本人の文化や価値観に根付いているものであり、多くの人々にとっては大切なものです。大学入試と同じように、一種の幻想的な価値として国民に広く共有されていることが分かります。
しかしながら、これからの国際社会では、意味のある価値を求めることがますます大切になっています。国際的な視野を持つことで、より多くの人々が世界中で活躍できるようになります。しかし、日本の国内に限れば、日本独自の幻想的な価値はこれからも長く続くことでしょう。大学入試や紅白歌合戦といった行事が、日本人の文化や価値観を支え、日本社会を形作っているからです。
そのため、大切なのは、入試や紅白歌合戦をあおることではなく、その背景にある文化や価値観を大切にすることです。また、国際社会においても、日本独自の文化や価値観を理解し、尊重することが大切になってきます。これからも、日本の独自性を大切にしつつ、国際社会においても貢献できるよう、努力を続けていきたいと思います。
それなりに、意味の通った内容になっています。
そこで、Edgeにあたらしく搭載されたImage Creatorで、絵を作成してみました。
Image Creatorは、まだ英語しか受けつけていないようなので、google翻訳で、次の文章を英語化しました。
コンピュータを利用して楽しそうに作文を書いている日本人の小学生の子を2色刷りの漫画風に
英文はこうなりました。
A Japanese elementary school child happily writing an essay using a computer in a two-color cartoon style
その結果、作られた画像のひとつがこういうものです。
単に、「笑顔で作文を書いている日本人の小学生の子を2色刷りの漫画風に」のプロンプトで作成された画像がこれです。
これらを更に発展させれば、四コマ漫画を作ったり、背景に音楽を流したりすることもできます。
もちろん、絵は自分でかいてもいいし、音楽も自分で作ってもいいのです。
そこで、結論は、こういうことです。
私は、昔から、作文の本質は考えることであって、書くことではないと思っていました。
書くというのは単なる作業ですから、時間がかかります。そして、面白くありません。
考えることは、時間が短いことも長いこともありますが、それなりに面白いことです。
だから、作文の勉強は、考えることを中心にしていくといいのです。
書くことは、その考えたことの結果です。
したがって、未来の作文の勉強は、このようになります。
生徒は、構想図を使って、手書きで自分の考えたことを書きます。
考えることは、手で書くことと深く結びついています。
構想図を書きながら考えたあと、それを四行の詩のようなかたちでまとめます。
詩は、散文とは違って、短い文の中にあるリズム感が必要です。
俳句や短歌のような感覚です。
その四行詩をChatGPTに入れて、1200字程度の文章を作ります。
その文章の背景として、Image Creatorで絵を入れます。
ただし、絵をかくのが好きな人は、その絵も自分でかきます。
それらがひとつのセットになっていますが、作品として打ち出すものは四行詩と絵が中心になります。
一目で全体を見ることができるからです。
1200字の文章は、その四行詩と絵の補完説明のような形になります。
その文章をもとに、書いた人が、自分がどういうことを言いたかったかということをYouTubeなどの動画で説明します。
これらがひとつの作文という形になるのです。
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言葉の森を卒業して、社会人になった生徒が、自分の中学生時代の作文を見て、こんなことを言っていました。
「僕は、中学生のころ、すごくよく考えていたんですね。今、こういう文章を書けるかなあ」
これは、誰にでもあてはまります。
言葉の森の作文は、小学4年生までは、事実を中心とした生活作文です。
このころの作文の勉強は、学校で書く作文とあまり変わりません。
変わるとすれば、実例と表現と感想を個性的に書くことです。
ただ書くのではなく、自分らしく書くということが大事な目標になります。
小学5年生からは、課題自体が抽象的になり、感想の部分を、自分個人の感想を超えたより一般的な感想として書くようになります。
例えば、「私の友達」という課題で書く場合、自分にとっての友達という感想でなく、人間にとって友達とは何かという感想として書くのです。
中学生になると、この感想の部分が作文の中心になります。
小学生のころは、実例が先にあり、その実例の感想を書く形でしたが、中学生の作文は、意見が先にあり、その意見の裏付けとして実例を書くという形になります。
それも、ただ実例を書くのでなく、意見の理由として書くとか、意見の方法として書くとかいう構成の仕方が重要になります。
高校生になると、この意見中心の作文の構成の仕方が更に発展し、課題の文章が更に高度になります。
構成の仕方は、理由や方法以外に、原因や対策を考えて書くようになります。
このように、構成を意識して書く作文指導をしているのが、言葉の森の特徴です。
中学生からの意見文は、そのまま大学入試の小論文に応用できます。
言葉の森では、高校生から作文を始める人は、小学6年生の課題からスタートします。
小6の構成の仕方である「複数の実例と一般化の主題」も、大学入試の小論文で十分に使えるからです。
更に、中学1、2、3年生での意見文の書き方を身につければ、どのような小論文の課題にも対応できるようになります。
中学生からの作文の練習は、考える力を必要とします。
作文は、思考力を伸ばすのに最も効果的な学習なのです。
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昔の大学入試は、一般入試がほとんどで、推薦入試というのはあまりありませんでした。
また、推薦入試よりも、一般入試に取り組んだ方が確実な学力がつくという考え方もありました。
入試勉強は、学力の土台を作る上で最も役に立つという考え方は、今でも成り立ちます。
しかし、近年の大学入試の仕組みは、大きく変わっているので、一般入試向けの対策と推薦入試向けの対策は、並行して考えていくいく方がいいようになっています。
日本では、どこの大学を出たかということで、就職の幅が決まります。
いい大学を出れば、就職できる会社の範囲は広くなりますが、そうでない場合は、就職できる会社の範囲は狭くなります。
人気のある大企業は、名前の通った大学の学生しか採用しません。
この日本のガラパゴス的な入試と就職の仕組みは、それなりに安定しているので、しばらくは変わりません。
しかし、今人気のある企業は、今がピークであることが多いので、数十年後には衰退する企業の枠に入ってしまうこともあります。
だから、いい会社に入るかどうかということは、途中の過程であって、最終的な結果とは考えないことです。
大きい会社の長所は、給与だけでなく研修機会や保養施設も充実していることです。
しかし、大きい会社の弱点は、一部の部署の仕事しかしないために全体的な経営の感じがつかめず、いざというときに会社をやめて独立するという展望が持てないことです。
小さな会社の場合は、経理にも商品開発にも営業にもすべてに携わることができるので、自分で会社を興(おこ)すという見通しも持てます。
会社を興す以外に、自分個人の才覚で世に出るという道もありますが、それはかなり不安定です。
自分で動かせる組織を持つことが、最初は苦しくても、長期的には最も安定した仕事の仕方になります。
子供たちの人生の目標の最も大きなものは、どういう仕事をするかということです。
どの大学に入るかということは、その途中の過程であって、ある意味で第二義的なものです。
だから、一般入試にしても、推薦入試にしても、どちらも選択できるような方針で勉強をしていくことがいいのです。
現在はネットワークの環境が充実しているので、人間は、学校に通わなくても十分な勉強をすることができます。
いい学校に入るということは、いい友達ができるという程度の意味しかありません。
しかし、ほとんどの生徒は、周囲に流されて勉強をするので、いい学校に入れば勉強する度合いが多くなるという効果はあります。
ただ、こういうこともすべて本人の自覚次第です。
自分で仕事を興す場合、大事になるのは、個性と情熱があることです。
学力はもちろん必要ですが、ほとんどの学力は、必要に応じてあとから伸ばすことができます。
あとからすぐには伸ばせないが汎用性が高いものは、哲学と数学と歴史とプログラミングと英語になると思いますが、英語は今後のAIの進歩によってカバーできるようになります。
学力は、知識として知っているのではなく、身体化して身につけておく必要があるので、そのためには時間のある学生時代に勉強しておくといいのです。
東洋経済オンラインに、現在の大学入試の特徴がわかる記事が掲載されていました。
「大学入試「激変」40代以上の親が知らない最新事情――偏差値が高くなくても一流大学合格を勝ち取る術」
https://toyokeizai.net/articles/-/661635
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●子供たちの学習は、教わる教育から創造し発表する教育に変わっていく
AIの進展によって、すでに答えのある知識を吸収しそれをテストのときに再現する学力は、重要度の低いものになりました。一般教養はある程度知っていれば十分で、それよりも大事なものは、答えのない問題を発見し、自分の個性を生かして創造し発表する学力です。
これからの子供たちの学力は、創造力と発表力の育成を中心に組み立てていく必要があります。
●5人の少人数クラスで、全員が学習に参加でき個別指導が受けられる
30人から40人の集団一斉指導では、生徒が発言する機会はほとんどありません。受け身で先生の話を聴く時間がほとんどです。しかし、1対1の家庭教師による学習では、他の生徒との対話や交流がありません。5人の少人数クラスでは、全員に発言する場があり、一緒に参加する友達との対話があり、先生の個別指導があります。
●毎週の読書紹介で、読書習慣がつき、読書量が増え、読書の質が高まる
毎週、授業の最初に全員の読書紹介があります。この読書紹介によって、本を読む習慣がつき、読書量が増え、読書のジャンルが広がり、読書の質が高まります。勉強は、その勉強した範囲の成績を上げるだけですが、読書は子供たちの本当の学力を育てます。
●全員に発表する機会があり、人前で自分の考えを述べる発表力がつく
言葉の森では、毎週の授業の最初と最後に、みんなの前で発表をする機会があります。
現在の大学入試では、総合型選抜と呼ばれる推薦入試が過半数になっています。推薦入試で評価される学力は、小論文の力と発表力です。いずれも長期間の蓄積が必要な学力です。
●自宅から、オンライン自習室に参加し、自分のペースで勉強ができる
学習の基本は、家庭での自学自習です。自学自習は、塾に行って教えてもらう勉強よりも密度が濃くなります。しかし、ひとりで行う勉強は、きっかけがつかみにくい面があります。
自宅から参加できるオンラインの自習室は、自学自習の支えになります。
作文
| 作文クラスは幼長から社会人まで、長期間続けられる独自の一貫指導を行っています。小学生のうちから、将来の大学入試小論文や、社会人になってから必要な論説的な文章を書く力をつけることを目標にした作文指導を行います。毎回全員が予習の発表を行い、その場で作文を書き出します。学年は、幼長~高3。大学生、社会人の方も受講できます。 |
総合学力 | 総合学力クラスは、読書・国語・算数・暗唱・発表の総合学力をつけます。小学生の勉強は小5から難しくなるので、その前に、友達と一緒に学ぶ授業で、総合的な学力の土台を作ります。国語、算数は学年先取りの学習ができます。暗唱の勉強ができるのはこの講座だけです。学年は、幼長~小4。 |
国語読解 | 読解検定88点以上を目標に、読解力をつける独自の学習法で学びます。問題集読書の復読と読解検定の解説に取り組むことで誰でも驚くほど読解力が向上します。学年は、小3~高3。小学校低学年の方は、総合学力クラスの国語の授業として受講できます。 |
算数数学
| 1冊の問題集を、できない問題が1問もなくなるまで反復して学習します。小学生は標準問題集で学年先取りを目指します。中学生は発展問題集でやや難しい問題に取り組みます。小3~中3。小学校低学年の方は、総合学力クラスの算数の授業として受講できます |
英語 | 1冊の問題集を5回以上繰り返し読み込む学習をします。小4以上は、英文の音読暗唱を行います。教科書に対応した問題集と、英検5級~2級に対応した英検問題集のどちらも選択できます。学年は小3~中3。 |
創造発表
| 生徒の興味関心を学問に深め、学問を創造的に発表する講座です。取り組む課題は、理科実験・工作・自由研究など自由です。創造発表での学習は、自発的な学習姿勢、創造力、発表力を育てます。学年は小3~中3。小学校低学年の方は、総合学力クラスの発表の授業として受講できます。 |
プログラミング | プログラミングは、社会に出てからも役に立ちます。Scratch、HTML、JavaScript、Pythonを学びます。HTMLは自分のホームページを作ることができす。それぞれの生徒が自分の進度に応じて学習するので、初心者から経験者まで参加できます。学年は小3~中3。総合学力クラスの発表の授業の中でひらがなScratchを発表することもできます。 |
●オンラインクラス一覧表(簡略版)の表の見方
https://www.mori7.com/mori/online_class.php?kid=all
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●5月の受講料から、教科クラスの受講料を6,600円から7,700円に改定
5月の受講料から、国語読解、総合学力、算数数学、英語、プログラミング、創造発表の各教科クラスの受講料を、現行6,600円から7,700円に改定させていただきます。
作文クラスの受講料は、現行8,800円のままです。
諸物価高騰の折、まことに申し訳ありませんが、よろしくお願い申し上げます。
●1週間の平均読書冊数は小学生3冊、中学生1冊。説明文意見文の本を
読書は、学力のもとになる読む力、考える力、感じる力を育てます。1週間の平均読書冊数は小学生3冊、中学生1冊と言われています(学校図書館協議会2022年調査)。物語の本だけでなく、興味の持てる説明文・意見文の本も読んでいきましょう。
●定期的に、作文字数、森リン点数、読検点数のランキング確認を
勉強は目標があると意欲的に取り組めます。字数、森リン点、読検点数のランキングを毎週又は毎月定期的に確認し、年間を通してランキングが上がるように勉強を進めていきましょう。
https://www.mori7.com/as/4463.html
●ニックネームの作成で、自分の場所がすぐわかるように
ランキングの名前の表示は、生徒コードのひらがな、又は、ニックネームになっています。自分のニックネームを4文字以内で決めておくと、ランキングやオンライクラス一覧表で、自分の場所を見つけやすくなります。
https://www.mori7.com/sato/hennkou.php
●作文はその日のうちに書き上げ、その日のうちに提出する習慣を
作文の勉強を長続きさせるコツは、その日のうちに書き上げることです。オンライン少人数クラスでは、全員が一斉に作文を書き始めるので、未提出がほとんどありません。勉強は、毎週コンスタントに続けていくことが大事です。その日のうちに書き上げる習慣を作っていきましょう。
●作文の勉強で大事なのは、家庭での事前の対話と読書
作文力の土台となっているものは、日常の経験と対話と読書です。特に小学生の作文は、家族と対話をすることによって、実例と感想が豊かになります。事前に作文の題材に合わせた似た例を家族で話しておきましょう。
●塾が忙しくなっても、作文は高校生まで続けておくとあとで役立つ
受験のために勉強が忙しくなっても、作文と読書の時間は、短い時間になっても確保しておきましょう。長く続けたことは、必ずあとで生きてきます。作文は、大学生や社会人になっても役に立つ本質的な勉強です。
●中学生の家庭学習の平均は平日1.5時間、土日2.5時間
中学生の勉強の中心は、家庭学習です。1日の平均勉強時間は、平日1.5時間、土日2.5時間と言われています。定期テスト対策は2週間前から始めると安心です。中学生向けの勉強法の本を読み、自分なりの学習計画を立てていきましょう。
●中学生の勉強の教科の重点は数学。1冊の問題集を完璧に
中学生の勉強で、最も差がつく教科は数学と英語です。いずれも、1冊の問題集を5回以上繰り返し、できない問題が1問もなくなるまで取り組めば成績が上がります。毎日の勉強時間を決めて勉強を進めていきましょう。
●創造発表は、新しい未来の勉強――インプットよりもアウトプット
これからの学力はインプットよりもアウトプットです。日本では、インプット中心の入試が続いていますが、世界の標準は、個性や創造力や主体性というアウトプット中心の入試に移行しています。創造発表クラスで、創造力と発表力を育てていきましょう。
●プログラミングは、女子も楽しめる勉強――ホームページの作成も
プログラミングは、誰にとっても必要な技術になります。プログラミングクラスでは、Scratchというビジュアルプログラミングから始めて、HTML、JavaScript、Pythonと学習を進めます。発表と交流を中心に、自分のペースで学習できる少人数クラスのプログラミング学習です。
●これからの勉強は少人数クラスでの交流と個別指導
これからの学力で大事になるのは、知識を吸収して再現する学力ではなく、自分から創造し発表し他の人と対話をする学力です。
オンライン少人数クラスでは、全員に発表の機会があり、先生による個別指導の時間があります。だから、主体的な学習ができるのです。
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●動画:https://youtu.be/txkv0qX8PWw
私(森川林)が、40年ほど前に、作文教室を始めたときに思ったのは、「国語の勉強を教えるような教室にはしない」ということでした。
そういうことは、誰でもやれることだと思ったからです。
しかし、あとで、そうではないことがわかりました。
国語を教える教室というのは、ほとんどなかったし今もないからです。
国語教室以上に、作文教室というのは、当時どこにもありませんでした。
だから、言葉の森が日本で初めての作文教室でした。
始めたばかりの作文教室の生徒は、どの子も優秀な子ばかりでした。
勉強には余裕があるから、新しい面白いことをしてみたいという子供たちが多かったからです。
言葉の森は、作文の勉強を教える教室ではなく、作文を通して創造力や思考力を育てる教室としてスタートしたのです。
今、そういう当初の理念に戻って考えると、これからの教育は、教える教育ではなく創造する教育でなければならないと、改めて思い直しました。
これまでは、言葉の森も、勉強を上手に教えることに目を向けていましたが、上手に教えることは、今後ChatGPTによってカバーされるようになります。
国語も、算数数学も、英語も、ChatGPTが、それぞれの生徒に応じた的確なアドバイスをしてくれるようになるのです。
個人指導という言葉は、集団指導に対する新しい概念として広がっていましたが、その個人指導も、今後は時代遅れになります。
ところで、ChatGPTには、すぐに後続の大規模言語モデルの仕組みが次々に出てくるはずですから、以下、ChatGPTではなくより広範なAIという言葉で呼びます。
AIの発達によってなくなる職業には、今後、教師の仕事も入ります。
答えのあることを教えるというのは、しかも、その子の理解度に応じて気長に教えるというのは、AIの最も得意とすることだからです。
未来の子供たちは、自宅で、AIに教えてもらいながら、小中高の学年に必要な基礎学力を学ぶようになります。
これまでの学校で残るものは、友達との交流、先生との対話になります。
勉強の中身は、人間が教えるよりもずっと的確にAIが教えてくれるようになるからです。
そのときの学習の形態は、オンラインの少人数クラスになるというのが、私の予測です。
30人の集団指導でもなく、マンツーマンの個人指導でもなく、4~5人の同レベルの少人数のクラスで発表と対話と交流を行うことが学校の役割になるのです。
では、そのときの学校での教育の中身は何になるかというと、それは吸収と再現の対極にある学習、つまり創造と発表です。
これからのオンライン少人数クラスの学習の中心は、作文、プログラミング、創造発表など、少人数の創造と発表と対話と交流のあるものになっていきます。
そして、国語、算数数学、英語などの教科の学習も、やはり発表と対話が中心になっていくのです。
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●動画:https://youtu.be/84kq0RtwPGw
日本ディープラーニング協会の講演で、東大大学院の松尾豊教授が、「大規模言語モデルを自ら開発するには、数百億円もあれば同じようなものが作れる」と述べていました。
同じものを作るだけなら、もっと安くつくれるそうです。
中国では、すでに独自にChatGPTと同じようなシステムを開発しています。
それは、中国の国内だけの情報に限定したデータベースにするためです。
ChatGPTのデータベースのほとんどは、英語圏の情報だと言われています。
日本が、日本独自のデータベースを加味して、日本人が使える日本版ChatGPTを開発する必要があります。
アメリカでは、ニューヨーク教育局が学校におけるChatGPTを禁止しました。
日本でも、教育に携わる人の多くは、同じことを考えると思います。
夏休みの宿題の読書感想文などは、ChatGPTでいくらでも作ってもらえるからです。
しかし、問題は、ChatGPTにあるのではなく、ChatGPTで代替できるような教育をこれまで行ってきたことにあります。
これからの教育は、ChatGPTの利用を制限する教育ではなく、ChatGPTを活用する教育になる必要があります。
国語、算数数学、英語などの教科の勉強は、ChatGPTが個人の家庭教師がわりになります。
先生が教える教育は、いずれ姿を消します。
作文、プログラミング、創造発表の学習は、ChatGPTが生かせる分野です。
創造的な学習を支えるツールとして、ChatGPTが活用できるからです。
春期講習の創造発表クラスで、今年はディスカッションの講座を設けました。
参加した中学生たちは、難しいテーマにも関わらず、それぞれ独自の意見を述べていました。
ChatGPTは、こういうディスカッションの司会役としても、又は、もうひとりの参加者としても使えるようになります。
人間が行うのは、知っている知識を披露することではなく、問題を発見し、新しい創造を生み出すことです。
こういう将来の展望を考え、日本も早急にChatGPTと同じシステムを独自に開発する必要があると思います。
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