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「小学校最初の3年間」が増刷第9刷、「小学校最後の3年間」が増刷第5刷に as/4803.html
森川林 2023/07/14 03:55 

ハギ

 2016年に発行された「小学校最初の3年間で本当にさせたい『勉強』」が第9刷になりました。


 また、2020年に発行された「小学校最後の3年間で本当に教えたいこと、させておきたいこと」が第6刷になりました。


 みなさん、ありがとうございました。

 いずれの本も、今見ても内容的に古いところはありません。
 子育ての基本は、昔から変わっていません。

 さかのぼれば、貝原益軒の「和俗童子訓」のころから、子育ての基本は共通しています。

中学生になる前に、勉強に取り組む姿勢を作る
(2015/11/04の記事)より引用
====
 貝原益軒が81歳のときに著した教育論「和俗童子訓」では、「予(あらかじ)め」という考え方が中心になっています。問題が生まれてから対策を考えるのではなく、問題が生まれる前に対策を立てて実行しておくという考えです。

 これは、中学生の勉強にもあてはまります。
 中学生になる前、つまり小学生のまだ親の言うことをよく聞く時期に、親が指図して勉強をさせることだけに力を入れるのではなく、子供の自覚を促す勉強の仕方に力を入れるのです。

 小中学生の勉強は、難しいと言ってもたかが知れています。特に小4までの勉強は、やれば誰でもできるようになる簡単な勉強です。この時期の勉強でよい点を取るようなことはどうでもいいことです。
 だから、よい点を取ることに力を入れるのではなく、何のために勉強するのかという勉強に取り組む姿勢を伝えることに力を入れていくのです。

 そのためには,例えばテストなどでも、点数を見るのではなく、その点数の中身を見ることです。
 ひとつの例として言えば、次のようなことです。
 子供がテストを見せて、「このテストの最後の方は、時間がないから適当に選んだら○になって百点になった」などと言ったとき(まれな例ですが)、親は、「それは、よかったね」などと言うのではなく、穏やかに次のように言うのです。
「勉強は、自分自身を向上させるためにやるのだから、時間がなかったりわからなかったりしたら、答えを適当に書かずに、ちゃんと×にしてもらうんだよ。悪い点数を取った方が自分のためになるんだからね」
 こういう一言が、子供が中学生になったときに生きてくるのです。
====

 今、言葉の森は、オンライン小人数クラスという新しい教育に取り組んでいます。
 これが、言葉の森の「予め」の教育です。

 オンライン小人数クラスの教育の中身は、作文、創造発表、プログラミングという、従来の教育では見落とされていた主体的・創造的な学力を伸ばす学習が中心です。
 国語読解、算数数学、英語の教育は、自主学習の力を伸ばす教育です。

 最近、探究学習という言葉が盛んになりましたが、言葉の森が昔から作文教育や創造発表教育で行っていたことは、その探究学習の先取りだったと言ってもいいと思います。
 しかし、言葉の森の教育は、単なる探究学習ではありません。

 オンライン少人数クラスの教育は、対面式の集団指導教育とも、単なる個別指導教育とも、動画配信の教育とも違います。

 これからの教育で大事なことは、少人数の友達や先生とのコミュニティの中で学ぶということです。
 だから、オンラインクラスでは、発表と対話の時間を授業の中に取り入れています。
 こういう教育は、5人以内の少人数のクラスでなければできません。

 単に知識を能率よく詰め込む教育ではなく、また、単に思考力と創造力を伸ばすだけの教育ではなく、そこにもうひとつ共感力を育てる教育ということが大事になってきます。

 それは、なぜかというと、人間の生きる目的は、幸福、向上、創造、貢献だからです。
 教育も、大きくは、その人間の生きる目的に沿ったものとして考えていく必要があるのです。

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6月の森リン大賞(小6の部) as/4802.html
森川林 2023/07/14 02:39 

花の輪

 6月の学年別の森リン大賞を紹介しています。
https://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php

 今回は、小6の6月の課題です。

 あかるらさんの作文は、体験談が具体的に書かれています。
 また、友達の話や、お母さんに取材した話など、題材に広がりがあります。

 森リン点が高得点になったのは、結びの感想が長くしっかり書けていたからです。
 感想を長く書くためには、考える力とそのための語彙が必要です。
 これからも、いろいろな本を読んで、語彙力を伸ばしていってください。


6月の森リン大賞と上位入賞者(小6の部246人中)


適度な余暇とプレッシャー 清書
あかるら
 余裕とは、心のゆとりと未来へのエネルギーである。

 私は休憩、つまり余裕が必要だと思った経験がある。それは平日の朝、学校へ行く前にする朝勉強でのことだ。私の場合、毎日の家庭学習の内容が決まっている。ある日、少しでも夕方の負担を少なくしたいと思い、朝学習で休憩を取らず一心不乱に進めていた。そして学校へ行く直前。私はいつもよりも課題が進められたことに満足はしていたものの、とにかくヘトヘトで疲れていた。もう学校に行く気さえせず、軽く指でつつかれただけで、まるでドミノのように倒れてしまいそうだった。この経験を通して、休憩を取らずに学習を続けたとき、一般的に少なくとも2つのデメリットがあると私は思う。まず1つ目は直ぐに限界がきてしまい、持続的でないということ。2つ目はとにかく危険だということだ。人間は体を動かさないと血液がめぐらなくなり病気になってしまう生物である。また「もう限界だ」という思考も危ない。つまり、肉体的にも感情の面においても危険である。集中力も無くなり、気が付けば同じ文章を繰り返し読んでいたこともあった。だからこそ、人間には休憩と余裕が必要なのだ。

 私の友達には、遊びが勉強に繋がったという人がたくさんいる。例えば、ある女の子はダンスが大好きなことから、独学で有名なアイドルのダンスを習得した。別の女の子はゲーム好きで、そのキャラクターの名前を全て暗記していた。また、地図が好きで暗記し、自由帳に書いていた男の子もいる。もしかしたらどれも一見勉強とは関係ないようにみえるかもしれないが、それぞれはとても深く関わり合っている。例えば、ダンスが大好きな女の子は柔軟運動や体育が得意であり、ゲーム好きの女の子も、暗記力を活かせば勉強の単語も覚えられるかもしれない。地図好きの男の子も今では社会や地理がとても得意だ。私はこのことから、学習を続けることでできるようになることや学びが多いことは確かだが、遊びや余裕から得られるものも大いに将来に役立つと思った。

 自動車のハンドルに「遊び」があることを知り、車には他にどんな遊びがあるのか母に聞いてみた。母はハンドル以外に2つの遊びを教えてくれた。まずは、車の電源がoffになった後にユラユラと揺れることだ。これは母の車種だけかもしれないが、母が疑問に思いディーラーに尋ねると、これもハンドルと同じく遊びの1つだと判明した。また、車のブレーキの場合、踏むと同時に突然止まってしまうと、後ろを走っている車が対応しきれず事故を起こしてしまう可能性があるのでとても納得できる。

 人間にとって余裕とは、人間の役目であり、勉強を超えた勉強である。人間の役目とは、余裕が想像や創造に繋がること、そしてその創造は人間にしかできないからである。勉強を超えた勉強とは、学習から得られない力や特技を得られるということだ。そのためには適度な余暇と適度なプレッシャーを持つ必要がある。また余裕の大切さを知っている人は、社会に出たときにも、行き詰まってしまう前にそれを回避することができるだろう。今考えると、朝勉強での私の失敗も、とても貴重で大切な経験をしたととらえることができる。私はこれからも、適度なプレッシャーを持ちつつ、その上で将来に役立つような余暇の使い方を身に付けていきたい。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1適度な余暇とプレッシャー 清書あかるら88136254807892
2生態系のつながりあえさし87166052777586
3国際青少年音楽祭わーーーーーーーーーーー86129457979487
4家族(清)けんモル83113553738080
5大切な遊びあかとは82128247687883
6余裕の大切さあかれせ82108053587283
7余裕と必死さういんず82132649676779
8余裕の在り方あえさみ81107959576883
9絶滅危惧種になぜなったか?あうほか8011205411811687
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