メジロ2羽
●動画:https://youtu.be/i_u85PflCQs
苫米地さんの「
日本転生 絶体絶命の国の変え方」が、やっと届いたので読みました。
教育に関する章で、大事なところのひとつは、「大学は、基礎学問(リベラルアーツ)を学ぶところであって、職業訓練や就職活動のために行くところではない」ということです。
その例として、アメリカのトップスクールの学習量は、1日20冊の専門書を読むのは当たり前で、苫米地さんがいたイェール大学では、1学期で半分以上の学生がいなくなったということです。
これには、私も同感です。
生徒の作文の進歩の様子を見ていると、小6、中3、高3ぐらいの学年で、急に作文の質が上がることがあります。
だから、本当は、高3のあと、大学生になってからの読書と作文の勉強があればいいのですが、大学ではそういう授業はありません。
これは、学生の知的な成長にとって、とてももったいないことだと思います。
少なくとも、大学生になったら、難しい本をしっかり読んでほしいと思います。
そのためには、中学生、高校生のうちに、物語文だけでなく、説明文・意見文の本を読んでおく必要があります。
もうひとつの大事なところは、「被支配者教育はやめて、天才教育を行う」ということです。
中学生や高校生の勉強を見ていると、どうでもいいことを定期テストで課せられて、そのどうでもいい勉強のために時間を費やさざるを得ない状況があります。
学校の先生は、ある意味で被支配者教育の枠組みで先生になったのですから、子供たちにも同じような被支配者教育をしようとします。
つまり、言われたことを素直に消化することが教育だと考えているのです。
言われたことを素直に消化するのは、小学校低中学年のうちは必要ですが、小学校高学年や中学生、高校生になったら、それを超えて、自分らしい創造や発表をすることが大事です。
しかし、今の学校では、そういう個性を伸ばす教育はありません。
では、こういう日本の教育を変えるためにどうしたらいいかということです。
苫米地さんは、問題点を明確に述べていますが、その対策を立てるには、強力なリーダーシップが必要だと考えています。
しかし、教育の改革は、政治のリーダーシップがなくてもできると私は思います。
その方法は、言葉の森が行っているようなオンラインの少人数クラスの教育を広げることです。
言葉の森のオンラインクラスでは、全国から、ある曜日のある時間帯に5人の生徒が集まります。(海外からの生徒もいますが。)
そのクラスで、例えば、作文や国語や算数数学や英語などの勉強をします。
そして、そのクラスで、毎週、読書紹介をします。
このオンラインクラスの中に、勉強のよくできる子が自然に集まるクラスがあります。
そういうクラスでは、それぞれの生徒の読書紹介も、かなりレベルが高くなります。
こういうクラスをたくさんつくり、そこで、リベラルアーツ教育と天才教育の方向を目指すのです。
もちろん、勉強のよくできない子だけが集まるクラスがあってもいいのです。
そのクラスで、そのクラスに合った授業を行えば、みんな勉強ができるようになるからです。
言葉の森が、このオンラインクラスの入口として考えているのが、小学1・2・3年生対象の基礎学力クラスと、小学4・5・6年生対象の総合学力クラスです。
基礎学力クラスは、幼長の子も対象です。
総合学力クラスは、中学生の生徒も対象になりますが、教材の選定などの準備が必要なので、開設は少しあとになります。
基礎学力クラスの勉強の内容は、国語、算数、暗唱、創造発表です。
総合学力クラスの勉強の内容は、国語、算数、英語、創造発表です。
ひとつの講座で、基本となる教科学びますが、もっと力をつけたいという場合は、国語クラスや算数クラスや英語クラスに参加することができます。
作文クラスや創造発表クラスやプログラミングクラスに参加することもできます。
私が考えているのは、日本によりよい教育を作り、日本をよりよい国にすることです。
そのためのキーになるのが、教育の新しいプラットフォームを作ることです。
オンラインの少人数クラスの教育を進めることによって、新しい日本の教育を作っていきたいと思います。
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シジュウカラ
●動画:https://youtu.be/CK-IcvZPkrY
■小4~6の総合学力クラスは、ひとつの講座で、国語、算数、英語、創造発表の学習を行います。
勉強の基本は家庭学習です。小学生の国語、算数、英語は、家庭で毎日の勉強の習慣があれば、学校の勉強には十分に対応でき、学年の先取りもできます。
総合学力クラスは、5人以内の少人数クラスなので、毎週の読書紹介や生徒どうしの発表と交流があり、楽しく勉強に取り組むことができます。
受講料は、月額7,700円。週1回のワンストップで、国語、算数、英語の3教科と創造発表の学習をカバーします。
■第1週は国語の授業で、問題集読書のチェック、読解検定の解説、問題文の短歌作成を行います。
生徒が毎日取り組む国語の問題集読書のチェックを行い、毎月の確認テストと、毎月の読解検定の解説を行います。
また、自分の気に入った問題文を五七五七七の短歌にする練習で、生徒の創造性と表現力を伸ばします。
■第2週は算数の授業で、算数問題集のチェック、算数の確認テスト、算数問題の作成を行います。
算数は、積み重ねの勉強なので、進度に個人差があります。オンラインクラスは個別指導なので、それぞれの生徒に合わせて、先に進める勉強も、前に戻る勉強もできます。
自分でオリジナルに考えた算数の問題を作る授業もあります。
■第3週は英語の授業で、問題集のチェック、英文暗唱、英語確認テスト、自由英作文を行います。
小学生の英語の基本は、英語に慣れることです。
テキストをもとに英文を暗唱し、自由英作文を行い、英語の感覚を身につけます。
英文暗唱と自由英作文の土台の上に、英語問題集で文法的な理解を深めるので、中学でも生かせる確実な英語力が身につきます。
■第4週は創造発表の授業で、理科実験、社会研究、自由工作など創造的な発表会を行います。
大学入試も、総合選抜が50%を超えています。知識だけではない、思考力、創造力、共感力が必要な学力になっています。
創造発表クラスでは、それぞれの生徒の興味関心を学問に深め、それを創造的に発表し対話をする授業を行います。
■総合学力クラスの無料体験学習ができます。
(1月からの新しいクラスの予約も受付中。)
無料体験学習のお申し込みは、お電話で。
TEL 045-353-9061(平日10:00-17:00 土日10:00-12:00)又は個別れんらくで。
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庭のスズメたち
●動画:https://youtu.be/zA5d2OZbcPg
言葉の森が、発足当初から子供たちの家庭学習として推奨していたのが音読でした。
音読は、ただ繰り返すだけでなく、同じ文章を日をおいて繰り返すことが大事です。
何日も繰り返し読んでいると、その文章を半ば暗唱できるようになります。
音読の効果は、この半ば暗唱できるところまで行って初めて出てきます。
そこで、言葉の森が始めたのが暗唱検定® です。
https://www.mori7.com/askt/
暗唱の指導をしてわかったのは、音読は続けるのが難しいが、暗唱は続けられるということです。
なぜなら、暗唱は楽しくできるからです。
音読の宿題などをするとき、子供は飽きるので、次第にいい加減に読むようになります。
すると、それを聞いていたお母さんが読み方を注意します。
音読をすると、いつでも注意が始まるので、子供はますます音読を嫌がるようになります。
だから、音読は続かないのです。
齋藤孝さんが、しばらく前に、「1分間速音読」を出していました。
こういう本を作る人も、それを読もうと思う人も、音読というものがわかっていません。
また、学校で子供たちに音読の宿題を出す先生も、音読がよくわかっていない人が多いと思います。
それは、音読の繰り返しの回数が少なすぎるからです。
「1分間速音読」では、10回読むという表がついていますが、この本で、最初のページにある「ごんぎつね」約500字を10回読む子はまずいません。
そして、もし真面目に10回読んだとしても効果はありません。
音読は、繰り返し読むことによって、それが身につくことが大事です。
そのためには、貝原益軒が「和俗童子訓」の中で、素読の方法として「百字を百回読む」と述べたように、繰り返しの回数の目安を百回とすることが必要になるのです。
言葉の森の暗唱の仕方は、貝原益軒の方法を現代化したものです。
今の子供は、百字を百回読むというような練習はまずできません。
だから、1日に読む量は、約百字を30回です。これなら10分でできます。
30回音読すると、その日は、その百字の文章をほぼ暗唱ができるようになります。
2日目は、次の百字も同じように30回読みます。
3日目は、その次の百字も同じように30回読みます。
4日目は、1・2・3の300字の文章を10回読みます。
5日目も、6日目も、7日目も同じように300字を10回読むと、1週間で300字の文章が暗唱できるようになります。
次の2週目は、別の300字も同じように暗唱できるようにします。
3週目は、また別の300字も同じように暗唱できるようにします。
4週目は、全部で900字の文章を毎日4回ずつ音読します。
そうすると、1ヶ月で900字の文章を暗唱できるようになるのです。
暗唱の勉強が、ただの音読よりも続けやすいのは、達成感があるからです。
最初に100字の文章を読むときは、誰でも、「こんなの暗唱できるかなあ」と思います。
しかし、30回読んでいると、25回目ぐらいから急に、元の文章を見ないでも読めるような気がしてきます。
しかし、ここで文章を覚えようとは思わずに、もとの文章をしっかり見ながら音読を続けることが大事です。
なぜ覚えようとしないかというと、見ないで覚えようとすると、「えーと、次は何だっけ」と思ってしまう瞬間があるからです。
すると、暗唱の中に、「えーと」という待機時間が生まれるようになります。
つまり、「えーと」も一緒に暗唱してしまうようになるからです。
30回読み続けて暗唱ができるようになると、「やったあ」という感覚が生まれます。
最初は、「できるかなあ」と不安に思っていたのが、最後は、「できたあ!」と喜びになるのが暗唱の持つ達成感の感覚です。
江戸時代の素読が教育法として続いたのも、この達成感があったからなのです。
言葉の森では、900字の文章(以下、わかりやすく約1,000字として計算)を3つつなげて、合計3,000字の文章を7分で暗唱することを最初の目標にしています。
更に、その3,000字の文章を4つつなげて12,000字の文章を30分で暗唱できるようにするのが次の目標です。
すでに、それに合格した子が6人います。
その12,000字の文章の中には、百人一首の3,100字も入っています。
この百人一首を途中で止まらずに7分で読むというのが難しいところです。
これには、コツがあり、五七五七七の最後の七を、次の句の最初の五とできるだけ続けるように読むのです。
句と句の間には意味の上での関連性がないので、一つ読んで一息ついてしまうと、次の句を読むときに、「えーと」と思ってしまうからです。
こういうことは、音読と暗唱を実際にやった人でなければわかりません。
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ブンブンどりむの監修者である齋藤孝さんは、よく知りもしないで、作文や読解や暗唱のことを書いていると思いました。たぶん、人に言われて、あちこちのコピーを寄せ集めて本を書いたのだと思います(笑)。
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