スズメたち
https://www.youtube.com/watch?v=0HUENZcl-qg
1月か2月になると、それまでよく勉強をしていた小学3年生の生徒が、「塾に行くので続けられなくなりました」と言ってくることがあります。
それは、実は、本当はもったいないことなのです。
作文の勉強は、小学5年生から難しい課題になり、それが小学6年生、中学生、高校生と続きます。
小学4年生ぐらい作文の勉強を終えてしまうと、学校で勉強している作文と同じレベルの勉強までしかしなかったことになるからです。
受験のための勉強は、詰め込めば誰でもできるようになります。
言葉の森の生徒は、優秀な子が多いので、多くの生徒がいい中学や高校や大学に行きます。
だから、中学受験する生徒がかなりいます。
ある程度頭がよくて、長時間の受験勉強に耐えられれば、誰でも成績は上がります。
しかし、成績を上げて、志望校に合格することは大事ですが、保護者の方は、子供たちのもっと先の未来を見ていく必要があります。
塾の受験勉強の詰め込みは、あとに何も残りません。
詰め込みすぎて、勉強がきらいになってしまう子もいます。
受験のためだけの勉強に、時間を費やすことは、子供の長期的な成長にとってはプラスになることはあまりないのです。
だから、受験を勉強のゴールにしないことです。
勉強のゴールは、子供の思考力、創造力、共感力を育て、将来、社会に出てから活躍できる人間に育てることです。
そういう大きいゴールを考えた場合、最後に残る大事な勉強は、読書と作文になります。数学も少し入ります。
小学校高学年からの作文の勉強は、抽象的な課題の感想文が中心になります。
この難しい課題を、自分で考えたり、両親に取材して話を聞いたりすることによって、子供の語彙力と思考力は著しく伸びます。
この勉強を、中学生、高校生まで続けていくといいのです。
今の中学では、作文の勉強をしないところがほとんどです。
それは、中学の側に、作文指導のノウハウがないからです。
また、高校入試でも、本格的な作文試験があるところは、一部のトップ校だけです。
それは、高校側にも作文を評価するノウハウがないからです
そういう評価と指導のノウハウを持っているのは、言葉の森だけだと思います。
高校生になると、大学入試の小論文があるので、付け焼刃的に作文の勉強をする生徒も増えてきますが、もともとの読書力が伴っていないと、すぐには作文力を上達させることはできません。
子供たちが、将来社会に出て何らかの仕事をするときに生かせるのは、受験勉強で詰め込んだ知識ではありません。
自分なりに読んだり考えたりする力、それを文章として表現する力、他の人とコミュニケーションを取る力です。
中学や高校や大学に合格することがゴールなのではなく、大学に進み社会出てから活躍できる力をつけることがスタートなのです。
このゴールとスタートを取り違えないことが大事です。
勉強は、続けることが大事です。
「忙しいから、こっちを中心にして、あっちは休んで」というのは、一見合理的な考え方のように見えます。
しかし、「忙しかったけれど、何とか両立させて続けた」という経験は、その子の自信となってあとまで残ります。
ここで、保護者の人生観が問われるのです。
その時々の情勢に応じて流される人生ではなく、一本筋の入った人生を歩むことが、子供の成長に生きてきます。
お父さん、お母さんは、目先の必要に流されることなく、子供の本当の成長を考えて、長期的な視野で取り組んでいってくださるといいと思います。
https://youtu.be/CrQaw3SxoEE
昨日、創造発表クラスの勉強を見て驚きました。
みんなの発表のレベルがそれぞれ個性的なことに加えて、どの子も説明がとても上手なのです。
そして、ほかの人の発表に対して質問や感想を言う時間があるのですが、その質問や感想がよく考えられたものになっているのです。
大人の世界では、何か聞かれたときに、「よくわかりません」とか、「ありません」とか言う人が時々いますが、どんなテーマに関しても、自分なりの考えを述べる力があるということは大事です。
以前、公立中高一貫校の受験生で、面接対策をしたことがありましたが、その子は、どんなややこしい質問に対しても、すべて自分なりに考えて答えていました。
もう、その子は高校3年生ですが、こういう子は、大学生になっても、社会人になっても、自分のいる場所で、必ず自分らしい発言をすると思います。
何か聞かれたときに、「よくわかりません」と言って大勢に流されるような人にはなりません。
こういう子供たちが増えれば、日本の社会はもっとよくなると思います。
ところで、子供たちの学力や創造力を育てるのは、家庭です。
学校の場合は、毎日数時間の授業がありますから、生徒と先生の接触の時間はある程度ありますが、言葉の森オンラインクラスの場合は、週1回45分間の授業です。
子供たちが成長するのは、授業の中よりも、やはり家庭での事前の親子の対話なのです。
作文の授業の場合は、作文のテーマに合わせて家族に取材するという項目があります。
これで、お母さんやお父さんからいい話を聞いて、それを作文に生かします。
特に、小学5、6年生の難しい抽象的な課題になったとき、親子で話ができると、子供の語彙力も思考力も著しく成長します。
同じことを、創造発表クラスでもやれればいいと思いました。
しかし、子供の個性的な興味関心に比べて、親の知識や経験は限られています。
子供が、「こんなことを調べてみたい」と言ったとき、お母さんやお父さんは、的確なアドバイスができないことも多いと思います。
そこで、ChatGPTを利用するのです。
子供が、「こんなことを調べたい」と言ったら、お母さんやお父さんが、「じゃあ、ChatGPTを見て、どんなことができるか一緒に考えてみようか」と話を進めればいいのです。
先日の創造発表クラスの授業は、小学3年生の子が「三国志について」、小学5年生の子が「黄色の色について」、小学6年生の子が「動物の折り紙」についての発表でした。
子供たちはそれぞれユニークな発表をします。
また、発表のあとの質問や感想も、自由に自分の考えたことを述べます。
ここに、事前の家庭でのフォローがあると更にいいと思いました。
そこで、具体例を、ChatGPTで、聞いてみました。
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User
僕は小学生です。三国志について自由研究を行いたいですが、どういうことが考えられますか。
ChatGPT
三国志についての自由研究は非常に興味深いテーマですね。小学生の方に適したいくつかのアイデアを考えてみましょう。
三国志の主要な登場人物について学ぶ:
曹操、劉備、孫権などの有名な指導者たちに焦点を当て、彼らの生涯や成果について調べます。
これらの人物の伝記を読んだり、簡単なプロフィールを作成することができます。
有名な戦いや事件を調べる:
赤壁の戦いや呉の夷陵の戦いなど、三国志時代の重要な戦いについて学びます。
戦いの原因、経過、結果をまとめて、その歴史的意義を考えてみましょう。
三国志の文化的影響:
三国志が中国文化や世界の他の地域に与えた影響について調査します。
例えば、漫画、映画、テレビドラマ、ビデオゲームなど、現代のエンターテイメントにおける三国志の影響を探ります。
地図を使って三国志の地理を学ぶ:
三国志時代の中国地図を使って、重要な地域や都市、戦場の場所を特定します。
地図上でこれらの場所をマーキングし、当時の政治的な境界線や地理的な特徴について学びます。
三国志の物語や教訓を紹介する:
三国志には多くの知恵や教訓が含まれています。これらの物語や教訓を選び、どのように現代生活に適用できるかを考察します。
工作活動:
三国志のテーマに合わせた工作を行います。例えば、古代中国の兵士の衣装や兵器のモデルを作るなどが考えられます。
これらのアイデアから始めて、興味や学びたいことに基づいて研究を深めていくと良いでしょう。三国志は豊かな歴史と文化を持っているので、探究する価値のある多くのトピックがあります。
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ChatGPTは、一度聞いただけでは終わりません。
このChatGPTの答えを見て、更に考えを深めることができます。
例えば、「では、赤壁の戦いの原因、経過、結果を教えて」などと続ければ、更に具体的な内容が示されます。
次は、「色について」というテーマで聞いてみました。
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User
私は小学5年生です。自由研究で「色」について調べていますが、どういうことが考えられますか。
ChatGPT
「色」に関する自由研究は、小学5年生にとっても楽しく学べる素晴らしいテーマです。以下にいくつかのアイデアをご提案します:
色の基本理論:
色の三原色(赤、青、黄)について学び、これらの色を混ぜ合わせて他の色を作る実験を行います。
色相環(カラーホイール)を使って、色の関係性を理解し、対照色や補色について学びます。
光と色の関係:
白い光がプリズムを通るときにどのようにして虹色に分かれるのかを調べ、実験してみます。
光の波長と色の知覚について学びます。
色彩心理学:
異なる色が人の気分や感情にどのような影響を与えるかについて調査します。
例えば、赤が活力を与える色である一方で、青が落ち着きをもたらす色であるなど、色と心理の関係を探ります。
色と文化:
世界の異なる文化における色の意味を調べます。
例えば、中国では赤が幸運を意味する色である一方、西洋では白が純粋さや清潔さを象徴する色として捉えられていることなど。
自然界の色:
動物や植物が持つ色の種類やそれらがどのようにして生まれるのかについて学びます。
カメレオンがどのようにして体の色を変えるのか、なぜ花が色とりどりであるのかなど、自然界の色の不思議を探求します。
色の歴史:
歴史を通じて、人々がどのように色を作り出し、使用してきたかを調べます。
古代エジプトの壁画や中世の絵画に使われた顔料について学んだり、自分で天然の顔料を作ってみる実験をするのも良いでしょう。
色の実験:
家庭でできる簡単な化学実験を通して、色の変化を観察します。
食品着色料やキャベツの汁などを使ったpH指示薬の実験などがあります。
これらのアイデアをベースに、自分の興味に合わせて調査を深めてみてください。色には科学的な面だけでなく、文化的、心理的な側面もあるので、多角的に学ぶことができるでしょう。
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親は、このような包括的なアドバイスを即座にはできません。
だから、これからの親子の対話は、子供―親―ChatGPTという関係で進めていくのです。
中学生の場合は、13歳以上ですから、自分でChatGPTに登録して話を進めることができます。
小学生の場合は、親子の対話を中心にして、そこにChatGPTのアドバイスを入れていくようにするといいのです。
動物折り紙の作成についても、聞いてみました。
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User
私は小学6年生です。自由研究で動物折り紙を作っていますが、どういうふうに発表を進めたらいいですか。
ChatGPT
動物の折り紙を題材にした自由研究は、楽しくて教育的な内容になりそうですね。発表を進める際には、以下のようなステップを考えてみてください。
テーマの紹介:
はじめに、動物の折り紙を選んだ理由や、このテーマに興味を持ったきっかけを紹介します。
折り紙がどのようにして動物の形になるのか、簡単に説明します。
作成プロセスの紹介:
どの動物の折り紙を作ったか、それぞれの折り紙の作成手順や工程を示します。
折り紙を作る際に使用した技術や工夫した点を説明します。
各動物についての情報:
折った各動物に関する興味深い情報や特徴を紹介します。
例えば、その動物の生息地、食性、特徴などの基本情報を提供します。
折り紙の展示:
完成した折り紙の動物たちを展示し、各動物の特徴を生かしたポーズや配置について説明します。
折り紙と実際の動物との比較:
折り紙の動物と実際の動物の姿とを比較して、どのように似ているか、または異なるかを説明します。
折り紙の楽しさと教育的価値:
折り紙を通じて学んだことや感じたことを共有します。
折り紙がどのようにして創造性や手先の器用さを養うのかについて話します。
結論と感想:
研究の結論を述べ、この自由研究を通じて得た経験や学びについて感想を述べます。
質疑応答:
聴衆からの質問に答える時間を設けます。
発表の際には、聴衆が興味を持つように、折り紙の動物を実際に折るデモンストレーションを行ったり、視覚的な資料(写真やスライド)を使ったりすると良いでしょう。また、発表する内容をわかりやすく、楽しく伝えることを心がけてください。
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ChatGPTを介しての親子の対話は、作文についてももちろん使えます。
親子の対話は、お母さんやお父さんの生身の体験談がいちばんいいのですが、小学校高学年以上の課題については、親の体験談がなかなか話せないような課題も出てきます。
そのときに、子供と親の間にChatGPTを入れて、三者で話をしながら考えを進めていくといいのです。
現在、ChatGPTは、答えを出す道具のように使われている面があります。
しかし、本当の使い方は、相談相手として使うことです。
すでに、ChatGPT以外にも、音声で応答するAGI(汎用人工知能)が次々に開発されています。
例えば、散歩をするときや、長時間車の運転をするとき、これまでは音楽を聞いたり、オーディオブックを聞いたり、ただ景色を見るだけだったりする時間を、ChatGPTと対話をしながら過ごすことができます。
ChatGPTが、必ずしも正しいことを言うわけではありません。
しかし、ChatGPTとの対話は、世界の現状と対話をすることです。
ひとりで考え事をするよりも、より幅の広い考え方ができるようになると思います。
創造発表クラスは、未来の勉強です。
国語、算数数学、英語、理科、社会などの勉強は、やれば誰でも同じようにできるようになります。
みんなと同じことができても、面白くも何ともありません。
これからは、基本的な学力だけは確保して、あとは自分の個性を生かして自由に創造的に勉強する時代です。
作文やプログラミングも、同じような性格の勉強です。
いずれも、個性と創造性と思考力を生かす勉強です。
今の勉強に飽き足りない人、又は、物足りないと思う人は、ぜひ創造発表クラスに参加して個性を生かした勉強に取り組んでください。
子供たちの作品から
▽三国志の新野の戦い
▽かつおぶし
▽動物折り紙