スズメの集団
●動画:https://www.youtube.com/watch?v=uD-Mm6EJsZ4
オンライン少人数クラスは、言葉の森が行っている授業の形態です。
ただし、この場合の少人数とは5人以内の人数のことです。
このオンライン少人数クラスの教育が広がれば、今の教育問題のすべては解決します。
これで解決できない問題は、教育以外の問題です。
教育の問題とは、例えば、落ちこぼれ、吹きこぼれ、不登校、知識中心の詰め込み教育などの問題です。
オンライン少人数クラスの教育は、小規模の教育機関ではできません。
同学年同レベルの生徒を5人以内の単位で集めることができないからです。
しかし、オンライン少人数クラスの教育は、大規模の教育機関でもできません。
それは、講師の臨時の休講や、生徒の臨時の振替出席に対応することが難しいからです。
ここが、少人数クラスの教育が、集団一斉指導の教育とも、一対一の個別指導の教育とも違うところです。
教育でこれから重要になるのは、生徒が先生に一方的に教えてもらうことではありません。
知識の吸収は、先生に教えてもらわなくても自分でできるようになっているからです。
大事なのは、生徒自身が創造的に発表することと、生徒どうしが相互に対話をし交流することです。
これを私はコミュニティ教育と呼んでいます。
このコミュニティの中で、知識的な学力だけでなく、思考力、創造力、共感力を育てていくことが、これからの教育の重点になります。
ところで、言葉の森がオンライン少人数クラスの教育を本格的に始めたのは、2020年のコロナ禍のときからです。
言葉の森は、作文の個別指導の教育に関しては、40年以上の実績があります。
だから、小学1年生から高校3年生まで、苦手な子から得意な子まで、どんな生徒にも対応できます。
しかし、オンライン少人数クラスによる教育に関しては、本格的に始めてから3年なので、運営の仕方にいろいろな改良が必要でした。
ここに来て、ようやく運営の仕方が定着してきたところです。
オンライン少人数クラスの教育は、国語、算数数学、英語などの学校で必要な教科を教えるだけではありません。
創造的な学習である、作文、創造発表、プログラミングにも力を入れています。
教科の学習は、よい参考書や問題集をもとにすれば、家庭でひとり勉強を進めることもできます。
しかし、ひとりではできないこともあります。
小4から中2にかけては、友達と一緒に勉強する方が、意欲的に取り組むことができ勉強の能率が上がります。
また、日本人の弱点になりがちな、人前で発表する力も、このオンライン少人数クラスで身につけることができます。
発表力は、学校の成績とは直接結びつかないので、この価値を気づいていない保護者も多いのですが、これからの総合選抜型の入試では、この発表力が合否を左右する力があります。
教科の学習と異なり、作文、創造発表、プログラミングなどは、学年に関係なく、ほかの生徒との交流の中で学ぶ方が意欲的に取り組めます。
ただし、そのためには、同学年同レベルの生徒のクラスが必要になるので、ここが運営の難しいところです。
しかし、ここに来て、その見通しがついてきました。
さて、オンライン少人数クラスがなぜ現在の教育問題を解決するかというと、落ちこぼれにしても、吹きこぼれにしても、同学年同レベルの少人数の生徒で少人数クラスを作ることで対応できるからです。
子供たちの個性によるロングテールは、通学教室ではカバーできません。
オンラインの教室であれば、ロングテールに対応できます。
しかし、そのためには、少人数のクラスを維持することが必要です。
このオンライン少人数クラスの教育を全国的に広げていくことが、今後の日本の教育の課題です。
言葉の森は、その最先端のリーダーとしてこれからの教育に取り組んでいきたいと思います。
クロガネモチ(「苦労がなく金持ち」に通じることで縁起のよい木として人気がある)
●動画:https://youtu.be/i8oxoAyk26o
探究学習は、すでに高校でおこなわれていますが、小中学校でも、そういう取り組みが行われつつあります。
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全国初、午後の授業は「探究」に 来年度から渋谷区の全小中学校
https://www.kyobun.co.jp/article/2023122701
(ログインが必要なので、途中までしか見られません。)
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これまでは、知識の詰め込みとテストによる競争の学習が中心でしたが、これからは、生徒が自主的に自分の興味のあることを探求する新しい学習に、重点が移りつつあるのです。
知識の詰め込みになぜ問題があるかというと、第一は、その知識の中に、子供たちが将来社会に出て仕事をするときに、役に立ちそうもないものがあまりにも多いからです。
日本語の学習と数学の学習は、習得にある程度時間がかかるので、学校教育の時代に行われることが必要ですが、それ以外の知識は、必要になったときに調べれば間に合うようなことばかりです。
知識の詰め込みの第二の問題は、その勉強の多くが退屈なものだからです。
その退屈さを補うために、テストによる競争や、義務化された宿題があります。
それに対して、探究学習は、子供たちが自分の興味の持てることを、自分から進んで研究し発表する学習です。
義務化された勉強は、ノルマを果たしたらそれ以上やろうとする子はいませんが、自分から進んでやる勉強は、時に、時間の立つのも忘れて熱中することがあります。
子供たちの頭がどこでよくなるかというと、嫌なことをしぶしぶやるときではなく、好きなことを喜んでやるときです。
探究学習が、高校だけでなく、小中学校でも行われるのは、子供たちの成長にとってよいことです。
しかし、今の学校教育における探究学習には、ひとつの弱点があります。
それは、1クラス40人程度の人数で授業が行われるために、グループでテーマを決めて研究することと、発表の機会が学期に1回とか年に数回とかいうふうに限られてしまうことです。
グループで話し合って、ひとつのテーマを参加者が分担して研究するというのは、子供たちの協力という点ではいいことかもしれません。
しかし、本当は、一人ひとりが、自由に自分の好きなことを研究し発表できる方がいいのです。
探究学習が真に効果のあるものになるためには、参加者が同レベルの少人数である必要があります。
40人学級のような大人数では、効果的な探究学習はできません。
しかし、ひとりで自由に研究するだけでは、張り合いがありません。
5人以内という少人数で、各人の自由な研究と、仲間との発表と交流の機会があることが必要です。
しかも、5人の仲間が同じぐらいの年齢で、同じぐらいのレベルである必要があります。
こういう条件は、リアルな通学式の教室では、例外的にしか作れません。
だから、探究学習は、オンラインの5人以内の少人数クラスで行う必要があるのです。
それが、言葉の森の創造発表クラスです。
創造発表クラスの学習で、今、考えているのは、ChatGPTを活用して研究を深掘りすることです。
小学生の創造発表の授業では、それぞれの生徒の興味に基づいた独創的な発表もありますが、自由研究の本などを参考にして、本に書いてあるとおりのことができたという発表もあります。
もちろん、本のとおりにできたというのは、それで十分によいことです。
しかし、そこに、もうひとひねり自分らしい研究や発表が加われば、更に個性的な研究発表になります。
それを、保護者の方が手助けしてあげればいいのですが、保護者も忙しいので、なかなか子供の自由研究に関わることができません。
しかし、ChatGPTに、自分が行った研究に関して、どんな発展的なことができるかを聞けば、ChatGPTは、聞き方によっていろいろなアドバイスを教えてくれます。
それを参考にして、自分の研究を発展させていけばいいのです。
ChatGPTのアカウントを作るにはメールアドレスが必要ですから、子供が自分でアカウントを作るには、一般に13歳になるまで待つ必要があります。
逆に言えば、中学1年生になれば、誰でもChatGPTのアカウントを作れます。
それで、自分の研究を深掘りして、更に個性的な研究にすることができます。
ChatGPTは、作文の勉強にも使えます。
自分が書く作文の中に、社会的な実例を入れたいと思えば、ChatGPTに聞いてみるといいのです。
社会実例は、検索サービスで探すとなると時間がかかって大変ですが、ChatGPTなら、聞き方によっていろいろな材料を提供してくれます。
知識中心の勉強は、教科書を暗記して、問題集を繰り返し解くことが勉強の方法でしたが、創造的な勉強は、ChatGPTなどのAGI(汎用人工知能)の助けを借りて、学習を深掘りしていくことが勉強の方法になります。
1月からの創造発表クラスは、中学生以上の生徒も募集しますので、面白い勉強をしたいという人はぜひ参加してください。
小学生の人の場合も、お父さんやお母さんが、ChatGPTを利用して子供の研究の相談に乗るようなかたちで研究を深めていくといいと思います。
創造発表クラスで、「日本の伝統食『蒲鉾(かまぼこ)』を見直そう」の研究発表をしてくれた中学2年生Nさんの作品の一部を紹介します。
ここで研究したことは、テスト前に参考書の一部を一夜漬けで暗記する勉強と違い、自分の中に確実に残る知識になると思います。