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作文通信教育講座「ブンブンどりむ」と言葉の森のオンライン作文との比較。齋藤孝さんの作文指導法で作文が書けるのは小学校低中学年まで。作文の勉強が大切になるのは小学5年生から高校生 as/4954.html
森川林 2024/01/29 06:15 




 昨日、朝日小学生新聞に、ブンブンどりむの広告が載っていたので、言葉の森との違いを知りたい人がいると思い、比較のポイントを書くことにしました。

 いちばん大きな違いは、指導の質が違う点です。
 ブンブンどりむは小学校の主に低中学年までの指導ですが、言葉の森は高校3年生までの作文指導を行っています。

 指導の仕方は、ブンブンどりむは穴埋め作文と事後添削ですが、言葉の森は表現項目と構成法の事前指導に重点を置いています。

 なぜ事前指導が大切かというと、「褒める指導」は、事前指導にもとづいて褒めることに意味があるからです。
 ブンブンどりむのように「ほめて伸ばす作文添削」で、子供が何を書いても褒められるとなれば、次第に褒められることに飽きてきます。
 事前に指導したことができたから褒めるという、褒められるための目標がなければ、努力することがなくなります。

 では、なぜブンブンどりむに事前指導がないかというと、これはあらゆる通信添削に共通することですが、添削する人と生徒とのつながりがないからです。
 添削する人は、多くの場合、固定していません。不特定の添削者です。
 生徒に何かを教えて、その指導をもとに添削するわけではありません。
 誰かわからない先生に、いつも褒める添削をされるという仕組みになっているのです。
 これでは、作文は上達しません。


 ブンブンどりむは、広告の中で「31年の実績」ということをうたっています。
 しかし、31年前に、ブンブンどりむの広告というものを見たことはありません。
 たぶん10年ほど前に、小学生新聞に広告を載せたのが最初だと思います。

 言葉の森は、42年の実績です。
 言葉の森が作文教室を始めたときには、日本には作文教室という概念自体がありませんでした。
 年数が長ければいいというのではありませんが、長年の指導の蓄積があるから、どのような生徒にも対応した指導ができるのです。


 ブンブンどりむの指導の仕方は、通信添削です。
 通信添削の弱点は、子供が家庭で自分の意思で勉強を始めなければならないことです。
 すると、結局、親に言われて勉強を始めるようになります。

 また、途中で書けなくなった場合、相談できる先生はいません。
 だから、子供がひとりでできるようなスモールステップの穴埋め作文が指導の中心になります。
 しかし、そういう簡単な方法では、本当の書く力はつきません。
 通信添削では、高度な作文指導はできません。


 言葉の森では、オンラインクラスで全員が一斉に作文を書き始めます。
 そして、作文の勉強のを始める前に読書紹介があり、毎回、先生による個別指導があり、月に1回作文発表の交流があります。
 だから、得意な子も苦手な子も、同じように作文の勉強が進められます。
 そして、学年に応じて高度な作文の学習ができるようになっているのです。


 ブンブンどりむの指導法を監修しているのは、齋藤孝さんです。
 齋藤孝さんは、いろいろな本を出していますが、作文教育や読解教育については詳しくありません。

 斉藤さんの「こども文章力」「こども読解力」は最近の著書ですが、作文指導の方法は穴埋め作文なので、小学3年生ぐらいまでしか指導できません。
 文章力のある子は、このような遠回りの練習をされるよりも、直接作文を書くことを好みます。

 斉藤さんの指導法では、小学校高学年や中学生、高校生の作文指導はできないので、ブンブンどりむの主な対象年齢は小学校低中学年になっています。

 しかし、作文教育が重要になるのは、考える作文の勉強が始まる小学5年生以降です。
 小学3、4年生までの作文は、作文の勉強全体からすれば、助走期間にすぎません。


 斉藤さんの読解指導の方法は、問題文の後付け解説です。
 これは、誰もが考えつく読解の指導法ですが、これで読解力がつく子はいません。

 大事なことは、問題の解き方を理詰めに解説することですが、「こども読解力」には、問題の解き方の例はひとつも載っていません。
 だから、斉藤さんの読解指導で読解力はつかないのです。


 齋藤孝さんの作文指導や読解指導についてのまとまった話は、こちらの記事に載せています
▼ブンブンどりむと齋藤孝さんに関する記事
https://www.mori7.com/beb_category.php?id=152


 以上、もっともらしい広告を見て、勘違いした作文の勉強を始める人がいないように、あえてブンブンどりむと言葉の森との比較を書かせていただきました。

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HTMLエネルギー運動に見られる、作るプログラミングの復活。指示されたことをやるプログラミングから作るプログラミングへ。ScratchのあとはHTMLへ進み、女の子も楽しめるプログラミングクラスに as/4953.html
森川林 2024/01/27 13:37 

次々に集まるスズメたち



 プログラミング教育の目的は、次の四つです。
 第一は、プログラミングで作る楽しさを味わうことです。
 第二は、新しいことにすぐに取り組む姿勢を育てることです。
 第三は、IT学習を自分の力で進める土台を作ることです。
 第四は、やがて、自分の生活や仕事にプログラミングの技術を生かせるようになることです。

 ただ、言われたとおりにゲームを作ったり、ロボットを動かしたりして楽しむだけでは、単なる出発点に過ぎません。
 大事なことは、自分で新しいものを作れるようになることです。
 そして、やがてそれが自分の生活や仕事に生かせるようになることです。

 作るものは、どんなに初歩的なものでもいいのです。
 自分で工夫して作ることと、その土台となる知識を身につけることが、プログラミングの教育の目標です。


 言葉の森のプログラミングクラスは、Scratch、Micro:bit、JavaScript、Pythonなどをやっていましたが、ここに、今度HTMLを組み入れていきます。
 そして、ウェブ上で、自分の作ったHTMLを公開することを学習の目標にしていきます。
 そのHTML上で、JavaScriptやPythonを動かすようにするのです。


 プログラミングクラスの主な参加者は、現在、男の子が中心です。
 それは、Scratchをはじめとするプログラミングの教材が、導入部の教材として、ゲーム作りとかロボット作りを採用しているからです。

 ゲームやロボットは、男の子が好きな分野ですが、女の子は、あまり興味を持ちません。
 女の子は、ゲームやロボットよりも、デザインを好む傾向があります。
 きれいなもの、かわいらしいものを、プログラミングを通して表現したいと思うのです。

 世界で、今、HTMLエネルギー運動というものが、生まれています。
 初期のプログラミングの技術の多くは、ウェブ作成をきっかけにして始まりました。
 そのときの熱いプログラミング学習の情熱を、HTML作成ということで復活させようというのです。
====
「昔のインターネット」の精神を取り戻す、HTMLエネルギー運動
https://www.technologyreview.jp/s/325142/recapturing-early-internet-whimsy-with-html/
====

 Scratchのようなビジュアルプログラミングは、すぐに面白いものを作れるという結果が見えます。
 しかし、ビジュアルプログラミングから、JavaScriptのようなコードプログラミングに進むと、足し算とか掛け算とかループの仕組みとかいう、単調な学習が続くようになります。
 この仕組みを面白いという子もいることは確かですが、多くの子は、ここで興味を失ってしまいます。
 特に、女の子は、計算ができるということにあまり興味を持ちません。

 私は、昔、プログラミングを覚え始めたころ、単純な十数行の記述で、10×10の表が一瞬にできることに感動したことがあります。
<?php
print "<table border='1'>";
for($i=1;$i<=10;$i++){
 print "<tr>";
 for($j=1;$j<=10;$j++){
  print "<td>";
  $m = $i * $j;
  print $m;
  print "</td>";
 }
 print "</tr>";
}
print "</table>";
?>
(<と>は、プログラミングとして動作しないように全角にしています。)

12345678910
2468101214161820
36912151821242730
481216202428323640
5101520253035404550
6121824303642485460
7142128354249566370
8162432404856647280
9182736455463728190
102030405060708090100


 これを生かせば、同じ十数行のプログラミングで、100×100の表でも、1万×1万の表でも一瞬でできます。

 しかし、たぶん、こういうことに感動するのは、男の子です(笑)。
 女の子は、「ふうん」と言うだけだと思います。

 しかし、女の子は、たぶん、次のような色の違いなどに敏感なのです。
 
 
 
 
 
 
 

 このような色の違いを、ほとんどの男の子は、「ふうん」と言うだけだと思います(笑)。
 男の子の興味を持つプログラミングと、女の子の興味を持つプログラミングは違うのです。


 そこで、ウェブの表現力を生かすためのプログラミング講座として、Scratchのあと、HTMLの学習をすることにしました。

 この授業の目標は、自分らしいホームページを作ることです。

 教材は、「スラスラわかるHTML&CSSのきほん 第3版」とします。
https://www.amazon.co.jp/dp/4815611653/

 英語のコマンドが多くなるので、対象学年は中学生以上か、アルファベットに慣れている小学校高学年の生徒とします。

 自分のホームページが作れるようになれば、プログラミングのコツがわかり、そこから先に進んでいくことができます。

 実は、プログラミングは、緻密な女の子に向いている面があります。
 新しいプログラミングクラスの教材で、新しいことの好きな女の子は、ぜひプログラミングクラスに参加してください。

●プログラミングクラス 2024/1/27 現在
○名定員
満員
空き 数字は学年:1~9は小1~中3、0は幼長、jklは高123
時刻
110056
宮澤
     559
宮澤
1800  556
小菅
568
宮澤
5678
宮澤
56
横瀬
 
1900  54
宮澤
 579
中根
539
横瀬
 
(1クラスの定員は4~5名)? 詳細

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