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記事 4959番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/25
小学1、2年生の作文と親子の対話と題材作り。実際の体験を通して親子の対話をすることによって子供の語彙力は育つ。語彙力は考える力と同じ。語彙力の本やことわざの辞典で語彙力がつくわけではない as/4959.html
森川林 2024/02/02 04:22 


 小学1、2年生の作文は、自由な題名の課題です。
 この時期の子供たちは、書くこと自体が好きですから、何でも書きます。
 朝起きてから、学校に行って、勉強して遊んで、家に帰って夜寝るまで書くような作文です。

 このころの子供たちは、また、お喋りが好きです。
 どうでもいいようなことを延々と話します。

 作文も、そうです。
 どうでもいいことを延々と書くような作文が多いのです。


 そこで大事なことは、題材作りです。
 自由な題名ということで子供に任せておくと、いつも、学校でどんなことをしたとか、学童でこんなことをしたとかいう作文になることが多くなります。

 もちろん、それはそれでいいのです。
 しかし、ここで、親が工夫できることがあります。

 それが、題材作りです。
「今度、お母さんと一緒に、春の球根を買ってきて、植えてみようか」
とか、
「お父さんが休みの日に、一緒にカレーライスを作ってみようか」
とか、
「ベランダに、ミカンを置いて、どんな鳥が来るか見てみようか」
とか、ちょっとしたイベントを工夫するのです。

 そして、作文の授業のある日に、「今日、どんなこと書くの。この間のあのことを書いてもいいんじゃない」と水を向ければ、子供は喜んでその話を書きます。


 ここで大事なことは、書く内容に注文をつけないことです。
 子供は、往々にして、肝心なことを書く前の、どこに行ったというような準備のところを書くだけでくたびれて書き終えてしまうことがあります。

 しかし、親子で行ったイベントは、子供の心の中にしっかり残っています。
 だから、作文には、肝心なことが書かれていなくてもいいのです。


 この題材作りは、いくらでも工夫できます。
 わざわざどこかに出かけたり、お金をかけて工夫したりすることはありません。
 日常生活の延長で、ちょっとしたことをすればいいのです。

 子供は、親子の対話の中で、語彙力を増やします。
 親子で共通の話題を作り、話す機会を増やすと、子供の感想が長く書けるようになることが多いのです。

 よく、作文の結びを、「とてもたのしかったです。またやってみたいとおもいます。」というようなまとめ方で書く子がいますが、それは感想を書くための語彙が少ないからです。
 子供が自分らしい感想を書けるのは、親子の対話によって考える力がつくからです。

 小学1、2年生の時期は、あっという間に過ぎます。
 この時期を生かして、子供との対話の機会を増やすようにしていってください。

 そのための参考になる本が、今はいくつも出ています。
 アマゾンで、「子供 自然 図鑑」などと検索すると、親子で遊べる自然の本がいろいろ見つかります。

 子供にとって大事なことは、実際の経験と対話を通して学ぶことです。
 「語彙力図鑑」のような知識偏重の本を読むことで、語彙力が身につくわけではありません。
 実物を通して親子が対話をすることが大事なのです。

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記事 4958番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/25
小学1、2年生の作文は、親でも教えられるのに、なぜ言葉の森で勉強するのがいいのか as/4958.html
森川林 2024/02/01 16:15 

水飲み場のスズメ

 小学1、2年生の作文は、親でもブンブンどりむでも教えられます。
 しかし、なぜ言葉の森で作文の勉強を始めるのがいいのでしょうか。

 実は、小学1、2年生は、大人の言うことを素直に聞く時期です。
 この時期は、模倣の時期と言って、お父さんやお母さんや先生に言われたことをそのまま受け入れる時期なのです。

 しかし、何でも素直に受け入れているうちに、やがて小学3、4年生で、子供の自立が始まります。
 その自立の時期に、それまで素直に親や先生の言うことを聞いていた子が、自己主張というかたちで、それまでの親や先生の指導に反発するようになります。

 その反発は、小学1、2年生のうちに、いろいろなことを直されたり注意されたりした子ほど大きくなります。
 小学1、2年生のときの、褒められ続けた子は、小学3、4年生になっても反発はありません。

 ところが、ほとんどの親は、子供を褒め続けるよりも、いろいろな注意やアドバイスをしてしまいます。
 「もっとていねいに書きなさい」「漢字も使いなさい」「この書き方が間違っている」「会話は行がえをするんでしょ」「この言葉はカタカナで書くんだよ」「もう少し長く書けたらいいね」など、どれもあたりまえのアドバイスですが、それを素直に聞いているように見える子供は、自分の書いている作文が否定されていると感じるのです。

 表記のミスは、注意をしなくても、読書量が増えれば自然に直ります。
 また、読書力のある子は、ひとことの注意で直りますが、読書力がないうちは、同じことを何度注意しても直りません。

 子供が3、4年生になって、「もう作文を書くの嫌だ」と言ったとき、親は対処の仕方がわかりません。
 その時期から、言葉の森で作文の勉強を始めようと思っても、もう遅いことが多いのです。

 小学1、2年生から、言葉の森で作文の勉強をしている子は、いつも楽しく勉強をしているので、3年生になっても4年生になっても作文の勉強を続けることができます。

 作文の勉強が最も重要になるのは、小学5年生の説明文の感想文になってからです。
 しかし、この時期から作文の勉強を開始するのは、子供にとって負担が大きくなります。
 5年生の壁というのは、作文だけでなく、算数でも理科でも社会でも、どの分野でもあります。
 子供は、小学5年生になるころから、抽象的に考えることができるようになります。
 文章の要約ができるようになるのも、小学5年生からです。

 だから、5年生から作文の勉強を始めるというのは、子供にとっては、書くことと考えることの両方が要求されるようになるので、かなり負担の大きいことになるのです。

 小学1、2年生から作文の勉強を始めた子は、作文を書くことが習慣になっています。
 だから、課題が難しくなっても、それについていきます。

 そういう流れがあるからこそ、小学生の作文の勉強は、たとえ親が教えられるのであっても、言葉の森で小学1年生から始めていくのがいいのです。

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記事 4957番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/25
キリンの首が長いのは as/4957.html
森川林 2024/01/31 09:27 


 キリンの首が長いのは、背の高い木の葉を食べるためだった。
 多くの草食動物たちが、背の低い草や木の葉を食べて競争しているとき、キリンが考えついたのは、首を長くするという創造だった。

 棲み分け理論は、創造の理論である。
 生き物たちは、ダーウィンの進化論のように適者生存で競い合って生きているのではない。
 それぞれが、自分に適した創造を作り出して生きている。

 ひるがえって人間社会を考えてみると、競争が生きる目的にさえなっている。

 競争とは、狭い枠組みを与えられて、その枠組からはずれないという制約のもとで優劣を競い合う。

 千葉のマザー牧場で、豚の徒競走というものがあった。
 思わず、笑える光景だったが、実は、人間社会にも同じような競争が広がっている。

 人間が、豚以上に競争に熱中するのは、その勝敗に、損得が結びつくからだ。

 限られた枠組みで競い合う発想から抜け出て、キリンのように新しい創造をすることが、これからの社会には求められている。

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生き方(41) 

記事 4956番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/25
自習室は、毎日10人以上、多いときは20人近くが利用。自習グラフを自分の1日の勉強時間の目標にすると家庭学習が進めやすくなる。自習室は生徒と生徒のお友達とご兄弟なら1日24時間いつでも使える as/4956.html
森川林 2024/01/30 07:40 

キンカン

 自習室を使う人が増えてきました。
 保護者懇談会の資料でお知らせしてからか、それまで1日に1人か2人だった自習室の利用が、毎日10人以上、多いときは20人近くになりました。

 自習室の利用は、言葉の森の生徒と、生徒のお友達とご兄弟であれば、誰でもできます。
 生徒とお友達とご兄弟に限定させていただくのは安全のためです。


 自習室のメインルームは、カメラオン、マイクオフですが、ブレークアウトルームで息抜きをするときは、ブレークアウトルームでお喋りもできます。
 ただし、ブレークアウトルームでの休憩は10分以内とします。


 自習室は無料ですから、24時間いつでも自由に使えます。
 ほとんどの時間、先生も一緒に自習室に入っているので、安全面での心配はありません。


 今日1月30日(火)は、平日ですが、朝3時に自習をしていた小学生、朝6時に自習をしていた中学生がいました(笑)。
 学校に行く前に、勉強をしているのだと思います。

 自習室を利用するとき、他の人も同じように勉強しているのを見ると、自分もがんばろうという気になります。
 ですから、できるだけ多くの人が利用してくれるといいと思います。


 勉強の基本は家庭学習です。
 学校に行ったり、塾に行ったりして、みんなと一緒に勉強する時間は、たんなるきっかけ作りの時間です。
 学校や塾で勉強をするのではなく、家庭で勉強をするというのが勉強の基本です。

 ところが、家庭学習は、始めるときが難しいのです。
 何もないところで、問題集を開いて「さあ、勉強を始めよう」ということは、なかなかできません。

 そのときに、「とりあえずパソコンを開いてみよう」、そして「自習の記録を書いてみよう」、そして「自習室に入ってみよう」と、段階を置いて勉強の準備をすれば、比較的スムーズに自習を開始できます。
 そして、いざ自習室に入って、ほかの人の勉強している姿を見れば、自然に自分も勉強モードになります。

 勉強が終わったあと、自分の自習グラフを見れば、明日もがんばろうという気持ちになります。


 ぜひ、多くのみなさんが、自習室を利用して、家庭学習を無理なく進められるようにしていってください。

▽森の自習記録(自習室の入口)
https://www.mori7.com/teraon/js.php

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自習室(0) 

記事 4955番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/25
ChatGPTを活用する未来の学習。探究学習より一歩進んだ、一人ひとりの個性を生かす創造発表クラス。学校や塾ではできない面白い勉強をしたい小5から中3の生徒の体験学習を募集 as/4955.html
森川林 2024/01/29 06:32 


白梅



 創造発表クラスは、自由な実験や研究の発表をするクラスです。

 これまでの勉強は、すでに完成されている知識を与えられ、それを覚えて、試験のときに再現するというサイクルの中で行われていました。

 だから、記憶力のよい人や、長時間勉強する人が、いい成績を取れる仕組みになっていました。

 確かに、知識を習得することは大切です。
 しかし、今の教育は、学年が上がるにつれて、試験で点数の差をつけるために行われる面が強くなります。
 そのために、試験が終わればすぐに忘れてしまうような瑣末な知識を詰め込むような学習が行われてきたのです。


 現在の中学入試、高校入試あたりまでは、まだ知識の詰め込み中心の試験が続いていますが、その先の大学入試では、一足先に総合選抜型の入試が広がっています。

 総合選抜で評価される学力は、思考力、創造力、発表力、作文力、面接力などです。
 これに、個性、意欲、問題意識などが加わります。

 高校では、2022年度から探究学習が授業に取り入れられるようになりました。
 この探究学習は、大学入試の総合選抜と共通の考え方にもとづいています。

 つまり、知識の詰め込み教育から、創造力と発表力の教育へと、学習の重点が大きく変わりつつあるのです。

 最近でも、次のような総合選抜の記事がありました。

====
「総合型へ入試をシフト」 東北大総長が語る改革、25年後の姿
https://www.asahi.com/articles/ASS1R6FQ3S1RUTIL048.html

 東北大の大野英男総長は昨年、入試の一般選抜について「全て総合型選抜へ移行したい」と表明した。これまで増やしてきた総合型の枠をさらに広げ、「未来を描ける人」「多様な才能を持つ人」を世界から集めたい、と狙いを語る。
====

====
筑波大学長「入試は面接と論文中心に」 背景に留学生と少子化
https://www.asahi.com/articles/ASS1R6DKHS1RUTIL046.html?iref=pc_extlink

 どんな入試を開発したらいいかは難しいが、何年もかけてやるしかない。
 海外の有名大学の入試では、筆記の難度は大学入試センター試験ぐらいだが、長時間の面接と長い論文を課す。テーマは正解のない問いで、例えば「死刑はなぜ廃止しなくてはならないのか」など。日ごろから物事を論理的に考えていることが要求される。
====

====
東大が「推薦」出願枠を増やし、異例のメッセージを出した理由とは? 武田副学長に聞くhttps://www.asahi.com/edua/article/13616568

 教員側からは、推薦生について、総じて一般生より高い評価がありました。学力はもちろん、意欲や積極性、リーダーシップについては一般生より高いと。詳しく言うと、プレゼンテーション能力、表現力、社会に対する問題意識、協調性も高い。つまり5年間の評価として、推薦生は非常に優秀で、うまくいっているんだと。
====

 では、総合選抜型の入試には、どういう対策をしたらいいのでしょうか。
 それは、作文の学習と同じです。

 小学生のころから、作文の練習をしている生徒は、書くことに慣れ、文章を書くことに自信が持てるようになります。

 同じように、小学生のころから、創造的な学習を行い、みんなの前で発表することに慣れている生徒は、総合選抜型の入試にも自信を持って対応できるのです。

 これは、大学入試だけでなく、自己アピールを必要とする就職試験などにもあてはまります。
 創造性を生かす学習をしてきた生徒は、社会人になってからも、自分らしい創造的なことに挑戦しようと思うようになるのです。


 これからの教育は、知識詰め込み型の教育から、創造発表的な教育や作文的な教育へと大きく重点が変わりつつあります。

 創造発表クラスでは、参加者は、自分の興味のあるテーマで、自由に実験、研究、調査、工作などを行います。
 それをみんなの前で発表し、ほかの人の発表について質問や感想を述べます。


 高校で行われている探究学習は、グループ学習というかたちで進められます。
 グループでひとつのテーマに取り組むため、自分のあまり関心のない分野の研究を割り当てられることもあります。
 また、発表もグループとして行われるので、個人が責任を持って発表をするわけではありません。

 探究学習を真に意味あるものにするためには、一人ひとりが個人の関心にもとづいて、ひとりで研究を深め、ひとりで発表を工夫する必要があります。


 そこで、活用できるのがChatGPTです。
 研究テーマが個性的であればあるほど、相談できる人や、参考になる本は限られてきます。
 すると、問題意識自体は個性的で優れたものであったとしても、それを深めることができません。

 そのときに、ChatGPTに研究の方向を相談するのです。
 ChatGPTは、どんな分野についても詳しい知識を持っている友達のようなものです。
 いくら聞いても、同じように詳しく親切に教えてくれます。

 ChatGPTのアカウントを作るには、メールアドレスが必要です。
 メールアドレスは、Gmailで13歳になれば取得できますから、中学生は自分のChatGPTアカウントを作ることができます。
 ついでにZOOMとYouTubeのアカウントを作っておくといいと思います。
 そうすると、作品の発表を動画で作成することができるようになるからです。


 ChatGPTは、無料で使えるのがChatGPT-3.5で、有料の場合はChatGPT-4になります。
 有料の金額は月額2000円ぐらいですから、無料のアカウントでいいのですが、有料にすれば高機能になります。

 小学生の場合は、お父さんやお母さんに作ってもらったChatGPTのアカウントを利用するといいと思います。


 自分の研究したいことが決まったら、次のようにChatGPTに聞きます。
「私は、中学○年生です。今、○○について研究をして発表したいと思っています。どういう方向で研究を進めたらいいと思いますか」
 自分の学年も言っておくと、その学年にふさわしい方向で話をしてくれます。

 ChatGPTは、友達ですから、気軽に聞くことができます。
「それでは、具体的にどこを探せばいいの」
とか、
「それに関連するサイトや本を教えて」
などと、追加の質問を次々にしていきます。

 自分の知りたいことを検索で探すのは時間がかかりますが、ChatGPTに聞けば焦点の絞られた話をすぐに教えてくれます。


 参考資料や参考画像を集めて、自分の研究結果がまとまれば、今度はそれをChatGPTに聞いてみます。
「私は、次のような研究レポートを作りました。これについて、アドバイスをしてください」
 そして、自分の書いたレポートを貼り付けるのです。
 すると、ChatGPTは、どこが説得力に乏しいとか、どこに誤字があるとかいうことを細々と教えてくれます。

 最後に、「このレポートを150字に要約して」と頼めば、レポートの梗概(こうがい)も作成してくれます。
 もちろん、要約は、自分で作ってもいいのです。


 こうして發表するレポートができたら、ZOOMの共有画面でそのレポートを広げながら、レコーディング機能で、動画を作成します。
 カメラをオンにすれば、自分の顔も一緒に写りますが、カメラをオフにしておけば、共有画面だけが動画になります。

 10分以内の動画であれば、言葉の森の発表室に送信できます。
 しかし、将来、自分の動画をまとめて蓄積しておきたいと思う場合は、YouTubeのアカウントを作り、そこにアップロードしておくといいでしょう。
 YouTubeにアップロードする動画は、公開、限定公開、非公開のいずれかを選べます。途中で変更することもできます。

 いずれ、将来、入試で自己アピールをする際などには、この動画を見せるのが最も説得力があるということになると思います。


 YouTubeのような外部のサービスにアップロードするだけでなく、SSDなどに保存しておけば、将来、YouTubeのサービスが使えなくなっても安心です。

 現在1TB(テラバイト)のSSDは、9,000円程度です。
 ZOOMで作る約10分の動画は35MB(メガバイト)ぐらいです。
 1TBは1,000GBで、1GBは1,000MBですから、1枚のSSDで、ZOOMで作った10分の動画が28,500本ぐらい保存することができます。


 現在の勉強を、多くの生徒は苦しい勉強だと思っています。
 それは、将来使うあてのない細かい知識を覚えさせられたり、調べればすぐにわかることを記憶させられたり、わざと間違えやすいように工夫された計算問題を出されたりして、それを点数化して競争させられる勉強になっているからです。

 本来の勉強は、自分のやりたいことがあり、それをするために必要な知識を学ぶという前向きのものです。
 そして、学ぶだけでなく、更にその勉強に工夫を加えることもしたくなるのが本当の勉強です。
 勉強は、もともと楽しいものであるはずなのです。


 創造発表クラスは、本来の楽しい勉強をするための教育です。
 こういう先取りの勉強に参加することが、自分の未来の先取りになります。


 今の中学生は、退屈な勉強と楽しい部活を中心に生活していると思います。
 部活動は、友達との交流があり、勝敗やコンクールという共通の目標があります。

 だから、多くの子が部活に熱中しますが、その部活の方向は、既存の与えられた枠組みの中での狭い競争です。
 ほとんどすべての子は、その部活の延長でプロになるわけでも何でもありません。
 ただ競争と勝敗があるから、そのときだけ熱中しているという一時的なゲームの世界の熱中なのです。
 もちろん、熱中したことは、人間を成長させ、生涯の懐かしい思い出になります。

 しかし、これからの時代は、自分らしく生きることが大切になります。
 勉強も、遊びも、自分らしいことが基本です。

 人に合わせた勉強や遊びではなく、自分の中から湧いてくる勉強と遊びを育てていくことが大事になるのです。

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森川林 20240228  
 創造発表の勉強のネックになるのは、個性的なテーマであればあるほど相談相手になるような人がいないことです。
 そのときに、ChatGPTが活用できます。
 人から枠組みを与えられた勉強ではなく、自分で勉強の枠組みを作ることがこれからは重要になってきます。
 この創造的な勉強が、これからの総合選抜時代の勉強でもあるのです。
====
ChatGPTを活用する未来の学習。探究学習より一歩進んだ、一人ひとりの個性を生かす創造発表クラス。学校や塾ではできない面白い勉強をしたい小5から中3の生徒の体験学習を募集
https://www.mori7.com/index.php?e=4955

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記事 4954番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/25
作文通信教育講座「ブンブンどりむ」と言葉の森のオンライン作文との比較。齋藤孝さんの作文指導法で作文が書けるのは小学校低中学年まで。作文の勉強が大切になるのは小学5年生から高校生 as/4954.html
森川林 2024/01/29 06:15 




 昨日、朝日小学生新聞に、ブンブンどりむの広告が載っていたので、言葉の森との違いを知りたい人がいると思い、比較のポイントを書くことにしました。

 いちばん大きな違いは、指導の質が違う点です。
 ブンブンどりむは小学校の主に低中学年までの指導ですが、言葉の森は高校3年生までの作文指導を行っています。

 指導の仕方は、ブンブンどりむは穴埋め作文と事後添削ですが、言葉の森は表現項目と構成法の事前指導に重点を置いています。

 なぜ事前指導が大切かというと、「褒める指導」は、事前指導にもとづいて褒めることに意味があるからです。
 ブンブンどりむのように「ほめて伸ばす作文添削」で、子供が何を書いても褒められるとなれば、次第に褒められることに飽きてきます。
 事前に指導したことができたから褒めるという、褒められるための目標がなければ、努力することがなくなります。

 では、なぜブンブンどりむに事前指導がないかというと、これはあらゆる通信添削に共通することですが、添削する人と生徒とのつながりがないからです。
 添削する人は、多くの場合、固定していません。不特定の添削者です。
 生徒に何かを教えて、その指導をもとに添削するわけではありません。
 誰かわからない先生に、いつも褒める添削をされるという仕組みになっているのです。
 これでは、作文は上達しません。


 ブンブンどりむは、広告の中で「31年の実績」ということをうたっています。
 しかし、31年前に、ブンブンどりむの広告というものを見たことはありません。
 たぶん10年ほど前に、小学生新聞に広告を載せたのが最初だと思います。

 言葉の森は、42年の実績です。
 言葉の森が作文教室を始めたときには、日本には作文教室という概念自体がありませんでした。
 年数が長ければいいというのではありませんが、長年の指導の蓄積があるから、どのような生徒にも対応した指導ができるのです。


 ブンブンどりむの指導の仕方は、通信添削です。
 通信添削の弱点は、子供が家庭で自分の意思で勉強を始めなければならないことです。
 すると、結局、親に言われて勉強を始めるようになります。

 また、途中で書けなくなった場合、相談できる先生はいません。
 だから、子供がひとりでできるようなスモールステップの穴埋め作文が指導の中心になります。
 しかし、そういう簡単な方法では、本当の書く力はつきません。
 通信添削では、高度な作文指導はできません。


 言葉の森では、オンラインクラスで全員が一斉に作文を書き始めます。
 そして、作文の勉強のを始める前に読書紹介があり、毎回、先生による個別指導があり、月に1回作文発表の交流があります。
 だから、得意な子も苦手な子も、同じように作文の勉強が進められます。
 そして、学年に応じて高度な作文の学習ができるようになっているのです。


 ブンブンどりむの指導法を監修しているのは、齋藤孝さんです。
 齋藤孝さんは、いろいろな本を出していますが、作文教育や読解教育については詳しくありません。

 斉藤さんの「こども文章力」「こども読解力」は最近の著書ですが、作文指導の方法は穴埋め作文なので、小学3年生ぐらいまでしか指導できません。
 文章力のある子は、このような遠回りの練習をされるよりも、直接作文を書くことを好みます。

 斉藤さんの指導法では、小学校高学年や中学生、高校生の作文指導はできないので、ブンブンどりむの主な対象年齢は小学校低中学年になっています。

 しかし、作文教育が重要になるのは、考える作文の勉強が始まる小学5年生以降です。
 小学3、4年生までの作文は、作文の勉強全体からすれば、助走期間にすぎません。


 斉藤さんの読解指導の方法は、問題文の後付け解説です。
 これは、誰もが考えつく読解の指導法ですが、これで読解力がつく子はいません。

 大事なことは、問題の解き方を理詰めに解説することですが、「こども読解力」には、問題の解き方の例はひとつも載っていません。
 だから、斉藤さんの読解指導で読解力はつかないのです。


 齋藤孝さんの作文指導や読解指導についてのまとまった話は、こちらの記事に載せています
▼ブンブンどりむと齋藤孝さんに関する記事
https://www.mori7.com/beb_category.php?id=152


 以上、もっともらしい広告を見て、勘違いした作文の勉強を始める人がいないように、あえてブンブンどりむと言葉の森との比較を書かせていただきました。

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記事 4953番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/25
HTMLエネルギー運動に見られる、作るプログラミングの復活。指示されたことをやるプログラミングから作るプログラミングへ。ScratchのあとはHTMLへ進み、女の子も楽しめるプログラミングクラスに as/4953.html
森川林 2024/01/27 13:37 

次々に集まるスズメたち



 プログラミング教育の目的は、次の四つです。
 第一は、プログラミングで作る楽しさを味わうことです。
 第二は、新しいことにすぐに取り組む姿勢を育てることです。
 第三は、IT学習を自分の力で進める土台を作ることです。
 第四は、やがて、自分の生活や仕事にプログラミングの技術を生かせるようになることです。

 ただ、言われたとおりにゲームを作ったり、ロボットを動かしたりして楽しむだけでは、単なる出発点に過ぎません。
 大事なことは、自分で新しいものを作れるようになることです。
 そして、やがてそれが自分の生活や仕事に生かせるようになることです。

 作るものは、どんなに初歩的なものでもいいのです。
 自分で工夫して作ることと、その土台となる知識を身につけることが、プログラミングの教育の目標です。


 言葉の森のプログラミングクラスは、Scratch、Micro:bit、JavaScript、Pythonなどをやっていましたが、ここに、今度HTMLを組み入れていきます。
 そして、ウェブ上で、自分の作ったHTMLを公開することを学習の目標にしていきます。
 そのHTML上で、JavaScriptやPythonを動かすようにするのです。


 プログラミングクラスの主な参加者は、現在、男の子が中心です。
 それは、Scratchをはじめとするプログラミングの教材が、導入部の教材として、ゲーム作りとかロボット作りを採用しているからです。

 ゲームやロボットは、男の子が好きな分野ですが、女の子は、あまり興味を持ちません。
 女の子は、ゲームやロボットよりも、デザインを好む傾向があります。
 きれいなもの、かわいらしいものを、プログラミングを通して表現したいと思うのです。

 世界で、今、HTMLエネルギー運動というものが、生まれています。
 初期のプログラミングの技術の多くは、ウェブ作成をきっかけにして始まりました。
 そのときの熱いプログラミング学習の情熱を、HTML作成ということで復活させようというのです。
====
「昔のインターネット」の精神を取り戻す、HTMLエネルギー運動
https://www.technologyreview.jp/s/325142/recapturing-early-internet-whimsy-with-html/
====

 Scratchのようなビジュアルプログラミングは、すぐに面白いものを作れるという結果が見えます。
 しかし、ビジュアルプログラミングから、JavaScriptのようなコードプログラミングに進むと、足し算とか掛け算とかループの仕組みとかいう、単調な学習が続くようになります。
 この仕組みを面白いという子もいることは確かですが、多くの子は、ここで興味を失ってしまいます。
 特に、女の子は、計算ができるということにあまり興味を持ちません。

 私は、昔、プログラミングを覚え始めたころ、単純な十数行の記述で、10×10の表が一瞬にできることに感動したことがあります。
<?php
print "<table border='1'>";
for($i=1;$i<=10;$i++){
 print "<tr>";
 for($j=1;$j<=10;$j++){
  print "<td>";
  $m = $i * $j;
  print $m;
  print "</td>";
 }
 print "</tr>";
}
print "</table>";
?>
(<と>は、プログラミングとして動作しないように全角にしています。)

12345678910
2468101214161820
36912151821242730
481216202428323640
5101520253035404550
6121824303642485460
7142128354249566370
8162432404856647280
9182736455463728190
102030405060708090100


 これを生かせば、同じ十数行のプログラミングで、100×100の表でも、1万×1万の表でも一瞬でできます。

 しかし、たぶん、こういうことに感動するのは、男の子です(笑)。
 女の子は、「ふうん」と言うだけだと思います。

 しかし、女の子は、たぶん、次のような色の違いなどに敏感なのです。
 
 
 
 
 
 
 

 このような色の違いを、ほとんどの男の子は、「ふうん」と言うだけだと思います(笑)。
 男の子の興味を持つプログラミングと、女の子の興味を持つプログラミングは違うのです。


 そこで、ウェブの表現力を生かすためのプログラミング講座として、Scratchのあと、HTMLの学習をすることにしました。

 この授業の目標は、自分らしいホームページを作ることです。

 教材は、「スラスラわかるHTML&CSSのきほん 第3版」とします。
https://www.amazon.co.jp/dp/4815611653/

 英語のコマンドが多くなるので、対象学年は中学生以上か、アルファベットに慣れている小学校高学年の生徒とします。

 自分のホームページが作れるようになれば、プログラミングのコツがわかり、そこから先に進んでいくことができます。

 実は、プログラミングは、緻密な女の子に向いている面があります。
 新しいプログラミングクラスの教材で、新しいことの好きな女の子は、ぜひプログラミングクラスに参加してください。

●プログラミングクラス 2024/1/27 現在
○名定員
満員
空き 数字は学年:1~9は小1~中3、0は幼長、jklは高123
時刻
110056
宮澤
     559
宮澤
1800  556
小菅
568
宮澤
5678
宮澤
56
横瀬
 
1900  54
宮澤
 579
中根
539
横瀬
 
(1クラスの定員は4~5名)? 詳細

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記事 4952番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/25
「AI時代に輝くのは、自分で考え表現できる人」というのはそのとおり。だから、作文の勉強は、小学校2、3年生で終わる作文指導ではなく、高校生まで続けられることが大切。考える作文になるのは、小学5年生から as/4952.html
森川林 2024/01/26 06:57 


ウメ

 いちいち引用するのも何だと思いますが、今日も、朝日小学生新聞に、作文通信教育講座のブンブンどりむが、カラーの広告を載せていました。



 こういう広告を見て、勘違いした作文学習を始める人がいるのは、長期的にはその子にとってはマイナスになるとと思うので、あえて書くことにしました。
 今後も、こういう広告が出るたびに、同じようなことを書く予定です。

 ただし、私は、人を批判するのは好きでないし、批判は何も生み出さないと思っているので、こちらの創造的な話も入れて書くようにします。


 何度も書きますが、ブンブンどりむの監修者である齋藤孝さんは、作文教育についてはほとんど素人です。
 それは、自分で、小学生の作文指導をした経験がないからだと思います。

 そこで、誰もが思いつく作文指導らしい方法である穴埋め作文を提案しています。
 それは、斉藤さんの最近の著書である「こども文章力」の内容を見ればわかります。

 この穴埋め作文で、指導らしいことができるのは、小学校2、3年生までです。
 高学年になると、子供は、こういう回りくどい勉強の仕方を嫌がるようになります。
 それよりも、自分で考えながら書いた方がずっと楽しいからです。


 作文の勉強が、本当に意味あるものになるのは、小学5年生以降の考える作文になってからです。
 小学5、6年生で、説明文の感想文を書くときに、両親に取材して話を聞くと、子供たちの思考力、語彙力が大きく育ちます。

 作文には、年齢的な発達段階があるので、小学4年生までは、こういう考える作文の指導はまだできないのです。

 中学生、高校生になれば、その学年に応じた新しい指導があります。
 小学2、3年生で作文の力がついたと言っても、それは本格的なレースに入るまえの準備体操のようなものです。
 体操服に着替えるぐらいまでのところかしれません。

 しかし、小学1年生で作文を始めた子は、書くことが毎週の習慣になるので、課題が難しくなっても、続けることができます。
 小学校高学年から、受験のために作文の勉強を始めた子の中には、中学生になり課題が難しくなると、くじけてしまう子もいます。

 作文は、勉強の中で、最も負担の大きい勉強です。
 だから、小学校低学年から始めておくことが大切なのです。

 ブンブンどりむで穴埋め作文というかたちで作文の勉強を始めた子には、たぶん高学年以降の作文学習の展望がありません。
 まして、中学生、高校生になっても、作文の勉強を続けるということはできません。

 小学生の2、3年生の段階で、作文の勉強が終わってしまような仕組みに問題があるのです。


 また、作文の勉強で大事なことは、友達との交流です。
 通信教育には、こういう交流はありません。
 読書紹介や、作文の発表会や、質問感想の交流があることが、向上心を持つために必要です。

 小学校低学年から、友達との交流に慣れておけば、それはいろいろな場面で生きてきます。
 受験について言えば、面接とか集団討論とかいうやりとりのある試験は、普段から発表に慣れている子にとっては、得意な分野です。

 集団指導の学校や塾でも、一人ひとりの発表の機会はほとんどありません。
 多くは、先生の話を、黙って真面目に聞くだけの授業です。

 これからの社会では、自分で発表することが大事になりますが、今までの教育で、発表力やコミュニケーション力を育てるのは難しいのです。


 さて、齋藤孝さんの著書については、作文だけでなく、国語読解も、音読暗唱も、ほとんど内容のないものです。

 保護者の方は、広告や肩書の表面だけでなく、中身を見ていくことが大事になると思います。


 さて、他人の批判だけでこの記事が終わらないように、思考力についての話を書きます。

 作文の力が読む力に比例しているように、思考力も読む力に比例しています。
 それも、難しい説明文や意見文を読む力に比例しているのです。

 人間は、言葉を通して考えます。
 その言葉の範囲が広ければ、考えの範囲も広がります。
 思考力とは、語彙力に支えられているのです。

 私は、易しい本を10冊読むよりも、難しい本を1冊読む方が、人間の読む力は伸びると思っています。

 しかし、そういう難しい説明文、意見文の本を読む力がつくためには、それなりの年齢が必要です。
 子供の考える力が本格的に育つのは、18歳ごろからですから、大学生になって本格的に難しい本を読むようにするといいのです。
 わかりやすい例で言うと、岩波文庫の青帯や白帯のような本です。

 そのためには、高校生、中学生、小学校高学年のころから、その学年に合った説明文、意見文の本を読んでおく必要があります。

 小学校低中学年のころは、本のジャンルは物語文でいいので、何しろたくさんの本を読んでおくことが必要です。
 好きな本が見つかり、同じ本を何度も読むようになるというところまでいけば、小学校低中学年の読書は成功しています。

 そのために、親のできることは、本を読んでいることを認めて褒めてあげることです。
 それは、「本を読むのが好きなんだね」「同じ本をよく読んでいるね」という声かけだけでいいのです。

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