ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 5112番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
英語力よりも日本語力――基本になるのは、親子の知的な対話、読書、作文、暗唱と音読 as/5112.html
森川林 2024/06/28 10:58 

ルリマツリ



 英語の勉強を悪く言うわけではありません。

 言葉の森でも、総合学力クラスや英語クラスで英語の学習をしているので、英語の勉強はもちろんいいのです。
 英語の勉強の基本は、野口悠紀雄さんの言う英文の丸ごと暗唱です。


 しかし、今、保護者の学習志向を見ると、子供に英語を習わせようとする家庭が多すぎると思います。
====
小学生の習い事、親世代から大きく変化…ベネッセ調査
https://resemom.jp/article/2024/04/04/76663.html

 アンケート結果によると、小学生が現在している習い事でもっとも多いのは「水泳」(31%)で、以下「英会話などの語学」(21%)、「学校の予習・復習」(20%)、「ピアノ・電子オルガン」(20%)、「習字」(12%)、「サッカー・フットサル」(12%)と続いた。
====
 英語力の前提になるのは、考える力つまり日本語力です。

 日本語力は、普通に日常会話ができるから問題がないと思われがちですが、しかし、この日本語力の差が実は大きいのです。


 お父さん、お母さんが、英語に力を入れたくなる理由はわかります。
 まず、自分が英語で苦労した経験があるからです。
 子供に英語を習わせたくなる背景に、親の英語に対する劣等感があります。

 特に、帰国子女の子供たちと接すると、英語力の差は歴然とします。
 だから、もっと小さいころから英語をやっておけばよかったと思うのです。

 自分が英語がもっとできていたら、もっといい人生を歩めたかもしれないと思うのでしょう。
 しかし、そんなことはありません(笑)。

 人生は、むしろ思考力と共感力と創造力に左右されます。
 その基本になるのは、日本語力です。


 では、日本語力をどのようにして身につけるかというと、それは、
・親子の知的な対話
・読書
・作文
・暗唱と音読
です。

 知的な対話とは、親子の楽しい対話の中に、理由や方法や原因や対策が自然に盛り込まれているような対話です。
 また、親の実際の体験談をもとにした対話です。
 単に知識を伝達する対話ではありません。


 暗唱と音読で、どちらが大事かというと暗唱です。
 音読は、達成感がありませんが、暗唱はやり遂げた感じがあります。

 暗唱の勉強が最もしやすい年齢は、幼長から小学2年生にかけてです。
 もちろん、それ以上の学年でも暗唱はできます。
 大人でも、何歳になっても、暗唱は十分にできます。

 しかし、年齢が上がると、暗唱のための音読をするよりも、理屈で覚えようとしてしまうことが多いのです。
 だから、小学校高学年、中学生、高校生になると、暗唱はなかなかできなくなります。

 英語の勉強法で最もいい方法は、英文を丸ごと暗唱することです。
 そのためには、小学校低学年のうちに、日本語の暗唱に慣れておくことです。


 基礎学力クラスでは、暗唱の授業がありますが、子供が暗唱の練習をしているときは、ぜひお母さんも一緒に暗唱の練習をしてください。

 毎日の暗唱の時間は、わずか10分ほどです。
 シャワーを浴びながらでも、通勤途中の道を歩きながらでもできます。

 お母さんが暗唱をしていると、子供が暗唱をするときの気持ちがわかります。
 これが大事です。

 例えば、子供が九九の練習をするとき、お母さんは自分も九九の練習をしたことがあるので、子供の気持ちがわかります。
 だから、的確なアドバイスができます。

 読書も、作文も同じです。
 親が、その読書や作文の勉強をするときの気持ちをわかっていることが大事なのです。


 ただし、作文については、親が子供と一緒に作文の勉強をしようとすると、まず親が途中で挫折します。
 毎週、作文を書くというのは、大人にとってはかなり大変なのです。
 しかし、そうすると、子供に対する説得力がなくなります。

 だから、親子で一緒に作文の授業を受けようとする人には、「子供だけにしてください」といつも言っています。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20240628  
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の学習はすべて必要なくなります。
そう言うと、ほとんどの人は、「えー、でも……」と言います(笑)。
しかし、私には、そういう未来がわかるのです。
では、何が残るかというと、それぞれの国の母語、日本で言うなら日本語の力です。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
暗唱(121) 英語教育(10) 

記事 5111番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
創造発表クラスの授業風景(小6と中学生) as/5111.html
森川林 2024/06/27 09:27 

ブラックベリー



 6月4週の創造発表クラスの授業の様子です。

 それぞれ自分の好きな分野を研究して発表しています。
 個人別の発表なので、分野はまちまちです。(まちまち過ぎ(笑))

 発表のあとの質問と感想の時間では、それぞれの生徒がお互いに自分なりの考えを発表していました。
 みんな、ほかの人のジャンルの違う発表をよく聞いていました。


 この創造発表の授業が、これからの勉強の中心になります。

 今はまだ、高校で探求学習の授業がある程度ですが、今後、大学の総合選抜型入試が広がるにつれて、個性と思考力と発表力が重視されるようになります。
 言葉の森の生徒は、作文を書くことには慣れているので、小論文は大丈夫です。


 自分らしい勉強をすることが、これからの子供の学習で大事なことです。
 創造発表は、答えのない勉強なので、従来の考え方では不安を感じる人もいるかもしれませんが、未来の勉強と考えてやっていくことが大事です。

 創造的な勉強の励みになるのは、一緒に勉強する友達の存在です。
 創造発表クラスは、5人以内のクラスなので、全員に発言の時間があります。

 学校の探究学習では、グループ単位の学習で、ひとりの発表時間もわずかです。また、質問や感想の時間も限られています。

 5人以内の少人数で、発表と交流のある授業が重要なのです。

【みんなの発表】

あかかのくん 小6
「太平洋戦争のミッドウェイ海戦」


あおひたくん 中2
「小笠原諸島と小笠原丸」


まむあんさん 中1
「ロシア・ウクライナ戦争」


あうえあさん 中2
「波動について」

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20240627  
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもできます。
大事なのは、自分なりの問題意識と、自分だったらどうするかという当事者意識です。
今月の創造発表クラスでは、そういうことを事前に少し言っただけなのに、みんな、結論を「自分だったら」と考えていました。
こういう子供たちが、日本の未来を支えていくのです(少し大げさですが、本当です)。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
創造発表クラス(0) 
コメント11~20件
……前のコメント
総合学力クラス 森川林
子供は、暇そうにしているのがいちばんです。 年がら年中がん 6/22
記事 5107番
さまざまな勉強 森川林
勉強は、作文と読書と算数数学と歴史を中心にやることです。 6/21
記事 5106番
作文力がこれか 森川林
作文力をつけるために必要なのは読書と対話。 出力の前に入力 6/19
記事 5105番
作文を書くとき 森川林
 接続語と助動詞は、実は重要です。  中学生や高校生で、文 6/18
記事 5104番
国語は、読む力 森川林
国語の力をつけるための音読は、1冊の問題集を繰り返し読むのが 6/16
記事 5103番
国語力は、テク 森川林
国語力をテクニックで身につけようという考えそのものがあさはか 6/14
記事 5100番
本当の勉強は、 森川林
子供は、自然に成長していれば、みんな時期が来ればそれぞれにが 6/12
記事 5098番
これから大学生 森川林
MMさん、ありがとうございます。 これは、10年以上前の記 6/12
記事 820番
これから大学生 MM
先生の書かれていることは今読んでもそのまま通じます。 10 6/11
記事 820番
毎週作文を書く 森川林
作文の勉強というのは、負担の大きい勉強です。 だからこそ、 6/11
記事 5097番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習