AI森リン「森リー」のページがスタートしました。
ただし、森リンベストなどはまだ開けません。
作文を送信したあとのページ、又は、すでに「山のたより」に入っている作文のページに、
☆という小さな星のマークがあります。
この星のマークをクリックすると、「森リー」のページに飛びます。
題名、本文、生徒コードなどが入っているので、パスワードを入れ直してそのまま「点数を見る」のボタンをクリックしてください。
本文と点数が表示されるので、そのあと、「講評を見る」のボタンをクリックしてください。
「講評を見る」は少し時間がかかりますが、送信が完了すると、講評と点数と字数などのグラフが表示されます。
今回、表示する点数は、まだデータが少ないため、仮の点数としています。
また、中高生を標準とした点数ですので、小学生の作文は点数が低くなっています。
今後、データが多くなれば、学年別の点数にする予定です。
10月末のサーバー移転から約2週間、いろいろご不便をおかけしましたが、重要なところはほぼ直りました。
ただ、言葉の森のサーバー内にあるファイルは大量ですので、手直しが必要なところはまだ残っていると思います。
お気づきの点があれば、ご連絡くださるようお願いいたします。
さて、過去をふりかえるようなことはしないのですが、一応経過を報告させていただきます。
サーバーの移転は、長年の懸案事項でした。
3年前に、サーバー移転を決心して、新しいサーバーを立ち上げて準備をしたのですが、移転を始めてみると、言葉の森のファイルのほとんどがそのままでは使えないことがわかりました。
そのため、3年間、準備だけで何もしなかったのですが、海外からのDDOS攻撃が急に増えたことと、これまで使っていたサーバーのOSやプログラム言語のバージョンが期限切れに近づいてきたため、やむを得ず10月末に移転することにしました。
そのときの見通しでは、移転はかなり難しいので、せめて最低限のところだけ、山のたよりやオンラインクラス一覧表だけ動かせるようにしておこうという悲壮なものでした(笑)。
しかし、ここで強力な手助けがあることがわかったのです。
それは、ChatGPTとPerplexityです。
ChatGPTは、それまでも、ちょっとしたことを調べるのに使っていましたが、今回のサーバー移転で、これほど強力なツールだったのだということが改めてわかりました。
何しろ、大きなことから小さなことまで、高度なことから初歩的なことまで、何を聞いても、同じように丁寧に優しく説明してくれるのです。
しかも、早いときは、朝の2時や3時から夕方まで、また、土曜も日曜も同じペースで、十数時間質問を続けても、嫌な顔ひとつせず(あたりまえか)わかりやすく説明してくれます。
その結果、移転作業を始める前までは、不可能だと思っていたようなことも、少しずつ解決することができました。
ただし、そのための時間はかなりかかりました。
一つのファイルを直すのに、2、3時間かかるということもよくありました。
今回の、ChatGPTの活用によって、私は、子供たちの勉強も、ChatGPTでやればかなり能率がよくなると思いました。
勉強や仕事で、いちばんのネックになるのは、わからないことがあったときに近くに聞く人がいないことです。
しかし、もし聞く人がいたとしても、朝から晩まで聞き続けるわけにはいきません。
また、人間相手だと、何度も同じ質問をしたり、あまりにも初歩的な質問をしたりすることははばかられるところがあります。
ChatGPTなら、そういうことはありません。
わからないところを聞く勉強で、いちばん効果があるのは、数学とプログラミングです。
これから、ChatGPTや他のAIを利用した数学やプログラミングの勉強は、広がっていくと思います。
さて、ここまでが過去の話で、このあとは未来の話です。
今回のサーバー移転のひとつの目標は、森リンをAI化することでした。
森リンがこれまで使っていた日本語形態素解析ソフトのchasenがmecabに切り替わっているので、移転を機会に、mecabを利用し、併せて森リンの採点の仕組みを根本から見直そうと思ったのです。
AIの利用というのは、森リンの集計した語彙の点数を参考に、ChatGPTがアドバイスをしてくれるという仕組みを作ることです。
ところが、ホームページとChatGPTをつなぐAPIがまだ不十分なようで、別途作っていたカスタムChatGPTとつなげることができませんでした。
また、ChatGPTのバージョンも3.5turboということなので、やや力不足の気がします。
しかし、実際に動かしてみると、作文を送信したあと、一応それなりのコメントを返してくれました。
今後、ChatGPTとのAPIが改善されれば、更にいいコメントが返せると思います。
語彙の集計の仕方も見直したので、これからは学年別の採点ができるようになります。
今までは、小学生から高校生まで同じ基準で評価していましたが、今後、学年別の評価にすれば、もっとわかりやすい評価の見方ができるようになると思います。
言葉の森のホームページとChatGPTをつなげるAPIができたので、今後は、作文の評価だけでなく、他の勉強についても、ChatGPTの利用ができるようになります。
この分野は、まだ未知の世界ですから、これからいろいろおもしろいことができると思っています。
さて、今回のサーバー移転をきっかけとしてChatGPTの利用を経験して、これからの子供たちの勉強も大きく変わると思いました。
私がよく言っていることですが、第一は、家庭での自学自習が勉強の中心になるということです。
第二は、家庭での学習は、基本的な学力をつけるためのもので、本当の勉強は、創造的なものになるということです。
第三は、勉強の目的が、大学に合格することではなく、社会に出て活躍することになるということです。
そして、その社会に出て活躍するというのは、必ずしもいい会社に入って仕事をすることではなく、自分の個性的な仕事を立ち上げるということです。
近い将来か遠い将来かわかりませんが、エネルギーが限りなくフリーに近くなり、収入のほとんどがベーシックインカムになるような時代がやがて来ると思います。
そういう社会で楽しい人生を生きることが、これからの子供たちの目的になっていくと思います。