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2024年9月の森リン大賞 as/5227.html
森川林 2024/11/25 08:00 


 9月の森リン大賞の代表作品を2つ紹介します。
https://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php?nenn=2024&tuki=09

一番好きなのは寿司

小4年 すみれ

「うわ!おいしい。」

あまりのおいしさに感動してしまい、思わず口に出してしまいました。

私は、回転寿司へ行ったとき初めてはまちとぶりを食べました。いつも回転寿司へ行ったときは、私が一番大好物なサーモンや、エビや、マグロを頼みます。でもあまりにもぶりがおいしそうだったので、頼んでみたらとてもおいしかったです。

よくお店に売っている刺身にもたまにぶりが入っているものがありますが、回転寿司のメニューではぶりがあまりありません。前に、食べて感動したぶりをもう一度食べたいと思ったけど、メニューにはのっていなくて「ガーン。」と頭に雷が落ちたようにびっくりしました。

とてもぶりとはまちが美味しかったのは、高級の魚ではないのかと考えました。
ぶりがとれるところは、長崎県で、10775トン、北海道は9574トン、千葉県で1387トンとれ、主な収穫値は、鹿児島県で37260トン、愛媛県は37091トン大分県で26521トンが収穫されるそうです。東京の外側でとれる魚なのだと感じて輸入できるのは少ないのか。と思ったので回転寿司にあまりぶりがないことは、遠いところでぶりが収穫されるということが分かり、もう少し食べたかったと思いました。

また、まちとぶりを両方食べた時、ぶりと、はまちの色や味が似ているので調べてみるとぶりとはまちは同じ魚だそうです。ぶりの前がはまちで、はまちがもっと成長するとぶりになるそうです。

家族に好きな食べ物を聞いてみました。

お母さんはえびが入っている料理が好きだそうです。小さいころにエビが入った鍋を食べたらしくなべにえびのエキスが浮いていたので、それがおいしかったらしくそれからえびの料理が好きになったそうです。

兄は豚骨ラーメンが好きらしく、福岡で食べた豚骨ラーメンのしるにだしがとても入っていたから美味しかったそうです。

お父さんは、ジャガイモが入っている料理が好きらしいです。理由はじゃがいもがほくほくしているからと言っていて、肉じゃがと豚汁が好きだそうです。

妹はチーズケーキが好きだそうです。たぶん8月ぐらいに家で作ったチーズケーキが美味しかったから好きになったのだと思います。

家族が好きな食べ物は全部私も好きですが、自分の大好物なものにはやっぱりついていって、ラーメンや、豚汁や、エビ料理や、チーズケーキもみんな好きだけど自分が大好物な寿司が一番おいしいのは寿司だなぁ。と思いました。


自分自身の感動のある体験とともに、調べた話、取材した話が幅広く書かれています。
これからも、おいしいお寿司をたくさん食べられるといいですね。
(読みやすくするために、こちらで段落ごとに改行しました。)


清書

さゆ

 近代社会では、人間は法律に違反しないかぎり何をしようと自由だという建前で運営されている。すると、そういう社会で自分が満足した財産や地位を持てないのは、自分の努力が足りないか、社会が悪いかということになってくる。誰もが自由になる半面、分を知ることが難しくなり、顔の見えない他人とを比較して、限度のない自己実現を迫られる程度が増したことが問題である。

 今後の対策として第一に、自己実現にとらわれすぎないことだ。今までは自分の所属している組織の中でのみ競争することができた。しかし、昨今では、大衆社会に触れ始めた。インターネットが普及して、今までより他人と近づくことができる時代になった。狭い組織の中で満足できていたのに、より上を目にすることができるようになり、目指したいと思えるようになってしまった。だが、上には上がいて実現しようとするならば、それは不可能なことだろう。

私も理想を高く持つことはよくある。他人の良いところが気軽に見ることができるようになったため、知らなくてもいいことも目に入るようになった。やはり羨ましく思い、そうなりたいと思うことがよくある。しかし、人はみな異なるため、その人に近づくことはできても、その人にはなれないのだ。その人はその人、自分は自分とわけて考えることが大事だと考える。

 今後の対策として第二に、際限のない自己実現に追われる社会から、自己表現を奨励する社会へ転換していくことである。表現は実現と違って、財や地位の量的な尺度で計られず、魅力を理解する親しい他人の目があれば足りる。それは閉鎖的な階層組織ではなく、相互に顔の見える柔らかな社交の集団を作り、人はその小世界で認められることで、「何者か」であることができる。今の時代、自己実現をする場が少なく感じる。逆に、自己表現をすることでよく思わない人がいるのではないかと考える人が多いだろう。そうなってしまっていることがまず問題である。大人数の場で自己表現するのが難しい場合は、少人数の場で自己表現するのでも良い。自己を表現して、認めてもらう経験をしたらそれが自信に繋がり、より良い人生が築いていけるだろう。また、アサーションという考え方がある。アサーションとは、相手も自分も大切にした自己実現のことである。お互い意見が違うことを前提にして、相手を尊重しながら、けれども安易に妥協せず互いに意見を出し合って、納得のいく結論を出していくプロセスを大切にするのだ。この考えが広く伝われば、周りの目を気にしすぎて、自分の意見が言えないということが減るだろう。自分だけではなく相手も配慮するというのがお互いに正直に向き合うことができ、良い人間関係を築くことに繋がるので良いことだ。

 確かに、自己実現していくことは自分の成長に繋がることなので、大切である。しかし、それにとらわれすぎてしまい、顔の見えない他人とも比較することで、限度のない自己実現を迫られる程度が今よりも増すことは問題である。自己実現にとらわれすぎるのではなく、人はそれぞれ異なった魅力があるので、みんなが自己表現することができたら、今より良い社会になるだろう。

課題の長文を読み取り、内容を自分のものに消化して書いています。対策を深く考えたことがよくわかる力作です。
(読みやすくするために、こちらで段落ごとに改行しました。)

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2024年8月の森リン大賞 as/5226.html
森川林 2024/11/23 13:58 


 発表が遅れてしまいましたが、m(_ _)m
 8月の森リン大賞を掲載しました。
https://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php?nenn=2024&tuki=08

 このあと、9月、10月の森リン大賞も発表します。

 今回の森リン大賞は、これまでの古い森リンによる採点をもとにしています。
 森リン点をもとに、人間が内容を見て大賞を選んでいます。

 11月からは、新しいAI森リン「森リー」になったので、点数の基準が若干変わりました。
 したがって、11月からは、新しい森リンによる森リン大賞になります。

 森リン大賞全体の代表作品を紹介します。

三匹のこぶた

中3 あえにな

 子供の頃は、歩き慣れた道を体に染み付いた感覚に従って歩いていることが多いため、道に迷うことは少ない。一方で大人になって行動の可能性が広がると、地図から差し出される情報を扱わなければならないため、たびたび道に迷う。これは、他人から差し出された情報は、正しく使わなければ人間の行動の妨げになることもあるということを的確に表している。

 他人から得た情報を活用することは大切である。例えば本を読む時、小説からエッセイまで様々な本のジャンルにおいて、私達は著者の意見や表現力に触れることができる。私は、小学五年生の頃に出会った『みをつくし料理帖』という本からたくさんの状況描写の仕方を学んだ。この本は江戸を舞台とし、大阪出身の女料理人、澪が数々の美味しい献立を作り出していく様子がとてもリアルに描写されている。まるで本当にその料理を眼の前にしているかのように感じられるため、この本を読んだあとは必ずお腹が空くほどだ。その中でも、私は「昆布出汁の旨味は、まろやかで甘いんです。口にいれると全体にふんわり広がっていく感じ。逆に鰹出汁かつおだしの旨味は鋭くて、舌の上に集まってくる感じがするんです」という描写が特に気に入っている。この表現を、私は実際に作文を書くときに真似したことがある。揚げだし豆腐につけるめんつゆを「舌の上に集まってくるような鋭い旨味」と表現し、先生から高い評価を得た。このように、他人から学んだ方法や知恵を使うことで成功する事がある。つまり、私は他人から得た知恵を自分の力に利用することは重要であると考える。

 しかし、自分の経験から得た知恵や知識を活かすことも大切である。他人の考えを借りるのではなく、たとえ遠回りであっても自分の体験から自分で考えることは人間にとって重要だ。例えば、私がカナダの自然区域市に指定されている森にハイキングに行ったときのことだ。その日は残念なことに雲が厚く空を覆っており、なんとも怪しげで暗い雰囲気だった。私は生い茂る木々の間から見る暗い空の様子を一言で表したいと思い立ち、一人で悶々と考え始めた。それから約30分ほど立って、自分が見た空の様子を描写するのにうってつけの言葉を考えつくことができた。それは、「森の木々によっていびつな形に縁取られた空」という表現だ。私はこの描写を実際に作文を書くときに使うことで、森リン採点で高い表現力を評価された。このように、自分の体験からオリジナルの表現を生み出すことは、自分の語彙力や表現力を磨くうえでとても大切なことである。アンデルセン童話の「三匹のこぶた」でも、末の豚は自分が頑丈だと信じるレンガ造りの家を汗水たらしながら建てることで、最終的に幸せを掴むことができた。つまり、自分を信じて突き進むことが良い結果をもたらすこともあるのだ。要するに、他人に頼るのではなく自分自身の経験を利用して結果を出すことが大切であると私は考える。

 確かに、「読書とは自分の頭で考えることではなく、他人の頭で考えることである。」という名言がある通り、他人の情報を活用することも、自分の体験で方法を見出すことも、どちらも大切である。しかし、最も大切なのはどちらか一方に頼るのではなく、2つを両立することだ。他人から学びを得ながらも自分の頭で考えることにより、自分自身をさらにブラッシュアップすることができると考える。

読みやすくするために、段落ごとに改行し、いくつかの漢字にふりがなをつけました。(言葉の森)

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