作文検定9級レベル
小学4年生になったら、表現を工夫して書こう
▼おさらいしよう! 三年生までの表現法
▽「いつ・どこ」の書き出し
▽名前・数字
▽会話
▽「○口○□」
▽思ったこと
▽題名の工夫
▽「どうしてかというと」
▽途中に思ったこと
▽たとえ
▽長い会話
▽書き出しの工失
▽白分だけがしたこと
▽声・顔・動作の様子
▽前の話・聞いた話
※前のページでくわしく解説しています。
▼ここが大切!
▽段落
段落の目安は三文ぐらいです。「。」が三つぐらい続いたら、改行するかどうか確かめてみましょう。
▽です・ます
実体験中心の作文は、過去形で書かれる形が自然に多くなります。ここに、現在形を入れて文章の流れに変化を持たせる練習です。「です」は、おもに物事を説明するときに使います。「ます」は、おもに事実を描写するときに使います。
▽自分だけが思ったこと
結びに書く思ったことを、ありきたりの思ったこと(「楽しかった」「おもしろかった」など)で終わらせずに、自分らしい感想として書いていく練習です。
▼作文を書き終えたあとに
段落がついているかを確かめましょう。
段落をつけ忘れたら、消しゴムで消して直そうとする子がいます。ひとまず、段落を示す記号を書き入れるだけでかまいません。四年生のころは、家族の内緒の話を作文に書くことがあります。表現力がついてくるので、読む人を驚かせるようなおもしろい話を書きたくなるのです。外部に提出する作文の場含は、お父さんやお母さんがあらかじめ確認しておくことをおすすめします。
▼作文のお手本!
牧場の子ブタ
この間、遠足で牧場に行きました。
いちばんおもしろかったのは、子ブタの運動場でした。わたしたちが行くと、子ブタが近よってきました。けんちゃんが、
「えい、目つぶし。」
と言って、子ブタの二つの鼻のあなに指を入れると、子ブタは、ブーと言っておこりました。
わたしは、けんちゃんってひどいと思いました。でも、子ブタにかみつかれなくて、よかったです。
子ブタたちは、この運動上で徒競走をします。係のおにいさんが来て、
「はい、ブーちゃんたち、ならんで、ならんで。」
と言いました。子ブタは、ブーブーと言いながら、ゲートの中にならびました。
これから、いよいよスタートです。
「ようい、ドン。」
とゲートを開けると、子ブタたちは、いっせいに走り出しました。まるでころがるようにかけていきます。
一位は、さっきけんちゃんが鼻のあなに指をつっこんだ子ブタでした。けんちゃんは、じまんそうに、
「な。おれのブタ、速いだろう。」
と言いました。すると、近くにいたたろう君が、
「さすが、兄弟。」
と言って、けんちゃんの鼻のあなに指を入れました。
けんちゃんは、
「ブー。」
と言って、たろう君を追いかけました.たろう君は、つかまって、
「ブタないでえ。」
と言っていました。
わたしは、どっちもどっちだなあと思いました。
▼小学4年生の日記の書き方
小学四年生は、事実中心の作文がいちばんのびのびと書ける時期です。読むことにも、書くことにも、たっぷり取り組んでいきましょう。三年生と同じように、その目の出来事を、「前の議・聞いた話」「たとえ」が入るように書きましょう。
○月○日
今日は、学校で遠足の作文を書きました。
わたしは、書くごとが、まるでポップコーンがはじけるように次々と出てきました。
家に帰ってからお父さんに、昔はどんなとごろに遠足に行ったのか聞きました。そうしたら、お父さんは、やはり牧場で、子ブタをつかまえようとして、係の人におごられたと言っていました。
わたしは.みんな変なのと思いました。
▼日記を書き終えたあとに
四年生くらいの子は、おもしろいことが大好きです。家族や先生のことを瞥くときに、わざとふざけておもしろおかしく書くことがあります。
楽しいことが好きな時期なのだと、大目に見てあげましょう。
学年別作文感想文の書き方
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すばらしいですね
みにみにさん、ありがとうございます。
お手本になります。
作文の書き方が上手いですね
参考になりました!子どもと一緒に頑張ります。
すごいすごい
みんみさん、かどさん、さくらさん、リコさん、ありがとう。
すごいわかりすい
ありがとう!
うんうまいねー?
この作文は、すごいぞ!
作文が上手くかけそうです。
分かりやすいし いいね
すばらしい
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作文検定10級レベル
小学2年生になったら、自分だけがしたことを書こう
▼ここが大切!
▽書き出しの工夫
書き出しに、会話、色、音、情景を入れて、読み手をひきつけるような効果を出します。
▽自分だけがしたこと
作文の題材には、できるだけ白分のしたことを書くことが大切です。それはそのほうがその人らしい作文になるからでず。例えは、サッカーの試合の話を響くときに、「Aくんがパスして、Bくんがシュートをして、点を取った」というような書き方ではなく、「(ほかならぬ)ぼくがシュートをしようとして空振りした」というようなことを書いていくということです。
▽声・顔・動作の様子
会話の前後にその人の表情や動作を入れて書く練習です。
▽前の話・聞いた話
小学生が書く作文は、事実の経過を時間の順序で書く形になることが多いものです。このため、中心を絞って書くように要求すると字数が短くなってしまうという問題が出てきます。
中心を絞りながら話題を広げていくために、前にあった話や聞いた話を入れる練習です。聞いた話は、お父さんやお母さんが話してあげ、事前に準備しておきましょう。
▼作文を書き終えたあとに
子供が作文を書く前だけでなく、齧いたあとにも、親が経験した似た話を聞かせてあげましょう。子供の作文をきっかけにして、家族でいろいろな思い出話をするというイメージです。
小学生のうちは、間違いを直したり書き方の注意をしたりするよりも、何しろ楽しく話をするということがいちばんの勉強です。見本の作文は、見やすいように段落をつけていますが、三年生はまだ段落をつけて書く必要はありません。
▼作文のお手本!
七夕のねがい事
ガサガサと音がして、げんかんが開きました。お母さんが、大きな竹をかかえて入ってきました。ほくが、
「わあ、すごい竹やぶ。何をするの。」
と聞くと、お母さんが、
「これは、竹やぶじゃなくて、竹。」
と言いました。
お母さんとぼくと一年生の妹と二さいの弟で、竹のえだにいろんなかざりをつけました。ぼくは、おもちゃ箱からきら-きら光るシールを出してかざりにしました。まるで、クリスマスツリーみたいです。妹は、手をたたいて、
「ハッピーバースディトゥーユー。」
と歌っていました。
夜になって、お父さんが帰ってきました。お父さんは、おどろいた顔をして、そのあとすぐにふざけて、
「ジングルベール、ジングルベール、すずが鳴る。」
と歌いだしました。
ぼくは、お父さんとお母さんに、昔の話を聞いてみました。お父さんは、子どものころ、たんざくに「せかいせいふく」と書いたそうです。お母さんは、すきな子の名前を書いたと言っていました。
それから、みんなでねがい事を書きました。
お父さんは、まじめな顔をして、「みんながよろごぶいい仕事ができますように」と書きました。
お母さんは、「家族みんながけんこうでありますように」と書きました。
ぼくは、「レーシングカーがほしい」と書きました。
妹は、「うさぎになりたい」と書きました。
いちばん下の弟は、「わー」といいながら、「そ」という字を書きました。
ぼくは、七タの日が晴れてくれるといいなあと思いました。
▼小学3年生の日記の書き方
その日の出来事を、「前の話・聞いた話」「たとえ」が入るように書きましょう。お父さんやお母さんの「似た話」を聞かせてあげましょう。
小学三年生のころは、年上の人を尊敬し、その人からいろいろなものを吸収しようとする時期です。心に残るいい話をしてあげましょう。
○月○日
今日は、七タなのに雨でした。
ぼくは、
「天の川、見たいなあ。」
と言いました。
お父さんに聞くと、昔、山に登って見た真っ暗な空に、本当に川のように星が広がっていたそうです。
ぼくは、今度、ぜったいにお父さんに山につれていってもらおうと思いました。
▼日記を書き終えたあとに
お父さんやお母さんの子供のころの話をたっぷり聞かせてあげても、子供はその話をさらりとしか書かないことがあります。しかし、それでも子供の心の中には、その話がしっかり残っています。めげずに、いろいろな話をしてあげましょう。
学年別作文感想文の書き方
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5ねんせいのさくぶんのかきかたおしえて
4年生の書き方おしえて
「プレジデントファミリー9月号」(今発売中)の付録に、「4年生の作文の書き方」を載せています。
そちらを見るとわかりやすいと思います。
作文の書き方が分からない
もうすぐ直すので待っててね。
原稿用紙が埋まらない
似た例を両親に取材すると、面白い話が聞ける。
あと、意見文で、もう最後の意見になってしまったときは、そのあとに、「例えば」と意見を補強する実例を追加していくと長く書ける。
小学3年生で主張作文があります。
書き方がわかりません。
教えてください!
小学3年生で、主張作文など書く必要はありません。
そういう無意味な苦労を子供にさせるよりも、お母さんがかわりに書いてあげるといいと思います。
なるほど!
参考になります。
4年の作文教えて
作文の書き方教えて下さい★
この記事に書いてあるとおりです★
それっていい作文ですね
3年生の作文の書き方を教えて!!!!!!
さりさん、がんばってね。
三年生で説明文を書くためのやりかたを教えてください。
説明文を書くために大事なことは、第一に、材料を集めることです。
第二は、構成をわかりやすく書くことです。
構成は、この返信のように、「第一に」「第二に」などで書くことをいくつかに整理していくといいです。
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作文検定11級レベル
小学2年生になったら、たとえを入れて書いてみよう
▼ここが大切
▽題名の工夫
低学年のころは、作文の題材を見つけやすいように、「きょうのこと」という題名で練習をします。題名の工夫とは、話の中心がわかるように工夫して題名をつける練習です。しかし、ただ題名をおもしろくすることだけを教えると、かえって内容のわからない題名をつけてしまうことがあります(「ドッカーン」「涙がぽろり」「大笑い」など)。一般的に題名の工夫は、「〇〇な□□」「〇〇の口□」「〇〇だった□□」のような形になることが多いので「〇〇な○○という形になるように工夫しよう」と指導すると子供に伝わりやすくなります(「地獄の遠足」「一番になった運動会」「かわいい金魚」など)。
▽どうしてかというと
作文の中で、理由を説明する必要力ある場面で、その理由を書く練習です。
▽途中に思ったこと
作文の結びだけでなく、途中にも思ったことを書く練習です。
事実のところどころに白分の思ったことを入れると、文章に変化と奥行きが出てきます。
▽たとえ
「まるで」「みたい」「よう」などとう言葉を使って、比揄を入れる練習です。
▽長い会話
味のある会話を書くために、二行以上の長い会話を思い出して書く練習をします。
▼作文を書き終えたあとに
ともかく、楽しく書く習慣をつけることが大切です。勉強のように間違いを直しなからだと、長続きしなくなります。どうしても間違いを直したいときは、たくさん褒めたあとに、ふと気がついたように一ヶ所だけという形にしておきましょう。
間違いは、読む力をつける中で白然に直していくものです。見本の作文は、見やすいように段落をつけていますが、二年生はまだ段落をつけて書く必要はありません。
▼作文のお手本!
お父さんにもらったカブトムシ
わたしは、虫が大すきです。この間、お父さんがカブトムシを一ぴきもってきてくれました。どうしてかというと、会社の人にもらったからです。ずっと前は、やはり会社の人から、スズムシをもらってきてくれました。わたは、お父さんの会社っておもしろそうだなあと思いました。
わたしは、そのカブトムシに「黒いいなづまハヤト」という名前をつけました。えさはバナナとリンゴです。お兄ちゃんが、「名前のわりに、食べているものが弱そう。」と言いました。
ハヤトは、タ方になると、おがくずのベッドからコソコソと出てきて、おいてあるえさをおいしそうに食ぺていました。
ところがある日、わたしがカゴを見てみると、ハヤトがよこになったままうごいていません。わたしは、目がまん丸になるぐらいおどろきました。
わたしは、お父さんの言ったことを思い出しました。
「クワガタは二、三年生きるけど、カブトムシは、一年なんだよ。」
手にとると、ハヤトは、もう虫のいきです。
ぐったりしているハヤトをおこして、わたしは、バナナを口に入れてあげました。
ハヤトはしばらくうれしそうにもがいていましたが、やがてだんだんうごかなくなってきました。
わたしは、なみだをこらえて言いました。
「ハヤト、こんどは、クワガタムシにうまれかわってきてね。」
できれば、オオクワガタがいいです。
▼小学2年生の日記の書き方
その日の出来事を「長い会話」「たとえ」が入るように書きましょう。出来事によっては、会話が入れにくい肘ものもあります・その場合は・会話のかわりに白分の思ったことを書きましょう。たとえが白分で思いつかないときは、お父さんやお母さんが教えてあげましょう。
○月○日
今日は、お父さんとコオロギをつかまえに行きました。お父さんが、
「コオロギというのは、こういう草むらのところにいるんたよなあ。」
と言って草をふむと、コオロギがまるで花火のようにとびはねて出てきました。
わたしは、コオロギが、
「たいへんだあ。大男がやってきたあ。」
と言っているみたいだなあと思いました・
▼日記を書き終えたあとに
文章を書くときには、「書きたい」というエネルギーが必要です。
書く前に、子供にいろいろな話を聞いてしまうと、子供は話をしたことで満足して、かえって書けなくなります。話をたっぷり聞くのは、書いたあとにしておきましょう。
学年別作文感想文の書き方
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通信教室では、現在中学生以上が自由な用紙で構成図を書く練習をしていますが、通学教室では、実験的に、フォーマットを使った構成図を小3以上で書いています。
下の画像は、小4の生徒が6.2週の題名課題で書いた構成図です。
構成図自体が一つの作品のような感じになるぐらい、楽しく書いている様子がよくわかります。
この子はまだ手書きで書いているので、構成図を書く作業と、作文を書く作業が二重になってしまう面があります。
そのへんが負担にならないように、今後工夫したいと思っています。
もう一つの画像は、小5の生徒が6.2週の感想文課題で書いた構成図です。
この図をもとに、2000字ぐらいの力作を書きました。
構成図を見ても、考えが深まっていることがよくわかります。
もう一つは、中1の生徒がやはり6.2週の感想文課題で書いた構成図です。楽しく考えを深めている様子がわかります。
通学コースの中学生以上は、これも実験的に音声入力を併用して書いています。この生徒は、まだ音声入力に慣れていないので、字数はあまり多くありませんが、マイクの使い方が上手なので、音声入力で修正するところはあまりありません。いずれ、パソコン入力よりも、ずっと能率よく作文を書くようになると思います。
小中学生のころは、やはり何事にも適応力が高いようです。
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画面が黒くなっていたため、お名前や連絡先などが読み取れませんでしたので、すみませんがもう一度ファクスをお送りくださるか、お電話でお申し込みくださるようお願いいたします。
電話0120−22−3987(平日9:00−20:00)
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作文検定12級レベル
小学1年生になったら、あったことを書いてみよう
■ここが大切
□いつ・どこ」の書き出し
作文の書き出しを「いつ、どこ、だれ」などがわかるように書きます。必ずしも「いつ」と「どこ」の両方が入っている必要はなく、必要に応じて、日時や場所や主体が特定できていればよいとします。
□名前・数字
どこかに出かけたときなど、場所などの名前(固有名詞)や日時などの数字を書いていくと、正確な文章になります。男の子は会話よりも数字や名前に関心か高く、女の子は数字や名前よりも会話に関心か高くなる傾向かあります。数字は縦書きで書くときには、漢数字を使うのか」般的です。
□会話
そのときの会話を思い出して、描写的に書く練習です。長く書けない子の多くは、物事を説明的に書いています。
会話を思い出すと、そのときの様子を具体的に長く書けるようになります。会話は、カギカッコを使い、行を変えて書くと読みやすくなります。
□「〇□○□」
そのときの様子を、「カラカラ」「きらきら」など擬声語・擬態語を使って表します。音はカタカナ、状態はひらがなで書きます。
□思ったこと
作文の結びに思ったことを書く練習です。これは、二つの意味があります。一つは、結びを「たのしかった」「おもしろかった」などの単純な感想でまとめずに、白分なりに思ったことを書いてまとめることです。「たのしかったと思いました」は、一年生ではよいとします。もう一つの意味は、将来意見文を書くときの構成に合わせて、結びには感想や意見を書く意識付けをすることです。
■作文を書き終えたあとに
一年生は、この見本のようには書けません。まず、書いたことを褒めてあげましょう。
間違いはたくさんあるはずですが、直すのは一つの作文で一ヶ所だけにとどめます。見本の作文は、見やすいように段落をつけていますが、一年生はまだ段落をつけて書く必要はありません。
■作文のお手本!
ザリガニをつかまえたこと
ぼくは、このあいだの日よう日、ちかくのせがみのいけにザリガニをつかまえにいきました。
いっしょにいったのは、けんちゃんとみよこちゃんです。
でも、いつもいるばしょに、でした。ザリガニは一ぴきもいませんでした。ぼくは、
「おかしいなあ。」
といいました。けんちゃんは、
「もう、にげちゃったんじゃないの。」
といいました。みよこちゃんは、
「じゅんくん、もっとふかいところにいってみたら。」
と、ひとごとみたいにいいました。
ぼくは、「よし」とけっしんすると、ながぐつのまま、どろの中に入りました。
ズブズブッとながぐつがどろの中に入りました。右の足をぬこうとカを入れたら、こんどは左の足がズボッとしずみました。
ズボッ。ズブズブ。ズボット。ズブズブ。
となんどもくりかえして、あみをどろの中にいれ、やっとどろから出てきてみたら、りょうほうともはだしでした。
でも、ラッキーなことに、あみの中には、どろだらけの小さいザリガニが三びきも入っていました。
みよこちゃんは、
「やったあ。じゅんくんすてき。」
といいました。けんちゃんは、
「ようし、おれも。」
といったあとすぐに、
「いくのはやめとこう。」
といいました。
いえにかえると、おかあさんがいいました。
「ながぐつは、どうしたの。」
それから、くらくなったみちを、おかあさんとおにいちゃんとでながぐつをさがしにいきました。
おにいちゃんが、どろの中からながぐつをひろってきてくれました。
ぼくは、おにいちゃんすごいなあとおもいました。
■小学1年生の日記の書き方
その日の出来事を、「名前・数字」「会話」「思ったこと」か入るように書きましょう。
余裕かあれば、二年生の書き方で学ぶ「まるで……みたい」というたとえを入れなから書きましょう。散歩のときなどにお父さんやお母さんかたとえを使って話してあげるといいでしょう。勉強のように話すのではなく、お父さんやお母さん白身か楽しみなからたとえを使うことか大切です。
○月○日
きょうは、たはらというおみせに、ザリガニのいれものをかいにいきました。
ほくが、
「あ、あった。」
というと、おとうさんが、
「もっと大きいのにしよう。」
といいました。ぼくは、いちばん大きい入れものをかいました。ねだんは三九八○円でした。
いえにかえって、水草も入れて、ジャングルみたいにしました。
ぼくは、ザリガニがきもちよさそうだなあとおもいました。
■日記を書き終えたあとに
家族で旅行に出かけても、日記に書いたのは、朝ごはんかおいしかったことだけということもあります。また、数日たつと、作文に書きたいという気持ちは急速に薄れていきます。親が書いてほしいことを無理にかせようとするのではなく、子供はそういうものだと思ってあきらめるしかありません。
作文という形には残らなくて皇楽しい思い出は子供の心の中に残っています。
学年別作文感想文の書き方
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すばらしーーっ
おかしいなあ。」
とおいいました。けんちゃんは、
”お”はタイプミスですよね
ご指摘ありがとうございます。
タイプミスでした。
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小学校高学年の子のお母さんから、本を読みすぎることについての質問がありました。
その子は、家でも学校でもいつでも本を読んでいるというのです。学校から帰ってきてもすぐに本を読み始めるそうです。
小学校時代は、勉強よりも読書優先の生活の方が力がつきますから、本が好きだということはよいことです。しかし、このように読みすぎるのは何か不自然な感じがします。そこで、お母さんも相談をしてきたのでしょう。
一般に、読書というものは、人生がうまくいっていないときにするという面があります。毎日の生活が幸せに満ちていれば、本を読む必要性はあまり感じません。
勝海舟も、自伝の中で、自分が初めて本格的に本を読んだのは蟄居(ちっきょ)の時代だったと述べています。
読書は、自分の人生に満足できないものがあり、求めるものがあるからするという面と、その裏返しとして、自分の今の人生から逃避したいからするという面があります。
そこで、その子は、学校生活で友達があまりいないために、その現実から逃がれることを読書に求めているのではないかと思いました。これは、いじめというほどのことではなく、友達と楽しく遊ぶ関係が作りにくいということです。
しかし、そういう子も、成長する中でやがて本当に仲のいい友達ができるはずですから、今友達がいるかいないかということあまり気にする必要はありません。
ただ、本人は心の中で友達と楽しく遊べないことを悩んでいるわけですから、家庭で、その子にとって楽しい人間関係を作ってあげることが大切です。
例えば、家族でどこかに遊びに出かける、家族で何かイベントを企画する、というようなことです。
現在の社会では、KYという言葉に見られるように、他人からどう思われているかということを気にする傾向があります。しかし、
他人の目にはあまりとらわれず、自分らしく生きていけば必ずその自分らしさに共鳴してくれる他人と出会うものだというふうに長い目で考えていけばいいのです。
ただし、友達の関係があまりない子は、やはり人間関係の技術がうまく身についていない面もあります。そこで、家族との遊びの中で、友達と遊ぶときのコツをお父さんやお母さんが先輩の立場から少しずつ教えてあげることです。
子供の問題で大事なことは、一緒にいる家族です。身近に見ている親がいちばんよく事情を把握していて、またいちばん根本的な決断ができます。
この子も、優しく心配してくれるお母さんがいるというだけで、もう問題はほぼ解決していると思いました。
(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)
マインドマップ風構成図
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拝読して、「家の娘とまったく同じ!」と思いました。先生が書かれたアドバイス通りの運びとなり、今は読書好き、国語が得意の中3です。
つい先日のことです。
「あのころは話す友達がいなかったから本ばかり読んでいた」と母に打ち明けてくれました。もっとかかわってあげれば良かったと、少々反省しています。
彼女は今も毎日相当な量の読書をしていますが、中学では、やはり読書好きの親友ができ、毎日充実している様子です。
そうですね。
その時代は苦しかったと思いますが、それがその子の心の豊かさになっていったのだと思います。
若いときは友達がいるかいないかということが大きな問題となりますが、自分らしく生きていれば、自然にそういう友達と出会うようになるのでしょうね。
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数年前まで、ペットの犬を飼っていました。ゴールデンレトリバーという大型の犬でしたが15年も長生きしました。
その後しばらく、動物は、小鳥しか飼っていませんでした(と言っても、オカメインコと文鳥とウズラ)。ところが
今度、新たに犬を飼うことにしました。今度は、前よりもちょっと小さいミニチュアシュナウザーです。
そこで、犬のしつけを再確認するために、犬の飼い方の本を十冊近くまとめて読んで研究することにしました。
話は変わりますが、
新しいことを始めるときは、関連する本を十冊読むというのが勉強の基本です。高校生が大学入試に取り組むときも、本人にとって大学入試は初めての経験ですから、入試に関する情報の載っている本をとりあえず十冊は読むといいのです。
ところが、高校生の多くは、塾や予備校や友人などのクチコミの情報に頼りがちです。何かを始めるときは、まず書物を活用することで土台となる知識を作るということをもっと考えていく必要があります。そのためには、家庭で、子供が利用できるアマゾンの購入枠などを決めておくのもいいかもしれません。
さて、犬のしつけの本を読んでいて、十数年前とは、しつけの仕方が少し違っていることに気がつきました。それは、
犬がしてはいけないことをしたときも、叱らずにただ無視をする、例えば、背中を向ける、顔を見せない、という叱り方だけにとどめるという方法が主流になっているのです。
その一方で、褒めるときには、小さなお菓子をやるというような方法が併用されています。この、叱らずに無視するだけ、褒めるときにはお菓子をやる、というしつけを見て、何か違和感を感じました。
もちろんここには、叱ることの行き過ぎに対する反省があります。しごき事件などに見られるように、暴力というものは習慣化し、伝染する傾向があります。ですから、叱るときに、暴力や強制力をできるだけ使わないようにするというのは教育の大原則です。
しかし、「無視」と「お菓子」だけで、果たしていい子は育つのかということを考えました。
「無視」と「お菓子」を別の言葉で言えば、「否」と「是」のコントラストです。「叱る」と「褒める」も明確なコントラストですが、「叱る」よりも弱い「無視する」の場合は、コントラストをつけるために「たくさん褒める」=「お菓子を与える」になっているのではないかと思いました。
しかし、
お菓子で褒めるということを続けていると、結局、お菓子がなければしつけられないことになってしまいます。
犬と人間の理想的な関係は、信頼に基づく関係です。しつけも、えさとテクニックでしつけるのではなく、心の触れ合いの中でしつけることが大切です。お菓子は逆に、心の触れ合いを阻害するような気がしたのです。
イルカの調教も同じだと言われています。イルカは、えさやムチで訓練を受け入れるのではなく、調教師との人間関係に応えようとしてジャンプをしたり輪をくぐったりします。
レベルの高い生き物は、みんなそうなのでしょう。人間ももちろん、
えさをもらえたり、ムチが怖かったりするから行動するのではなく、相手の心意気に感じて行動します。特に、日本人はそうだと思います。そう考えると、日本における犬のしつけは、欧米のようにアメとムチによるしつけではなく、心の触れ合いによるしつけになるべきなのではないかと思いました。
これは、人間の教育にもあてはまります。
今、
教育の分野では、褒めて育てることが万能のように思われていますが、実は、褒めることは、叱ることとセットになって初めて効果があります。
現在、学校では、叱るということに対して大きな制約があります。先生が心をこめて叱るときは、つい手が出てしまうこともあります。しかし、形の上で体罰をしたかどうかだけが問われると、先生は心を込めずに叱るようにしなければなりません。もちろん、それでは、叱ったことになりません。
ですから、子供たちが、学校で心を込めて叱られない分を、家庭でカバーして、明確な褒め方叱り方を子供に伝えていく必要があります。というよりも、本来、家庭はしつけの場であり、学校は勉強の場なのですから、褒めたり叱ったりするのはもともと家庭の役割です。
以上、犬のしつけから考えを始めて、しつけの仕方の本質は、「褒める」と「叱る」のコントラストだと気づき、そのコントラストは、人間の子供の教育に対しても大切ではないかと思い至りました。
その家庭の褒め方叱り方で、大事なことは二つあるように思います。
第一は、
父が叱れば母がカバーする、母が叱れば父がカバーする、という関係です。一人で子育てをする場合は、叱ったあと必ず優しく褒めるということです。例えば、犬のしつけでも、吠えたらすぐ叱る、吠えるのをやめたらすぐ褒めるというコントラストが必要で、しかも最後は必ず褒めるで終わることが大事です。
よくないのは、父と母が一緒になって子供を叱ることです。又は、叱りっぱなしにすることです。
その点、父と母が一緒になって子供を褒めることや、褒めっぱなしにすることは、あまり弊害がありませんが、その場合でも、
褒めている一方で、褒めすぎになることを抑える働きかけが必要です。それは、叱るというよりも、謙虚さを教えるということです。
第二は、
叱るのは人間の道にはずれたときだけで、成績のことでは決して叱らないということです。成績がいいから褒める、成績が悪いから叱るというのは、子供のためを思った褒め方叱り方ではなく、親の単なる感情的な反応の仕方です。成績がよくていちばん嬉しいのは子供です。また、成績が悪くていちばん悔しいのも子供です。親が子供と同じ感情を共有するのはいいのですが、親は子供よりも一歩上の立場に立って、成績がいいときにも悪いときにもその中身を客観的に分析し、今後の方向をアドバイスするようにならなければなりません。
人間の道というのは、そんなに難しいことではありません。例えば、家庭において、子供が母親や祖父母などに対して悪い言葉遣いをしたような場合です。そういうときは、烈火のごとく叱らなければなりません。しかし、叱っておしまいではないのが家庭のいいところです。叱ったあと、子供が寝る前までの間にひとこと、「さっきはひどく叱ったけど、おまえが心からそんなことを思っているのではないことはよくわかっているよ。お休み」と優しく言ってあげればいいのです。学校ではこういうフォローはできません。
毎日寝起きをともにする家庭だからこそ、根本的に叱ったり褒めたりすることができるのです。
この叱ることが最も大事な年齢は、小学校5、6年生から中学1、2年生にかけてです。このころは、子供が悪いことを覚えてそれを試してみたくなる時期です。
周りにいる大人がこの時期にきちんと叱ることによって、子供の人生はバランスが取れたものになっていくのだと思います。
(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)
マインドマップ風構成図
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