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記事 857番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/5
家庭での勉強の教え方―子供は勉強の仕方を通して人間関係を学ぶ as/857.html
森川林 2010/04/08 11:42 



 小学校低中学年のころは、教える内容については、親が圧倒的に豊富な知識を持っています。計算練習も、漢字練習も、親はすっかり教える内容を熟知しています。

 だから、教えることそのものには問題がありません。大事なのは、その教え方です。なぜなら、子供は、勉強の知識を学ぶよりも、親の教え方を無意識のうちに学ぶからです。

 どの親も、子供が将来だれからも好かれるようになってほしいと思っています。勉強ができるが嫌われる子よりも、勉強が多少できなくてもみんなから好かれる子になる方がよい、もちろん、できれば両方できた方がよい、とだれもが思っています。

 しかし、好かれ方を教えるような教材はありません。子供は、親の人間関係から、自分の人間関係を学びます。

 ここで、褒めることと叱ることが重要になってきます。

 例えば、子供が簡単な勉強なのになかなかできないときです。実は、こういうことは普通によくあります。算数の問題でも、昨日教えたばかりのことが今日できない。今日教えたことが、また明日もできない、ということはだれにも普通にあることです。親は、自分も子供のころ、そのように何度も間違えながら学んだことを忘れているだけなのです。

 このときの対応で、「どうして、こんな簡単なこともできないの」と言うか、優しくにっこり笑って、「じゃあ、もう一回説明するよ」と言うかによって、子供の将来の人間関係が形成されていきます。子供が成長したときに、相手のちょっとしたミスにも嫌な顔をするか、明るく笑って済ませられるかの差が生まれてくるのです。

 同じように、子供がよくできたときにも、親の対応の仕方が大事になります。例えば、子供がよい点数を取ってきたときに、親がそれをからかってしまうということはよくあります。親は、つい、「珍しい」「まぐれでしょう」「雪が降るかも」などというひねった褒め方をしがちです。しかし、これはシンプルに、「わあ、すごい」「よかったね」だけにしておいた方がよいのです。こういう褒め方の差も、子供の将来の人間関係の形成に影響します。

 人間は、よそ行きの場面では、みんないい顔をしています。しかし、自分よりも弱い立場の人に接するときに、その人の地の人柄がつい出てきます。

 しかし、無意識に身についたものは、本人が自覚して直すまで、かなり遠回りをしなければなりません。

 勉強の教え方は、勉強の内容よりもずっと大事なのです。

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問題集読書をもとに書いた四行詩の例 as/856.html
森川林 2010/04/08 00:01 



 昨日、中2のK君が、高校入試の問題集読書をもとに四行詩を書いてファクスで送ってきてくれました。

 同じように四行詩を書いている人の参考になると思いますので、その中からいくつかを掲載します。


   P361

 僕たちは今、
 亡き人たちが作った社会に生きている。
 先人の知恵を利用して、
 日々を過ごしていこう。

   P366ー367

 エッセイの筆者は「嘘」はつかないはずだ。
 小説では、宇宙のように広々とした
 「創造」を著すことができる。
 いくらでもジョークが記される。

   P369

 「ビリッ」
 今日もどこかで
 障子は破れている。
 僕の家の障子は、ときどき張りかえられる。



 そして、今日、さくらんぼさんも、問題集読書の四行詩のファクスを送ってきてくれました。


   本の読み方とスローリーディングの実践

 スローリーディングはゆっくり読むこと
 本を価値あるものにするかは、読み方次第
 旅行は、魅力を堪能できたかに意味がある
 読書は発想を転換しなければならない

   魂のみなもとへ―時と哲学のデュオ

 好きなのはきれいな水で汚い水はきらいだ
 波は、倦きることなく、寄せては返す
 見るほうが倦きてくる
 人間の忍耐心は自然の忍耐心にかなわない

   食卓の向こう側 生ごみは問う

 自然の摂理を無視した給餌は論外
 有機物を活用して食物に変える産業
 私たちは、社会貢献しているのに評価が低い
 結果で過程を見ない社会が変わってほしい


 ほかの生徒のみなさんも、四行詩が書けたら、できれば今週いっぱいまでにファクスで送ってください。

 ファクスは、 0120-72-3987 (電話の番号と少し違います)

 問題集読書と四行詩の自習は、7月ごろから本格的にスタートする予定です。

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