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今後のオンライン教育――NewsPicsの「可能性を伸ばす最前線の教育DX」を見て as/4347.html
森川林 2021/10/11 21:08 


 YouTubeにアップロードされていた、NewsPicsの「子供の『ゲーム禁止』は古い!可能性を伸ばす最前線の教育DX」(10/8)を見て考えたことです。

 第一は、1学級30人や40人の今の学校教育の体制では、デジタル化の活用はできないということです。
 オンライン化を進めている学校の授業の様子を動画で流していましたが、子供たちが熱心にパソコンをのぞきこんでいる周囲を、教員が時々立ち止まって声をかけるというような光景でした。

 子供たちは、基本的にウェブで学習できるとは言っても、子供と先生が一対一で話す時間は、5分以上は必要です。すると、1学級で見られる生徒数は、30人では多すぎます。
 言葉の森が考えている1学級の人数は、4~5人です。
 しかし、今の学校の教育体制を根本的に変えない限り、これは無理なことです。

 第二は、参加者のひとりが言っていたことですが、デジタル化は学習の能率を飛躍的に高めるから、それで空いた時間をもっと創造的なことに向けるということです。
 まさしく、これが本来の教育であって、能率を飛躍的な高められるような学習は、その本当の学習の前提に過ぎません。
 しかし、今のオンライン教育は、その前提のところにばかり力をかけているように思えます。

 第三は、これも同じ人が言っていたことですが、オンライン化によって、子供たちの学び合いが増えるということについてです。
 オンラインで授業を受けながら、子供たちはその一方でLineで友達と勉強を教えあっているという例が出されていました。
 しかし、これからは、その学び合いを授業の中に組み入れることが大事です。
 すると、それは、やはり同レベルの生徒による少人数のクラスを作ることが必要になります。
 学力差のある生徒が多数、オンラインで集まっていても、それは能率の悪い学び合いにしかならないからです。
 この点でも、今の数十人又はそれ以上のクラスを前提にしたオンライン化は限界があるのです。

 第四は、これは別の参加者が言っていたことですが、音声による自動翻訳が実用化に近づきつつあるということです。
 調べてみると、確かに、Googleの自動翻訳よりもずっと精度の高い自動翻訳が国産で開発されているようです。
 自動翻訳は、理屈の上で考えれば、必ず実現する未来の技術です。
 そして、英語教育と同じように、答えが一義的にある数学の教育も、また知識の有無で評価される理解や社会の教育も、将来は、人間が長時間苦労して身につけるものではなく、より短時間で道具として使えるものになっていくと考えられます。
 その道具を何に使うかと言えば、それは、人間の幸福と向上と創造と貢献のために使うのです。

 今、オンライン教育ということでは、スタディサプリが一歩進んでいるように見えますが、同じ仕組みは、教材の蓄積があるところであれば、どこでも考えています。
 だから、やがて、かつてのネットショップの競争のように、さまざまな第二のスタディ○○が現れてくるでしょう。

 教育の分野に進出することは、AmazonもGoogleも考えているので、将来的には、グローバルな競争になる可能性もあります。
 しかし、その基礎教育、つまり能率を高められるような分野の教育は、もう未来の教育の主戦場ではないのです。

 では、どこが教育の主戦場になるかというと、というか、将来は教育は戦場ではなくなるので(笑)、どこが教育の中心点になるかというと、それは創造力と思考力と共感力を育てる教育というところなのです。

 言葉の森は、今、オンライン四人クラスというプラットフォームを作っています。
 これまでは、オンライン五人クラスでしたが、今は四人を定員として、振替授業では五人まで受け入れるという形に変えているところです。

 しかし、大事なのは、プラットフォームではなく、そのプラットフォームに載せる中身です。

 現在は、国語読解や算数数学や英語などの従来の教科のクラスの方が多くなっていますが、将来はそれよりも、作文や創造発表やプログラミングや読書や暗唱のような思考力、創造力を育てる教育が中心になっていくと思います。
 そして、オフラインの自然寺子屋合宿で、リアルな自然と人間との交流をすることが、教育のもうひとつの柱になっていくのです。


 YouTubeにアップロードされていた、NewsPicsの「子供の『ゲーム禁止』は古い!可能性を伸ばす最前線の教育DX」(10/8)を見て考えたことです。

 第一は、1学級30人や40人の今の学校教育の体制では、デジタル化の活用はできないということです。
 オンライン化を進めている学校の授業の様子を動画で流していましたが、子供たちが熱心にパソコンをのぞきこんでいる周囲を、教員が時々立ち止まって声をかけるというような光景でした。

 子供たちは、基本的にウェブで学習できるとは言っても、子供と先生が一対一で話す時間は、5分以上は必要です。すると、1学級で見られる生徒数は、30人では多すぎます。
 言葉の森が考えている1学級の人数は、4~5人です。
 しかし、今の学校の教育体制を根本的に変えない限り、これは無理なことです。

 第二は、参加者のひとりが言っていたことですが、デジタル化は学習の能率を飛躍的に高めるから、それで空いた時間をもっと創造的なことに向けるということです。
 まさしく、これが本来の教育であって、能率を飛躍的な高められるような学習は、その本当の学習の前提に過ぎません。
 しかし、今のオンライン教育は、その前提のところにばかり力をかけているように思えます。

 第三は、これも同じ人が言っていたことですが、オンライン化によって、子供たちの学び合いが増えるということについてです。
 オンラインで授業を受けながら、子供たちはその一方でLineで友達と勉強を教えあっているという例が出されていました。
 しかし、これからは、その学び合いを授業の中に組み入れることが大事です。
 すると、それは、やはり同レベルの生徒による少人数のクラスを作ることが必要になります。
 学力差のある生徒が多数、オンラインで集まっていても、それは能率の悪い学び合いにしかならないからです。
 この点でも、今の数十人又はそれ以上のクラスを前提にしたオンライン化は限界があるのです。

 第四は、これは別の参加者が言っていたことですが、音声による自動翻訳が実用化に近づきつつあるということです。
 調べてみると、確かに、Googleの自動翻訳よりもずっと精度の高い自動翻訳が国産で開発されているようです。
 自動翻訳は、理屈の上で考えれば、必ず実現する未来の技術です。
 そして、英語教育と同じように、答えが一義的にある数学の教育も、また知識の有無で評価される理解や社会の教育も、将来は、人間が長時間苦労して身につけるものではなく、より短時間で道具として使えるものになっていくと考えられます。
 その道具を何に使うかと言えば、それは、人間の幸福と向上と創造と貢献のために使うのです。

 今、オンライン教育ということでは、スタディサプリが一歩進んでいるように見えますが、同じ仕組みは、教材の蓄積があるところであれば、どこでも考えています。
 だから、やがて、かつてのネットショップの競争のように、さまざまな第二のスタディ○○が現れてくるでしょう。

 教育の分野に進出することは、AmazonもGoogleも考えているので、将来的には、グローバルな競争になる可能性もあります。
 しかし、その基礎教育、つまり能率を高められるような分野の教育は、もう未来の教育の主戦場ではないのです。

 では、どこが教育の主戦場になるかというと、というか、将来は教育は戦場ではなくなるので(笑)、どこが教育の中心点になるかというと、それは創造力と思考力と共感力を育てる教育というところなのです。

 言葉の森は、今、オンライン四人クラスというプラットフォームを作っています。
 これまでは、オンライン五人クラスでしたが、今は四人を定員として、振替授業では五人まで受け入れるという形に変えているところです。

 しかし、大事なのは、プラットフォームではなく、そのプラットフォームに載せる中身です。

 現在は、国語読解や算数数学や英語などの従来の教科のクラスの方が多くなっていますが、将来はそれよりも、作文や創造発表やプログラミングや読書や暗唱のような思考力、創造力を育てる教育が中心になっていくと思います。
 そして、オフラインの自然寺子屋合宿で、リアルな自然と人間との交流をすることが、教育のもうひとつの柱になっていくのです。


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