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  清書の入選作品は5.1週の山のたよりに
  連休中の予定
  放送授業、5月1日スタート予定
  4.4週は清書
  ほめる、しかる、注目する
  書く力(うるっち/かん先生)
  源氏物語(こう/ふつ先生)
 
言葉の森新聞 2007年4月4週号 通算第980号

https://www.mori7.com/mori/

森新聞
清書の入選作品は5.1週の山のたよりに
 3月の清書の入選作品は、5.1週の山のたよりに同封します。
 5.1週の山のたよりは、4月末に一斉にお送りします。
連休中の予定
 教室の休みは、課題フォルダに書いてあるとおりです。
 4月30日(月)は5週目のため休みです。
 5月1日(火)2日(水)はあります。
 5月3日(木)4日(金)5日(土)は、休み宿題です。先生からの電話はありません。
 5月1週の言葉の森新聞と山のたよりは、4月末に発送する予定です。
放送授業、5月1日スタート予定
 言葉の森では、5月1日から、全学年の放送授業を開始する予定です。
http://www.mori7.com/nagisa/index.php
 これは、これまで通学の教室で行っていた授業をもとに、新たにシナリオを書き5〜10分程度のストーリーにまとめたものです。
 5月1週目は、連休のために先生の電話指導を受けられない曜日がいくつかあります。そういう方も、この放送授業を見ればよくわかるというものにしたいと思っています。
 今、決まっているキャラクターは、ゾウ、パンダ、カエル、ニワトリ、ブタの5匹です。
 楽しみにお待ちください。

    

 
4.4週は清書
 毎月第4週は清書です。担当の先生の説明を参考にして、返却された作文の中から自分でいちばんよいと思うものを選び、作文用紙に清書してください。(一度清書したものは、清書しないように注意してください。また、ほかの人の作文を写して清書にすることのないようにしてください)
 清書の意義は、次のとおりです。
(1)これまでに書いた作品をよりよいものに仕上げること(字数を増やす、表現を更に工夫するなど)
(2)他の生徒の清書を読む機会を持つこと(自分の清書を他の生徒に読んでもらう機会を持つこと)
(3)新聞社に投稿する機会を作ること
 清書はできるだけペンで書いてください。しかし、低学年でペン書きが難しい場合は、濃い鉛筆で書いてもかまいません。
 低学年で、文章を書き写す形の清書が難しい場合は、直接新しい作文を清書として書いてもかまいません。
 絵を作文用紙の裏に描く場合は、表に作文を書かないでください。(つまり用紙は1枚の裏表を同時に使わないようにしてください)
 新しく教室に入ったばかりの人は、返却されている作文がない場合もあります。また、返却されている作文の中に清書するものがない場合もあります。そのときは、自由な題名で作文を書いて送ってください。
 清書の作文は返却しません。ホームページの「生徒の里」で見ることができます。小2までの全員の作品及び小3以上の入選作品は、プリントされます。
 用紙の空いているところには、絵などを書いて楽しい清書にしてください。 感想文を清書する場合は、最初の「三文抜き書き」や「要約」はカットするか、簡単な説明に変えておく方が作品としてまとまりがよくなります。
 中学生以上の人が清書を新聞社に送る際の字数の目安は、500字程度です。長すぎる場合は、新聞社の方でカットされて掲載されることがあります。字数を縮めるときは、いろいろなところを少しずつ縮めるのではなく、段落単位でまとめて削るようにしていきましょう。第一段落の要約と第三段落の社会実例は削除し、名言や書き出しの結びなどの表現の工夫も削除し、第二段落の体験実例と第四段落の意見だけでまとめるようにするといいと思います。(ただし、新聞社に投稿しない場合は、長いままでも構いません。)
 清書は、ホームページから送ることもできます。作文をホームページから送るときと同じように送ってください。
 よく書けた清書は、自分で新聞などに投稿してください。二重投稿になる可能性があるので、教室の方からの投稿はしません。
 手書きで清書を書いている人は、その清書をコピーして、原本を投稿用に、コピーを提出用にしてください。
 パソコンで清書を送信している人は、その清書をワードなどにコピーして投稿用にしてください。
 新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。
(1)本名とふりがな(ペンネームで書いている場合は本名に訂正しておいてください)
(2)学年(3)自宅の住所(4)自宅の電話番号(5)学校名とふりがな
(6)学校所在地(町村名までで可)
●朝日小学生新聞の住所 104−8433東京都中央区築地3−5−4
朝日小学生新聞「ぼくとわたしの作品」係 御中
●毎日小学生新聞の住所 100−8051東京都千代田区一ツ橋1−1
毎日小学生新聞さくひん係 御中
★作文用紙の右下は、先生がシールをはるので、題名や名前がかくれないようにあけておいてください。

 
ほめる、しかる、注目する
 褒める教育と叱る教育の総合化は、注目する教育です。
 例えば、子供が親から、「あなたは、本当に○○ねえ」と言うとします。子供は、そこに自己のアイデンティティを見出そうとします。
 兄弟を考えるとわかりやすいと思います。「お姉ちゃんは本が好きだけど、あなたはスポーツが好きね」と言われた子供は、「自分がスポーツを好きになることによって、お母さんが認めてくれる」と考えます。それは、本が好きだと言われた姉にとっても同様です。
 ここにあるのは、褒めるでも叱るでもなく、その本人に対する注目です。
 褒める場合も、叱る場合も、その根底に注目、あるいはその子に対する期待が必要なのです。


 

書く力(うるっち/かん先生)
「文章を書くことは、話す、聞く、読むことのように半ば自然発生的なものでなく、強制されてようやく見につく能力であり、それも使っていないとすぐに錆びつくという厄介な能力なのである。」

 作家である井上ひさし氏は『自家製文章読本』の中でこのように記しています。井上氏によると「強制的」ということがとにかくポイントなのだそうです。強制されなければ少しでも楽な道を選んでしまうのが人間。強制的という言葉からはマイナスのイメージばかりが伝わってきますが、文章を書く力を身につけるためには、ある程度の強制はやはり必要だと思います。

 みなさんも週に一度、書く機会をもっていますね。週に一度の作文の時間は楽しいですか? それとも苦痛ですか? 書くことが苦にならない、作文が得意な子であっても、時にはスラスラと筆が進まないこともあるでしょう。苦手な子にとってはもしかしたら毎回が拷問のような時間かもしれません。それでも書くということが大切なのです。たとえ短くても、納得のいかないものでも構いません。要は書くという行為の反復が大切なのですから。作文用紙を前にして何時間粘ってみても数行しか書けない、そんなときはそこで切り上げて提出してもよいのです。

 作家という、書くことにより生活の糧を得ている人でさえ、このような努力を日々続けているわけです。ですから勉強中のみなさんが苦労するのは至極当然のことだと言えます。作文用紙を前に悪戦苦闘した経験はだれにでもあることですし、その結果、やっと書く力を手に入れることができるのです。作文の勉強は長い道のりであるとともにゴールもありません。前述の井上氏の言葉からもその意味が理解できるのではないでしょうか。
 
 継続は力なり。手ごたえを感じられるときが必ずやってきます。それはまるで、気がついたら日差しがずいぶん春めいてきたなあと感じるようにさりげなく。ためしに言葉の森に入会したころの作文を引っ張り出してみてください。そして、最近の作文と比べてみましょう。そこには確実に成長の証が見られるはずですよ。

 そしてこれはおまけですが、井上氏は次のような名言も記しています。
「筆者は何人かのすぐれた書き手を知っているが、一人の例外もなくいずれもすぐれた読み手である」
そうです。すぐれた書き手になるには、読む力も欠かせないものなのです。長文の音読、読解マラソンの自習も忘れずに続けていきましょう。

         
 
源氏物語(こう/ふつ先生)

 今月は、「源氏物語」についてお話ししようと思います。「源氏物語」知っていますか? 平安時代に紫式部(むらさきしきぶ)という女の人によって書かれた長編の物語です。
 帝(みかど)の子どもとして生まれた男性(光の君(ひかるのきみ)、後に元服(げんぷく)して源氏の姓をもらい、臣下となって光源氏と呼ばれた)の多くの女性との関わり合いを中心に物語はすすみ、政治や文化、そのころの人々の考え方が反映されたとても興味深い作品です。
 古典(こてん)というととっつきにくいものですが、昔とはいえ、わたしたちと同じ血が通い、泣き、笑って暮らした人たちの物語だと思えば、読み進めるのは楽しいものです。もちろん、今では想像するのも難しい生活や死生観など、より深く読み込むためには様々な知識が必要になってきますが、ハリーポッターを読むのにイギリス文化を先に学んで時代検証(けんしょう)をすることがないように、「源氏物語」もまず読んでみてはどうでしょうか?中学や高校で古典を学び始めていきなり出会う
 「いづれのおほむときにか にょうご かういあまたさぶらひ たまひけるなかに いとやんごとなききはにはあらぬが すぐ れてときめきたまふありけり」
という「桐壺(きりつぼ)」の最初の文。「???」と思うと、古典も「源氏物語」も「わけのわからない勉強」になってしまいますが、今使っている言葉に訳されたものもたくさんあります。
 「いつの御代のことであったか、女御更衣たちが数多く御所に あがっていられる中に、さして高貴な身分というではなくて、 帝のご寵愛(ちょうあい)を一身にあつめているひとがあっ  た。」 (円地 文子訳「源氏物語」から引用)

 手始めに「あさきゆめみし」という漫画で「源氏物語」を知ることもできます。

                               

 思いこみや第一印象で嫌いにならない、話の内容をおもしろいと思うことが古典の勉強を苦手にならない大切なポイントです。日本にもおもしろいお話はたくさんあります。近代だけでなく、中世にも、人々は今と同じように食べ、ねむり、泣き、笑い、怒り、悲しみ、恋をして生きていたのです。そんな人々に出会えると思うと読書のジャンルを広げる楽しさにわくわくしませんか?
 春になり、新しいことをしたいなという気持ちになります。少しゆとりのある今の時期に今まで手に取ったこともない本を読んで、世界を広げてみましょう。


 
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