言葉の森新聞
2013年7月4週号 通算第1282号
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森新聞 |
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■7月29日・30日・31日は第5週でお休み |
7月29日(月)・30日(火)・31日(水)は、第5週目でお休みです。先生からの電話はありません。振替授業もお休みです。 |
■第4週は清書。幼稚園生は作文 |
幼稚園年中と年長の生徒は、第4週も普通の作文を書く練習です。自由な題名で作文を書いてください。 小学1年生以上の生徒は、清書を行います。 清書をしたあと、時間に余裕のある場合は、読解マラソン集にある読解問題をしてください。 |
●清書の意義と方法 |
清書とは、これまでに書いた作文の中で内容がよかったものを書き直すことです。内容がよいとは、個性、感動、共感などがあるということです。 書き直すときは、次の点に留意してください。 (1)漢字で書けるところは漢字で書く。 (2)たとえや自作名言を工夫できるところがあれば工夫する。 (3)似た話や続きの話を書くことによって字数を増やす。 (4)作文用紙の空いているところに絵などをかいてもよい。 |
●清書の投稿 |
清書した作文は、小学生新聞や一般紙などに投稿してみましょう 手書きの清書の原本を、新聞社に投稿したり、コンクールに応募したりする場合は、清書のコピーの方を先生に送ってください。 新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。 (1)本名とふりがな(2)学年(3)自宅の住所(4)自宅の電話番号(5)学校名とふりがな(6)学校所在地(町村名までで可)など。 投稿する際は、ペンネームを本名に訂正しておいてください。作文の中に友達の名前が固有名詞で入っている場合は、イニシアルなどに直しておいてください。投稿する作文の内容は、保護者がチェックしてあげてください。 同じものを複数の新聞社やコンクールに送らないようにしてください。これは二重投稿といって、もし両方に掲載されてしまった場合、掲載先に迷惑をかけることになります。 ●朝日小学生新聞の投稿先 104-8433東京都中央区築地3-5-4朝日小学生新聞「ぼくとわたしの作品」係 ●毎日小学生新聞の投稿先 100-8051東京都千代田区一ツ橋1-1毎日小学生新聞さくひん係 (毎小は現在、作文よりも俳句などを中心に掲載しているようです。2013/6/18現在) ※清書した作文を投稿しない場合でも、額などに入れて家の中に飾っておきましょう。 |
●手書き清書の送り方 |
手書きの清書も作文と同じように先生に送ってください、翌月の1週の作文と一緒に返却します。 パソコンで清書を入力した場合、手書きの清書は必ずしも先生に郵送などで送る必要はありません。 手書きの清書のスキャン画像を作文の丘からアップロードした場合も、先生に郵送などで送る必要はありません。 |
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■読解問題の答えの書き方、送り方 |
清書が早く終わり時間に余裕のあるときは、読解マラソン集で読解問題をしてみましょう。 読解問題は、小学校高学年以上の生徒が、国語の選択式問題のコツをつかむために作られています。高校生の場合は、センター試験などの選択式問題と同程度の問題です。ですから、小学校4年生以下の生徒は、無理に読解問題に取り組む必要はありません。 問題を解く時間が取れない場合は、読解問題は省略するか最初の2問だけをやる形でも結構です。適当に全問やっても勉強にはなりません。じっくり取り組める範囲で取り組んでください。 読解問題の答えを作文用紙に書く場合は、問題の番号と答えがわかるように書いてください。書き方は自由です。 読解問題の用紙は返却しませんが、選んだ番号と正解は山のたよりに表示されます。 読解マラソンの問題のページから答えを送信すると、その場で採点結果が表示されます。 (この場合、作文用紙に答えを書く必要はありません) ※図解の説明は、「学習の手引」の「10.読解問題と清書の仕方」をごらんください。 http://www.mori7.com/mori/gate.php |
■パソコン入力清書の送り方 |
4週の清書は、手書きで清書をした場合も、そのあと、できるだけパソコンで再入力したものを「作文の丘」から送ってください。これは、作文の進歩を生徒が実感できるようにし勉強の意欲につなげていくためです。 清書を送る場合、週は必ず「4週」を選択してください。ほかの月や週を選択すると、その月と週の作文と講評が上書きされてしまいます。感想文を清書にする人は、三文抜き書きや要約の部分は省略するか、自分の言葉に直して書くようにしてください。 ワードなどのワープロソフトは改行の際のスペースが正しく表示されないので、いったんメモ帳などにコピーしてメモ帳の上でスペースをつけてからインターネットで送るようにしてください。 自宅でパソコン再入力ができない場合は、先生に(有料で)パソコン入力を依頼することもできます。その場合は、手書きの清書の住所シールの余白に「入力依頼」とご記入ください。 (入力依頼の料金は1文字1円で、翌月の受講料に加算して引き落としいたします) パソコンからの清書の送り方は、「学習の手引」の図解を参考にしてください。わかりにくいときは事務局に直接お電話をしてお聞きください。 http://www.mori7.com/mori/gate.php |
■【重要】受験コースの受講料改訂のお知らせ(再掲) |
受験コースの受講料は、2013年8月より、通常の受講料プラス3,150円となります。(小学生は月額11,350円、中学生以上は月額11,850円。) 受験コースへの切り替えは、中学受験の場合は受験日の属する月の4ヶ月前から、高校受験は3ヶ月前から、大学受験は2ヶ月前から可能です。入試に、作文、小論文試験がある方はご相談ください。受験コースは、過去問に合わせた個別の教材で志望校に合わせた指導になります。担当の先生は同じです。 |
■【重要】「山のたより」「言葉の森新聞」の郵送を希望されない方はお申し出ください(再掲) |
毎週お送りしている「山のたより」と「言葉の森新聞」は、いつでもホームページからご覧いただけます。 山のたより http://www.mori7.com/oka/iyama.php 言葉の森新聞 http://www.mori7.com/mori/ 紙資源保護の観点から、郵送の停止を希望される方は、担当の先生、又は、事務局までご連絡ください。(電話 0120-22-3987 平日9:00~20:00) |
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■【重要】月2回隔週の勉強では作文の実力はつかない |
言葉の森に、ときどき、「月2回のコースはありませんか」という問合せがあります。 実は、ずっと昔、言葉の森でも、月2回のコースや月1回のコースを設けていました。それぐらいなら負担がないだろうからという保護者の要望によって試しに始めたものです。 しかし、子供にとっては書くときの負担はほとんど変わりませんでした。逆に、週1回のペースよりも習慣になりにくい分だけ、余計に負担を感じるようになったのです。 更に大きな問題は、毎週という生活のリズムが作れないので、作文の予習がしにくくなることでした。そういうことがわかったのです。 言葉の森では、小3以上は作文や感想文の課題が決まっているので、それを自宅で準備してくることになっています。準備の主なものは、お父さんやお母さんに似た話を聞いてくることです。すると、予習のために毎週○曜日は家族で話をするという生活習慣ができるようになります。 ところが、隔週や月1回の勉強では、家庭生活のリズムに組み込みにくいので、自然に子供任せの勉強になってしまうのです。その結果、毎週1回の勉強よりも、かえって書きにくいという状態が生まれてきたのです。 世の中にあるものは、長い年月の間に安定して残ったものです。安定の条件は、中途半端でないことです。 必要であればしっかりやる、必要でないならやらない、そのどちらかが安定した状態で、必要だと思うが負担にならない程度にやるというのは、実は心理的にとても不安定な状態なのです。 作文の勉強は、書いたものを添削するだけではありません。それぐらいなら、普通に文章力のある大人であれば誰でもできます。 難しいのは、書いたあとの添削ではなく、書く前の事前のアドバイスです。難しい課題であっても、子供が何とか書けるように準備することが、作文の勉強で最も大事なことです。 そのために欠かせないのが予習です。だから、毎週1回の勉強で、毎日の生活の中に作文の勉強が位置づけられるようにしておく必要があるのです。 |
■共感力の必要な国語の問題を解く力をつける勉強法 |
日本人は、共感力が強いので、弱いものを見るとつい同情します。嬉しいことも、悲しいことも、相手の感情を自分のことのように感じてしまいます。人間ばかりでなく、動物や植物にも、更には道具にも、自分と同じような感情があると思ってしまいます。ペットに名前をつけるだけでなく、ロボットにも名前をつけます。 針供養のように、使っていた道具にも仲間に接するのと同じような感情を持つのです。 それがいい面でもあると同時に、共感しすぎによる弱点もあります。そのひとつが、国語の問題(笑)。 屈折した心理を問う問題があまりにも多いのです。たぶん、日本の社会以外ではどうでもいいと思われるようなことが、真面目な国語の問題として出されています。 先日も、中学生から、「国語のテストの成績が悪かったんですけど」と相談がありました。テストを見ると、内容は大体合っているのに、出題した先生の感覚と微妙に違うのです。それで×(笑)。 こんなのはできなくても大丈夫と言いたいところですが、もしそのための対策を取るとしたら、次のような方法です。まず、教材は入試の国語の問題です。説明文の場合は、あまり読み違えることはないので、物語文や詩の問題を主な対象とするといいでしょう。毎日、その入試問題を読書がわりに読みます。(結構面白いです) そして、週に1回、その中のひとつの文章をもとにして、家族で話し合いをするのです。人間の感情を理解するためには、同じ場面を身近なほかの人(この場合は家族)がどう理解しているのかを知るのがいちばんです。 そのときに、親が注意しなければならないのは、「えー! こんなこともわからないの」と大声で言わないことです。(言う人が多い(笑))親の方が年齢が上なので、国語に関しては子供よりもよくわかって当然なのです。 国語の勉強は、説明的な文章の場合は、難しい語彙の盛り込まれている文章を読み取る力です。物語的な文章の場合は、人間の感情に共感する力です。 だから、問題集を読むことと、その問題集をもとに対話することが最もいい勉強法になるのです。 高校入試の小論文の解説をまとめてアップしました。結構難しい問題が出ます。こういうのも、家族でディスカッションをしておくといいと思います。 http://www.mori7.com/as/1859.html ~ http://www.mori7.com/as/1866.html |
■国語力をつけるには、共感力と論理性 |
人間は、自分が似た経験をしたものでないと、深く共感できないことがあります。その共感力の差が、読みの深さの差です。 ところが、自分ができる経験は限られています。その経験を補うものが読書と対話です。だから、国語の勉強の基本は、問題集を解くことではなく、読書と対話を増やし、あとは理詰めで考えるということなのです。 その「理詰め」の説明です。 国語の選択問題の成績を上げるには、なぜその選択肢を選んだのかを説明できるだけでは不十分です。なぜその選択肢以外の選択肢を選ばなかったのかという理由を、それぞれの選択肢についてすべて説明できなければなりません。 というのは、国語の選択問題は、そういう解き方をするように作られているからです。だから逆に、そういう解き方をすれば、原則として満点が取れるようにできています。人間が作った問題は、人間が解けて当然なのです。 ところが多くの小中高校生は、「当たった」「当たらなかった」のレベルで問題を解いています。なぜそれがわかるかというと、問題用紙がきれいなままで、選択肢をひとつずつ考えたという形跡がないからです。問題用紙を見て、それがきれいなままであったら、それは理屈ではなくカンで解いているということです。 こういう話を、実際にその子が解いた国語問題を解き直しながら1時間も説明すると、次の回からすぐに国語の成績が上がります。それもかなり急に(笑)。しかし、こういう話をしてくれる先生がほとんどいないのです。だから、国語の問題の見直しは家庭でやるのがいちばんです。 では、親でも理屈で説明できない問題に遭遇した場合は、どうしたらいいのでしょうか。その問題は、できなくてもいい問題なのです。 人生経験が子供の何倍もある親でも理屈で説明できない問題は、問題自体が悪問であるか、その答えの方が間違っていることも多いからです。(ただし、大学入試の問題になると、親と子が同じぐらいのレベルということもあります。) |
■過去問は仕上げのためではなく、作戦を立てるために取り組むことが大事 |
小論文の過去問を練習しに来ている高3の生徒に、「ほかの教科の過去問はどうだった」と聞くと、「まだ、やっていないいんです」という返事でした。 聞けば、大手の予備校の先生に、過去問は最後の仕上げにやるためにまだやらない方がいいと言われたそうです。 過去問は、仕上げのためにやるものではなく、作戦を立てるためにやるものです。だから、いちばんいいのは、高3になったばかりの春休みに過去問をやることです。それができなかったら連休中。 もちろん、そのころはまだできない問題が多いので、解答を見て答えを書き込みながらやっていくのです。そして、「この問題ができるようになるためには、どういう勉強をしないといけないか」ということを考えるのです。 では、なぜ塾や予備校では、過去問は最後の仕上げのためにやると言うのでしょうか。それは、早めに過去問に取り組む生徒が増えると、指導する内容がばらばらになってしまうからです。つまり、一斉指導をしやすくするために、過去問は仕上げのためにやるようにしているのです。 入試のための勉強は、通常の学校での授業で学ぶ勉強とは違います。通常の勉強は自分の実力をつけるためにやるのですから、幅広く満遍なくやっていくものです。しかし、入試のための勉強は、実力をつけるためではなく勝負に勝つためにする勉強ですから、相手がどういう出方をするかということを第一に考える必要があります。 こういう説明をすると、例年、高校3年生は、「なるほど」と納得してくれるのですが、しかし、実際にやる人はほとんどいないのです。 |