ゴルフでは「静筋(せいきん)」 が重要だと考えています。ボールの置かれた状況、風の状況、自分の置かれた立場、これからショットしようとするイメージ、そのすべてを静かに判断する力のことです。私にはなかった。どう身につけるかというと、小さいころから静かに勉強したり、本を読んだりすること。藍は中学のときの読書量が年間300冊を越えていました。ほかの選手よりも、藍が本を読んでいた時間は長かったと思います。
これは、みんなも知っているプロゴルファーの宮里藍ちゃん(もう、藍さんの方がいいのかな?)のお父さんである宮里優(まさる)さんが、子育てについて語ったものです。プロゴルファー3兄弟、宮里聖志、優作、藍の父である彼は、3人の子どもの思春期に、ゴルフを通じてコミニュケーションを図りました。その宮里さんが、昨年の11月末に東京、有楽町ホールで、ゴルフ解説者と対談したものを、先生は新聞で読みました。ゴルフ好きの先生は、とても楽しく、驚いたり納得しながら読んでいきました。
すごいね?! 年間300冊ということは。1日1冊近く読んでいた計算になります。たくさんの本を読み、ゴルフのショット前に必要な「静筋」 を養っていったんだね。静かな環境は、はたして藍ちゃんの元にあったのかなあ? 三人兄弟の中で育つには、あまり静かな環境が与えられていたとは考えにくいよね。そのなかで、自分で静かに勉強をし、本を読むということは、ものすごく「集中」 していたことが想像できます。そのくり返しが集中力を養い、よりたくさんの本が読めたとも言えるのではないでしょうか。だから、試合のときにでも、あのすばらしい集中力が発揮されのでしょう。
スポーツと本を読むことは、少しかけ離れているような気がしますが、こんな話を聞くと、相互(そうご)に関係していることがよくわかります。多くの本を読むことによって、彼女は精神的にも成長し、安定していったのしょう。それが彼女のプレーに反映されているのだと、先生は納得しました。
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枝 6 / 節 10 / ID 9521 作者コード:sarada
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