今月の学級新聞は、1年を締めくくるごあいさつも兼ねて、親御さん向けに書きました。
今月4日に発表された「国際的な学力到達度調査(PISA)」で、学力の続落が浮き彫りとなった日本人の子どもたち。応用力も読解力も、トップクラスの国からすっかり水をあけられてしまいました。
それを受けて、6日付の朝日新聞29面にこんな記事がありました。PISAで初回からトップクラスを維持している北欧のフィンランドでは、「読解」に重点をおいた教育がなされているということです。詰め込み式ではなく、自分で調べて問題を解決する力をいかに養うのか。記事の中で、フィンランド留学経験者は「宿題はそれほど出ないし、普段勉強している雰囲気もない。しかし『勉強する』という言葉の代わりに『読む』をよく使う。『テスト前だから読まなくちゃ』といった具合だ。テストではその知識に基づいて、小論文を書かせることが多い」と話しています。
科学に関する本やテレビを子どもたちは敬遠し、科学に接する機会が極端に少ない現状に、同日同紙1面の天声人語には「興味という土壌が豊かでなければ、学力という果実の収穫は望めない」と書かれていました。「いたれり尽くせりの情報で腹がいっぱいになると、好奇心は麻痺するらしい」とも。
ここからは私の勝手な意見です。「科学・数学力」と「読解力」って、相反するものに見えますが、実は根底は同じだと思います。「なぜこうなるのか。理由は何か。どうしたら解決できるのか」。論理的に考え、説明するという点で、2つの学力は同じものを要求しているのではないでしょうか。言葉の森の長文読解では、科学分野の文章が多く掲載されています。科学者のエピソード、身近なお米の話、環境問題など。これらを何度も繰り返し読むことで、話の一編が「興味の土壌」となり、そこで得た知識が「学力の果実」になれば最高だと思います。
「長文読解の文章を、子供と一緒に楽しく読んでいます」という、うれしいお言葉をいただいたことがあります。親がまず関心をもつことが、子供に興味を持たせる一番の近道かもしれません。「この話、おもしろそう。お母さんにも読ませて!バシッ!!(←課題フォルダを奪う音)」という一言が、きっと効果的です(^w^)。
お子さんに表現の楽しさを知っていただけるよう、これからも努力してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
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枝 6 / 節 12 / ID 11994 作者コード:harako
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