先日、テレビで脳科学者(のうかがくしゃ)の茂木健一郎(もぎ けんいちろう)さんのインタビューを見ました。私をふくめ、きっとみなさんにも役だつだろうと思うことがあったので、ごしょうかいしたいと思います。
脳のはたらきをよくする三つのポイント
1.起きたしゅん間からひと仕事
朝起きたしゅん間の脳(のう)は、前日におこったことや勉強したことなどが一番きちんと整理(せいり)されている状態(じょうたい)なのだそうです。きちんと整理された状態なので、仕事や勉強をするといいアイディアがうかんだり、とてもはやく仕事を進めることができるのだそうです。もちろん、なかには夜型(よるがた)の人もいますが、朝型(あさがた)の脳の人が多いようです。「夏休み、宿題は午前中にしましょう。」と言われるのも、ただ、すずしいうちにという理由だけではなさそうです。また、みなさんの中にもふだんから朝起きてすぐ音読をしたり、勉強する人がいますが、とてもいいことです。前の日の日記を朝つけてもいいですね。この夏休みにぜひちょうせんしてみてください。
2.毎日同じことをくりかえす
どんなことでも毎日くりかえして行っていることは、実は脳にとって、とてもいいことなのだそうです。まず、できないことをあきらめないで毎日くりかえしておこなえば、頭の中の回路(かいろ)がつながって、いつかできるようになるということです。ただこれは、人によってかかる時間がちがうので、もしすぐにできなくても一年はつづけるかくごでつづけることが大切なのだそうです。また、習慣化(しゅうかんか)した動作(どうさ)は脳のはたらきをよくするのだそうです。みなさんは「毎日、同じことのくりかえしでつまらない」とか「同じことばかりでは意味(いみ)がない」などと思ったことはありませんか? これからは「このくりかえしこそが役だつ!」と私も心をこめておこないたいと思います。毎日の音読、読書。週に一回の作文の習慣もきっとみなさんの脳に想像(そうぞう)以上のこうかをあたえているはずです。
3.創造(そうぞう)とは思い出すこと
これを説明(せつめい)するのはちょっとむずかしいのですが、一言でいうと「ものをつくっているときの脳の状態は、何かを思い出すことににている」ということです。何かをつくりだすといっても、何もないところからつくりだすことはできません。今までおぼえたことや経験(けいけん)したことが生かされて、新しいものがつくられるのです。「生かす」ということは「思い出す」ということなのですね。そこで、昔あったことや、気になることなどを思い出す練習(れんしゅう)をしていると脳のはたらきがよくなり、創造力(そうぞうりょく)もましてくるのだそうです。作文にも創造力は必要です。何もないところから文を作ることはできません。上手な作文を書くにはやはり読書したり、経験(けいけん)をつんで知識(ちしき)をふやすことが必要なのです。
インタビューの最後に茂木さんが「おいしいワインを作るぶどう畑は、何百年間もかけてたがやしつづけている畑であるということ。人間の脳もぶどう畑といっしょで、長い時間をかけてたがやしてあげることが大切。」とおっしゃっていましたが、本当にその通りだなと思います。また「くりかえすことが大切、と言いましたが、たまには脳もサプライズ(おどろき)が必要。でも、サプライズだけではダメですけれど(笑)」とも。
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枝 6 / 節 12 / ID 12806 作者コード:nakami
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