| 昔の私と今の私 |
| イチゴ | の | 村 | の広場 |
| ラッキー7 | / | せあ | 小6 |
| ある朝、パパとママと小さなトーマスが、そう、二つか三つの男の子です、 |
| キッチンで朝食を食べている。突然パパが天井近くまでふわっと浮かびあがる |
| 。トーマスはびっくりだけど、どうせトーマスはいつものびっくりしています |
| 。ママはトーマスの声に、何気なくふり返る。キッチンのテーブルの上を飛び |
| まわるパパを見て、ママの手からジャムのガラスビンが落ち、ママはびっくり |
| 仰天してけたたましく叫びます。どうしてトーマスとママの反応はこんなにち |
| がうのかな? |
| 私も八年から十年前だったら、トーマスと同じ反応をしていただろう。でも |
| 、今では、昔みたいにな反応はしないだろう。いや、しない。ママと同じ反応 |
| をするだろう。私は、昔と違って夢のないツマラナイ人間になっただろう。昔 |
| は、もっともっと夢があった。サンタクロースが居ると思った。練習すれば、 |
| 空は飛べると思った。魔法があると思った。自分もテレビの中のヒーローにな |
| れると思った。今思えばとってもかわいらしい夢を持っていた。でも、今は違 |
| う。サンタクロースは居ないし、空も飛べない。魔法もない。頭の中に夢はな |
| い。こんな人間になってしまった。昔の面影などない。「人間と言うのは悲し |
| いものだ」と改めて思った。 |
| でも、私は時々夢を見る。幼い頃夢見ていた夢を。空を飛んでいる夢。私は |
| 、人間が空を飛べるとはおもはない。しかし、百年後、人間は空を飛んでいる |
| かもしれないと思う。 |
| 人間は、幼い頃の気持ちをもたなければいけないと思おう。だって、そうい |
| う気持ちを持たないとこのすばらしい気持ちを無くしてしまうことになってし |
| まうから。 |