| 子どもと大人 |
| エンジュ | の | 村 | の広場 |
| エガ | / | てせ | 小6 |

| ある朝、パパとママと小さなトーマスが、そう、二つか三つの男の子です、 |
| キッチンで朝食を食べている。ママが立ちあがり、流し台のほうに行く、する |
| とそう、突然パパが天井近くまでふわっ |
| と浮かびあがる。トーマスはなんて言ったと思う。たぶんパパを指さして、「 |
| パパが飛んでる!」と言うでしょう。 |
| もちろんトーマスはびっくりだけど、どうせトーマスはいつもびっくりしてい |
| ます。パパはいろいろおかしなことをするから、ちょっとばかり朝食のテーブ |
| ルの上を飛ぶなんて、トーマスの目に |
| はべつにたいしたことには映らない。さて、こんどはママの番です。ママはト |
| ーマスの声ママの手からジャムのガラスビンが落ち、ママはびっくり仰天して |
| けたたましく叫びます。パパがいすに戻ったあと、ひょっとしたらママは医者 |
| 何がここまで左右するのか。それは、普段の生活だ。経験豊富なママは普段 |
| の生活で人間は浮かばないものだと思っている。然し、あまり未経験のトーマ |
| スはどんな事が起こっても、いつもへんてこな機械を使っている父なら何も不 |
| 思議がないと思っている。大人は、物を正しく理解する力を手に入れるが、新 |
| しい物を取り入れる力をなくしてしまうのだ。 |
| 私はそういう人になりたくない。常に、新しい物をとり入れる人は、例えば |
| ノ話だが、幽霊が出てきたとしよう。そのとき、 |
| 「へ―。幽霊っていたんだ―。」 |
| なんていって何も怖がらない。しかし、大人は、 |
| 「うわっ、幽霊だー。そんなはずない。」 |
| と思い、自分の思っていたこととは違い、頭の中で整理し切れなくなってし |
| まう。つまり、正しく、いままで頭の中には言っていたことしか対処できなく |
| なるのだ。 |
| 人間の大人とは、絶対ある、という先入観があるからいままでなかったこと |
| に驚く。しかし、常に新しい物をとり入れる人は、物を理解できない。だから |
| その二つが合わさった人間になりたい。 |