先頭ページ 前ページ 次ページ 最終ページ
育ちに対する現代人の意識
アジサイ の広場
由樹子 あるさ 高2
成熟というのは本来どのような意味をもっているのだろうか?成熟という意味
を私たちは取り違えていないだろうか?今や、茶などを本来の育て方、つまり
成熟成長ではなく、花を咲かせない栄養成長で育てている私たちに本来の成熟
を完全に理解できるはずがない。私たちが本来の成熟というものを理解できな
くなってしまったのはなぜだろうか?
 
 第一の原因として考えられるのは、人間の利益を求めすぎてしまう社会にあ
ると思う。植物の本来あるべき姿を無視して育てず、人間の利益ばかり追い求
め、結局は花が咲くはずの植物が最後まで成長しないという事態がひきおこっ
てしまうのだ。
 
 第二の原因は、人間の生殖に対する意識である。この茶の栽培の場合、人間
が現在、研究をすすめているクローンと同じ、全く遺伝子が同じものを作って
いる。本来、この世に存在している生き物はすべて違った特徴を持ち、それぞ
れが個性を発揮して世界が成り立っている。この当たり前の意識が現代では希
薄になっているのではないか?
 
 確かに、この成熟の仕方は人間にとって好都合であり、クローンの研究もお
もしろいものである。しかし、本来の成熟、あるいは成長に対する意識がどん
どん人間の心の中から消えていけば、やがて人間ばかりでなく、この地球に存
在しているもの全てが個性を失い
 
 かねない。こう考えると、もっと生き物が育っていくという意識を深く考え
る必要があるはずだ。「行き過ぎた研究は、やがて世界に何も残さなくなって
しまう。」私はこう言いたい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ホームページ