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豊か→買う→捨てる
アジサイ の広場
拓馬 ねき 中3
 作り、作り、作る。これが豊かさの象徴である、と思われていた。しかしそ
の結果、「資源エネルギーが限界をむかえる」といわれて久しい。そして超過し
たものは捨てられ、廃棄物処理能力の限界をむかえ、被害はオゾン層破壊のよ
うに地球的規模にまで拡大している。そんな中、「ものを買うのはそれに潜在
する機能を使うための手段に過ぎない」という考えが出、そして、「レンタル」
という新しい手段によって、一時的に機能だけを買うことができるようになっ
た。買うか借りるかは一見偶発的なものだが、結局は前途した問題に本質的に
影響を与える重大なものである。
 
 買えば、基本的に永久に自分のものである。墓に一緒に持ち込むこともでき
る。しかし、買ったすべてのものをつねに使っているわけではない。例えば、
ビデオ。タイ○ニックを見たいと思った時、わざわざ3千いくらもだして買うよ
りも、レンタルした方が経済的だ。2時間近くある映画なんて、毎日しょっちゅ
う見るわけでもないし、そんなに暇な人なんていない。相当たくさんみて、月
に2,3回だ。それなら、見たい時にレンタルする方がよっぽど良い。今は、初回
特典とかいろいろおまけがあって、それで買う人もいるだろう。だが、そのお
まけも、すぐに飽きる。コレクターの人はポリシーとして買うのかもしれない
が、それでも「ある」という安堵感のためだけに買うというのなら、レンタルで
見て、しばらく待ってみよ。そんな安堵感を求める心は、もう忘れている。
 
 でも、ビデオ、CDはまだしも、家電製品は、そんなに簡単にレンタルでき
ない。できても、多くの場合、1週間借りるだけで、普通に買った方が安かっ
たりする。やはり、もっとレンタルの幅を広げて、利用しやすくすることが大
切である。供給側の努力が求められる。値を下げるという行為は一時的に苦し
いが、一般的にするためには、どうしても必要なことである。あのビルゲイツ
だって、最初に苦しくなろうと、「行動」したからあんなに金持ちになったんだ
。最初のリスクよりも、次のリターンを見据える眼が欲しいものだ。
 
 まあ、買うこと自体を「悪」というわけではない。掃除機だの、冷蔵庫だのは
、本当に常に使うものだから、買わないというわけにはなかなかいかない。し
かし、それでも今の地球の破壊指数をみれば、「買う」という行為を減らし、そ
れによって、「捨てる」という行為を減らさなければならない。「過ぎたるは及
ばざるがごとし」どころか、「過ぎたるは及ばざるより悪し」だ。現代は、不足
が「不足」している。もっと「買う」という行為の重大性を考えなければならない
のではなかろうか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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