微差のナルシズム |
アジサイ | の | 道 | の広場 |
Lisa | / | あいす | 高1 |
フロイトは人種間の違いが実際には小さければ小さいほど、その差は想像の |
なかで不気味に増幅されていくと主張して、この現象を「微差のナルシズム」 |
と呼んだ。バルカン地域の問題も、「微差のナルシズム」によるものといえる |
。紛争前までは、セルビア人とクロアチア人は隣人同士、友人同士だったのだ |
が、双方の民族主義派の政治家達が、「微差のナルシズム」を利用し、とんで |
もない作り話をこしらえたのがもっともな原因だ。このような、相手をけなす |
ことにより、自国を肯定するという考えはすべきではない。 |
相手を否定することにより、自分を肯定するという考えは人間の弱さの象徴 |
といえる。この考えをなくすためには、人間が強くならなければならない。自 |
分自身にもっと自信を持つ事が必要だ。ついこの前、私の通っている学校で、 |
球技大会が行われた。球技大会では、応援にも気合が入ってしまいつい相手の |
チームにやじをとばしてしまいがちだ。試合中の選手でも、つい暴言がでてき |
てしまう。しかし、自分のチームが勝つ自信があるならば、余裕をもって試合 |
を観戦できるのではないだろうか。相手にやじをとばすということは、言い返 |
れば自分の弱さを認めているということにつながるのかもしれない。 |
また、国同士の情報公開を徹底させることも大切だ。情報がなければ、相手 |
の国を否定する一方になってしまい、それこそ、戦争に発展してしまう危険性 |
がある。日本とアメリカはまだ、情報がいききしていなかったために、起こっ |
た戦争だ。身近にアメリカの情報や、アメリカからの留学生などがいれば、ア |
メリカに対して批判するだけではなく、肯定する機会もたくさんあったはずだ |
。なにも知らないからこそ誤解が生じやすい。情報がないからこそ、作り話を |
信じてしまうのだ。このようなことは、国同士の戦争だけにいえることではな |
い。身近な友達関係についてもいえることだ。お互いの誤解をとくには、話し |
合う事が最も速く問題を解決する方法だろう。 |
確かに、相手を否定する事により、自分が活気だつ。先ほどの球技大会の例 |
にしろ、やじをとばすことにより一体感を味わえたり、皆の気持ちが一つにな |
ることによって、満足感が味わえたりする。また、他国の欠点を並べる事によ |
り、自国を活気だたせている政治家もいるはずだ。しかし、これはフェアでは |
ない。スポーツにしろ、政治にしろ基本原則は平等であるということだ。平等 |
という大きな柱の下に、スポーツがあり、政治があり、国があり、そして国民 |
がいる。本来の目的を失ってまで活気だたせるということは、傍目からみれば |
醜いことだ。平等という基本原則を忘れなければ、相手をけなすことにより、 |
自分を肯定するという考えはなくなっていくだろう。 |