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お金の豊かさ イチゴ の広場
あおき 高2 日本は豊かである。そして、ものに対する考え方も豊かさ故か、軽薄に感じられることもある。それはものだけには及ばず、人に対しても同じなのかもしれ ない。  

 もともと経済活動とは、人間を餓えや病苦や長時間労働から解放するためのものであった。しかし、今ではどうだろうか。自分の会社の利益を得るため、
若しくは自分の為に作者の言うように、利己的になりがちである。確かに、利己的にならなければ“おひとよし”なだけで、商売にならないのかもしれない 。夏目漱石の言うように、”情に棹させば流されてしまう”かもしれない。しかし、もう少し方法があるのでは??と思わざるをえないときもある。また、 それ以上に経済価値のない人、お金のない人を馬鹿にする傾向もあるようだ。  

 「私は、近い将来、絶対大金持ちになってやる!!!」
 

 そう、小さな会社で大きな声で宣言した社長がいた。しかし、それを聞いた従業員3人は、あまりの馬鹿さ加減に呆れ、次の日からは来なくなってしまった
という。これは、この従業員が“金のない人間がなにをほざいてる!!”と、馬鹿にした為であろう。しかし、この発言をした人物は、いまやソフトバンク の社長、長者番付にも名を轟かす、孫正義という人である。有名になった今、はじめて日本は彼に注目し、次々と昔の体験談を聞きたがる。  

 つまり、日本人はこのようにお金を手にした時点で、人を人と見るのである。よい大学に入った人を尊敬するのも、よい大学に入りたいと思うのも、延い
てはお金に繋がるからかもしれない。お金は確かに必要である。お金がなければ心にも余裕が出来ないと思うからだ。しかし、お金があって奉仕することよ りもお金がなくて奉仕をするほうが重要だと聖書にも書かれている。その通り、それこそ意義のあることなのだ。そして、お金のある人は尚更の奉仕が必要 なのである。だからこそ、福祉のために献身的に働き、そして働く人をより評価する必要もある。我々は、もうすこし豊かになった経済面の反面、なにが失 われていったのか、考える必要がある。なにかを得れば、かならず何かを失ってしまうものだから。  

 
                                               
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