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強い木の神秘性 |
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正博 |
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いえわ |
高3 |
ヒノキは、切られてから二、三百年の間は、強さや剛性がじわじわと増して二、三割も上昇し、その時期を過ぎて後、緩やかに下降する。 |
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古い木と新しい木、どちらが強いと聞かれれば、僕もやはり新しい木と答えるのだろう。 |
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古くなるともろくなるというイメージがあるのだが、木が草等の他の植物や動物と同じように、死ねばすぐに土に返ってしまうものだったら、もっとも基 |
本的な素材を失った人間の建築技術は発展のしようがなかっただろう。 |
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しかし、木は木であるからほって置いても長持ちするというわけではない。木の扱いを心得ている人が、丁寧に処理をほどこし、大工が長持ちするように |
しっかりと組み上げないといけない。切られてからの方が強くなるとは、木にとっても驚くべき事なのではないだろうか。 |
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ものは大事にしていれば長持ちすると昔から言うが、その言葉がもっとも説得力を持つのが木である思う。 |
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木のその強さと、それをどん欲といえるほどに利用しようとする先人の知恵には驚くほかない。 |
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木は何百年、あるいは何千年と生きることや切ってからも長く存在し続けることから神格化され、神木と呼ばれる木もあるらしい。それは大抵、森の奥深 |
くにあって、ほとんど日の当たらない場所にあるという。そういった神秘的な雰囲気も手伝ってのことだろう。 |
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だが、文中にあるコンピューターでは解明できないものが、科学が発達したせいで、少しずつ減ってきている。 |
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木の神秘性はいつまで人間の心の中にあることが出来るだろうか。 |
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