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机の中の古いもの ウグイス の広場
李優 いおあ 高1 ついこの間、祖母に  

 「机の中のもう使わないようなものを放り出せ。」
 

 といわれて、小学校に入学した時に父に買ってもらった机の中を初めて本格的に掃除をした。
 

 10年間まるで掃除しなかったわけでもなかったのだが、小学生の頃大好きだったアニメのシールなどが出てきたときは、あきれると同時に昔のことを思
い出せずにはいられなかった。  

 そうやって引き出しを次々と開けていくと、どうでもいい様なものに混ざって昔どこを探してもなかった様なものが出てきたりしてたのしかった。
 

 要らないものと要るものに分別していたのだが、どう考えても要らない昔の旅行のパンフレットなどを見るとその旅行の楽しかった事などが思い出せてし
まい、捨てるに捨てれないような事も多々あった。  

 しかし、実際捨てられそうになったことは、少なくはなかった。
 

 他人から言わせてみれば、
 

 「何?そのガラクタ」
 

 という気持ちなのだろうが、やはり捨てられないのである。
 

 そんな気持ちだから、そんなどうでも良いようなものが今まで引き出しの中に残っていたのだろう。 けれど、実質的に使いようが無くともその存在だけ
で私をそんな気持ちにさせてくれるガラクタたちがとても愛しくも思える。                                       
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